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2023.12.12

メタル&ジュエリーデザインコース、七宝焼アートヴィレッジにて作品展示、ふるさと納税返礼品をめざす

メタル&ジュエリーデザインコース、七宝焼アートヴィレッジにて作品展示、ふるさと納税返礼品をめざす  デザイン領域メタル&ジュエリーデザインコース(2024年度1年次入学生から美術領域工芸コースへ移行)は、あま市七宝焼アートヴィレッジとコラボレーションし、伝統ある尾張七宝を使った新商品の開発を行い、尾張七宝の魅力を広く伝える取り組みを行っています。今年度のプロジェクトは2つ、「世界に認められた尾張七宝に再び輝きを」ということで学生が中心となり、七宝焼アートヴィレッジ常設展示の名品をモチーフとしたデザインを帯留めに落とし込み、ふるさと納税返礼品として商品化を目指すプロジェクト。さらに有志の学生とジュエリーデザイナー、作家として活動する卒業生らによる七宝の可能性をさらに広げる実験的な取り組み「尾張らない七宝プロジェクト」を立ち上げ、作品を制作しました。これらの作品を七宝焼アートヴィレッジの「第41回尾張七宝新作展」(2023年11月23日~26日)に併せて展示、最終日の2023年11月26日(日)には、安藤七宝店 安藤重幸氏、だいきち七宝工房 太田吉亮氏、加藤七宝製作所 加藤芳朗氏、インテリア七宝アート 加藤実氏をお迎えし、作品の講評会と商品化する作品の選定を行いました。  学生は、作品とともに作品のモチーフとした七宝の名品、さらに新しいデザインに込めた考えや思いなどを説明しました。基になった名品は七宝焼アートヴィレッジの常設展にある作品で、いずれも名品にふさわしい技巧の凝らされたもの。それらから発想し、デザインの一部を切り取ったもの、色味を揃えたもの、描かれているモチーフからさらにイメージを広げたものなど、それぞれに個性的な作品に落とし込みました。講評としては、七宝の技術的な面からのアドバイスと、商品として見た場合のアドバイス、2つの方向性からご意見をいただきました。初めて七宝にチャレンジした学生や制作2~3作目といった経験の少ない学生が大半で、それぞれが銀線を立てる(有線七宝の技法でテープ状の純銀の線を立て図案の輪郭とします)のに苦労したり、思ったような色味が出ずにいましたが、丁寧な作りをお褒めいただくこともあり大きな励みになりました。どの作品からも一心に取り組んだことが伝わり、学生らも制作することでさらに七宝の魅力に触れたのでは、と感じさせます。また、商品として見たときには、値段を付けたい!やすぐにでも店頭に並べたいと、いった言葉も聞かれ、これも嬉しい評価をいただきました。  「尾張らない七宝プロジェクト」では初めて七宝に取り組んだ2年生3名がプレゼンテーションを行い作品を説明しました。愛犬を現代アートふうに表現したもの、ツタンカーメンをモチーフにしたものなど、自由でユニークな作品が紹介されました。これまでの七宝焼にはないデザインを評価していただき、ぜひ、七宝も表現手段のひとつとして引き続きやっていって欲しいと講評をいただきました。  総評として、「非常に完成度の高い作品が多くありました。どこへ出してもおかしくないと感じます。ただ、ふるさと納税の返礼品となると作りやすさも考慮する必要があり、どれを選べばいいかじっくり考えたいと思います」(太田氏)、「返礼品としてどのデザインでも魅力のあるものになると思います。数を作るとなると、型に合うデザインとコストが重要です。トータルで考えて考えたいと思います。デザイン自体はどれも良くて、商品化することに問題ないです」(加藤実氏)、「クオリティと発想力に驚きました。初めて七宝で作品を作ったという方もいる中で、これだけのものが出てきたというのは期待以上です。こういった社会連携の取り組みは卒業後も役に立つことです。積極性をもって取り組んでいって欲しい、ぜひ頑張って下さい」(加藤芳朗氏)、「商品となると収益性が必要で、自分の創りたいものを創るということとは異なってきます。そこが今回勉強になる部分ではないかと思います。現状、七宝業界は厳しい状況におかれており、自分たちの常識だけでは打破できない部分がたくさんあります。いろんな人たちからアイデアをもらいながらやっていくことが必要で、今回、いろいろな意見をもらえたことは非常にありがたかったです。皆さんの努力を何らかのカタチにしたいと思っております」(安藤氏)、と言葉をいただきました。  講評会終了後、選考が行われ、返礼品の花瓶に3年生 鈴木歌乃さん「輪転」のデザインが、ブローチに3年 浅谷栞那さん「酔芙蓉」が選ばれました。おめでとうございます。今後、ブラッシュアップされ商品化されることとなります。  また、今回展示された作品は、1月中旬 名古屋栄の安藤七宝店本店新店舗にて展示していただくことになります。こちらもお楽しみに。 酔芙蓉 鯉と牡丹 幸福の花 夢の色 菊文様・螺旋 龍と唐草 輪転 心に秘めた愛 藤と鳩 香立 竹と雀 愛犬 蛙 君影草 波 ドクダミ 無題 pivoine papillon 顔 木目花瓶 Windows つらつら椿 群蝶 名古屋コーチン 蜥蜴 Dear James, moss 金魚皿 初

