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2024.8.29

ヴィジュアルデザインコース、庄内緑地の園内看板をリニューアル

ヴィジュアルデザインコース、庄内緑地の園内看板をリニューアル  ヴィジュアルデザインコースは、庄内緑地を管理する名古屋市みどりの協会・ミズノグループと連携し、庄内緑地に設置されている公園の案内看板を新しくデザインしました。看板の完成にあわせ、庄内緑地事務所 今井 鎮雄所長に看板を案内していただき、デザインを担当したヴィジュアルデザインコース 4年 鈴木雅也さん、松尾侑樹さん、吉田美結さんにお話を伺いました。  案内看板は、庄内緑地の入り口すぐ、庄内緑地グリーンプラザの前です。穏やかな色合いで園内の施設がアイコンで示され、季節の花もあしらわれています。昨年の春からプロジェクトは始まり、1年以上かかっての完成となりました。  庄内緑地事務所 今井所長からは「お客さんが最初に通る場所、いちばん目に付く場所です。学生さんの手によって、今までよりも見やすくイラストもわかりやすいものになりました。たくさんの人に見ていただき、公園の散策に利用していただければと思います。ありがとうございました」とお礼の言葉をいただきました。  松尾侑樹さんは「今回のような大きな看板は作ったことがなかったので不安がありましたが、みんなでアイデアを出し合い形になっていくプロセスを経ていくうちに、楽しんで制作できるようになりました。これから何年も残ってくれたらいいなと思います。私は花の部分を担当しましたが、看板なのである程度変色することも見越して鮮やかにするよう意識しました」。  鈴木雅也さんは「僕は文字を担当しましたが、伝えるためにどうすればいいかを考えました。機能として読みやすさがあり、親しみが持てるよう意識しました。PCで作業しているのと実際に出力して見たときの読みやすさの違いもあり、普段の課題との違いを感じました。仕事としてかかわり制作したときの責任や大切さを感じ、とても貴重な経験となりました」。  吉田美結さんは「マップのデザインは初めてで、何からリサーチすればいいのかから始まり、この公園の魅力は何だろうと考えました。海外のマップなども調べ参考にしています。プロジェクトが始まり1年間時間をかけて同じことについてデザインすることが、本当に貴重な機会ですごく良い経験になりました。マップはいろいろな方が利用するもので、やはり責任が大きくいつもの課題のデザインとは違い気を使いました。私は色合いやアイコンを担当しましたが、“水飲み場”がたくさんあり、マップに配置するとごちゃごちゃしてしまうので、目立たないようにしつつわかりやすいことを意識しました。池の白鳥のまつ毛など、親しみがわくように細かな部分にもこだわりが入っています」と、学生それぞれに責任と手応えを感じたようでした。  デザイン領域 片山浩准教授は「まず、公園に来られた方に親しんで見てもらえることがいちばん。加えて、長い期間掲示されるものなので一定の期間堪えうるデザインを考えてもらいました。文字の選び方、イラストレーション、レイアウト、すべてのデザインにおいて達成できているのではないかと思います。公園は年間を通して人が訪れるものであり、“花の見ごろ”を入れていますが、季節ごとにどんなことがあるのか想像できるような要素を加えました。ほかにもかわいいイラストレーションが仕込まれていますが、いろいろな人からいろいろなアクセスをしてもらえるようになったと思います」と出来映えを評価しました。

