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2024.10.8

テキスタイルデザインコース、尾州フェス「一宮モーニング」プロジェクト、本町通り商店街に設営完了

テキスタイルデザインコース、尾州フェス「一宮モーニング」プロジェクト、本町通り商店街に設営完了  テキスタイルデザインコースでは、一宮市から依頼を受け尾州産地の魅力をアピールするファッション・アートイベント「BISHU FES.」に参加、関連イベントである「まちなかアート展示」で、一宮モーニングをテーマにオリジナルテキスタイルを制作し一宮市本町商店街に展示します。  プロジェクトは6月にスタート、参加する学生は織物で作品を制作するグループと編物(ニット)で制作するグループの2つに別れ、織物は中伝毛織株式会社、編物は宮田毛織工業株式会社にご協力いただき(どちらの企業にもテキスタイルコース卒業生が在籍、多くのアドバイスをいただきました)、打ち合わせを繰り返し、制作を行いました。 過去の記事はこちら 「一宮モーニング」プロジェクト、キックオフ 宮田毛織を訪問、工場見学、生産打ち合わせ  中伝毛織で制作した織物作品は、兼松暖奈さん「心に火の灯る間」、柴山茉莉奈さん「もーにんぐ・さんど」、内田純平さん「コーヒーからの進化」。宮田毛織の編物作品は、清水咲和さん「もぐっ」、川松紗彩さん「Yippee」、荒木望那さん「Olu Olu」。しっかりした厚みと手触りに深い色合いが重厚な織物作品、カラフルでポップなパターンから楽しさがストレートに伝わる編物作品、それぞれの異なったテイストも見どころになっています。  展示にあたり、テキスタイルデザインコースの扇千花教授に伺うと、大きな作品となるため大学で事前に何度も実際に作品を吊してみて見え方を確認してきたとのことですが、実際の展示となるとやはり現場での調整が必要となります。想定よりも風の影響が大きく布が翻り、布の末端の処理をやり直したり、中に入っている芯の長さをその場でカットするなど、微調整しながらの設営となりました。高所作業をしていただく作業員の方にも意図を説明して調整を繰り返します。長さ5mの大きな作品を思うように展示することの大変さを実感、非常に良い経験となりました。  作品をつり下げ、離れた場所から見ると、やはり近くで布を見るのとはまた違った印象を受けます。  展示された作品を見て、編物グループの3名は「思ったよりも柄が小さく感じました、でも、かわいくはなりましたね」(川松さん)、「みんなかわいくって統一感が出ました、宮田毛織でまとまりがある」(清水さん)、「宮田さんに作ってもらったからか、ポップで直接伝わる感じになりました」(荒木さん)と、いくらか印象の変化を感じつつも仕上がりに満足の様子。  織物グループは「思ってたとおりの仕上がりですが近くでも見て欲しいですね、もっとカッコ良さがわかる!」(内田さん)、「素材にこだわって制作したので、私も近くで見て欲しいですね。でもつして離れて見るとトーンの感じ出ていて、それはそれでカッコいいなと思います」(柴山さん)、「出来あがった生地に満足していますが、それ以上に企業の方に提案してすり合わせていったプロセスがすごく良かったと感じています」(兼松さん)と、ぜひ細部まで見て欲しいとコメント、また、企業とのコラボ作業で得た経験に感慨ひとしおです。  一宮市 産業振興課 鈴木専任課長からは「非常に良いですね! 黄色い作品(川松さん「Yippee」)にパッと目が行きました。反対側に回り込むとコーヒーをイメージされた深い色(内田さん「コーヒーからの進化」)が印象的です。“一宮モーニング”としっかり書かれていることも嬉しいです。非常に良いものを作っていただいてありがとうございます」と嬉しい言葉をいただきました。  産業振興課の佐藤さんは「作品の展示、ありがとうございます。本当に素敵な作品を観て感動しております」と述べ、「ぜひ、皆さんがこだわった点をお聞かせ下さい」と学生ひとりひとりから説明を受けていました。  一宮商工会議所 一宮モーニング協議会の西脇さんからは「作品を拝見した第一印象として、地域文化や食への理解が深く、温かさや親しみやすさが反映されており、地域の人々に共感を呼ぶ作品だと感じました。本町商店街の昇降バーに取り付けられることで強いインパクトを与え、一宮モーニングや尾州生地への関心を高めると確信しています。この素晴らしい作品は、学生たちの努力と情熱の結晶です。このプロジェクトに関わることができたことに、心から感謝申し上げます。ありがとうございました」と感想をいただきました。  設営中、通りかかった近隣の方からも「かわいい、いつまで展示するの?」や「BISHU FES.が終わってからも残して欲しい」といった声が聞かれ反応は上々、手応えを感じました。  展示は「BISHU FES.」(2024年10月12、13日)に合わせ、10月1日(火)~13日(日)まで。ぜひ「BISHU FES.」と併せて一宮市本町商店街へお越し下さい。

