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2023.3.6

古川美術館 分館 爲三郎記念館「メイゲイのコウゲイ:古川美術館プロジェクト」開催

古川美術館 分館 爲三郎記念館「メイゲイのコウゲイ:古川美術館プロジェクト」開催  美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、美術総合コースと古川美術館・分館爲三郎記念館とのコラボレーション企画「メイゲイのコウゲイ:古川美術館プロジェクト」が2023年2月14日(火)~26日(日)に開催されました。展覧会に向け、これまで企画案のプレゼンテーション、制作進捗の報告会と続けてきましたが、いよいよ2023年2月13日(月)に展示の設営を行いました。生憎の雨となりましたが、学芸員の早川祥子さんをはじめとする美術館スタッフのアドバイスを受けながら、学生総出で設営を行いました。  これまでの報告会で、作品を展示する場所は想定されていますが、あらかじめ考えられていた場所に作品を運搬し、実際に置いてみて作品意図と合っているか、より魅力が伝わる配置はないかなどを検討しました。設置してみて、自然光の入り方を確認しながらライトを設置、お客さんの動線からの見え方など、実際に置いてみてはじめて分かることをじっくりと検証しました。学生らは、あらためて自分の作品と向き合い、コンセプトを思い返し悩みながら最適な展示を検討しました。印象的なのは美術館スタッフたちの手際の良さ。襖の取り外しや台座の用意など大きなものから、ライトの配置換えや電源ケーブルの処理など細やかなところまで、作品の魅力を最大限にしようと楼を惜しまず準備する姿勢はさすがプロフェッショナル。ときには作者と一緒に悩み考え、文字通り親身になって展示を考えていただきました。プロの方々と一緒に展示を体験できる非常に良い機会となりました。朝から搬入を始め、午後にはそれぞれが納得のいく形に納めることができました。  設営を終えて、中田ナオト 准教授からは「設営して自分がお客さんの気持ちになってどういう風に自分の作品が見えるか、展示は一番冷静に客観的に見える瞬間だと思います。設営で終わらせず展覧会にも必ず足を運んで、実際にお客さんと話をしたりして下さい。自分の作品について言葉にすることで、より作品に対する考えが深まります」と説明がありました。  学芸員の早川さんからは「明日から展覧会ですが、ぜひ展覧会の最初から最後までちゃんと見届けて欲しいと思います。できる限り展示の様子を見に来て、お客さんの反応や自分の作品のどんなところを見てもらったかなど、肌で感じていただきたいと思います。それから、一緒にこの展覧会を盛り上げるため、SNSでお手伝いして欲しいと思います。展覧会のことを知ってもらいたい、名芸の講義のことやこうした取り組みのことなど、ハッシュタグを付けて盛り上げて欲しいと思います」と言葉をいただきました。  また、この日、設営にあわせ名古屋市の文化芸術支援事業であるクリエイティブ・リンク・ナゴヤのための動画撮影がスターキャットにより行われました。プロモーション用の動画にはアートクリエイターコース 4年 田村くるみさんと西本華さんが出演。爲三郎記念館近くの覚王山日泰寺と参道で町歩きする様子を撮影し、爲三郎記念館で作品を見たりお茶をいただくシーンを撮影しました。さらに、学生ひとりひとりが自分の作品について語る動画も収録。Webサイトでの配信やスターキャットのNEWSでも放送される予定で、SNSの投稿でも使われます。