2023.12.6

愛知銀行、中京銀行とコラボ、店舗にてアラムナイ・コレクション展を開催

愛知銀行、中京銀行とコラボ、店舗にてアラムナイ・コレクション展を開催  本学は、愛知銀行、中京銀行と地域活性化、産業振興、学術文化振興等の分野で連携・協力する協定を締結、そのコラボレーション事業として本学が所蔵する作品を、2023年12月1日(金)~13日(水)の期間中、愛知銀行 師勝・西春支店、中京銀行 師勝中央支店の2店舗にて「アラムナイ・コレクション展」として展示しました。  アラムナイ・コレクションということで卒業生の作品を、愛知銀行 師勝・西春支店に5作品(伊藤公子さん「ありふれる光景 −熟れた桃−」、「ありふれる光景 −食事中−」、岡本健児さん「あめ」、三枝由季さん「風景」、野澤朋恵さん「うつろう」)、中京銀行 師勝中央支店に4作品(大見真里佳さん「Afternoon」、田中志歩さん「百日紅」、中山千明さん「葵」、林真さん「桜」)、両店舗のロビーに展示、自由に見ることができます。  作品の選定と展示作業はArt & Design Centerスタッフにて行われました。  選定にかかわったArt & Design 磯部絢子さんは「お店の立地にあわせ、西春、師勝それぞれにゆかりのある作家から作品を選びました。愛知銀行 師勝・西春支店では子育て世代のお客さまも多くいらっしゃるということで、色鮮やかな作品を中心に子どもにも親しめる明るくポップな作品も入れました。中京銀行 師勝中央支店は、年配のお客さんが多いとのことで日本画を中心に落ち着いた作品を選びました」といいます。  店舗での展示は、ギャラリーなどと異なり展示場所が限られることや照明の自由が利かないなど難しい点がありますが、お店とお客さんの動線に配慮しながら設営が行われました。ギャラリーなどで作品を見るのとは異なり、銀行店舗という日常の場に作品が置かれることは、また違った趣があるように感じられます。  愛知銀行 森支店長からは「お店がパッと明るくなりました」、中京銀行 溝口副支店長からは「お客さんに見てもらうことが楽しみです」といった声が聞かれました。  今後、本学とあいちフィナンシャルグループとのコラボレーション事業は、他の店舗、また、他の企画でも進めて行くよう計画しています。お楽しみに。 三枝由季「風景」 伊藤公子「ありふれる光景 −熟れた桃−」 伊藤公子「ありふれる光景 −食事中−」 岡本健児「あめ」 野澤朋恵「うつろう」 林真「桜」 田中志歩「百日紅」 中山千明「葵」 大見真里佳「Afternoon」

2023.10.11

SDGs AICHI EXPO 2023で、佐久島SDGsプロジェクト計画「海のごみ 島だから見えるコト! わかるコト!!」作品展示

SDGs AICHI EXPO 2023で、佐久島SDGsプロジェクト計画「海のごみ 島だから見えるコト! わかるコト!!」作品展示  2023年10月5日(木)~7日(土)の3日間、愛知県国際展示場 AICHI SKY EXPOで開催されたで、佐久島SDGsプロジェクト計画「海のごみ 島だから見えるコト! わかるコト!!」で学生が制作した作品を展示しました。このプロジェクトは、美術領域コミュニケーションアートコースが中心となり、佐久島の環境を脅かす「漂着ごみ」の存在を広く一般に周知し、抑制につなげるためのアート作品を制作するというもの。アート作品を通して、佐久島の環境と問題について広く知ってもらおうというプロジェクトです。5月の佐久島視察に始まり、9月に最終のプレゼンテーション、さらにブラッシュアップして今回の展示となりました。 「SDGs AICHI EXPO 2023」  今回の展示は西尾市が主体で、会場の中の自治体エリアでの展示となり、限られたスペースのためすべての作品を展示することができません。プロジェクトを運営する西尾市 佐久島振興課 三矢由紀子さん、東海テレビプロダクション クリエイティブセンター ディレクター 中山篤史さんのお二人に作品をセレクトしていただき、設営もお任せする運びとなりました。自治体エリアの他の展示は地域の特産品が多く、アート作品を展示する佐久島ブースは一味違うユニークな存在となりました。  作品の選択について伺うと、「今回、発表の場所がイベント会場ということもあり観光客も多く来場されます。そんな中、美術館に置いてあるようなものよりも、親しみやすさや入り込みやすさということを考えました。そこで、まず触ることのできる作品『はぐくみくん』(美術総合コース 2年 宮池莉菜さん作)を前面に置き、お客さんにも『どうぞ触って下さい』と声をかけています。触っている間にごみの話をし、特にごみ自体は悪くないというコンセプトを伝え、他の作品へ誘導する、そんな流れの展示にしました。難しいデータを見せなくても、なにか感じるものを伝えることができる、アートの力を感じています」(中山さん)。  「アート作品として単純にかわいい、きれいがあり、その裏にはこうした環境に対するテーマがありますと説明しています。佐久島の問題について、まず知ってもらうことが大切だと思います。これまで佐久島での活動は、人員が足りなくてボランティア活動というか、外部の人に来ていただいてやってきました。それをこうした機会にアピールして上手く広げられればと思います。来ていただいた方がまた来たいと思えるような、今度は私たちがこれまで来ていただいた方たちに恩返しというか、おもてなしをしていけたらと思っています」(三矢さん)、と展示に手応えを感じているようで安心しました。  取材当日は、平日ということもあり出展の関係者が多くいらっしゃいましたが、しっかりと作品の背景まで見て説明を受けるお客さまが多く見られました。企業の方、環境省の方にもしっかり作品を見てもらい、取り組んだ甲斐があったとの声も聞かれました。町おこし的な出展が多い中、ごみ問題という社会問題を扱う出展は、SDGsの考えに即したものであり意義深いものなりました。  今後、作品は、2023年10月14日(土)に田原市で行われる「三河湾大感謝祭」、2023年11月18日(土)、19日(日)に東京で開催される全国の島々が集まる祭典、2023年11月23日(木)~12月10日(日)、佐久島へ渡る船乗り場近くの「佐久島ナビステーション(さくナビ)」にて展示されます 「アイランダー2023」