2024.9.26

「佐久島SDGsプロジェクト」 最終報告会を開催

「佐久島SDGsプロジェクト」 最終報告会を開催  2024年9月13日(金)、美術領域コミュニケーションアートコースが中心となり制作が進められている「佐久島SDGsプロジェクト」の最終報告会を開催しました。このプロジェクトは佐久島の環境を脅かす「漂着ごみ」の存在を広く一般に周知し、抑制につなげるためのアート作品を制作するもの。2024年6月の現地視察から2ヶ月余り、これまでに制作した作品とそのコンセプトについての報告会です。最終報告にあたり、西尾市佐久島振興課 三矢由紀子さん、佐久島のアートマネジメントを行ってきたオフィス・マッチング・モウルの代表/ディレクターの内藤美和さんをお招きし、プロジェクトを担当する松岡徹教授の三者で作品を確認しました。制作された作品は、今年度さまざまな会場で展示されることになりますが、さしあたり2024年10月6日に蒲郡市の西浦温泉パームビーチで開催される「第11回三河湾大感謝祭」にて一部の作品のお披露目が決まっており、その選考も兼ねています。  プロジェクトに参加する学生・院生は総勢14名、簡単にコンセプトを説明し作品をプレゼンテーションしました。  作品は、コミュニケーションアートコースらしく立体作品が中心。カプセルトイとして販売できるような小さなものから、佐久島の浜辺に設置することを想定した2mを超える巨大な作品(もちろん今回はミニチュアを作成)まで、さまざまな作品がプレゼンされました。立体作品のほかにも、アニメーション作品やSDGsの考え方を用いたデジタル作品など、バリエーション豊かな作品が揃いました。いずれの作品も佐久島とごみ、環境を考えた作品で、作品の背景がとても重要です。背景にある考え方が作品として上手く表現されているか、また、作品から考え方が伝わるかがポイントになりました。  発表から、作品の完成度、展示の大きさと見せ方などを考慮し、6つの作品が選ばれました。大学院 吉田絢音さんの神経衰弱のように貝殻を使って遊ぶ「貝柄あわせ」、4年生 石川清菜さんの佐久島の浜辺とごみの関係をレイヤー的に表現した作品、4年生 出口佳音さんのマイクロプラスチックを飲み込んでしまった魚を鯛焼きのように表現したオブジェ、4年生 山本星さんのシーグラスや貝殻など漂着ごみを使ったキーホルダー・ブローチ、3年生 松島佑芽さんの波と浜辺と漂着ごみをストレートに表現したオブジェ、2年生 竹内晴香さんの小さな漂着ごみやマイクロプラスチックを封じ込めたスノードームの6作品が「三河湾大感謝祭」で展示されることに決まりました。  内藤さんからは、見せ方を想定していない作品や作品の背景が伝わりにくい作品があり、パネルなどとあわせて展示するようにコメントがありました。松岡教授からは、現時点では未完成であるものの、作品それぞれの完成度に対してのアドバイスがあり、残り少ない時間ではあるものの一層のブラッシュアップをするよう指示がありました。展示にあわせ、9月末まで制作が行われることになります。  展示のスケジュールについては、三矢さんから説明がありました。2024年10月6日に「第11回三河湾大感謝祭」(西浦温泉パームビーチ、上記の6作品)、2024年10月10~12日「SDGs AICHI EXPO 2024」(愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)西尾市ブース、6作品)、2024年10月29日~11月24日「弁天サロン展示」(佐久島)、最終日の11月24日にはごみを拾いながらウォーキングするトレイルエコウォーキングもあり、ぜひ一緒に参加して欲しいとのこと。さらに、2024年12月5日~26日まで「佐久島ナビステーション 」(一色町)での展示となります。佐久島の今と課題を考えるアート作品、ぜひご覧下さい。

