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2022.3.24

舞台芸術領域 開設記念事業「演劇/第七劇場 oboro」

舞台芸術領域 開設記念事業 「演劇/第七劇場 oboro」  新型コロナウィルスの予想しなかったパンデミックは、世界中の舞台芸術に大きな影響を及ぼしています。多くの関係者たちが、舞台芸術や、広く文化芸術の意味、意義、目的と直面せざるを得ない事態に陥ったと言えます。そこから生まれた葛藤、目の前の脅威や迫り来る不安との戦いは、まだ続いています。魅惑的な劇場が閉鎖空間であることも、突きつけられました。  しかしこの衝撃は、劇場で行われる舞台芸術と、劇場の外にある社会との接点に、私たち関係者の目を向けさせる強制力も持っていました。オンラインでの配信、さまざまな場所での短時間の上演、非接触のワークショップ、これまでの上演作品のアーカイブ化、リアルとオンラインのハイブリッド上演、上演後のオンライン鑑賞会。なぜ今までやらなかったのか、というくらいに数多のアイディアが次々に実現されていきました。舞台芸術は誰かの力になれるのか、誰かの苦しみや悲しみに寄り添えるのか、迷う誰かに勇気を与えられるのか、そして背中を押すことができるのかを考える機会を与えられたことで、舞台芸術は広がりを見せているのです。  「舞台に立つだけが舞台芸術の全部じゃない、あなたが舞台をつくる」をコンセプトとして、名古屋芸術大学芸術学部に2021年4月に開設した舞台芸術領域。今回、その開設記念公演では、現代の舞台芸術の在り方そのものを反映した作品をラインナップしました。 2022年3月 舞台芸術領域主任 梶田美香 「oboro」  目の前のあの人は現実か、それとも夢か。今この時間は現実か、私の夢か、それとも誰かの夢かー。  コンビニで働く東と七月、そして七月の恋人の三郷が生きる「いくつもの」日常。いつも、何度も目覚め続けるそれは、誰かの夢のようで、私の夢のようで、いつもいつのまにか重みを失う。私も、あなたも、この張り紙に写るあのひとと同じように、存在することも、存在していたことも曖昧になっていく。  北九州を拠点に活動する気鋭の劇作家・穴迫信一の書き下ろし新作短編を、第七劇場・鳴海康平の演出で、2021年6月に初演された作品。舞台芸術領域開設記念事業のための特別版での再演。 作:穴迫信一 出演:諏訪七海 増田知就 演出:鳴海康平