2024.8.10

カーデザインコース×朝日電装株式会社、2輪車の新しい操作系デザインを考えるプロジェクト、最終プレゼンテーション

カーデザインコース×朝日電装株式会社、2輪車の新しい操作系デザインを考えるプロジェクト、最終プレゼンテーション  2024年5月から始まったカーデザインコースと朝日電装株式会社様との連携課題「2輪車における新しいインターフェース」を考えるプロジェクトが、2024年8月1日(木)に最終プレゼンテーションを迎えました。5月から2ヶ月あまりという短期間に、アイデア出しからコンセプトを固め、モデリングまでを行う濃密な課題です。最終プレゼンを迎えるにあたり学生たちは直前までモックアップ造りに励んでいたようで、それぞれ作り込まれた作品を手に睡眠不足ながらも充実した面持ちです。  最終プレゼンテーションには、審査員として朝日電装様から代表取締役社長 山田和紀さん、技術部 部長佐野博之さん、技術部 課長 澤木祐介さんにお越しいただき、また、中間プレゼンテーションなど、ここまで講義でお世話になった水野孝義さん、水野直紀さん、三浦誠さんも加わり、6名での審査となります。  プレゼンテーションの持ち時間は、ひとり発表5分+質疑応答8分。モックアップを実際に触ってもらいながらコンセプトを説明します。スクーターやスーパースポーツ、オフロードといった2輪車のカテゴリーを選び、そのバイクに対しての新しい使い方や乗り方を模索し、インターフェースへと落とし込んでいます。  いざプレゼンテーションが始まると言葉に詰まってしまう学生もおり練習不足は否めませんが、話したいことや伝えたい内容がしっかりとあり、どの学生からも熱意の伝わる非常に良いプレゼンなりました。審査員の方々も真剣そのもので、全員が必ず実際にモックのハンドルを握って確かめ、コンセプト通りの操作系になっているのか質疑が飛び交います。実際の商品企画ほどの厳しさではないにせよ緊張感があり、学生にとって非常に良い経験になったのではないかと思います。  学生の発表したコンセプトも非常にユニークなものばかりで、審査員からは「これは考えたことがなかった!」と感心する声や「実際に作ってみたい」との声もあがり、非常に充実した最終プレゼンになりました。  今回は、朝日電装様のヒューマン・マシン・インターフェース(Human Machine Interface)の頭文字HMIにちなみ、ハーモニー賞(Harmony)、モーション賞(Motion)、イノベーション賞(Innovation)の3つの賞をご用意いただきました。ハーモニー賞は、前田瑠唯さんの「女性の手元を彩るユーザーインターフェースの提案」。現状のバイクの操作部分にはボディのような魅力的なデザイン要素が少なく、女性の気分があがるような曲線的な美しさとカラーリングを提案しました。カラーの選択には自分のお気に入りのネイルカラーを使うなど、細かな部分にもこだわりを持った作品です。  モーション賞は田中映旬さんの「まるで音楽を奏でるようなインターフェース」となりました。カフェレーサーを想定し、ギターのフレットをモチーフとした曲線と弦を弾くような独自のインターフェースが評価されました。審査員からは「ヤマハでは音にこだわる製品企画はたくさんあったが、ここまでの操作系はなかった。提案を持っていったら面白い!」と評価をいただきました。  イノベーション賞は野尻心音さんの「ビッグスクーターでの疲れを低減しより快適で楽しいインターフェース」が選ばれました。ドライブモードの切り替えや、ハンドウォーマー、ハンドクーラーといった快適装備など盛り込んだ多機能を使いやすいよう独自のインターフェースに落とし込んだ作品です。「本当にインパクトの強い作品。斬新でまさにイノベーション賞にぴったりです」と評価いただきました。受賞、おめでとうございました。  選考にあたり水野孝義さんからは「本当は全部に賞をあげたいです。選考では、意見が全員分かれ、どれが賞を獲ってもおかしくないレベルでした」と学生の提案を高く評価していただきました。  山田社長からは「本当に楽しい提案を拝見させていただいてありがとうございました。 今日、皆さんに発表していただいたものは、今度は我々が宿題としていただいきアイデアを咀嚼してどうやったら次のステップへ生かしていけるか、しっかりと検討していきたいと思います」と評価の言葉をいただきました。  最終プレゼンを終え、それぞれの作品を前に学生たちの晴れやかな表情が印象的でした。