2023.10.6

こどもデザインだいがく2023 夏 「こどもデザイン市場 ~みんなのお店を開店しよう~」を開催

こどもデザインだいがく2023 夏 「こどもデザイン市場 ~みんなのお店を開店しよう~」を開催  デザインを楽しみながら体験しデザインについて子どもたちに知ってもらおうと例年開催している「こどもデザインだいがく」。今年のテーマは「こどもデザイン市場 ~みんなのお店を開店しよう~」ということで、子どもたちが考えたオリジナル商品を制作、秋の芸祭に出店し物々交換のお店を開こうというもの。この夏、2023年7月29日(土)、30日(日)さらに、2023年8月26日(土)27日(日)の4日間、子どもたちは大学を訪れ、それぞれに考えたオリジナル商品の制作を行いました。  子どもたちにアドバイスし制作のお手伝いをするのは、本学OGでありPLAY! PARK キュレーターの小栗里奈さんとデザイン領域 西岡毅 講師。さらに、デザイン領域の卒業生と学生、これまでにこどもデザインだいがくに参加した高校生たちもスタッフとして加わり、子どもたちと遊びながら制作を行いました。  子どもたちはあらかじめ自分が商品として作りたいものを考えてきました。作りたいものを作る、これがこのワークショップの基本です。中には家で材料を集め、準備するほど楽しみにしていてくれた子もいました。西キャンパスU棟に集まると、用意されたさまざまな道具を使い、制作を始めます。木、プラバン、レジン、紙粘土、シール……、とさまざまな材料を使い、それぞれ思い思いに制作していきます。糸のこ盤やレーザー加工機、缶バッジ製造器など、扱いが難しい機器もスタッフに使い方を聞きながら子どもたちが自分で扱います。アクセサリーやパズル、おもちゃ、ステッカー、ノートなどなど、バラエティ豊かなたくさんの商品ができあがっていきます。さらにシルクスクリーンプリントを使い、子どもそれぞれのマークをあしらったショッパーやトートバッグも制作、商品を入れるための袋も用意する凝りようです。  黙々と制作に打ち込む子もいれば友達とおしゃべりしながら制作する子もおり、それぞれに制作を楽しんでいる子どもたちの様子がほほえましく印象的でした。  27日の終わりにはできあがった商品を一堂に並べてみましたが壮観です。想定していたよりもたくさんの商品が揃い、置き場が不足するほどでした。気に入った商品があれば、作った子にその商品が欲しいことやもっと作って欲しいなど、商品を手にしながら子どもたちどうしリクエストする様子も見られました。  商品を並べてみると、実際にお店として陳列するには、ディスプレイの台が必要だったり、お店の看板が必要ということがわかります。ということで、秋にはお店の看板やディスプレイの棚を作るワークショップを行います。どういう飾り方をしたいか、それにはどんな棚や看板がいいか、次回のワークショップまでに考えておくことが子どもたちの宿題となりました。秋のワークショップでお店として看板などを制作、そしていよいよ2023年11月4日(土)に出店準備、5日(日)の芸祭で開店となります。  商品は物々交換となりますので、子どもたちと作品が交換できるよう、ぜひなにか交換できるものを用意して芸祭にお越し下さい。

2023.10.6

多治見市モザイクタイルミュージアム「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」に参加、タイルの製造現場を見学