2022.1.7

ダンスパフォーマンスコース 第3回修了公演 DANPA! 〜FEEL THE MOMENT〜

ダンスパフォーマンスコース 第3回修了公演 DANPA! 〜FEEL THE MOMENT〜  2021年 12月 26日(日)、本学東キャンパス3号館ホールにてダンスパフォーマンスコース の第3回修了公演を行いました。各学年が今日まで学んできた集大成をご来場の皆様に発表しました。  「日舞」や「殺陣」の要素も取り入れ、レベルアップを実感した3回目の「DANPA! 」。メンバーも思い思いのパフォーマンスができたという手応えを感じていたようです。本学エンターテインメントディレクションコースのサポートもこのステージに大いに貢献していました。 「毎日が初めてだらけのこのコース。来年はどんな事を学べるか楽しみです(twitterより)」とのこと。更なる飛躍が期待できそうなダンスパフォーマンスコースでした。 PROGRAM 1部  和の世界 監修 西川 千雅  手嶋 政夫 出演 東 花音  内田 羽咲  國枝 玲名  栗木 成弥  薫田 悠也  阪本 維音  迫口 武尊  鈴木 健斗  冨田 典伽  市川 陸斗  伊藤 奈菜子  岩田 沙樹  江崎 柚実  大谷 美裕  奥山 紗菜  加藤 小百合  杉本 碧  戸田 翔真  中村 奏太  松本 翔純  伊藤 璃香  井原 萌  井丸宙子  佐伯 涼香  富田 萌香  森 柚南  森藤 純花  山田 小夏 2部  To higher goals M01 「GILA GILA」 振付 MICHIYO 出演 東 花音  國枝 玲名  栗木 成弥  薫田 悠也  阪本 維音  迫口 武尊  鈴木 健斗 M02 「I NEED YOU」 振付 浦上 雄次 出演 市川 陸斗  伊藤 菜々子  岩田 沙樹  江崎 柚実  戸田 翔真  多和田 萌優  大谷 美裕  加藤 小百合  杉本 碧  松本 翔純 M03 「Get Me To The Church On Time」 振付 古賀 明美 出演 伊藤 璃香  井原 萌  井丸 宙子  佐伯 涼香  富田 萌香  森 柚南  森藤 純花 山田 小夏 M04 「Ev’rybody Wants To Be A Cat」 振付 古賀 明美 出演 東 花音   國枝 玲名  伊藤 菜々子  岩田 沙樹  江崎 柚実  大谷 美裕  加藤 小百合  杉本 碧 M05 「Stand By Me」 振付 古賀 明美 出演 栗木 成弥  薫田 悠也  阪本 維音  迫口 武尊  鈴木 健斗  市川 陸斗  松本 翔純 M06 メンバー紹介 映像制作 阪本 維音 M07「Chakra」 振付 NOBU 出演 國枝 玲名  薫田 悠也  阪本 維音  迫口 武尊  鈴木 健斗  伊藤 菜々子  戸田 翔真  加藤 小百合  高木 裕果  加藤 花音  奥山 紗菜 M08 「Oh Lady Be Good」 振付 浦上 雄次 出演 伊藤 璃香  井原 萌  井丸 宙子  佐伯 涼香  森 柚南  森藤 純花  山田 小夏 M09 「The king had the drums beat」 振付 やまだしげき 出演 東 花音  國枝 玲名  栗木 成弥  薫田 悠也  阪本 維音  迫口 武尊  鈴木 健斗 M10「Bossy」 振付 MICHIYO 出演 市川 陸斗  伊藤 菜々子  岩田 沙樹  江崎 柚実  戸田 翔真  多和田 萌優  大谷 美裕  奥山 紗菜  加藤 小百合  加藤 花音  高木 裕果  杉本 碧  松本 翔純  中村 奏太  内田 羽咲 M11「おんがく〜Music」 振付 浦上 雄次 出演 東 花音  國枝 玲名  栗木 成弥  薫田 悠也  阪本 維音  迫口 武尊  鈴木 健斗  冨田 典伽 M12 Lighting Show エンターテインメントディレクションコース M13「Neighbor」 振付 NOBU 出演 東 花音  國枝 玲名  栗木 成弥  薫田 悠也  阪本 維音   迫口 武尊  鈴木 健斗  冨田 典伽  内田羽咲  市川 陸斗  伊藤 菜々子  岩田 沙樹  江崎 柚実  戸田 翔真  多和田 萌優  大谷 美裕  奥山 紗菜  加藤 小百合  加藤 花音  高木 裕果  杉本 碧  松本 翔純  中村 奏太  伊藤 璃香  井原 萌  井丸 宙子  佐伯 涼香  富田 萌香  森 柚南  森藤 純花  山田 小夏 M14 カーテンコール 出演 全員 STAFF 名古屋芸術大学 エンターテインメントディレクションコース 舞台 田日花里、永井杏果、永井美帆、赤松大河、加藤百々花、小林さくら、南雲美虹、長谷川ゆきの、米津優輝、川瀬虎哲、真弓和也 音響 西田怜音、竹野入結奈、黒宮桃子、 佐藤夕楓、見崎光、阿閉陽美希、鷲尾采音、高瀬礼乃 照明 今井麻唯香、前田拓海、三輪希実、柚木宏斗、大澤明日香、栗田桃佳、渡邉朋世、谷岡真帆、田畑創路、松原杏、森大地、大久保碧海、小島夕奈、加藤友香 制作 村山鈴夏、山内彩花、山田麻琴、横山藍里、板津早希、原千晴、藤井若菜、藤本椎名、松本愛莉