2024.9.20

デザイン領域、mozoワンダーシティと連携、木を使って作るワークショップ「森のがっこう」を開催

デザイン領域、mozoワンダーシティと連携、木を使って作るワークショップ「森のがっこう」を開催  デザイン領域では、名古屋市西区のmozoワンダーシティと連携し、木材を使い作品を作るワークショップ「森のがっこう」を開催しました。このイベントは、学生が立案し実際に企業や美術館でワークショップを開催する、デザイン領域の演習「デザインワークショップ」の一環で、mozoワンダーシティでは2022年から実施されているもの。今年度、mozoワンダーシティでは6月に引き続き2度目、小学校が夏休みに入った2024年7月27日(土)、28日(日)の2日間開催されました。学生達が考えた4種類のワークショップを沢山の子どもたちが参加し作品作りをしました。  今回のイベントでは、ガラス容器の中に木製チップを敷きどんぐりや木片でつくるキャラクターを飾る「小さな森のテラリウムづくり」、木箱に木片を自由に敷き詰めビーズなどを飾る「オリジナルモザイクアートをつくろう!」、かんなで木を薄く削ったかんなくずをメモ帳にし木の枝に芯を入れ色鉛筆をつくる「かんなでつくる木のメモ帳と枝色鉛筆づくり」、紐を引っ張ると体の一部が動く木製の人形をつくる「ウッドパペットづくり」の4種類のワークショップを楽しんでもらいました。4種類それぞれ20名ずつの提供となりますが、整理券を配布し始めると1時間ほどですべて完配となってしまうほどの人気となりました。遊びながらも熱心に制作に励む子どもたち、コミュニケーションしながら制作を手助けする学生、それを見守る保護者の方々、創作の魅力を楽しむ2日間となりました。  ヴィジュアルデザインコース2年 伊藤萌衣さんは、6月のワークショップで行われた「森のパティシエ」という木にデコレーションしてつくるケーキを提案、今回は日本の森林の現状を伝えるパンフレットで使用する“ウッドスタンプ”をデザインしました。「6月は針葉樹のスタンプでしたが、7月は広葉樹を説明するスタンプです。6月の針葉樹を基に、さらに進化させようと考えました。広葉樹の断面を写真に撮って、その年輪の模様をレーザー彫刻機で焼いて出しました。メンバーが描いてくれた可愛いイラストがあるので、その絵もできるだけきれいに見えるようデータを仕上げました」。6月に行った木のケーキづくりも好評で、12月にはさらに大規模なケーキづくりのワークショップの企画も進行中とのこと。ヴィジュアルデザインコースは、Webサイトや印刷物のデザインが主な専門となりますが、「木材という素材に触れ実際に手を動かして創作することの魅力をあらためて感じました」と、自身も創作を楽しんでいる様子でした。  メタル&ジュエリーデザインコース2年 松本沙莉さんは、今回のワークショップで提供された「ウッドパペットづくり」を提案。「mozoワンダーシティさんのmozoは、モゾモゾとなにかが動き出す音だと知り、動くおもちゃを作れば心惹かれて思い出にも残るものができるのではと考えました。顔の部分は子どもたちに描いてもらった絵をレーザー彫刻機でプリントしています。できあがって動いた瞬間、子どもたちが目をキラキラと輝かせてくれてよかったです」と声を弾ませます。「子どもたちというデザインの対象者が目の前にいて、その子どもたちのことを考えて作るというのが自分にとっては新しい体験です。特に、一緒に話ながら作り上げていくことも、自分が考えた企画を楽しんでもらえていることを実際に見ることができたことも、とても嬉しく思います。誰かのためにデザインするということを自分の中で確立していって、相手のことを考えたものを作れるように頑張って行きたいと思います」といいます。自分のコースとは異なる他の領域、素材に触れることや子どもたちとの交流は、自分の考えをより広くする貴重な経験になったようです。  今回の「デザインワークショップ」は、西岡毅講師・谷川司助教が企画しました。担当した西岡講師は「今年度は、良いアイデアもたくさん出て、とても良いワークショップができたのではと思います。領域を超えて学生同士協力し合って、やっています。いろいろな事に興味のある学生が多く、僕の研究室に何度も足を運び、レーザーカッターなどの道具の新しい使い方のアイデアを考えたりしてくれました。楽しくやってもらえたのではと思います」と学生たちの取り組みを称賛。「大事にしていた銘木の素材があるんですが、ついワークショップに提供してしまいました(笑)」と目を細めました。  提供者も参加者も、笑顔の絶えないワークショップとなりました。

2024.9.20

多治見市モザイクタイルミュージアム「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」 最終プレゼンテーション タイルで作る楽器を提案