2024.7.3

デザイン領域 中部文具工業組合「2024 文具デザインプロジェクト」最終審査発表会を開催

デザイン領域 中部文具工業組合「2024 文具デザインプロジェクト」最終審査発表会を開催  デザイン領域と中部文具工業組合加盟の文具メーカーとの連携プロジェクト、「2024 文具デザインプロジェクト」の最終審査発表会が、2024年6月5日(水)、シヤチハタ株式会社 本社会議室にて開催されました。今年の課題は、シヤチハタ株式会社「〇〇な仕事の人/〇〇な趣味がある人に役立つスタンプ・筆記具」、森松産業株式会社は「まもる・保護する+◯◯」の2つ。13名の学生・大学院生がそれぞれに課題に対し、プロダクトを考えて提案しました。  発表会に先立ち、担当する三枝樹成昭 講師、シヤチハタ株式会社 舟橋正剛 代表取締役社長から挨拶がありました。三枝樹講師は「学生さんそれぞれのバイトや体験したこと、また趣味など、そんな自分の経験から発想してデザインを提案して欲しいというものでしたが、難しかったのはないかと思います。自分の創りたいものよりも、それぞれの経験に基づくものが作品となっています」と学生それぞれの経験が生かされた提案であると説明しました。  シヤチハタ株式会社 舟橋正剛 代表取締役社長からは「名古屋芸大さんとのデザインコラボ、毎年、非常に楽しみにしております。今年の課題を読み返してみたら『〇〇な仕事の人/〇〇な趣味がある人に役立つスタンプ・筆記具』って、いわば何でも良いってことで、まとまっていない課題を出してしまって申し訳ありません(笑)。スタンプ系の商品は、BtoBがかなり成熟して行き詰まってきており、BtoCのバリエーションの広がりに期待がかかります。皆さんの感性を生かしたアイデアとデザインを楽しみにしています」とユーモアを交えながらもプロジェクトに期待する言葉をいただきました。  プレゼンテーションは一人10分程度で2案の説明を行います。サンプルやモックアップを作って来た学生もおり、熱のこもったものとなりました。評価については、①ターゲットは明確か、②シナリオは具体的か、③アイデアは魅力的か、④ユーザーが使いやすいデザインか、⑤発表がわかりやすかったか、と5つの項目で採点し最優秀賞1点、メーカー賞が2点が選ばれることになります。  プレゼンテーションは、緊張したしながらもユーモアを交えたものもあり、白熱したものになりました。それぞれ、自分の経験を基にした提案であるため質問にもしっかりと受け答えができ、いずれも非常に説得力のある提案となりました。なかには、審査委員から「今、商品企画で考えている案とそっくりで、どこかで漏れたのではないかと驚きました」との声も聞かれ、実際の商品と同じレベルでの提案であることがわかり、水準の高いものとなりました。提案をブラッシュアップしての商品化も視野に入れていることもあり具体的にお見せできないのが残念ですが、そのためもあってか審査員の質疑も真剣そのものです。トレーディングカードゲームや流行のスイーツを扱う提案などは、現在販売されている商品と世代的な差を感じさせるもので、その点だけでも学生が提案することに意義を感じさせます。  審査の結果、最優秀賞はシヤチハタの課題に対し、大学院 杉浦泰偲さんの「STAN PON」、メーカー賞 シヤチハタ株式会社賞はインダストリアル&セラミックデザインコース 柴田優否さん「テンポン」、メーカー賞 森松産業株式会社賞はカーデザインコース 久保田耀紘さん「メガネックレス」に決定しました。  最優秀賞「STAN PON」は、杉浦さんの建築現場で働いた経験が基になっているもので“墨出し”の作業を効率化し身体への負担を軽減する提案。シヤチハタ賞の「テンポン」も柴田さんがアルバイトで経験したレジの仕事を効率化する提案で、どちらもそれぞれの経験から発想されたものとなりました。森松賞「メガネックレス」は森松産業株式会社のプラスチック素材を上手く活用したおしゃれなメガネケースです。いずれのプレゼンテーションにも説得力があり納得の受賞となりました。  審査を終えて、森松産業株式会社 森直樹 代表取締役社長は「良いデザインのものを使うことで、仕事の効率が良くなったり使って気持ちが良かったり、使う人の気持ちを良い方向へ変えることができます。新しいものを生み出すことは、単に困り事を解決するだけではなく、感動を与えるくらいの大きな力を持っているのだと思います。このプロジェクトにかかわり、毎年、考えさせられますが、つくづくそう思います。今回でたアイデアからもヒントをいただき、実際の商品へと生かしていけるようにしたいと思います。今後も、ぜひご協力いただきますようお願いします。お疲れさまでした」と労いの言葉をいただきました。  シヤチハタ株式会社 佐藤旭 取締役からは「非常にレベルが高いものになったと思います。プレゼンテーションも非常に上手かったです。 ストーリー性があり単なるものだけのプレゼンというよりは、使用シーンを含め非常に説得力のあるプレゼンでとても良かったと思います。先生方がいろいろとご指導いただいた形が年々積み重なり、こういう形になってきてると思います。来年も引き続きよろしくお願いできればと思っております」と締めくくりました。  最後に三枝樹講師からは「ご評価いただいたのは、企業様から学校へ出向いていただきフェイストゥフェイスでお話しでき、プロジェクトの内容を正確に協議することができたおかげだと思います。こうした交流の積み重ねがあり、より確実なコンセプトの提案につながっているのではと感じます。今後とも、両者にとって実りのあるプロジェクトにしていきたいと思います。ありがとうございました」とお礼の言葉があり、最終審査発表会は終了となりました。