2021.12.21

エンターテインメントディレクションコース 卒業公演「えんとつ町のプペル」上演

エンターテインメントディレクションコース 卒業公演「えんとつ町のプペル」上演  2021年12月12日(日)、東キャンパス3号館ホールにて、エンターテインメントディレクションコース 卒業公演「えんとつ町のプペル」を上演しました。この公演は、エンターテインメントディレクションコース 4年生が主催するもので、制作、演出、脚本、美術、衣装、照明、音響と、舞台やイベントを裏から支えるスタッフとして学んできたことを披露する集大成。文字通り、実際に舞台で演じるキャスト以外は、ほぼすべてをエンターテインメントディレクションコースが手がける舞台です。キャストは、オーディションで選ばれ声優アクティングコース、ダンスパフォーマンスコース、音楽総合コース、ミュージカルコースの3年生が演じました。2回公演ですが、公演1ヶ月ほど前には全席完売。期待の高さをうかがわせます。  物語は、キングコング西野亮廣さん原作の絵本。映画になったりミュージカル化されたり、多くの舞台で上演されています。ポイントとなるのは、物語の世界観。えんとつだらけで煙に覆われた高い建物に囲まれ、猥雑な生活感や閉塞感のある町が舞台です。原作の絵本でもびっしりと書き込まれた背景が印象的です。こうした原作の雰囲気を舞台上に作り出せるかが、まずは大きなポイントです。舞台では、Tシャツを使った大掛かりなセットを配置。Tシャツの間に電球が埋め込まれた凝ったセットです。このセットが、照明によって干された洗濯物に見えたり、埋め込まれた電球で遠くのビルに見えたりと、物語の雰囲気を作り出します。また、据えられた階段が、ビルの谷間になったり家の屋根になったり、物語の後半では船の舳先になりと、効果的に使われています。スモークを使い隠すことで視覚をコントロールし、うまく表現されています。後半の船のシーンでは浮遊感もあり、舞台で再現することは難しい高いところへ登った感じもよく伝わります。  物語の雰囲気を表現するのにさらに効果を加えたのがエンタメコース初となる立体音響。客席側にもスピーカーが配置され、没入感が高まります。ラストの星が見えるシーンでは、プロジェクションマッピングで舞台の上部に星空が映し出され、物語は大団円へ。3号館ホールのステージがいっそう大きく見えるような、見どころの多い演出となりました。  さまざまな装置を使った演出は来場者にも充分に伝わったようで、会場は物語に引き込まれているようでした。空気感を味わうように見つめる姿が印象的でした。  集大成でありながら新しいことにもチャレンジしたこの舞台、スタッフたちからもやりきったという感触が伝わってきました。  来場者、キャスト、スタッフともに大きな満足を得て、舞台は終了となりました。

2021.12.17

名古屋芸術大学ウィンドオーケストラ 第40回 定期演奏会

名古屋芸術大学ウィンドオーケストラ 第40回 定期演奏会  12月2日 (木)、愛知芸術文化センターコンサートホールにおいて、名古屋芸術大学ウィンドオーケストラ 第40回 定期演奏会を開催しました。  40周年を記念した本演奏会は、ヤン・ヴァン・デル・ロースト名誉教授を招待し今年9月に開催を予定していましたが、コロナ禍による緊急事態宣言により延期となっていました。残念なことではありましたが、当日は鈴木英史、雲井雅人両特別客員教授という、吹奏楽界を牽引する両名が演奏に華を添えました。 曲目: ヴィヴ・アズ・アン・オーク/高 昌帥 祝典のための音楽/P.スパーク ロシアのクリスマス音楽/A.リード イントラーダ「S-S-S(スリーエス)」/鈴木英史 太平洋の祭り/R.ニクソン バラード(Sax.solo 雲井雅人)/A.リード エルサレム讃歌/A.リード ソリスト: 雲井 雅人本学特別客員教授 指揮: 鈴木 英史本学特別客員教授 遠藤 宏幸本学准教授 今回のコンサートをバイノーラル・ステレオでお楽しみください  今回のコンサートは、音楽領域サウンドメディア・コンポジションコースで作曲・録音・音響を学ぶ学生が中心となり、本コンサートの模様をYouTubeでライブ配信いたしました。また、「アーカイブページ」で改めてバイノーラル・ステレオによる立体音響と通常ステレオの違いをお楽しみいただけます。 ライブストリーミングページはこちら