多治見モザイクタイルミュージアム「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」に参加、タイルの製造現場を見学 2023年5月18日(製造現場見学・トークセッション) 2023年5月23日(フィールドワーク・製造現場見学)  スペースデザインコースでは、昨年に引き続き、多治見モザイクタイルミュージアム、名城大学 理工学部建築学科との連携企画「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」に参加します。「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」とは、タイルの新たな魅力を模索・展開するため、モザイクタイルミュージアム、タイル産業関係者、大学が連携し、多治見モザイクタイルミュージアム2階の産業振興展示室を刷新していく取り組みで、2023年度から5年間継続して行われる事業です。  本学スペースデザインコースからは3年生の7名が参加。これまでに昨年のプレ企画展の説明を受けたり、多治見モザイクタイルミュージアムを見学したりと作品制作に向け準備に取りかかっています。2023年5月18日(木)と23日(火)の二日にわたり多治見市を訪れ、タイルの製造方法を学ぶため、フィールドワークや製造現場を見学を行いました。  2023年5月18日(木)は、釉薬を製造する株式会社カクジンから見学します。代表を務める水野さんは、釉薬の研究・開発の仕事を25年にわたり行ってきており、これまでに12万色以上の釉薬を作って来たといいます。原料となる粉末の配合を考え、ポットミルを使い少量を試作、実際に焼成しサンプルを製造する過程を見せていただきました。  原料メーカーの有限会社YMMでは、規模に圧倒されました。山の斜面を利用した工場では、山頂に広大なストックヤードが設置されており各地から集められた原料となる土が保存されています。そこから、用途に合わせて調合、巨大なボールミルで粉砕、水と混ざった原料をスプレードライヤーで微粒化する課程を見せていただきました。  湿式、乾式タイルの製造を行う株式会社谷口製陶所では、原料をプレス成形しタイルの形ができたところに釉薬を吹きつけ、32時間かけて焼き上げ、タイルを完成させます。印象的なのは、見学した笠原町の工場では成形にあえて手作業を残し、不均等な模様を作っていることです。タイルに工芸品な付加価値を与えた特別な製品だといいます。  3つの工場を見学したあと、多治見モザイクタイルミュージアムに一同集まり、トークセッションとなりました。見学させていただいた、株式会社カクジン 水野晶太代表、有限会社YMM 前田市朗常務、株式会社谷口製陶所 谷口英二朗社長のほか、タイルを使ったアクセサリーや雑貨も手がける七窯社 鈴木耕二代表、モザイクタイルを専門とするメーカー、オザワモザイクワークス 小澤直樹代表、幅広く多彩なタイルを製造する杉浦製陶株式会社 林航代表、内装向けオリジナルデザインのタイルの企画・製造・販売・輸出を行う有限会社丸万商会 古田由香里代表にもセッションに加わっていただき、学生からの質問に答えます。  本学の学生からは、製造可能な最大サイズは? テストピースはどれくらい作るのか、釉薬は自分で作ることができるか、釉薬や色による価格の違い、などものづくりのかかわる質問が多く挙げられました。名城大学の学生からは、他の地域との連携についてや手仕事から産業化していった変遷と手仕事が残る部分についてなど、タイル産業と地域のかかわりについての質問も挙げられました。異なった視点でのトークセッションは双方に刺激のあるものとなりました。  トークセッションの最後に、担当する西岡毅講師から関係者へのお礼が述べられるとともに「今回はじめて釉薬を作るところを見せていただきさまざまな分野を見せていただくことが非常に有意義で、学生からも良い質問が挙がりました。こうした広がりがプロジェクトを大きくしていくことにつながると感じています」とまとめました。  有限会社YMM 前田常務からは「私たちはずっとこの業界でやってきていますが、その分、頭が凝り固まっています。学生さんたちの自由な意見をもっともっと聞かせて欲しいです。とんでもないと思うような無理なアイデアでも、どんどん思いついたことを言って欲しいと思います」と激励の言葉をいただき、今回のセッションは終了となりました。  2023年5月23日(火)に行われた2回目の視察では、笠原の町をフィールドワークしました。モザイクミュージアムで周辺のマップを手に入れ、1時間ほど周辺を散策しました。途中で立ち寄った笠原神明宮では、社殿の階段や壁にタイルが使われており、モザイクタイルで作られたレリーフも見ることができました。神社へと向かう道すがらにも、路上やごみの集積場、民家の塀や庭先など、さまざまな場所にタイルが貼られていることに気づきました。笠原の産業と生活の結びつきを感じさせる光景でした。その後、笠原川の支流である平園川へと向かい、川底に廃棄されたタイルを発見しました。水の中できらめくタイルは美しい光景であり、少しだけ拾ってフィールドワークを終えました。この経験により、地域とタイルのつながりを実感し、考えも深まりました。  昼食を挟んで、まずは株式会社カネキ製陶所を訪れました。株式会社カネキ製陶所は名古屋駅JRタワーズの外壁タイルを製造するなど、ランドマーク的な建物のタイルを手がける企業です。工場の規模や品質管理のレベルの高さから、産業としてのタイルの重要性を感じました。  次に有限会社丸万商会を訪れました。ここでは趣味性の高いタイルが展示されており、商社でありながらモザイクタイルを組み合わせてオリジナル商品を作っている様子を見学しました。また、地元で作られているタイルシート専用のメッシュなども使用しており、地域産業との結びつきを感じさせるものでした。  最後は杉浦製陶株式会社で、乾式の工場を見せていただきショールームを見学させていただきました。ショールームには、さまざまな色のサンプルと、表面の凹凸を作るため金型が用意されています。金型と釉薬の組み合わせを換えて、好みのタイルをオーダーすることも可能です。色とりどりのタイルに囲まれ、こっちの色合いのほうが好き、これはキッチンに貼ってみたい、これとこれとを組み合わせるとかわいい、と想像が膨らみ誰もが時を忘れタイルに見入っていました。  最後に見学会全体をコーディネイトしていただいた長江陶業株式会社 虎澤範宜代表から、「見学会はこれで終わりですが質問や疑問に思うことがあればどんどん寄せて下さい。また、もっと見学してみたいということであれば声をかけて下さい。タイルのことに興味を持ってもらえるようしっかり対応します」と嬉しい支援の言葉がありました。どの会社でも業界全体としてもタイルを盛り上げたいという意志を強く感じる見学会となりました。 株式会社カクジン 有限会社YMM 谷口製陶所 株式会社カネキ製陶所 有限会社丸万商会 杉浦製陶株式会社 フィールドワーク トークセッション(多治見モザイクタイルミュージアム)