多治見市モザイクタイルミュージアム「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」 最終プレゼンテーション タイルで作る楽器を提案  デザイン領域 スペースデザインコースでは、多治見市モザイクタイルミュージアム、名城大学理工学部建築学科と連携し「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」に参加、2024年4月16日(火)多治見市モザイクタイルミュージアムにて関係者を招き最終プレゼンテーションが行われ、作品を展示し新たなタイルの魅力を伝える提案を行いました。  「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」とは、モザイクタイルミュージアム、タイル産業関係者、大学が連携し、多治見市モザイクタイルミュージアム2階の産業振興展示室を刷新し、新たなタイルの魅力を発信してていく取り組み。2023年度から5年間継続して行われる事業で、今回がその第一回となります。本学スペースデザインコースの4年生、小松千聖さん、中嶋凌さん、秦慶次郎さん、松井花歩さん、南川凜々香さん、村井琴音さんの6名がプロジェクトに参加。昨年春から工場見学、フィールドワークを行い、タイル製造の背景や地域性など関係者や地元の方と交流しながら学び、タイルの魅力について考えてきました。タイルの可能性を広げ親しみがわくような作品として、タイルを叩いたときの音に着目し、素材としての面白さを際立たせる楽器を考案しました。  プレゼンテーションに先立ち、まずは作品の設営を行いました。楽器といっても単純な構造で、スチール製の支柱に糸でタイルを吊したもの。支柱1本がひとつの音となり、歩きながら順番に叩いていくと音階になっていてドイツ民謡の「山の演奏家」が奏でられます。  支柱の加工は、学生たちがパイプを加工、溶接して作成したもの。音程で長さが変えられており、視覚的にも音階の違いがわかるように設計されています。支柱の間隔が曲のリズムになるため、慎重に測りながら設置します。完成した作品は楽譜のようにも見えます。。屋外に設置しても変質しないタイルの特長、また、そのまま吊すだけということが返って素材感を際立たせ、タイルの特質を上手く生かした作品となりました。  夕刻からのプレゼンテーションには、多治見市モザイクタイルミュージアム代表理事 長江陶業株式会社 虎澤範宜さんをはじめ、工場見学でお世話になった株式会社カクジン 水野晶太代表、有限会社YMM 前田市朗常務、杉浦製陶株式会社 林航代表、有限会社丸万商会 古田由香里代表といった、多くのタイル産業関係者が集まりました。  プレゼンテーションでは、工場見学、フィールドワークと自分たちが経験してきたこと、フィールドワークで集めたタイルを袋に入れたときの心地良い音が作品のきっかけになったと説明されました。  2023年7月に行われた中間プレゼンテーションでは、タイル製造の特徴を生かした家具、タイルの製造工程を体験するワークショップ、タイルを使った楽器の3案を提案しました。3つの案から、楽器に絞り込み、たくさんのタイルを提供いただき音階のチェックを行い、最終的な作品に仕上げました。素焼き、せっ器(陶器と磁器の中間的な性質を持つ焼き物)、磁器、陶器の音の違いや、釉薬の有無などの違いなど、細かく調査したことなどが紹介されました。そして、タイルを飾りで終わらせず建材としてだけでないタイルの可能性を広げたい、とプレゼンをまとめました。  説明を終えたところで全員で屋外に移動、楽器を実演しました。木のバチを持ち歩きながらタイルを叩いていくと、見学者から思わず声が上がります。丸万商会 古田さんも「こんなきれいな音がするとは思わなかった」と驚いた様子。音を聞いてもらいプレゼンテーションは終了の予定でしたが、試してみたいと声があり、見学者がかわるがわるバチを手に音色を体験、好評を博しました。虎澤代表理事からも「タイル感謝祭でも、ぜひお客さんに観て欲しい」との声があり、急遽、タイル感謝祭でも展示することに決まりました。  質疑応答では「タイルの展示としても面白い、サンプルの見せ方の参考にしたい」「吊すことや音を出すこと、これまでまったく発想しなかった、とても良いと思う」「楽器という発想はなかった、モザイクミュージアムができて機会が増え、いろいろな使い方が考えられるようになった」「メーカーはどれだけたくさん作るかということばかり考えているので、楽器という使い方には大変驚いた。SDGsの考えやアイデアがあったらぜひ教えて欲しい」「タイルを叩くと音が違うということは誰でも知っていますが、よくここまで突き詰めて曲ができるまでやったと感動しました」「発想がすごく楽しいです。年齢関係なく子どもたちも体験できる、いろいろな方に知ってもらえることになれば産地の作り手としても嬉しい」とたくさんの感想をいただきました。ディスプレイに活用したいという声が多くあり、非常に意義深い提案になりました。  プレゼンテーションが終わってからも展示を前に、和やかな交流会が続きました。

