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2023.10.1

石塚硝子とガラス・やきものをめぐる展覧会

石塚硝子とガラス・やきものをめぐる展覧会  2023年9月22(金)〜27日(水)、本学西キャンパス Art&DesignCenter Westにて「石塚硝子とガラス・やきものをめぐる展覧会」を開催しました。この展覧会は、2023年度前期授業にて工芸コースに所属する学生、大学院生が取り組んだの成果展となります。  あわせて会場には、2023年度前期に制作されたガラスの作品も一堂に介して並びました。 「ガラスとセラミック(ボーンチャイナ)を活用した素材の可能性を探る研究プロジェクト」  2023年度前期授業内にて工芸コース3・4年生、大学院生が中心となって取り組んだ、産官学協働プロジェクト「石塚硝子プロジェクト」の成果展を開催いたします。  名古屋芸術大学は、東海地区では唯一のガラス教育を行う教育機関として、ガラス工房開設から23年目を迎えました。工芸コースでは、陶による教育、ガラスによる教育を通して、アート&デザインの視点をもつ豊かな感性を拠り所とし、素材に触れながら世界とつながる方法を教員、学生がともに模索し、これからの社会に貢献・予見できる人材育成に取り組んでいます。  本プロジェクトを行う石塚硝子株式会社(以下、石塚硝子)は、本学が位置する北名古屋市に隣接する岩倉市に工場を持ち、日本では屈指のガラス素材を中心とした容器のメーカーです。さらにはガラス素材に限定されることなく、ガラス製造で培われた知識や技術を軸に他分野にも展開されています。またグループ会社である鳴海製陶株式会社(以下、NARUMI)は、ボーンチャイナを中心とした名高い陶磁器メーカーです。  本プロジェクトは、石塚硝子・NARUMIとともに、若い世代、同時代から発想し得る協働による試みを、新たな関係性を構築しながら未来への提案の可能性を探り、互いが位置するこの地域から産業と教育、社会とアートの両側面によって発信したいとの思いからスタートしました。会場には、「ギフト・おくりもの」をキーワードに、学生が各素材やそれらを取り巻く状況を鑑みながら、作品・商品・素材開発などの観点から制作した作品群が並びます。  また本プロジェクトの成果展に合わせて、2023年度前期に制作された陶・ガラス素材の作品群を一堂に介して展覧いたします。二つの素材をめぐって繰り広げられる表現の可能性をお楽しみください。 名古屋芸術大学 美術領域 工芸コース 准教授 中田ナオト ※'23年度名古屋芸術大学では、一部のガラス作品において石塚硝子株式会社の硝子材料を使用しています。 「石塚硝子プロジェクト」成果展 2023年度前期制作 陶・ガラス素材作品群..........