2023.9.26

佐久島SDGsプロジェクト計画「海のごみ 島だから見えるコト! わかるコト!!」最終報告会

佐久島SDGsプロジェクト計画「海のごみ 島だから見えるコト! わかるコト!!」最終報告会  2023年9月11日に本学西キャンパスにて、佐久島SDGsプロジェクト計画「海のごみ 島だから見えるコト! わかるコト!!」最終報告会を開催しました。このプロジェクトは美術領域コミュニケーションアートコースが中心となり、佐久島の環境を脅かす「漂着ごみ」の存在を広く一般に周知し、抑制につなげるためのアート作品を制作するというプロジェクト。14名の学生と院生、さらにスタッフと卒業生も加わり、それぞれが制作した作品や試作品、アイデアのプレゼンテーションを行いました。  この制作のため、学生らは6月に一泊で佐久島を訪れ、漂着ごみを実際に見学、ごみ拾いを体験し、島の人に話を聞くなどリサーチを行いました。学生によっては再度佐久島を訪れ、作品に対して考えをさらに深めたり、それぞれに思い入れのある作品を2ヶ月で制作しました。  作品は、コミュニケーションアートコースらしく立体作品を中心に、平面作品や映像作品、さらに廃棄される「おひるねハウス」を再び活用するアイデアや、ごみ拾いを促すゲームやワークショップの提案など、バラエティに富むたくさんのアイデアが披露されました。立体作品は、漂着ごみを活用してプラスチックやシーグラスを使ったものが多く、美しさと同時に背景にある問題を感じさせるものとなりました。可愛らしいキャラクターを制作した作品でも作品の背景には影の部分があり、佐久島の美しい海や自然を感じさせると同時に、佐久島が抱える問題を感じさせるものとなっています。学生それぞれが、佐久島の現在を上手く捉え、それをアート作品に仕上げて問題提起を行っています。どの作品も、深みのあるものとなっているのことが印象的です。  西尾市 佐久島振興課 三矢さんは総評として「作品をすごく楽しみにしていましたが、本当に素晴らしいです。これらの作品を展示会でどう見せられるか、プレッシャーに感じています。島のごみ問題をこうやって伝えられることは本当に嬉しいです。展示を見に来てくれる人たちにどうやってつなげるか、大変なミッションをいただきました。それから、ごみ拾いをゲーム化するようなアイデア、ぜひ実現したいと思います。ご協力をお願いします」と高い評価をいただきました。  東海テレビプロダクションの中山さんからは「すごくいろいろな視点があり、見た人の興味を惹くようなアイデアもたくさんありました。じつは、今回、イベントで作品を展示するわけですが、お客さんは作品を見に来るわけではないので少し心配していました。でも、パッと興味を惹きつけるような、何だろうって思ってもらえそうなきっかけになる作品ができたと思います。インパクトの強い作品を中心に置きながら、それぞれの作品の思いが伝えられるような、そんな流れの展示ができたらと構想が浮かんできました」と展示について語られました。  松岡徹 教授からは「中間報告から良さそうな感じに思っていましたが、それぞれに自分の視点がしっかり出せていて良いと思います。このプロジェクトをきっかけに、自分の作品も変わっていくような期待がもてる学生も何人かいます。僕からしたら良いことずくめで、本当に良いプロジェクトになったと思います。今後、展示についてですが、飾りやすいようにこうして欲しいなど、要望を聞きながらブラッシュアップして下さい。この取り組みが最後にしっかりした形になるよう、もうしばらくの間かかわっていって欲しいと思います」と講評がありました。  プレゼンテーション終了後もう一度作品を並べ、学生たちと展示についてや作品の今後について、意見交換が行われました。作品はさらなるブラッシュアップを経て、2023年10月5、6、7日に愛知県国際展示場で開催されるの西尾市のブースで展示、さらに2023年11月18、19日に東京で開催される全国の島々が集まる祭典「アイランダー2023」にて展示されます。佐久島の今と社会課題を伝えるアート作品、ぜひご期待下さい。 「SDGs AICHI EXPO 2023」