2024.8.8

世界コスプレサミット2024 前夜祭レッドカーペットセレモニーを協賛 ウィンドオーケストラ、コスプレサークルが会場を沸かせました

世界コスプレサミット2024 前夜祭レッドカーペットセレモニーを協賛 ウィンドオーケストラ、コスプレサークルが会場を沸かせました  世界のコスプレイヤー・コスプレファンが集まり、国際交流・ 文化交流を創造する世界最大級のコスプレイベント、「世界コスプレサミット2024」。本学は、例年前夜祭のレッドカーペットセレモニーを協賛、今年もウィンドオーケストラの生演奏と学生コスプレイヤーが参加し、イベントを大いに盛り上げました。  2024年8月3日(土)、4日(日)に愛知芸術文化センター、中部電力 MIRAI TOWER、Hisaya-odori Park、大須商店街といった名古屋市内の各所で行われるコスプレイベントに先立ち、2024年8月2日(金)の夜、名古屋市栄のオアシス21にて、「名古屋芸術大学 presents 世界コスプレサミット2024 前夜祭 レッドカーペットセレモニー」として前夜祭が開催されました。  会場には豪華なレッドカーペットが敷かれ「ワールドコスプレチャンピオンシップ 」に出場する36の国・地域の代表選手と過去代表(WCSアルムナイ)が、大村愛知県知事、河村名古屋市長ら来賓とともにパレード、イベントを盛り上げる華やかなセレモニーです。その会場で遠藤宏幸 准教授の指揮によるウィンドオーケストラ、鷹野雅史 教授の電子オルガンの生演奏で、セレモニーを盛り上げます。ウィンドオーケストラには約100名の学生が参加、今年3月に逝去された鳥山明氏への追悼の意を込めて学生はドラゴンボールの“亀仙流の道着”を中心に鳥山作品のキャラクターに扮しました。指揮の遠藤准教授もドラゴンボールの“亀仙人”、鷹野教授は“トランクス”の扮装で会場を沸かせます。演奏ももちろん鳥山作品にちなみ、ドラゴンクエストに始まり、ドラゴンボールメドレーを織り交ぜながら、ポケモン、エヴァンゲリオン、推しの子など、パレードを盛り立てました。  パレードは来賓からスタート。鳥山作品のアラレちゃんに扮した大村知事、ベジータの河村市長、勇者ロトに扮したオアシス21 代表取締役社長の菊池文泰氏、そして鳥山明さんの自画像に扮した世界コスプレサミット実行委員長 小栗徳丸氏から始まりました。続いて、本学 経営本部地域・社会連携部 田中聰部長が真っ赤な上下に身を包み左腕にサイコガンを持つ男 コブラになりきって登場。さらに、昨年のコスプレサミットを機に結成されたコスプレサークルからコスプレイヤーの、霙(みぞれ)さん、薔薇ひなたさん、 日比無(ひびな)さん、ゆうさん、てとさん、 みりんさん、 明けに日の出さん、 茶々はるさん、くのめさんらが登場、パレードに華を添えました。  奏でられるおなじみの楽曲に会場は大いに盛り上がり、音楽の楽しさ、コスプレの楽しさを感じる前夜祭となりました。  また、翌日には愛知県芸術文化センターにおいて、コスプレパフォーマンスを披露し、世界No.1のコスプレイヤーを決定するワールドコスプレチャンピオンシップが開催されました。ドラマティック部門「名古屋芸術大学賞」はメキシコ代表が受賞し、地域・社会連携部 田中聰部長が浪人姿でそのプレゼンターを務めました。