2024.7.2

インダストリアル&セラミックデザインコース、フジプレコン株式会社様との連携、工場見学と制作を体験

インダストリアル&セラミックデザインコース、フジプレコン株式会社様との連携、工場見学と制作を体験  インダストリアル&セラミックデザインコースでは、鉄道・道路で利用される側溝や電線などを収容するトラフなど、コンクリート製品を製造する企業、 フジプレコン株式会社様と連携し、コンクリート製品を製造する過程で発生する余剰分をリサイクルした、コンクリート製のプ ロダクト制作を行っています。昨年度は、考案したアイデアをプレゼンテーション、後藤ゼミ考案の「U字溝フォントとU字溝を使った文具」(U字溝をモチーフとしてアルファベットの立体で表札やPOPなどに使用)と、小林由奈さんの「チーズスタンド」(穴に筆記用具や歯ブラシを差し込んで使うチーズ型の置物)の2つを制作することと決まりました。(→記事は)  今年度はその2案を量産化すること、さらに商品バリエーションを増やすため新たな提案を行うことを目指します。2024年6月24日(月)、プロジェクトに参加する学生は豊橋市のフジプレコン豊橋工場を訪れ、コンクリートプラントと型にコンクリートを流し込んで二次製品を作る製造現場を見学させていただきました。 こちら  はじめに、松林克法 代表取締役社長から、フジプレコンの会社概要について説明していただきました。フジプレコンは鉄道製品が主力で線路脇の配線などを収納する側溝、遮断機などの基礎、また雑草対策のコンクリートマットなど、社会インフラにかかわる製品を数多く製造しています。SDGsにも積極的に取り組み、コンクリートを切断する際に発生する粉じんの問題、製造プロセスから炭素を出さない低炭素コンクリートの開発など、2042年のカーボンフリー化を目標に進めているといいます。  続いて、製造部の伊藤知美さんから、コンクリートの材料や成分、特徴などについて説明していただきました。コンクリートはセメントと水に「骨材」(砂利や砂など)を混ぜたもので、骨材がコンクリートの7割を占めているとのこと。骨材の分量と粒の大きさ、また、鉄筋など補強材の有無で強度など性質が変わり、用途に合わせて作り分けているとのことです。  次に、実際に工場を見せていただきました。まずは、コンクリートプラント。保管されている各種骨材がベルトコンベアで運ばれ、セメントと水を加え混ぜ合わせてコンクリートを作ります。計量などコンピュータで管理され、できあがったコンクリートはすぐに二次製品の製造ヤードへ運ばれます。ここで問題になるのが余剰コンクリート。コンクリートプラントの最下部にコンテナが置かれ、そこに余剰分のコンクリートが溜まります。1日に1トンほどの余剰が発生してしまうとのことで、これを活用しようというのがこのプロジェクトの目的です。二次製品の製造現場、また製品置き場では、その数量が印象的です。さまざまな形と大きさのコンクリート製品を製造していることがわかります。いずれも型を用意してそこへ流し込み固めるのですが、膨大な種類が用意されています。型に流し込んだコンクリートは、焼き物のように縮むこともなくそのままの形で凝固することも、よく理解できました。  工場見学の後、今度は実際にサンプル造りを体験しました。製造部 伊藤さんの指導の下、型にコンクリートを流し込みました。フジプレコンが運営するで販売されている、プレコンキューブと盆景プランター “ienami”の型を使います。  はじめに型をバラして丁寧に掃除し、隙間ができないようにしっかりと組み立てます。そこへ離型剤をスプレーして準備完了、コンクリートを流し込みます。流し込んだあと、軽くハンマーで振動を加えると、なかに含まれていた空気が泡として浮かびます。それらを取り除き、固まったら取り出します。固まるまで一昼夜かかるので体験はここまででしたが、固まったら取りだしバリを取り、表面をサンドペーパーで仕上げて完成となります。 PRECONSHOP  学生らは、今後3Dプリンターを使い「U字溝フォント」の原型を作ることになっていますが、伊藤さんがサンプルに作った「チーズスタンド」を見せていただきながら、原型を作るときの注意点を伺いました。チーズスタンドは、原型を基に伊藤さんがシリコンで型を取って作ったもの。穴の部分が難しいとのことで、コンクリートから引き抜くときに抜きやすいようテーパー(先細りになるよう傾斜)を付けて欲しい、外観部分はシリコン型を割って取り出せばよいのでどんな形でも大丈夫、と説明を受けました。これらを反映して、学生らは3DプリンターでU字溝フォントの原型を設計することとなりました。  伊藤さんの「コンクリートに触れてもらい、学生さんたちに素材として親しみを持ってもらえたら」という言葉が印象的でした。今後、もう少し製品種類を増やしたいと松林克法 代表取締役社長からの要望もあり、新しい提案も含めたくさんの課題が見えた実りの多い工場見学となりました。