2023.8.18

世界コスプレサミット2023 前夜祭のレッドカーペットセレモニーを協賛 学生コスプレイヤーも参加

世界コスプレサミット2023 前夜祭のレッドカーペットセレモニーを協賛 学生コスプレイヤーも参加  コロナ禍を経て、完全復活した世界最大級のコスプレの祭典「世界コスプレサミット2023」。日本のアニメ・マンガ文化を通して国際文化交流を目的とするこのイベント、昨年も大好評だった前夜祭のレッドカーペットセレモニーを、今回も本学が協賛。ウィンドオーケストラの生演奏で大いに盛り上げました。また、今回はレッドカーペットセレモニーに、有志の学生によるコスプレイヤーも参加、イベントに華を添えました。  コスプレ世界No.1を決めるワールドコスプレチャンピオンシップに先立ち、2023年8月4日(金)の夜、「名古屋芸術大学 presents 前夜祭 レッドカーペットセレモニー」として前夜祭が開催されました。会場のオアシス21に豪華なカーペットが敷かれ、ワールドコスプレチャンピオンシップに出場する33の国・地域の代表選手と過去の代表選手が登場、そこで遠藤宏幸 准教授の指揮によるウィンドオーケストラ、鷹野雅史 教授の電子オルガンの生演奏でセレモニーを大いに盛り上げました。ウィンドオーケストラには100名以上の学生が参加、衣装を進撃の巨人 調査兵団のユニフォームで揃え、会場を一層華やかに盛り立てます。  演奏は、残酷な天使のテーゼからスタート、パレードが始まりました。来賓の大村愛知県知事(犬夜叉)、河村名古屋市長(桜木花道/スラムダンク)もコスチュームを身につけキャラクターになりきって登場、会場を沸かせます。  続いて、本学 経営本部 地域・社会連携部 田中聰部長(インディ・ジョーンズ)を先頭に、学生コスプレイヤーの 小川さん(オーバーホール/僕のヒーローアカデミア)、後藤彩さん(松野千冬/東京リベンジャーズ)、小林さん(トガヒミコ/僕のヒーローアカデミア)、高木あかねさん(遠坂凛/Fate/stay night)、たなかそあ さん(あさぎりゲン/Dr.stone)、日比無(ひびな)さん(日々樹渉/あんさんぶるスターズ!!)、霙(みぞれ)さん(霧雨魔理沙/東方Project)、宮島ひなたさん(灰谷蘭/東京リベンジャーズ)が登場、パレードに華を添えました。  演奏は、残酷な天使のテーゼ、魂のルフランから、松本零士アニメテーマのメドレー、進撃の巨人から自由の翼、紅蓮の弓矢、悪魔の子、ほかアニソンやゲーム音楽12曲を演奏。会場の大型モニターにはニコニコ動画で配信された映像が流され、リアルタイムの書き込みで選曲や演奏への反応も見られ、会場でも配信でも大いに前夜祭を盛り上げました。会場に一体感をもたらし海外にも浸透するアニソン、音楽の楽しさを伝えることや広がりに大きな可能性を感じる演奏となりました。 学生コスプレイヤー紹介