2023.2.15

工芸コース、古川美術館・分館爲三郎記念館とコラボプロジェクト、進捗報告

工芸コース、古川美術館・分館爲三郎記念館とコラボプロジェクト、進捗報告  美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、美術総合コースと古川美術館・分館爲三郎記念館とのコラボレーション企画、作品の進捗報告会を2023年2月1日(水)西キャンパス セラミック工房にて行いました。古川美術館から館長代理兼事務局長 伊藤洋介氏、学芸員 早川祥子氏をお招きし、制作途中の学生作品を見ていただき作品の出来具合と当初のイメージ通りの設置で問題がないかを確認し、想定する設置場所を含めて再検討しました。  14名の作品を1展ずつ閲覧、すでに完成した作品もあればこれから焼き上げる陶の作品もあり、進捗状況はそれぞれですが作者の学生と対話しながら作品イメージをかため、展示場所や展示方法を検討しました。  作品は、七宝焼きを使ったもの、ガラス作品、ドローイング、大きな陶芸作品、テキスタイルの染め、アルミ缶を焼いた金属作品など、素材のバリエーションも大きさもそれぞれ大きく異なります(有志で参加するテキスタイルデザインコース、メタル&ジュエリーデザインコース学生の作品もあり)。それら一点一点の魅力と、全体的な見え方のバランスを考えながら展示を考えます。  いずれの作品でも焦点になったのが、作品を置く台座。前回のまでの説明で、古川美術館には白い木製の台や漆塗りの黒い台、高さも薄く低いものからテーブルと同じような高さのものまで、さまざまな展示台があることが学生には伝わっています。どういった展示台を想定して作品を作っているのかや作品のどの部分を見せたいのかといったコンセプトをあらためて聞き出し、最適な展示になるように検討します。中には、から大きく作品が変更になった学生もおり、こうした報告会の必要性がよく理解できます。印象的なのは、学芸員の早川さんの姿勢。ときには、メジャーを取りだし作品の寸法を確認するなど、作品を理解しその魅力を最大限に引き出そうとする姿はまさに学芸員の仕事そのもの。作品を作ることに集中するのが作家ですが、最終的にどう見せて何を伝えたいかそこまで想定しながら制作することが大事なのだと気付かされます。伊藤さんからも、作品の背景にある考えが面白い作品にはしっかりとしたステートメントや説明を付けるべきであることを指摘するなど、見せるという点についての考え方には確固としたものがあり、大いに刺激となるものでした。中田ナオト准教授は、作者も気づいていない部分の作品の魅力を掘り下げたり魅力に合った見せ方を作家としての立場から考えたりと、作品コンセプトに対して現状での練り直し作業を一緒に行いブレインストーミングのような報告会となりました。 前回の企画案  一通り、作品を確認したお二人からは、「展示は、いつも思い通りにならないものですが、一緒にその経験をしたいと思います。皆さんが見せたいようにすることが目標ですが、うまくいかないこともあります。そうした経験を今後の作品づくりに役立てて欲しいと思います」(早川さん)、「いろいろなバリエーションの作品があり、とても楽しみです。一緒に楽しみながらやっていきたいと思います」(伊藤さん)と、温かいコメントをいただきました。  また、今回の分館爲三郎記念館での展示が、名古屋市の文化芸術支援事業である「クリエイティブ・リンク・ナゴヤ助成事業」になり、SNSやWeb広告といった、デジタル技術を活用した広報活動の助成を受けることになりました。これに伴い、古川美術館と関連の深い名古屋のケーブルテレビ局 スターキャットが学生とともに広告用の映像制作を行うこととなりました。ニュースでの放映も予定され、さまざまな告知活動が行われることとなります。こちらも併せてお楽しみに。

2023.1.31

メディアコミュニケーションデザインコース、大垣共立銀行テラッセ納屋橋支店デジタルサイネージのコンテンツを制作

メディアコミュニケーションデザインコース、大垣共立銀行テラッセ納屋橋支店デジタルサイネージのコンテンツを制作  MCD(メディアコミュニケーションデザインコース)では株式会社 大垣共立銀行様とコラボレーションし、テラッセ納屋橋支店の大型デジタルサイネージに表示する映像コンテンツ制作の共同研究を行っています。テラッセ納屋橋支店のデジタルサイネージは、8本に分割された特殊な形状、また、外部からも見える銀行のロビーに設置されており、場所や大きさにおいても形状においても特殊なものといえます。このマルチディスプレイに表示するコンテンツの制作は、例年、MCDで取り組んでいる課題で、今年は“平和”と“変革”という2つのテーマからどちらかを選んで制作することとなりました。  2022年12月13日(火)、大垣共立銀行様をお招きし、制作予定の内容を確認する中間プレゼンテーションが行われました。学生は、3名ごとに7つのグループにわかれコンテンツを制作しますが、グループごとに絵コンテと簡単なビデオコンテを制作し、コンセプトとストーリーを説明しました。“平和”を選択したのが4グループ、“変革”を選択したのが3グループとなりました。  “平和”については、ロシアのウクライナ侵攻や国ごと地域ごとにある格差など、これまでそれほど意識することなく過ごしてきた平和という言葉の重さについて、いずれのグループも深く考えていることが伝わるものでした。“変革”についても、コロナ禍で変革を余儀なくされた現代や歴史的にお金や移動方法などが変わってきたことを織り込むもの、日常の中に小さな変化を取り入れることでワクワクを感じさせるポジティブな内容など、考えさせられるものが提案されました。  いずれのチームでも指摘されたのが、表現の伝わりやすさの問題です。複雑な内容になるほど間違いなく意味が伝わるような表現が必要となりますが、正確に伝わらない部分や検討課題の指摘を受けました。また、コンセプトから、もっと表現を変えた方がより明確になるのではといった言葉もあり、クライアント側からの視点で見てもらうことの大切さを感じさせました。デジタルサイネージの形状の特殊性から映像の構図を見直したほうが良い部分や、銀行のロビーに設置されている都合上大きな音声を使うことができないことなど表現に制約が加わり、そうした点からも見直してみることが必要ではないかとの声もありました。また、営業が終わった後もサイネージの映像は流される予定で、ぜひ夜も見て欲しいとのコメントもありました。  学生からは、大垣共立銀行について、ダンスのCMなどから地域性の高さや親しみやすさを感じていたが、納屋橋の店舗はシックで大人っぽい内装で良い意味でギャップを感じており、そこに表示する内容なのでふさわしいものを作りたいといった意気込みが聞かれました。  大垣共立銀行様からは、映像を審査するような普段の業務では経験できない非常に良い体験をさせてもらっています、学生の皆さんもこの経験を糧にして欲しい、との言葉をいただきました。  今後、表現とストーリーをさらにブラッシュアップし、制作に入ります。