2024.6.5

カーデザインコース、朝日電装株式会社様と連携、新しい2輪車の操作系デザインを考えるプロジェクト、キックオフ

カーデザインコース、朝日電装株式会社様と連携、新しい2輪車の操作系デザインを考えるプロジェクト、キックオフ  カーデザインコースでは、オートバイや水上バイクなどで使用されるハンドルスイッチを製造する朝日電装株式会社様と連携し、「2輪車における新しいインターフェース」というテーマでプロジェクトを行います。2024年5月23日(木)、プロジェクトキックオフとして、朝日電装から製品開発に携わる水野孝義さん、水野直紀さん、三浦誠さんの3氏をお迎えし、2輪車、3輪車、電動キックボードの実車、操作スイッチのサンプルとして2輪車、4輪バギー、水上バイク、船舶用などをお持ちいただきました。プロジェクトの概要と目的、基本的な2輪車の実情をお話しいただき、電動キックボードの試乗体験も行いました。  プロジェクトには、カーデザインコースの3年生12名が参加。8月1日の最終プレゼンテーションに向け、約2ヶ月の間にアイデア出しからモデリングまでを行うスケジュールです。朝日電装の水野孝義さんは「魅力的なアイデアがあれば共同開発を進めさせていただき、来年のジャパンモビリティショーに出品して世に問いたい!」と意気込みを語り、夢のあるプロジェクトであることを強調しました。  朝日電装株式会社の紹介と、学生の自己紹介から講義が始まりました。お越しいただいた水野直紀さんは電気とメカ混合設計が専門、三浦誠さんは電子スイッチを使いゲームコントローラーを制作する新しいもの好きの技術者です。そして水野孝義さんは長年バイクの設計を行っていた技術者で、多くのバイクを手がけていらっしゃいます。  朝日電装については、ヤマハをはじめ、スズキ、ホンダ、カワサキといったバイクメーカーと深い関わりがあり、2輪車・自動車・特機(農機・建機)・船舶(ボート・水上バイク)等の分野で、操作する人と乗り物のインターフェースを設計、製造、販売しています。会社設立当初からヤマハのオートバイのスイッチを手がけており、1950年代のオートバイのハンドル部分の写真を掲示し、この頃から操作系の基本形態は大きくは変わっていないと説明がありました。但しスロットルに関して、技術的にはワイヤーを使って接続していたメカニカル方式から、センサー技術を活用した(APS:アクセルポジションセンサー)電子スロットル方式へと変わってきており、現在では設計自由度もかなり高くなっているとのことです。  バイクに乗っている、あるいは、乗っていたことのある人という問いかけに、経験のある学生は1名だけでした。そのため、バイクについての基本的な講義から始まりました。まずは2輪車の種類について、縦軸に実用性、横軸に乗り味を置き、実用性が低くスポーティな乗り味のスーパースポーツやカフェレーサー、逆に実用性が高く乗り味がのんびりとしたものがスクーターやビジネスバイクと区分し、アメリカン、ネイキッド、ツアラー、オフロード、スクランブラー、アドベンチャー、ストリートなど、現状のバイクの区分についても紹介し、それぞれの乗り方について運転姿勢を解説しました。  操作することを、五感から受けた感覚を脳で判断し意志や感情に従って操作するという視点で分析し、バイクの操作系インターフェースが過去から変わっていない理由について考察が行われました。さらに、4輪ある自動車との操作の違いを意識し、考えを深めました。また、バイクと同じようにハンドル部分で操作する4輪バギーや水上バイクの操作系を説明し、バイクとの違いについても考えました。4輪バギーは親指でスロットルレバーを操作し、水上バイクは自転車のブレーキのように人差し指・中指でスロットルレバーを操作します。学生らは、用意されたサンプルを手に取り、なぜバイクと異なる操作系なのか、どういった状況で使う乗り物かを考察し、ディスカッションを行いました。  後半では、電動キックボードの試乗を行いました。今回用意いただいた電動キックボードは、親指でスロットルレバーを操作するタイプでした。学生たちは実際に運転して操作系を体感し、乗り物の楽しさと同時に、普段何気なく使っている道具と身体のかかわりを考え直す有意義な試乗会となりました。  再び教室に戻るとディスカッションを再開し、忌憚のない意見交換が行われました。サンプルのスイッチの感触を確かめたり、2輪車に跨がってみてグリップを握ってみたりする中で、それぞれがインターフェースについての考えを深めました。小柄な女性では、現状のバイクの操作系でも扱いづらいことが分かるなど、さまざまな発見もありました。  今回の講義のまとめとして、水野孝義さんから「2輪車のインターフェースをあらためて考え直す」「運転して楽しい、気持ちいい、新しいを提案」「デザインの力で新しいものへと進化させて欲しい」「APSの活用」「良い提案は共同開発としてジャパンモビリティショーに出品して世に広めたい」との言葉があり、プロジェクトキックオフは終了となりました。  次週からはアイデア出しを開始し、定期的に朝日電装様にも参加いただきながら、8月の最終プレゼンテーションまで進めていくことになります。