2021.12.16

地域交流センター 音楽体験型イベント「音楽の森」を開催

地域交流センター 音楽体験型イベント「音楽の森」を開催  2021年12月5日(日)名古屋芸術大学アートスクエア(北名古屋市文化勤労会館)にて、「音楽体験型イベント&家族で楽しむオーケストラ 音楽の森」を開催しました。北名古屋市、北名古屋市教育委員会にご後援いただきました。内容は、「トムとジェリー」などのアニメーションを背景に迫力あるオーケストラ演奏を親子で楽しめるコンサートと、音楽に親しむワークショップのイベントです。演奏は名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団、ワークショップはアートマネジメントコース2年生が中心となって企画されました。  当日の朝からワークショップの受付が始まり、たくさんの子どもたちが集まりました。ワークショップは2種類で、ひとつは午後からのコンサートにオーケストラと一緒に演奏に参加するもの、もう一つは五感で音楽を体験するものです。  オーケストラと一緒に演奏するワークショップは、コンサートで上映されるアニメーションに合わせて打楽器で参加するもので、アニメーションを見ながらタイミングを合わせて練習します。午後からの本番に向けて、午前中は段取りを憶えながら何度も繰り返し練習しました。  五感で音楽を体験するワークショップは、アートマネジメントコースの学生が内容を考え準備してきたもので、「視覚」「聴覚」「触覚」「嗅覚」「味覚」それぞれに音楽を合わせて体験してみるもの。たとえば、嗅覚ではバニラ、オレンジ、お香の3種類の香りと、甘い響き、爽やか、和を連想する音楽が用意され、それぞれをクイズ形式で当てるというもの。聴覚では、自動販売機や踏切といった町中にある音、水道やまな板と包丁で切る音など日常生活にある音を聴くクイズといった具合に、音や音楽をそれぞれの感覚に結びつけて体験するものです。五感それぞれに音楽を楽しみ、充実したワークショップとなりました。子どもたちはワークショップの内容だけではなく、学生らとのおしゃべりを楽しみ、5種類の体験をたっぷりと楽しみました。  午後は、親子で楽しむコンサート。指揮に竹本泰蔵さん、ピアノにCHIAKiさんを迎え、名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。コロナ禍での貴重なコンサートであり、会場にはたくさんの親子連れが訪れました。予約制となっていましたがすぐに満席になってしまうほど人気で、楽しみにしていたお客さんが多かったようです。5歳と1歳のお子さんを連れたご家族に伺うと「5歳の子もオーケストラは初めて、下の子はまだわからないかもしれませんが本物に触れる良い機会だと思ってきました。泣き出したらすぐ出られるようにドアの近くの席にします」と話してくれました。小さな子どもでも聴くことのできるコンサートはとても貴重な機会です。  コンサートは、イベール作曲「ディベルティメント」から始まり、続いてサン・サーンス作曲「動物の謝肉祭」が演奏されました。組曲ですが、コンサートの進行に声優アクティングコース2年の白木麻菜さんによるナレーションが入り、情景を想像しながら楽しく進行していきます。続いて、ディズニーアニメ「ファンタジア」でおなじみのデュカス作曲「魔法使いの弟子」。竹本氏の大きな動きの指揮もあってかオーケストラの音も楽しげ、伸びやかでノリのいい音楽が会場を充たします。  そして、いよいよワークショップで打楽器を練習してきた子どもたちがステージに登場し、「トムとジェリー」のアニメーションに合わせた楽曲。お話はアカデミー賞短編アニメ賞を受賞した「ピアノ・コンサート」、曲はリスト作曲「ハンガリー狂詩曲」です。映し出されたアニメに合わせて、子どもたちが打楽器で効果音を加えます。会場からは笑い声がおこり、大いに盛り上がりました。さらに、もうひとつ「星空の音楽会」というお話では、ヨハン・シュトラウス2世作曲のオペレッタ「こうもり」から序曲。ピアノのCHIAKiさんも猫耳カチューシャをつけて、いたずら心いっぱいに効果音に参加します。トムとジェリーのドタバタに合わせてピッタリのタイミング、劇中でジェリーに曲が換えられてしまう場面も完全再現で会場は笑い声に包まれました。  まだ歩けないような小さなお子さんも泣き出すようなことはなく、子どもたちの笑い声が絶えない温かな雰囲気が会場を包む、素晴らしいコンサートになりました。  ワークショップとコンサート、子どもたちが音楽の魅力に触れる有意義な1日になりました。 親子で楽しむコンサート オーケストラと一緒に演奏しよう! オーケストラと一緒に演奏しよう! 練習風景 [ワークショップ] 触覚/音楽を触るとどんな感じ? [ワークショップ] 視覚/音楽って見えるの? [ワークショップ] 嗅覚/音楽ってどんな香り? [ワークショップ] 聴覚/耳を澄まして! [ワークショップ] 味覚/音楽って食べられるの?