2023.1.28

工芸コース、古川美術館・分館爲三郎記念館コラボ、企画案をプレゼンテーション

工芸コース、古川美術館・分館爲三郎記念館コラボ、企画案をプレゼンテーション  美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、美術総合コースでは、名古屋市千種区の古川美術館・分館爲三郎記念館と連携、2023年2月14日(火)~26日(日)までの2週間、爲三郎記念館に学生の作品を展示します。  2022年11月25日に学芸員 早川祥子氏をお招きし、学生が構想している作品アイデアをひとりひとりプレゼンテーション。陶芸作品などを設置する場合の建築物や畳への問題や、置き場所について確認していただきました。  プレゼンテーションは、14名の学生が作品のアイデアスケッチや小さなサンプルを用意して、作品のコンセプトと素材や大きさ、具体的に設置したい場所などを説明します。実際に爲三郎記念館を訪れてイメージを膨らませ構想を練った学生もおり、さまざまなアイデアが出されました。床の間や縁側といった建物から着想したもの、また、雪見障子や漆塗りの展示台といった展示のディテールに着目したものなど、それぞれに個性あふれるプレゼンとなりました。印象的なのは、数寄屋造りと作品の関係性。いずれのアイデアも、建物から触発され発想されたもので、建物と作品が見る人にどんなことをもたらすか、まだ具体的に作品に落とし込めていない学生もいましたが、爲三郎記念館という場所の面白さを感じさせました。  作品の背景を聞きながら早川さんからは、展示スペースについての詳細な説明や畳に置く場合の処理などお話しいただきました。ときには作品の意図をより生かすため別の場所へ展示した方が良いのではとアドバイスをいただいたり、設置方法についても吊すことや展示台の利用など学生と一緒になって検討したりしました。また、それぞれの作品を設置した場合に作品同士の相性が良いか、別の作品があることでより魅力を高めることができないかなど、展示全体にも広げて考えている様子で、まさしく作家と一緒に展覧会を作っていく学芸員の仕事の一端を見るような講義となりました。学生でも作家としてみなし、作品をより良く見せようという取り組み方には感銘を受けました。学生らにとって、作品を作るだけでなくそれをどう見せるか、プロの学芸員の方と協働することは今後の制作においても貴重な経験になるのではと感じました。  一通りプレゼンテーションを終え問題点を洗い出し、展示の構想がまとまったところで制作に進むことになります。この後、年明けの2023年2月1日に最終のプレゼンテーションを行い、2023年2月の展示となります。