2024.4.26

デザイン領域 中部文具工業協同組合「2024 文具デザインプロジェクト」キックオフ 説明会を開催、課題を発表

デザイン領域 中部文具工業協同組合「2024 文具デザインプロジェクト」キックオフ 説明会を開催、課題を発表  2024年4月10日(水)、デザイン領域と中部文具工業協同組合加盟の文具メーカーとの産学連携企画「2024 文具デザインプロジェクト」のキックオフミーティングとして、シヤチハタ株式会社様から、商品企画部 滝沢一部長、田中絵里香課長、入江弘士郞さん、森松株式会社様から 森直樹 代表をお招きし、説明会を開催しました。  文具デザインプロジェクトは例年行われているもので、3年次までに習得したデザイン技術や知識を用い、商品や製品の企画、調査、開発、製造、販売までを見据えデザイン提案を行うもの。実際にこれまでの優秀作品が製品化されたこともあり、学生はもちろん企業にとっても非常に大きな意味を持つプロジェクトです。インダストリアル&セラミックデザインコース、カーデザインコース、大学院から13名の学生、院生が参加、シヤチハタ株式会社、森松株式会社、2社それぞれの課題にデザインを提案することとなります。  課題の発表に先立ち、担当する三枝樹成昭 非常勤講師からプロジェクトについての説明がありました。  「シナリオ、コンセプト、詳細デザイン、そして最終デザインと、一連のプロセスと商品化とへの流れ中で、それぞれに企業様からフィードバックを受けながら進めて行きたいと思います。ユーザーシナリオを考えて、誰がどのようなシチュエーションでどう使うのか、そういったことをきっちり説明ができるような商品提案をしていただきたいと思います」と説明しました。  続いて、森松株式会社 森社長から、課題の発表と会社の紹介がありました。課題は「まもる・保護する+◯◯」。森松株式会社は、塩化ビニールシートを使ったデスクマットやコロナ対策のパーティションなど樹脂製品の製造を行う会社。ファイルケースやカバーなど収納や保護に使うオリジナル商品もありますが、そこになにかプラスアルファの機能を提案して欲しい、と説明しました。  シヤチハタ株式会社からは、商品企画部 滝沢部長から会社の概要、入江さんから課題の説明、田中さんから過去の優秀作品の紹介がありました。課題は「〇〇な仕事の人/〇〇な趣味がある人に役立つスタンプ・筆記具」。学生らに、アルバイト先での困りごと、趣味で何かしているときにあったら便利なものなど、ユーザーとして自分のことを想像してみて、アイデアにつなげて欲しいと説明しました。  課題の説明のあと今度は学生が、アルバイトや今はまっている趣味についてなど自校紹介を行いました。打ち解けてきたところで、シヤチハタ 入江さん、田中さん、森松 森社長が自社のサンプルを手に各テーブルを回り、学生からの質問に答えたり、アイデアについて談笑しました。その場から学生はアイデアスケッチを始め、プロジェクトが本格的にスタートとなりました。  今後、両企業のご担当の方には、隔週で学校にお越しいただき学生からの相談や進捗を確認、6月5日に最終プレゼンテーションとなります。2ヶ月間という短いスケジュールですが、今年はどんなアイデアが提案されるか、期待が高まります。

2024.3.22

インダストリアル&セラミックデザインコース、フジプレコン株式会社様と連携、コンクリートを使ったプロダクトを提案

インダストリアル&セラミックデザインコース、フジプレコン株式会社様と連携、コンクリートを使ったプロダクトを提案  インダストリアル&セラミックデザインコースでは、鉄道・道路で利用される側溝や電線などを収容するトラフなど、コンクリート製品を製造する企業 フジプレコン株式会社様と連携し、コンクリート製品を製造する過程で発生する余剰分をリサイクルした、コンクリート製のプロダクトを考案しました。12月にアイデア出しを行い、中間プレゼンテーションを経て、2024年3月5日(火)フジプレコンの皆さまをお招きし、最終プレゼンテーションを行いました。コンクリートの質感や重量、自由な形に造形できるといった特性を考慮し10名の学生が12のアイデアを提示、3Dプリンターを使って制作したモデルとともに説明しました。学生らしいユニークなアイデアあふれる楽しいプレゼンテーションとなりました。  学生ひとりひとりが、モデルを手渡しコンセプトを説明、5分程度の簡単なプレゼンテーションを行いました。提案は、デスク周りで使える文房具やティッシュボックスなどのグッズ、コンクリートの重さを生かしたブックエンドやドアストッパー、手触りや質感に着目したマスコット、屋外で使えることを利用した鉢植えなど、さまざまなアイデアが出されました。フジプレコンの製品であるU字溝をモチーフにした作品や、犬やキャラクターなどをモチーフにした可愛らしい作品には、発想に感心する声も聞かれました。中間プレゼンからのアップデートに加え、実寸のモデルを目にするとコンクリートで制作することを考えている様子で、手応えを感じます。  プレゼンテーションを終え、フジプレコン株式会社様の選考により、最優秀賞に後藤ゼミで考案した「U字溝フォントとU字溝を使った文具」が選ばれ、代表者として山本遙奈さんが賞状を受け取りました。優秀賞にはコンクリートの重さと形を利用した小林由奈さん「チーズスタンド」が選ばれました。最優秀賞の「U字溝フォント」はU字溝をモチーフとしてアルファベットの立体を作り、表札にするなどさまざまに活用できるようにするアイデア。小林由奈さんの「チーズスタンド」はチーズの形をした置物で、穴に筆記用具や歯ブラシを差し込んで使います。「コンクリートの重さを生かしつつ、可愛くて身近に感じられるものを考えました」と説明しました。  講評として松林克法 代表取締役社長から「若々しい皆さんのアイデア、とても楽しく拝見しました。弊社だけではデザインの発想に頭打ちで、どう進めていけばいいものかと思っていました。もっと早く相談すれば良かったと感じています。今日のプレゼンテーションを見て、また新しいことに挑戦できるなと思いました。優秀賞の2つは、さらに研究を進めていきたいと思います」と今後の商品化が期待できるコメントをいただきました。  担当のデザイン領域 後藤規文教授は、「ただ単に飾るだけでなく、実用もできノベルティとして価値の高められるものができれば面白いと考えています」とコメント。松林代表取締役社長からは、ぜひ、一度、会社を見に来て下さいとの言葉がありました。サンプルとしてモデルと3Dデータをお渡しし、継続してプロダクト化を目指すことになりました。 最優秀賞 U字溝フォントとU字溝を使った文具 (代表者)山本遙奈さん 優秀賞 チーズスタンド 小林由奈さん