2023.8.9

名古屋芸術大学×佐久島SDGsプロジェクト計画(仮)が始動 佐久島の自然・アート・環境課題について学びました

名古屋芸術大学×佐久島SDGsプロジェクト計画(仮)が始動 佐久島の自然・アート・環境課題について学びました  本プロジェクトの狙いは、アート作品などを通じて佐久島の環境を脅かす「漂着ごみ」の存在を広く一般に周知し、抑制に繋げようというものです。プロジェクトで生まれたアイデアや作品の発表は、同年10月5日~7日に開催される「SDGsAICHI EXPO2023」にて西尾市ブースの一部に出展された後、西尾市の会場など、を2、3か所で展示される予定です。  2023年6月24日から25日の2日間、本学の学生やOBで構成された選抜チーム15名が愛知県西尾市の佐久島に渡りました。  初日は佐久島西港から上陸、「弁天サロン」で西尾市の担当者さんから説明を伺った後に海ごみ拾いを体験、大浦沿いのアート作品を鑑賞しながら東港側に渡ります。  二日目は8時ごろから学生・スタッフで、筒島(弁天様の祀られている島)を見学しました。筒島の海岸もゴミが多く漂着しており、神様が祀られている場所としては少し心配になる様子でした。  10時からはレンタサイクルに乗り、島の西側から海岸線を走り、「北のテーブル」「ひだまり庵」「王様のイス」(松岡徹 教授作品)、「星を想う場所」(荒木由香里 非常勤講師作品)を見学しました。また、東港付近のアート作品や、「佐久島のお庭」(松岡徹 教授作品)を午前の時間を使って先生からの解説を聞きながら見学をしました。  午後からは「昼間の星」(荒木由香里 非常勤講師作品)を見学し、初日と同様に海岸を歩きながら、ゴミの清掃、素材の採取、リサーチなどを行いました。  潮が引いている時間帯だったので、丹梨の海岸からスタートし、新谷や男子岩のあたりの海岸を歩き、筒島へ続く道から上がってリサーチを終えました。 プロジェクトに参加した学生から、以下のようにコメントをいただきました  今回初めて佐久島に訪れてみて、漂着ゴミの多さに驚きました。  「アートの島」ということは知っていましたが、様々な環境問題を抱えていることや、佐久島を守る活動が行われていることも知ることができました。  海岸に行くと漂着ゴミがたくさんあり、ゴミ拾いをする中でよく目を凝らすと、目に見えないような小さなごみがたくさんあることに気がつきました。  砂と同じくらいの大きさのゴミは拾うことが困難であることから、海ゴミ問題の深刻さを感じ、もしかしたら自分の出したゴミも佐久島に流れ着いてしまっているのではないかと思うと、とても他人事とは思えませんでした。  これから、2023年10月に行われるイベントに向けて、ゴミ拾いが楽しくなるようなアイデアを考えて制作した作品を発表できることを楽しみにしています。  佐久島リサーチワークの中で、佐久島の素晴らしい部分もたくさん発見することができたので、ゴミ問題を知ってもらうとともに、佐久島を訪れたくなるようなものが制作できたらと思います。 私たちの出すごみが佐久島に!? 西尾市 佐久島振興課 三矢さんのお話  佐久島を所管する私共私西尾市では、「海ごみ」(漂着ごみ)―海岸漂着物の発生の抑制につながる活動に取り組んでいます。  皆さんは海ごみはどのように発生するかご存じですか?これから実際に海岸で海ごみを拾っていただきますが、海岸にはペットボトルや苗ポットなどの比較的軽いものが多いのです。これらは島の人が消費したものではなく、殆どは本土からやってくるごみなんです。  もちろん、本土の皆さんも周囲にむやみにゴミを捨てる習慣はないと承知していますが、ちゃんとゴミ箱に捨はずのゴミが、風に飛ばされて道に落ちて、雨が降って川にたどり着いて、それが海までやってくる・・・これは一つのケースですが、色んな経緯を経て愛知のごみが潮の流れで集まってきます。 佐久島より海ごみが深刻な三重県の答志島では雨が降る度に漁船が出港できなくなる程です。  私共もごみ拾いのボランティアさんのお手伝いをしたりビンゴカードなどで楽しくごみ拾いをする工夫をしていますが、一旦きれいになったはずの海岸が潮の満ち引きで元通りになってしまったり・・・。きりが無い状況です。佐久島のごみを減らすには、 本土に住んでいる皆さんがごみの始末の仕方をちょっと変えてもらうだけで、とても効果があることを多くの方に知っていただきたいです。  そこで今回は皆さんにお力をお借りして、アート作品などを通じて佐久島の環境を脅かす「漂着ごみ」の存在を広く一般に周知し、抑制に繋げたいと思います。 皆さんの得意分野を活かして 本学松岡教授からのアドバイス  私達の身の回りのごみを海ごみにしない効果的なアイデアや、佐久島をなかなか訪れることができない方にも海ごみの問題を知ってもらう広報動画など、海ごみを利用した作品に拘らないで皆さんの得意な事を活かした提案をお願いします。 作品は分割してコンパクトにすると有利 東海テレビプロダクションの中山さんからのアドバイス  今回の皆さんの作品は複数箇所の会場で展示をいたします。作品は分割してコンパクトに梱包できるようになっていると、遠方の会場へも躊躇せずお送りできので多くの方に作品をご覧いただく上でとても有利です。 佐久島振興課 三矢さん 島を美しくつくる会の皆さん 東海テレビプロダクションの中山さん。複数箇所の会場での作品展示でご協力いただきます 本学松岡教授

2023.7.25

COPPA CENTRO GIAPPONE 2023 大会ポスターを制作、黒木里帆さんが最優秀賞を受賞

COPPA CENTRO GIAPPONE 2023 大会ポスターを制作、黒木里帆さんが最優秀賞を受賞  名古屋栄の久屋大通公園で今年秋に開催されるCOPPA CENTRO GIAPPONE 2023 大会ポスターを、ヴィジュアルデザインコースの学生が制作、2023年7月13日、プレゼンテーションと最終審査が行われ、3年生 黒木里帆さんの作品が最優秀賞に輝きました。  COPPA CENTRO GIAPPONE 2023は名古屋 栄の久屋大通で行われる自動車の美しさと優雅さを競う展示会。今年度は、名古屋市の姉妹都市であり同じく自動車産業が盛んなイタリア トリノ市で作られた車両と、100周年を迎えるル・マン24時間自動車レースの2つが大きなテーマとなっています。この大会背景を踏まえ、学生たちはポスターの制作に取り組みました。  応募作品の中から、黒木里帆さん、池田琴葉さん、真田遥佳さんの3作品が入賞しました。最終審査では、COPPA CENTRO GIAPPONE 大会実行委員長の平松正光氏をお招きし、学生たちはプレゼンテーションを行いました。まずは池田さんから、アルファロメオ ジュリエッタ・スパイダーに名古屋城と中部電力 MIRAI TOWER(テレビ塔)をあしらったもの。大会の2大テーマに加え、本学日本画科卒業生でもある平松氏から、浮世絵や日本的な要素も加えて欲しいというオーダーがあり、クルマが作られた1950年代にあわせた雰囲気に仕上げてあります。平松氏からは「日本らしさ名古屋らしさが詰まった作品、背景はシンプルといいつつ、しっかりと表現されているように感じました」とコメント。  続いて、黒木さんの作品は、今大会のコピーである「自動車の昨日、今日、明日」からイメージを膨らませ、過去のクルマと未来をル・マンのレーシングカーで表現した作品。浮世絵の中でも華やかな錦絵の要素を取り入れ、カラフルながらも落ち着いた色合いが特徴です。平松氏からは「今回の大きなテーマであるトリノとル・マンという2つがしっかりと取り込まれていて嬉しく思います、また、日本画の技法も取り入れられ上手く融合していると思います」と高く評価しました。  最後は真田さん。クラシックカーのワイヤーホイールをモチーフにしたシンプルでダイナミックな作品です。「ホイールに美しさを感じ、その美しさを際立たせるよう浮世絵の配色とグラデーションを意識して制作しました」と説明しました。平松氏からは「あの時代のレーシングカーにはボラーニというメーカーのワイヤーホイルを履いていることが多く、クラシックカーの魅力のひとつになっています、雰囲気良くまとまっている作品だと思います」と講評をいただきました。  作品を見たカーデザインコース 片岡祐司教授、田中昭彦教授からも「ヴィジュアルコースの学生さんがクルマをどんなふうに捉えるか気になっていましたが基本的な部分をしっかりと捉えていて驚きました」「日本的な部分をあわせることによってクルマの文化の歴史みたいなところまで感じさせ3点とも素晴らしい」「短い制作時間の中でクルマのことをしっかりと考えてもらえとても嬉しく思う」と嬉しいコメントをいただきました。  審査の結果、最優秀賞は黒木里帆さんが受賞。黒木さんは、昨年の大会ロゴマークに継いでの受賞となります。  平松氏からは「黒木さんの作品は今回の大会の要素をしっかりと取り込んでくれたことが決め手となりました、PC上の画像で見るよりもこうして大きなパネルにして作品を見るとやはり良かったな感じます、則武先生(ヴィジュアルデザインコース 則武輝彦准教授)にもお伝えしていますが、名古屋芸大とのかかわりは今回で2回目です、今後さらに発展していくと感じています」と講評をいただきました。加えて「入選作品をぜひどこかの会場で展示できるようにしたい」とサプライズも飛び出しました。  受賞した黒木さんの作品は、今後のCOPPA CENTRO GIAPPONE 2023 大会ポスターとして広く使われることとなります。おたのしみに。