2024.7.23

コミュニケーションアートコース 豊橋市自然史博物館 特別企画展「キセキの結晶・鉱物」にてオブジェを制作・展示

コミュニケーションアートコース 豊橋市自然史博物館 特別企画展「キセキの結晶・鉱物」にてオブジェを制作・展示  名古屋芸術大学は、長年にわたり豊橋市自然史博物館との連携事業を行っています。  今年度は、2024年7月12日(金)〜9月23日(月・休)に開催されるにあわせ、コミュニケーションアートコース、工芸コースの生徒が結晶のオブジェを制作、設置しました。  このオブジェは「キセキの結晶・鉱物展」の来館者に対し、SNSなどで発信できるような記念撮影スポットがあればいいのでは、というオーダーから制作が始まりました。  本校の卒業生でもある、コミュニケーションアートコース 加藤真浩講師は、「学生時代に、自然史博物館とは恐竜や昆虫などのオブジェを制作・展示したことがありました。今回は「キセキの結晶・鉱物」という企画展のテーマに合わせ、イラストチックな、分かりやすい結晶の形として制作しました。」と今回の作品について説明しました。  作品を制作した工芸コース2年 町田歩兎さん、コミュニケーションアートコース2年 松浪七海さんは、別のプロジェクトで発泡スチロールでの造形を経験していたということで、加藤講師から声がかかり、参加を即決したということです。  町田さんは「先生のアドバイス通りに進めたという感じです」と笑いましたが、実際には「これまでに恐竜や昆虫といった有機的な形を発泡スチロールで制作をしていましたが、今回は結晶なので綺麗な断面を作るということに特に神経を使いました。その辺りが難しかったことでもありますし、より良い制作方法を学生2人と考えながら制作を進めていったことが彼らの勉強にもなったかと思います」(加藤講師)と振り返り、試行錯誤の様子がうかがえました。  松浪さんは「普通はゴミになってしまう切れ端をそのまま土台として使うなど、いかに材料の無駄をなくして制作するかということを学びました」と、制作時の工夫について聞くことができました。  加藤講師は「まだ2年生なので、比較的小さな作品を作っていますが、 大きいものを作るとなると、運搬のことを考えて取り外しができるようになど、考える事がたくさんあります。そういうところが彼らの学びに繋がったと思います」と、今回の意義についても語りました。  オーダーをいただいた豊橋市自然史博物館 調査研究グループ 主任学芸員 (脊椎動物担当)安井謙介氏は「恐竜や昆虫といった生物と違い、インパクトのあるものが作れないかなと思っていましたが、今回は水晶の結晶が飛び出る、いかにも自然界で見つかった水晶通りのものが巨大なサイズで仕上がり、非常にインパクトのある、今回の特別展のコンセプトに合う模型だったので非常に感謝しております」と感想をいただきました。 特別企画展「キセキの結晶・鉱物」