2024.2.8

ヴィジュアルデザインコース 名古屋の魅力を発信する「ナゴヤ展」、円頓寺商店街、四間道界隈の魅力を再発見

ヴィジュアルデザインコース 名古屋の魅力を発信する「ナゴヤ展」、円頓寺商店街、四間道界隈の魅力を再発見  ヴィジュアルデザインコース3年生が例年取り組んでいる展示「ナゴヤ展」を、2024年1月29日(月)~2月4日(日)、名古屋市西区那古野 円頓寺商店街のワイナリー・コモンにて開催しました。  「ナゴヤ展」は、名古屋の街でフィールドワークを行い街の魅力を発見しデザインを通して伝える展覧会で、デザインの社会的な役割や重要性を学ぶ実践的な取り組みです。これまでのナゴヤ展では名古屋城や長者町、広く尾張地域そのものを対象とするなど、名古屋や尾張の歴史、文化、産業など、さまざまなものごとをデザインしその魅力を発信してきました。今年度は、名古屋の歴史が色濃く残る「那古野」地域が舞台。近年、リノベーションが進み注目を集める円頓寺商店街や四間道、護岸の整備が進む堀川などが含まれます。調査には地域の人にもご協力をいただき、足を運び聞いて話して考えを深め、作品を制作します。その成果が一堂に披露され、見応えのある展示となっています。  最終日の2月4日、ナゴヤ展を担当する則武輝彦准教授、ヴィジュアルデザインコース 中村直永准教授に加え、ナゴヤ展に長くかかわっていただいている株式会社クーグート 代表取締役 髙橋佳介氏、堀川の調査についてお世話になったナゴヤSUP推進協議会 事務局長 井村美里氏をお招きし、賑やかに講評会を行いました。プロダクト的な作品が中心となる例年にくらべ、街や裏路地の魅力を伝えるスケッチや写真、感じたことを伝えるマンガや書籍、実際に使うことができる食べ歩きの包装紙やパッケージ、Tシャツや提灯といったグッズ、レトロについての考察などなど、バラエティ豊かな展示となりました。  これまでは、まちづくりの企画案を考えることに重きを置いたプレゼンテーションでしたが、今年はストレートに発見した魅力を伝えることが重要視され、学生も楽しみながら制作したことが伝わってきます。  プレゼンテーションは、ひとり3分の持ち時間で説明を行い、参加者が質問し講評する型式で進められました。制作の初期から見ていただいている高橋さんは中間プレゼンから良くなったポイントを確認し、対象をさらに広げるようなコメントや実際にプロダクトにするまでのことなど、今後の展開についてのアドバイスをたくさんいただきました。井村さんは、堀川についての作品を楽しげに見守り、高く評価していただいたことも印象的でした。  学生たちにとってレトロな看板や街並みが印象深かったようで、教員が感じるレトロ感と学生の年齢で感じるレトロ感のギャップなど、掘り下げてみたくなるテーマの発見もありました。円頓寺商店街の近くに住んでいたり、若い頃に円頓寺へ行っていたという祖父、祖母に話を聞いて制作された作品では、家族と街の歴史を思わせデザインという枠組み以上の広がりと深みを感じさせました。  全体の講評として中村准教授は「このプロジェクトは、ふだんの課題以上にグラフィックデザインの力やデザインの本質的な考え方を求められる課題で、苦労したのではないかと思います。自分が興味を持ったことを見つけてそれを作品にする、その準備運動というか練習として非常に良かったと思います。学んだことはもちろん、逆にできなかった部分を糧にしていって欲しいと思います」とコメントしました。  則武准教授からは「半年という限られた時間で町の人とコミュニケーションを取るというのは、皆も大変だった部分もあると思います。それでも、レトロ感の面白さだとか、裏路地の魅力だったり堀川だったり、いろいろな魅力の方向性が浮かび上がってきたのではないかと感じています。おじいちゃん、おばあちゃん世代とのつながりから懐かしさや温かさも感じました。学外で展示するということは、社会を意識することだと思います。人とのつながりもそうですし、歴史の積み重ねもそうです。今いる場所の座標軸があり今という時間の軸があってその中に自分がいるという視点を、街を調べたりする中で持てるようになればと思います」とまとめ、今年のナゴヤ展は終了となりました ナゴヤ展 ホームページ 四間道備忘録 ナゴヤ今昔物語 MACHI ARUKI SHARE ナゴヤ地蔵プロジェクト まちもじ 豆味噌の知られざる魅力 円頓寺レトロ Point of view 守って!ホリカワン 古き良き調和 那古野の建築と室外機 キヨちゃんは、ぼーっと歩く。 円頓寺食べ歩き日記 Konseki ほおずき 日常の欠片 生活感と猥雑さ 路地裏痕跡手帖 Why do I feel nostalgic? あいちモーニング日記 堀川観察 円頓寺商店街と家族の歴史 宗春から読み解くナゴヤジン 堀葉 堀川逆行記 円頓寺商店街と廃線 円頓寺 名古屋最古の歴史と廃線 名古屋の特色−民謡から知る−