2023.7.21

学校部活動地域移行支援事業 名古屋芸術大学ウィンドオーケストラin碧南

学校部活動地域移行支援事業 名古屋芸術大学ウィンドオーケストラin碧南  名古屋芸術大学は、部活動の地域移行支援事業に取り組んでいます。本年度は碧南市と連携し、一回目の2023年7月には演奏指導・本学学生による演奏会、二回目の2023年11月には演奏指導、最終回の2023年12月には演奏指導と本学学生による演奏会支援を行うことになりました。  第一回の今回は、2023年7月1日(土)に行われた碧南中央中学校での演奏指導と演奏会『名古屋芸術大学ウィンドオーケストラin碧南』の様子をご紹介します。 碧南市の中学校で演奏指導  本学取材班は碧南市の五つの中学校の一つ、碧南市立中央中学校に伺って、本学音楽領域弦管打・ウインドアカデミーコースの学生が参加した吹奏楽部の練習を取材しました。  まずは、それぞれのパートに分かれて1時間程度、楽器の特性や音の出し方、イメージの作り方などを指導しました。はじめは硬くなっていた吹奏楽部の生徒さんも次第に打ち解け、本学学生に分からないところや日頃悩んでいることなどを質問しながら、有意義な練習ができたようです。最後に、コンクールで演奏する「ベンスルダトゥの3つの冠」を生徒さんと合奏しました。 「各パート揃っての合奏は今日が初めて」とのことでしたが出来は上々。演奏後は早速、課題点や練習方法について時間を惜しんで意欲的に本学学生と話し合う生徒さん達が印象的でした。 担当の伊藤奈々先生より 「短い時間でしたが、学生さんから教えていただいたことや間近でよい音に触れた経験が、今後の演奏に生かされるとよいと思います。」 碧南市文化会館ホールで演奏会『名古屋芸術大学ウィンドオーケストラin碧南』  前半の部では、碧南市の各中学校吹奏楽部がコンテストに向けて取り組んでいる曲や「アメリカンエレジー」「ルイ・ブルジョアの讃美歌による変奏曲」などを演奏。後半の部では、皆さんに馴染みの深い曲目を選んで演奏し、手拍子に包まれて演奏会は大盛況で終了しました。 碧南市教育長 生田弘幸氏の挨拶  今日は名古屋芸術大学より、竹内先生、遠藤先生、学生のみなさん50名ほどをお招きしました。こうした会を開くのは初めてかと思います。  これからの時代の中で、部活動をより一層高めていきたい、より良い環境の中で、子供たちが学んでいけるような体制を整えたい。それには専門性の高い指導者が何人も必要となってくる。特に今回のような吹奏楽の世界では、多種に渡る楽器を一人で全て指導するのは難しい。そこで今回名芸大にご協力いただだいた次第です。  今日の午前中は各中学校で名芸の学生さん方に指導をしていただきました。子供たちにとって身近な存在で、大人たちほど目線が高くない学生さんのアドバイスは、後で感想を聞きますと、「すごく良かった」ということでした。  本日のことからも、やはりより一層そうした機会を多くして、良質な部活動環境を作って、皆さんにより専門性の高い、子供の頃から指導が受けられる体制を作っていきたいと思います。これは教育委員会の願いでもあります。