2021.12.16

ミュージカルコース 卒業公演 「A Little Princess」上演

ミュージカルコース 卒業公演 「A Little Princess」上演  2021年12月4日(土)、5日(日)の2日間、ミュージカルコース卒業公演「A Little Princess」を上演しました。  「A Little Princess」は、アメリカの小説家 フランシス・ホジソン・バーネットによる児童文学。日本では「小公女」と知られる作品で、アニメ化された「小公女セーラ」の原作でもあります。2004年に劇作家 ブライアン・クロウリーと作曲家 アンドリュー・リッパのコンビによってミュージカル化され、今回の公演では2011年ライセンス・バージョンを日本語翻訳し上演しました。  物語は、19世紀のイギリス、ロンドンの寄宿舎が舞台。資産家の父親とアフリカで暮らしていた主人公サラが、学業のためロンドンに帰国、ミンチン女学院の寄宿舎に入ります。そこでのいじめ、寄付金を目当てに起こる騒動や父親の事業破綻といった出来事を通し、成長していく姿が描かれます。主人公サラに加え、ミンチン女学院の使用人ベッキーとの友情、また、舞台としては憎まれ役のミンチン先生も見どころとなります。  前半は、寄宿舎でのからかいやミンチン先生からの意地悪の中、サラとベッキーに友情が生まれ、寄付金目当てのサラの誕生会と父親のクルー大佐の訃報と事業破綻の知らせが届くまで。逆境にあってもプリンセスになったつもりで気高く誰にでも優しくあろうとするサラの健気さが物語の軸です。なまりのあるベッキーの台詞ですが、身近な尾張弁になっていてくすりとさせられます。ベッキーを慰めるために空想上のアフリカ人たちと歌い踊る Let Your Heart Be Your Compass の活気あふれるダンスが印象的です。  後半は、破産のため使用人となったサラがクリスマスパーティの準備に奔走するなか、父親のクルー大佐の行方を知るパスコがサラとベッキーの窮状を救い、ヴィクトリア女王に助けを求めて学院が救済され大団円を迎えます。物語は19世紀が舞台となっていますがお金や格差がテーマとなっており、今の社会にも響くメッセージがあります。  今回の公演では、ダンスのシーンもさることながらソロパートの歌唱が印象的でした。サラ、ベッキー、クルー大佐、パスコ、ミンチン先生と、それぞれにソロの曲があり、しっかりと歌い上げます。この歌唱が素晴らしく、各キャストとも危なげなくこれまでの努力の成果を充分に発揮できたのではないかと感じました。じっくりと聞かせ、会場も歌に聞き惚れていました。曲や歌詞に集中することができ、物語の世界に素直に入り込めたように思います。  2日間で3回公演でしたが、いずれも満席、ミュージカルコース卒業公演の人気の高さが窺えました。完成度の高さは、まさに4年間の集大成といえるもので、人気の高さにも納得の卒業公演でした。