2024.7.19

テキスタイルデザインコース、尾州フェス「一宮モーニング」プロジェクト、宮田毛織を訪問、工場見学、生産打ち合わせ

テキスタイルデザインコース、尾州フェス「一宮モーニング」プロジェクト、宮田毛織を訪問、工場見学、生産打ち合わせ  テキスタイルデザインコースでは、一宮市から依頼を受け尾州産地の魅力をアピールするファッション・アートイベント「BISHU FES.」に参加、関連イベントである「まちなかアート展示」で、一宮モーニングをテーマにオリジナルテキスタイルを制作し本町通り商店街に展示します。2024年7月8日(月)学生は、一宮市のニット生地メーカー、宮田毛織工業株式会社様を訪れ、工場を見学させていただき、制作したい生地のデザインを見ていただきました。  「まちなかアート展示」では、各自1.5m×5mのオリジナルテキスタイルを展示する予定。尾州というと織物ですが、今回、3名の学生は“編み”であるニット生地を使った作品制作にチャレンジしています。ご協力いただくのが、国内でも有数の規模を誇る宮田毛織工業株式会社様。ウール、綿、化学繊維などさまざまな素材を使いニットを生産、世界の多くのアパレルメーカー、メゾンでも採用されています。  テキスタイルデザインコース 3年生の荒木望那さん、川松紗彩さん、清水咲和さんの3名が宮田毛織を訪れ、デザイン画とその源になっているコンセプト、作品のイメージとなるムードボードを手にプレゼンテーションを行いました。対応していただいたのは、取締役専務 宮田貴史さん、企画室 デザイナー 山田恵子さん、森山茉弥さんの3名。森山さんは、本学テキスタイルコース卒業生で学生たちとって直系の先輩にあたります。  プレゼンテーションに先立ち、宮田さんから宮田毛織の概要を説明していただき、工場を見せていただきました。宮田毛織は1954年創業、初期は毛織物も手がけていましたが早い段階でニット生地へと移行、現在は丸編み機を140台以上保有するニット生地専業メーカーとなっています。今回対応していただいたデザイナーの山田さん、森山さんを含め7名のインハウスデザイナーが在籍し、オリジナルの生地作りを行いアパレルメーカーへ提案できるところが強みであり、安価なアジア製品と競合しないウールなどを使った高級品を生産しています。国内外のアパレル、昨今では特にゴルフウェアのブランドへの提供が増えているとのことです。  工場見学では、実際に丸編み機が動いているところを見せていただきました。本社工場だけで100機ほどの丸編み機があるといいます。シングル、ダブルとそれぞれ編み方によって編み機が分けられ、なかには世界で数台しかない珍しい編み機もあるのだそう。印象的なのは資料室。これまで生産された数多くのサンプルが保管されています。流行は10年以上の周期でリバイバルするので、創業当時からのサンプルが必ず役に立つと、大切に保管されていました。  工場見学のあとは打ち合わせです。実際に業務での打ち合わせに使うさまざまサンプルが用意されている会議室で、まさに仕事さながらの打ち合わせとなりました。まずは学生が用意してきたデザイン画を説明、どんな色合いがいいのか、また質感やニット組織はどんなものを狙うか、など双方が出来上がりを具体的にイメージしながら素材や編み方を決めていきます。学生から、どんなイメージの作品にしたいかが丁寧に説明されました。荒木望那さんは、一宮の喫茶店でよく使われているウッディな内装とそこから受けるゆったりした温かみを表現し、ハワイ語で心地良いという意味の「Olu Olu」という作品。木目を感じさせる地に食べものを配置するデザインです。川松紗彩さんは喫茶店の温かみややすらぎを感じつつ、一宮モーニングのバラエティや楽しさをカラフルな色合いで表現した「Yippee」。清水咲和さんは、そのものズバリの小倉トーストとゆで玉子をモチーフとした「もぐっ」。ムードボードの写真も美味しそうです。  宮田さん、山田さんから、はじめにシングルニットとダブルニットの説明を受け、どちらを選ぶのか、まずそれを決めるように指示がありました。シングルニットは1列の針で編まれるシンプルな編み方でデザインの自由度が高くなり、ダブルニットは裏表を別に編み込む方法でシングルよりもふっくらした厚みの生地を作ることができデザインに合わせて表面に凹凸を作ることもできます。ただし、デザインに制約があり、学生3名のイメージしていたカラフルな柄を再現するために、ダブルニットの中でも5色の糸を使い分けられるフラットなジャカード生地での対応となりました。  次に糸ですがフラットな組織の中でも極力凹凸感を表現できるように川松さん、清水さんの作品はグランドに伸縮性のあるポリエステルを採用し、加工と糸の番手差で柄が浮き出るような手法を採用、荒木さんの作品は温かみを持たせたいという要望からウールを使用した冬っぽい糸素材を採用しました。  最後に色見本を見ながら、糸の色を決め、打ち合わせは終わりました。今回は納期が9月中旬となるため時間的に既製品の糸から選びましたが、糸を染色して自由に作ることも可能とのことで、高級ニット生地の世界の一端を感じることができました。  打ち合わせもまさに実際の仕事と同じような雰囲気で、学生にとって貴重な経験となりました。