2023.1.28

2022年後期、工芸コース、古川美術館・分館爲三郎記念館とコラボプロジェクト開始

2022年後期、工芸コース、古川美術館・分館爲三郎記念館とコラボプロジェクト開始  美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、美術総合コースでは、名古屋市千種区の古川美術館・分館爲三郎記念館と連携、2023年2月14日(火)~26日(日)までの2週間、爲三郎記念館に学生の作品を展示することになりました。前期は、デザイン領域 テキスタイルデザインコース、メタル&ジュエリーデザインコースが古川美術館・分館爲三郎記念館コラボし、ミュージアムショップで販売するグッズのプロデュースを行いました。今回、美術領域では、作品は自由とし、展示場所である数寄屋造りの爲三郎記念館や古川美術館のある池下という町からイメージを膨らませ、作品制作を行います。そのプロジェクトの第1回目として2022年10月20日、古川美術館 館長代理兼事務局長 伊藤洋介氏、学芸員 早川祥子氏にお越しいただき、学生に古川美術館について講義していただきました。  伊藤さんからは、古川美術館の魅力についてお話しいただきました。古川美術館の魅力として、(1)アクセスの良さ、(2)広すぎず心地良く見学できる規模、(3)美術に通じていなくて楽しめる作品解説、(4)数寄屋造りの爲三郎記念館での展示、(5)カフェやショップ、お茶会など美術鑑賞だけにとどまらない美術館の楽しさ、の5つを挙げ、説明していただきました。  早川さんからは、展示会場となる爲三郎記念館(旧古川爲三郎邸)の概要について、や写真を交えて説明いただきました。今回のプロジェクトで作品の展示会場となるのはと。それぞれ、6畳間と8畳間をつないだスペースで(2部屋で合計28畳のスペース)、襖の取り外しも可能とのこと。さまざまなサイズの展示台もあり、これらも活用して作品を考えて欲しいとのことでした。参考に過去の作品展示の例として、部屋をめいっぱい使った米山デザイン領域 メタル&ジュエリーデザインコース教授のインスタレーション作品などが挙げられました(「つむぐけしき よむこころ」米山和子 祖父江加代子)。  質疑応答では、陶芸作品を置く場合に底面の処理をどの程度まで整えればいいか、2023年2月の展示期間の頃庭の植物や木はどんな具合か、中庭を使っての展示も可能か、など具体的な質問が出て展示に対して大いに刺激を受けたようです。  担当する中田ナオト 准教授からは、「名古屋の都心からすぐにもかかわらず、緑が豊かで空気が変わるような、心が安らぐ場所であり、建物の高低差も含め複雑な印象を受けると思う。実際に現場を訪れてそういったところから作品を考えても良いし、伊藤さんのお話にはショップやカフェの魅力についてもありましたが、そういう場所で使える物や商品の提案でも良い。ほかにも美術館の歴史や背景から考えても良いし、所蔵の作品からインスピレーションを受けて創るというのも今回のプロジェクトならではの魅力ではと思う。いくつか切り口があり、いろいろな着眼点から考えて欲しい」と言葉がありました。早川さんからは「前期のプロジェクトでは、学芸員では思いつけない豊かな発想の作品がたくさんあり、とても刺激になり勉強になりました。今回も学生の皆さんの自由な作品をとても楽しみにしています」と期待する声がありました。  今後のスケジュールとしては、展示のアイデア出しを経て2022年11月中にプレゼンテーション、その後制作を行い2023年2月に展示となります。 敷地の見取り図 大桐の間 ひさごの間

2023.1.25

イラストレーションコース 尾上優衣さん、名古屋矯正管区のデジタルサイネージ映像を制作、感謝状を授与されました

イラストレーションコース 尾上優衣さん、名古屋矯正管区のデジタルサイネージ映像を制作、感謝状を授与されました  デザイン領域 イラストレーションコース 3年 尾上優衣さんが、サカエチカ クリスタル広場のデジタルサイネージに表示する再犯防止の広報動画を制作、感謝状を授与されました。名古屋矯正管区は、法務省の地方機関で刑務所、拘置所、少年院、少年鑑別所に対し、矯正事務全般にわたって指導、監督等する機関で、地方公共団体や民間支援団体、地域社会とともに再犯の防止と更生支援に取り組んでいます。再犯防止には、地域の支援が不可欠であるため、広く一般に地域の方の理解を得るためのPR映像の制作依頼が本学にあり、イラストレーションコース 片山浩 准教授の推薦で尾上さんが制作することとなりました。尾上さんは、イラストレーションコースでありながら、これまでにもアニメ制作に取り組んでおり実力を買われての起用となりました。  尾上さんは、事前に名古屋矯正管区から業務の説明を受けたり、刑務所を見学するなどして映像を制作しました。ストーリーは、出来心で起こした窃盗で刑務所に入った主人公が、罪を償い出所後社会復帰を目指します。しかしながら思うように就職できず、再び罪を犯してしまいそうになるところ優しい声をかけられ社会復帰ができるという内容。社会復帰には地域の支援が必要なことを伝えるアニメーション作品です。  この連携事業に対して名古屋矯正管区から名古屋芸術大学に感謝状が贈られることになり、2023年1月19日に受領しました。管区長 高橋昌博氏からは「15秒という短い時間の中に、矯正施設から出所し社会復帰するまで数年分の時間が表現されており、素晴らしい出来映えです。また、栄という場所で、こうした私たちの取り組みをアピールできることも非常に大事なことで、とても嬉しく思っています」とお褒めの言葉をいただきました。  PR映像は、サカエチカ クリスタル広場のサイネージエイト(クリスタル広場ビジョンの外側、4本の柱、合計8面)で1月31日まで5分に1回放映されます。栄にお越しの際は、ぜひご覧下さい。