2023.11.1

スペースデザインコース、(株)パームホルツとコラボ「あいちモノづくりエキスポ 2023」で家具を提案、展示

スペースデザインコース、(株)パームホルツとコラボ「あいちモノづくりエキスポ 2023」で家具を提案、展示  2023年10月5日(木)、6日(金)の2日間、愛知県国際展示場 AICHI SKY EXPOで開催されたに、株式会社パームホルツ様とスペースデザインコースがコラボレーションし、自由に組み合わせて使う家具を提案、試作品とモデルを展示しました。 「あいちモノづくりエキスポ 2023」  (株)パームホルツは、産業廃棄物として捨てられているオイルを採取したあとのパーム樹幹を材木の代わりとして再利用する事業を進める企業です。素材としてしてのOPT(オイルパーム樹幹)の魅力を広く知ってもらうためスペースデザインコースとコラボレーションし、2018年から活用法について取り組んでいます。そして来年度マレーシアに工場を建設、本格的にOPTの生産を開始するにあたり、今回のあいちモノづくりエキスポ 2023への出展となりました。  取り組みの当初スペースデザインコースでは広くOPTを知ってもらうため、公共のスペースに置くことのできるベンチなどストリートファニチャーを提案してきましたが、今回は部屋に置ける家具「Ka-Na-Fu -個性を楽しむ家具-」(多田陽菜さん、高野萌さん、伊藤大翔さん、平田賢さん、望月梨帆さん、山田愛美さん)の提案となりました。Ka-Na-Fuは、古語のかなふ(叶ふ)を意味し、思い通りになることを表現しています。それ自体を複数組み合わせ好きな形にしたり、オプションの小さな箱や仕切りを加え自由に使うことができます。ブースではKa-Na-Fuの試作品を中心に、これまでの取り組みとして2018年からのコンセプトと提案、モデルもあわせて展示してしました。さらに今回、(株)パームホルツの展示ブース全体も学生がデザインを行いました。 2018 おいしい家具はじめました -香りを楽しむ家具- 2019 Partition Furniture -空間を楽しむ家具- 2020 Sink Chair -動きを楽しむ家具- 2021 Sound Bench -音楽を楽しむ家具- 2022 Reversible Chair -色を楽しむ家具- 2023 Ka-Na-Fu -個性を楽しむ家具-  取り組みの背景を、担当する西岡毅 講師に伺いました。  「パーム材の魅力を知ってもらうためいちばん興味を持ってもらうのはどんなものだろうと考えたとき、ストリートにあるものよりもむしろ身近なものではと、これまでとは異なった考えで進めてみました。自分の好きなものを置いてみたり自由にカスタマイズしたりして使うことで、愛着が湧き素材の魅力を感じるような家具です。ストリートファニチャーの場合、学生たちの提案がどうしてもベンチなど単純な形になってしまいがちで、これまでで良いアイデアがかなり出てしまっていることもあります。工場を作られるということで、今後、実際に生産してく流れを考え、そうしたことにも対応したしっかりしたものを提案したいと考えました。プロダクトとしてアイデアが世に出るまでどんなに短くても2〜5年ほどかかってしまうこともあります。これまでの提案を含めて展示し、実物としては今年の作品を展示、今後の実用化につなげていければと思います」。  (株)パームホルツ 福山昌男 取締役は、「まだ確定していない部分がありますが、来春にはマレーシアで生産を行い、拡大していく計画です。その中で大学の先生、学生の皆さんの作品でより具体的に素材をPRしたいと思います。マレーシアでは家具の生産が拡大、輸出も増加しています。日本の技術を使いマレーシアの材料を使って作り、いずれは世界中で販売する。10年ほどかかるかもしれませんがそんな計画を立てています。長い目で見て、大きな可能性を秘めていると思っています」と抱負を語りました。  今後、2023年12月に東京ビッグサイトで行われる「先端材料技術展2023」に出展予定、さらに試作品を増やしての展示を予定しているとのことです。