2024.6.13

テキスタイルデザインコース、尾州フェスにて作品を展示する「一宮モーニング」プロジェクト、キックオフ

テキスタイルデザインコース、尾州フェスにて作品を展示する「一宮モーニング」プロジェクト、キックオフ  テキスタイルデザインコースでは、一宮市から依頼を受け尾州産地の魅力をアピールするファッション・アートイベント「BISHU FES.」に参加。関連イベントである「まちなかアート展示」に、一宮モーニングをテーマに作品を制作し、本町通り商店街に展示します。  2024年6月3日(月)、プロジェクトに参加する学生は、キックオフとして一宮市役所を訪れBISHU FES.の概要、さらに一宮モーニング協議会から一宮モーニングについてのお話を伺い、作品の展示場所となる本町商店街を確認。さらに一宮モーニングのリサーチと、作品制作に向けて精力的に活動を開始しました。  プロジェクトには有志の学生7名が参加、いずれも尾州の繊維産業に関心を持つ学生です。はじめに一宮市役所で、産業振興課 鈴木課長、産業振興課 佐藤さんからBISHU FES.とまちなかアート展示についてお伺いしました。「今回の企画は、皆さんの尾州織物を使った作品を展示していただきたいと立ち上げたものです。一宮モーニングをテーマにイメージを膨らませて作品にしていただきたいと思います。良い作品ができるようサポートしていきたいと思います」とお話がありました。  引き続き、一宮商工会議所 企画事業部 西脇豊さんから、一宮モーニング協議会の活動についてお話しいただきました。一宮モーニングは、昭和30年代、織機の音が大きくて店では商談ができなかった機屋さんが喫茶店で商談するようになり、そうした中から生まれてきたサービスである、とモーニングの歴史からはじまりました。現在では、一宮市内に520店舗もの喫茶店があり、休日には朝食代わりに家族でモーニングを食べに喫茶店へ通う文化があるといいます。こうした身近な文化を背景に一宮商工会議所青年部が中心となり一宮モーニング協議会を発足、平成28年に「一宮モーニング」を地域団体商標へ登録して地域の知名度の向上と活性化を目標に活動しています。昨年は「2023年度 知財功労賞 特許庁長官表彰」を受賞するなど、地域ブランディングや観光事業として進められています。一宮モーニング協議会では、毎年、加盟する喫茶店を紹介する「一宮モーニングマップ」を制作、また、モーニングを盛り上げるイベントや異業種との連携、写真コンテストなど、さまざまな活動を行っており、それらの取り組みを紹介していただきました。  学生たちへ作品を作る上で気を付けて欲しいこととして「モーニングというとお得感や、この値段でこれだけのサービス、といった表現になりがちです。ですが、お店もぎりぎりのところでサービスを続けているので、競争や煽るようなことは避けて欲しいです。協議会ではお店のメリットになることを第一に考えています。そうしたところに気を付けて制作をお願いします」とお話がありました。また、一宮モーニング三ヶ条として、「一宮市内のお店であること」「たまご料理が付いていること」「できるだけ一宮産の食材を使うこと」の3項目を説明し、制作のヒントにして下さいと説明しました。  ミーティングの後、学生たちは実際に本町商店街に赴き、展示場所を確認しました。展示場所は、2022年の「」でも展示のポイントとなった、アーケード中心部のドーム部分。作品の大きさや、わかりやすいデザインが求められることなど、あらためて作品の基本的な部分を確認しました。  展示場所を確認した後は、リサーチのために一宮モーニングを体験しました。モーニング協議会の西脇さんに、夕方までモーニングを提供しているお店(笑)をご紹介いただき、皆で伺いました。メニューには、パンだけでなくおにぎりやたまごかけご飯、カレーライスまでモーニングのサービスにあり、それだけで大いに盛り上がります。小倉トーストやサンドイッチなどのサービスを楽しみながら、その特徴を理解しました。モーニングサービスは、出てきたときのボリュームや楽しさからか、なぜだか元気の出てくるサービスだと、あらためて気付かされました。  モーニングの楽しさ嬉しさが織物でどう表現されるか、ご期待下さい。 いちのみや芸術商店街

2024.3.5

名古屋芸術大学ローターアクトクラブが企画 第2回チャリティーオークションを開催

名古屋芸術大学ローターアクトクラブが企画 第2回チャリティーオークションを開催  初開催となった去年度に引き続き、卒業・修了制作展期間中の2024年2月24日(土)、名古屋芸術大学ローターアクトクラブ主催による「名古屋芸術大学 第2回チャリティーオークション」を開催しました。  名古屋芸術大学ローターアクトクラブは、地域社会で活動する人や団体とコラボレーションし共にボランティア活動を行うサークル。これまでにもNPO法人や他のローターアクトクラブと協業を行うなど、例年、さまざまな活動を行ってきました。  このチャリティーオークションでは、売上の一部をポリオ根絶を支援するロータリー財団に寄付しエンドポリオの活動を知ってもらうこと、そして、学生作品を販売することで作品と社会のつながりや作品の市場価値を知ることを目的として企画されました。  オークション開催の前に、チャリティオークション実行委員長の菅谷心寧さんからは「今回のオークションでは、昨年度とは違ってクラウドファンディングが始まり、たくさんの方々にご支援をいただきまして開催することができました。作品が落札されることで、学生への金銭的な支援や制作意欲の向上、自信につながればいいなと思います。これまでローターアクトクラブのメンバーみんなで頑張ってきました。本日もめちゃくちゃ頑張るので、楽しんでいってもらえると嬉しいです。」とあいさつがありました。  オークションの司会進行は、声優アクティングコース1年 森海将さんと2年 豊田結衣さんが務め、会場を盛り上げます。絵画や陶芸などの立体作品、さらには“出張演奏”、サプライズとして現在様々なメディアで活躍する卒業生によるイラストが出品され、ときには激しい競り合いとなり会場は大いに沸きました。  寄付金につきましては、公益財団法人ロータリー日本財団を通じ、ポリオ根絶の支援金として寄付をさせていただきます。