2023.1.21

デザイン領域 北名古屋市フードドライブ事業にボランティア参加 食品1000点超が集まりました

デザイン領域 北名古屋市フードドライブ事業にボランティア参加 食品1000点超が集まりました  2022年10月30日(日)、北名古屋市は余った食品を市民から回収して食料支援につなげるフードドライブ事業をピアゴ西春店で開催。食品の回収ボランティアに、フードドライブ事業のポスターを作成したデザイン領域の学生が参加しました。  ボランティアに参加したのは、ポスターを制作したデザイン領域1年生の小島結さん、長岡知里さん、久田釈世さん、さらに昨年ポスターを制作しボランティアにも参加したデザイン領域 スペースデザインコース 2年 城田菜月さんの4人。今回から、北名古屋市女性の会も加わり、賑やかに回収が行われました。  午前9時からの回収に合わせ、北名古屋市環境課の指示の下、女性の会の方々と回収の方法を手分けしました。回収できるものとして賞味期限が1ヶ月以上あるものとされているため、受け取った食品が開封されていないかを確認し、どれくらいの量があるか点数をチェック、さらに賞味期限を確認して、箱に詰めて品名と賞味期限を箱に記す、という手順で回収します。このように、単に食品を受け取るだけでなく、それが適切なものか確認し、バックヤードで整理して箱詰めする仕事があります。これらの作業を参加者が分担し、回収します。  スーパーの開店とともに、食品を手にした方が訪れます。中には台車にいくつもダンボールを積み重ねた方もおられ、ボランティアたちからはうれしい悲鳴が上がります。作業を進める中、学生らは女性の会の方々とも打ち解け、和やかな雰囲気のなか回収が行われました。食品点数を何度もチェックしながらリストが埋まっていくことに、皆でよろこびとやさしさ、やりがいを感じました。  回収を始めてから2時間も過ぎた頃には、1000点を上回る数の食品が集められ、机の上にはダンボールの山ができあがりました。NPO フードバンク愛知の寺田覚さんは「点数で1300点以上、目算ですが現時点で200kgは超えてると思います。前回が850点ほどだったので倍くらいなるかもしれません。1か所でこれほど集まったのは全国的に見てもトップクラスじゃないかと思います」と顔をほころばせました。寺田さんによれば、「まだまだフードドライブ事業に対して周知が足りなく、参加したいと思っていてもどうやって参加していいかわからない人が多くいるのでは」とのこと。ポスターをはじめとする周知活動や、回収にも学生が協力して取り組んでいることに、高い評価をいただきました。