2021.11.25

音楽領域 声優アクティングコース1期生 卒業公演「2.5次元舞台 COLORS 彩られた世界へ」開催

音楽領域 声優アクティングコース1期生 卒業公演「2.5次元舞台 COLORS 彩られた世界へ」開催  2021年11月14日(日)、音楽領域 声優アクティングコース 卒業公演「2.5次元舞台 COLORS 彩られた世界へ」が、本学 東キャンパス 3号館ホールにて開催されました。原作は、本学美術領域 アートクリエイターコース卒業生の有志からなるアニメ制作チーム「ACREATION」の自主制作アニメ。2019年に公開されましたが、その声を声優アクティングコースの学生が担当していました。当時は1年生だった学生が、思い入れのある同じ作品を再び演じることとなったのが今回の卒業公演なのです(「ACREATION」中村大樹さんのアートクリエイターコース卒業制作アニメ「プロポーズ」(2019年度ブライトン大学賞 優秀賞)の声も、声優アクティングコースが担当。。公演では、リアルな時間軸の部分はお芝居で進行し、回想シーンになるとスクリーンにアニメが表示されアフレコでその場で声を当てるというユニークな構成。また、COLORSオリジナルの本編は40分ほどなのですが、今回の公演にあたり大幅に加筆され、登場人物それぞれの背景が盛り込まれました。それにあわせ新たなアニメパートも制作され、公演ぎりぎりまでかかり滑り込みで間に合いました。原作、脚本、音楽、そして舞台公演の音響、照明、美術、フライヤー……、すべて本学学生およびOB、OGがかかわる作品となりました。公演は2回公演で、Aチーム、Bチームでキャストを入れ替え演じます。観客席は学生のご家族で埋まり、温かさを感じました。 YouTubeでも見られます  物語は、美術大学学生らの制作に対する葛藤を描いた青春群像劇。大学に入ったころのプライドと自信の喪失がテーマであり、創作の怖さや苦しみを乗り越え制作意欲を取り戻すまでのストーリー。演ずる学生も、登場人物と自身の状況が重なることが多いであろうし、また、舞台を見る学生にとっても思い当たることが多い内容のように思われます。領域にかかわらず芸術大学という場では、日常に近い普遍的なテーマであるともいえます。しっかりと物語に引き込まれ、完成度の高い舞台に仕上がりました。とくに、演者たちのアフレコの技術が素晴らしく、アニメパートは安心して見られる印象です。対して、お芝居のパートはホール全体に伝わる芝居が必要となり、異なった技術と能力が必要なのだとよくわかります。映像作品の演技とも異なった発声や身体表現など考えさせられ、興味深く観劇することができました。  第2部は、殺陣パフォーマンス「you」。殺陣アクションに、季節を表す派手な衣装とメッセージ性を含む登場人物が加わり見ごたえ充分、照明も盛り上げます。ケレン味あふれるステージで、こうした演目も演劇の魅力のひとつといえます。声優アクティングコースが学んできた幅を感じさせるステージとなりました。  引き続き、声優アクティングコースで結成された声優ユニット iCANDYの1~3年生が先輩に贈る歌を披露。元気いっぱいに歌い踊りました。  ここで司会の声優アクティングコース 福満薫 講師が登場、初の卒業生を迎えた感慨とともに最後の演目を紹介しました。最後は、4年生による歌のステージですが、こうした公開のステージは学生時代これが最後。福満先生のコメントもあってか潤んだ歌声もあり、観客席にも目頭を拭う姿が見られました。2回目公演の最後の曲、サプライズで観客席に「ご卒業おめでとうございます」の横断幕が現れると、緊張が解けたように涙する学生も。後輩らから花束を受け取り、鳴り止まぬ拍手の中会場から送り出され卒業公演は終了となりました。

2021.8.23

名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団第8回定期演奏会

名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団第8回定期演奏会  2021年8月9日(月)三井住友海上しらかわホールにおきまして、名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団第8回定期演奏会を開催しました。  コンサートマスターに本学教授で名フィルコンサートマスターの氏、ソプラノに本学大学院音楽研究科1年天野彰子さんを迎え、コロナ禍で限られた時間ではありましたが、オールモーツァルトのプログラムをご堪能いただきました。 日比浩一 【曲目】 モーツァルト/歌劇「コジ ファン トゥッテ」序曲K.588 モーツァルト/モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」k.165 モーツァルト/交響曲第39番 変ホ長調 K.543 徹底した感染症対策が行われました  三井住友海上しらかわホールは入場時の各種チェックの他、座席等の消毒が行われ、指定された席以外は座れないようにするなど、徹底されていました。 今回のコンサートをバイノーラル・ステレオでお楽しみください  今回のコンサートは、音楽領域サウンドメディア・コンポジションコースで作曲・録音・音響を学ぶ学生が中心となり、本コンサートの模様をYouTubeでライブ配信いたしました。また、「アーカイブページ」で改めてバイノーラル・ステレオによる立体音響と通常ステレオの違いをお楽しみいただけます。 ライブストリーミングページはこちら