2023.1.13

スペースデザインコース、多治見市モザイクタイルミュージアム「ザミュータイルラボ・リレープロジェクト プレ企画展」に出展

スペースデザインコース、多治見モザイクタイルミュージアム「ザミュータイルラボ・リレープロジェクト プレ企画展」に出展  デザイン領域スペースデザインコースでは、多治見モザイクタイルミュージアム(モザミュー)、名城大学理工学部建築学科と連携し、「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト プレ企画展」に出展しています。「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」とは、タイルの新たな魅力を模索・展開するため、モザイクタイルミュージアム、タイル産業関係者、大学が連携し、モザイクタイルミュージアム2階の産業振興展示室を刷新していく取り組みで、2023年度から5年間継続して行われる事業です。2023年度最初の参画大学は本学と名城大学であり、そのプレ企画展として作品を制作、2022年11月15日(火)に関係者を招いて作品のお披露目を行いました。  制作は、デザイン領域スペースデザインコース 3年生 小川直輝さん、黒木星冶さん、郡元朱音さん、酒井伸一さん、鈴木栞乃さん、林いちのさん、森晴信さんの7名。プロジェクトは2022年6月にスタート、コンセプトを考え4ヶ月ほどで作品を完成させなければならず、集中して作業を進めました。2022年6月下旬、学生らは多治見を訪れ展示場所を視察、タイルの製造工程や歴史について学び、タイルの素材となる粘土を製造する丸美陶料株式会社、素材の土をタイルに焼き上げる杉浦製陶株式会社、さらにタイルを専門に扱う商社の長江陶業株式会社を見学、作品の構想を練りました。  当初、タイルのノスタルジックな雰囲気と形と色のバリエーションの豊かさなどからかわいらしさを感じ、そこから作品を構想していた学生たちでしたが、産地と工場を見学し、タイルを支えている人の思いや環境について知ることで、タイルの魅力について深く考えるようになり、タイルの成り立ちを考えられるような作品へと構想は変化していきました。タイルは、笠原川周辺の土と水から成り立った産業であることを知り、また、タイルの魅力は施工されできあがった整然とした美しさだけではなく、タイルそのものの手触りや重さ、質感も魅力と捉え、そうしたことが実感としてわかるようにと考え、参加者が実際にタイルに触れる機会を作ろうという考えです。小屋の表面に参加者がタイルを貼るワークショップを開催し、ひとりひとりがタイルの魅力について感じ考えるというアイデアを提案することになりました。展示では、サンプルとしてタイルを貼った小屋を制作し、見てもらうことにしました。  小屋の制作にも工夫があります。小屋は簡単な骨組みで制作、そこへ多治見でいただいた土を壁土として塗ります。左官の技術が必要なため、学生らは左官業者を訪れ、一通り技術の体験・練習して制作に臨みました。作品は、タイルの成り立ちにちなみ土色が徐々に水を表す青色へと変化していくもので、色違いのタイルをグラデーションになるよう貼り付けます。壁土に近い部分では素焼きのタイルが用いられていますが、タイルの製造では素焼きにする工程はなく釉薬を塗って焼き上げるため、釉薬を塗布する前のものをいただきセラミック工房で焼き上げて専用のタイルを制作するなど凝ったものです。できあがった小屋は高さ2mあまり。小屋とはいえ、大きさも重量も迫力のある作品となりました。展示のためモザイクタイルミュージアムへ運び込んだところ、学芸員の村山閑さんからも思わず「わっ、大きい!」と声が上がるほどの作品となりました。  プレゼンテーションは郡元朱音さんが中心となって行いました。自分たちが経験して感じたタイルの魅力を説明し、その経緯を作品に落とし込んだことを丁寧に話しました。「今では、携わった学生ひとりひとりがそれぞれのタイルの魅力について言えるようになりました」という言葉が印象的で、参加した関係者からも、インパクトを受けたという声が聞かれました。質疑応答では、ぜひそれぞれが感じた魅力を聞かせて欲しいという質問があり、「形や色の面白さは当然ですが、自分で貼ることができるということは新鮮な驚きでした。やっていいんだと自由を感じしました」(郡元さん)、「タイルを施工することには手間がかかりますが、手間をかけることで工夫がはじまり思考が深まりました。手間がかかること自体に魅力を感じました」(鈴木さん)、「単純ですがかわいい、手触りが良く握ったときの感触や重さに愛着が湧きます。貼ってある完成品だけではわからなかった魅力です」(林さん)とそれぞれに感じた魅力を説明しました。  プレゼンを聞いた、水野雅樹代表理事は「自分が業界に入った頃、同じような感想を持ちました。懐かしさと同時に同じように感じてくれたこと驚き、また、嬉しく感じます」と感想を述べました。プレゼンが終わった後、交流会が行われ、学生らにはたくさんの言葉が寄せられました。BtoBばかり考えて最終のお客さんを見ていなかった、学生さんの提案を参考に考えたい、などの言葉や、ぜひワークショップを実現して欲しい、うちでもやりたい、といった嬉しい感想もいただきました。 「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト プレ企画展」の展示は、2023年1月29日(日)まで行われます。ぜひご覧下さい。 現地視察 展示オブジェ制作 搬入・プレゼンテーション 現地視察 多治見モザイクタイルミュージアム 丸美陶料株式会社 杉浦製陶株式会社 長江陶業株式会社 展示オブジェ制作 搬入・プレゼンテーション

2022.11.28

ウィンドオーケストラ、声優アクティングコース iCANDY、特別客員教授 島本須美氏とともに「あいち市町村フェア」にてパフォーマンス

 総合MC、進行を福満薫 講師が務め、前半は島本さんを迎えてのトークショー。iCANDYから3年 永見怜奈さん、2年 水野杏菜さん、1年 福永杏子さんも参加しました。福永さんからの「ナウシカで印象に残っているシーンは?」という質問に「小さな王蟲が酸の湖に入ろうとするのを止めるところ、演じていてかなり熱くなりました、よく憶えています」。さらに、幼いナウシカのシーンを挙げ、「お父さん。母様もいる。嫌、あたしそっちに行きたくないの。来ちゃだめぇ!」と変わらぬ美声で台詞を熱演。会場はもちろん、舞台の主演者たちも感激した様子。「ナウシカでは、テトもすごく良いお芝居をしているので、ぜひテトを中心にも見て欲しい」とおすすめの見方も教えていただきました。  永見さんからの「やってみたいキャラクターは?」という質問には、「タイムボカンシリーズのドロンジョ様! ほかにも、考えてみるとガンダムシリーズには出ていないのでやってみたいです。 なんでもやってみたい!」と意欲的。「ジブリ作品で、演じてみたいキャラクターは?」には、「そりゃ、宮崎さんの新作でしょう」と会場を沸かせました。  水野さんからの「ジブリパークで行ってみたいエリアは?」という質問には「時間があったのでサツキとメイの家まで行ってみましたが、まだ開演前で中には入れませんでした(笑)。トトロではお母さん役でしたが、ちょうどその頃、自分の子どもが産まれたばかりで、赤ちゃんではなく、もう少し大きな子どもへの優しさの出し方にすこし苦労した思い出があります。同じ頃、キテレツ大百科でもお母さん役でした。声優の仕事は、お母さんになるとその役が来るようなところがあります。その頃からお母さん役が増え増したね」と声優のお仕事についても語っていただきました。 ウィンドオーケストラ、声優アクティングコース iCANDY、特別客員教授 島本須美氏とともに「あいち市町村フェア」にてパフォーマンス  2022年11月11日(金)から12月18日(日)まで愛・地球博記念公園で行われた愛知県政150周年連携イベントにて、音楽領域 ウインドアカデミーコース ウィンドオーケストラ、声優アクティングコース 女性声優ユニットiCANDYが、「風の谷のナウシカ」、「となりのトトロ」などジブリ作品にも数多く出演する特別客員教授 島本須美氏とともに特設ステージでパフォーマンスを行い、訪れた観客を魅了しました。 「あいち市町村フェア」  「あいち市町村フェア」は、ジブリパーク開園で全国から訪れる来場者に、愛知県内の県内市町村と連携し、観光や飲食物・特産品など愛知の魅力を発信するイベントで、6週に渡り地域ごとの催しを行います。本学は北名古屋市ということで尾張東部グループにて参加、2022年11月20日(日)にステージイベントを行いました。  後半は、まほろば遊 非常勤講師も交え、「風の谷のナウシカ」、天空の城ラピュタから「君をのせて」をウィンドオーケストラの演奏で熱唱、会場はうっとりと聴き惚れました。続いてウィンドオーケストラの演奏で、もののけ姫から「アシタカとサン」メインテーマの「アシタカせっ記」を演奏。豊かな響きと久石譲氏の美しい世界に会場は包まれました。  ここでiCANDYが登場、歌とダンスで「崖の上のポニョ」「さんぽ」を、島本さん、まほろば非常勤講師も交え「となりのトトロ」を披露、会場を大いに盛り上げました。  音楽ファン、ジブリファン、そして、子どもたちを大いに楽しませるステージとなりました。

2022.11.25

第10回「二輪デザイン公開講座」を開催

第10回「二輪デザイン公開講座」を開催  公益社団法人自動車技術会 デザイン部門委員会が主催する、デザインを学びはじめた大学1、2年生を対象にデザインの魅力を伝えるワークショップ「第10回 二輪デザイン公開講座」が、本学カーデザインコースの協力で西キャンパスにて開催されました。2022年9月1日(木)~2日(金)の2日間、ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキの4メーカーで活躍するデザイナーが講師となり全国から32名の学生が参加(本学学生は5名)、講義ありワークショップありの充実した内容で、学生らはどっぷりとバイクデザインの世界を体験しました。  プログラムは、ヤマハバイクのデザインを担当するGKダイナミックス元代表取締役社長の一条厚氏の基調講演から始まりました。「バイクデザインは面白い、バイクは素敵だ(基調漫談)」と題し、ユーモアたっぷりのお話です。一条氏の個人的なデザインとのかかわりから始まり、過去のバイクのデザインや自身が係わったバイクについて、造形論やデザインから海外でのバイクの使われ方やオートバイという乗り物の文化的な側面にまで話はおよび、二輪の世界を俯瞰して観るような幅広く奥深い講演でした。  続いて、本田技術研究所 デザインセンター 澤田琢磨氏の講演「二輪開発プロセス ~なりたい自分を見つけよう~」。商品企画に始まりデザイン、開発、量産、販売に至るまでのプロセスと、そこにデザイナーやモデラーがどのように係わっているかをお話しいただきました。2つの講演に共通するのが、バイクへの深い愛情。一条氏、澤田氏ともにオートバイへ乗ることやその背景に対しても深い愛情を感じさせるお話でした。また、業界全体でバイクを盛り上げたいという気持ちが強く、日本の二輪業界をさらに発展させたいという気持ちが伝わってきました。  昼食をはさみ午後からは、学生時代に二輪デザイン公開講座に参加し現在はメーカーに入社した4名が登壇する「公開講座出身OB座談会」を開催。学生時代のバイク経験(学生時代にはバイクの乗ったこともなかった人も)や普段の仕事内容や将来自分で欲しい乗り物、お勧めのツーリングコースなど、気軽な座談会で盛り上がりました。学生らにとって、自分に近い年齢でありながらも第一線で活躍する方々のお話は、大いに刺激となった様子です。「社販割引はあるのか」や「入社してすぐはどんな仕事をしたのか」など、学生から具体的な質問が飛びだし、真剣さも伝わってきました。  1日目の残りの時間と2日目は「デザイナー/モデラーの卵 養成講座」としてワークショップが行われました。用意されたワークショップは、鉛筆やマーカーを使い実際に紙に描く「フィジカルスケッチ」、あらかじめ用意されたスケッチに液晶ペンタブレットを使い立体的に着色、表現する「デジタルスケッチ」、カラーリングを考え実際のバイクにカッティングプロッターで切り出したカッティングシートを貼る「CMF(Color Material Finish)」、実際に使用されているインダストリアルクレイを使い曲面を削り出す「クレイモデル」の4種類。実際に普段業務として行っているプロから直接指導を受けられる、非常に有意義なワークショップです。  「フィジカルスケッチ」では、立体的に見せる描き方やポイントとなるコツなどを説明、学生からの質問に答えたりときには講師が実際に描くところを見せるなど、非常に実践的なものとなりました。  「デジタルスケッチ」では、ひとつひとつ段階を追って下絵にフォトショップで彩色していきます。学生からは、レイヤーの使い方について、使う枚数や技術的な方法など具体的な質問もあり、こちらも非常に有意義な内容でした。また、講師からアイデアを具体化する方法として、下絵のスクーターをサンプルにその場でキャンプ仕様のデザインに変更して見せるなど実際のデザインの現場を垣間見るような場面もありました。  「CMF」では、誰が、どこで、何をするか、という状況設定をくじ引きで行い、配色を考えます。学生らは「20年後の東京で通学したいヒーロー」や「南極でレースしたいちょい悪親父」などユーモラスなお題に悪戦苦闘しながらカラーリングを施しました。  「クレイモデル」では、クレイ専用のヘラ(レイク)やプレートを使って実際に曲面を削りだしていきます。初めてクレイに触れる学生も多く、道具の使い方を聞きながら削ります。手本となる曲面を観察し一心に取り組む学生らの姿が印象的でした。  講演とワークショップの2日間ですが、昼食と1日目の夕飯は食事が用意され、学生らには常に交流する機会が作られます。文字通り、同じ釜のメシを食う仲間となり、参加者同士の交流が生まれていました。OBにも公開講座で知り合い現在のメーカー勤務になった方も多数おり、学生時代から交友を深めデザインの世界に魅力を感じてもらうことが目的のひとつとなっています。  すべての講座を終えると閉会式が開催され、自動車技術会 デザイン部門委員会 田口雄基 委員長から、学生ひとりひとりに修了証の授与が行われました。「昨日の朝、ここに来てからの2日間でバイクの見方が変わったと思います。デザインの世界に興味を持ってもらえた嬉しく思います」と言葉がありました。本学カーデザインコース 高次信也 教授は「公開講座に来てくれた学生の何人かが、今回、スタッフとして講座を支えてくれています。若い世代が育ち、10回続けてきた甲斐があったと感じています(高次教授は2013年に二輪デザイン公開講座を企画、立ち上げたメンバー)」とコメントしました。  最後に、学生らにはお土産としてセミナールームに飾られていたデザイン画をプレゼント。学生らも友人となった学生、企業の方々とも談笑する中、充実した2日間の講座は終了となりました。 一条厚氏 基調講演 澤田琢磨氏 講演 公開講座出身OB座談会 【デザイナー/モデラーの卵 養成講座】フィジカルスケッチ 【デザイナー/モデラーの卵 養成講座】デジタルスケッチ 【デザイナー/モデラーの卵 養成講座】CMF 【デザイナー/モデラーの卵 養成講座】クレイモデル