2023.9.26

佐久島SDGsプロジェクト計画「海のごみ 島だから見えるコト! わかるコト!!」最終報告会

佐久島SDGsプロジェクト計画「海のごみ 島だから見えるコト! わかるコト!!」最終報告会  2023年9月11日に本学西キャンパスにて、佐久島SDGsプロジェクト計画「海のごみ 島だから見えるコト! わかるコト!!」最終報告会を開催しました。このプロジェクトは美術領域コミュニケーションアートコースが中心となり、佐久島の環境を脅かす「漂着ごみ」の存在を広く一般に周知し、抑制につなげるためのアート作品を制作するというプロジェクト。14名の学生と院生、さらにスタッフと卒業生も加わり、それぞれが制作した作品や試作品、アイデアのプレゼンテーションを行いました。  この制作のため、学生らは6月に一泊で佐久島を訪れ、漂着ごみを実際に見学、ごみ拾いを体験し、島の人に話を聞くなどリサーチを行いました。学生によっては再度佐久島を訪れ、作品に対して考えをさらに深めたり、それぞれに思い入れのある作品を2ヶ月で制作しました。  作品は、コミュニケーションアートコースらしく立体作品を中心に、平面作品や映像作品、さらに廃棄される「おひるねハウス」を再び活用するアイデアや、ごみ拾いを促すゲームやワークショップの提案など、バラエティに富むたくさんのアイデアが披露されました。立体作品は、漂着ごみを活用してプラスチックやシーグラスを使ったものが多く、美しさと同時に背景にある問題を感じさせるものとなりました。可愛らしいキャラクターを制作した作品でも作品の背景には影の部分があり、佐久島の美しい海や自然を感じさせると同時に、佐久島が抱える問題を感じさせるものとなっています。学生それぞれが、佐久島の現在を上手く捉え、それをアート作品に仕上げて問題提起を行っています。どの作品も、深みのあるものとなっているのことが印象的です。  西尾市 佐久島振興課 三矢さんは総評として「作品をすごく楽しみにしていましたが、本当に素晴らしいです。これらの作品を展示会でどう見せられるか、プレッシャーに感じています。島のごみ問題をこうやって伝えられることは本当に嬉しいです。展示を見に来てくれる人たちにどうやってつなげるか、大変なミッションをいただきました。それから、ごみ拾いをゲーム化するようなアイデア、ぜひ実現したいと思います。ご協力をお願いします」と高い評価をいただきました。  東海テレビプロダクションの中山さんからは「すごくいろいろな視点があり、見た人の興味を惹くようなアイデアもたくさんありました。じつは、今回、イベントで作品を展示するわけですが、お客さんは作品を見に来るわけではないので少し心配していました。でも、パッと興味を惹きつけるような、何だろうって思ってもらえそうなきっかけになる作品ができたと思います。インパクトの強い作品を中心に置きながら、それぞれの作品の思いが伝えられるような、そんな流れの展示ができたらと構想が浮かんできました」と展示について語られました。  松岡徹 教授からは「中間報告から良さそうな感じに思っていましたが、それぞれに自分の視点がしっかり出せていて良いと思います。このプロジェクトをきっかけに、自分の作品も変わっていくような期待がもてる学生も何人かいます。僕からしたら良いことずくめで、本当に良いプロジェクトになったと思います。今後、展示についてですが、飾りやすいようにこうして欲しいなど、要望を聞きながらブラッシュアップして下さい。この取り組みが最後にしっかりした形になるよう、もうしばらくの間かかわっていって欲しいと思います」と講評がありました。  プレゼンテーション終了後もう一度作品を並べ、学生たちと展示についてや作品の今後について、意見交換が行われました。作品はさらなるブラッシュアップを経て、2023年10月5、6、7日に愛知県国際展示場で開催されるの西尾市のブースで展示、さらに2023年11月18、19日に東京で開催される全国の島々が集まる祭典「アイランダー2023」にて展示されます。佐久島の今と社会課題を伝えるアート作品、ぜひご期待下さい。 「SDGs AICHI EXPO 2023」

2023.9.1

舞台芸術領域 3年生発表公演「ピノキオ」を上演

舞台芸術領域 3年生発表公演「ピノキオ」を上演 ※都合上、一部シーンをカットしたダイジェスト版となります  2023年8月25日(金)・26日(土)、東キャンパス8号館2階スタジオにて、舞台芸術領域 3年生発表公演「ピノキオ」を上演しました。この公演は、舞台領域第1期生である3年生がこれまでに学んできたことを披露する公演で、鳴海康平 准教授が主宰する第七劇場で2017年に初演された「ピノキオ」をリメイクしたもの。脚本は鳴海康平先生、身体指導・振付を浅井信好 講師、演者は木母千尋さん(第七劇場所属、本学非常勤講師)、山形龍平さん、増田知就さん、味潮浅利さん、國富花音さん(音楽総合コース2年)と國富さん以外、脚本も演者もすべてプロの手によるもの。舞台領域3年生はリメイクにあたり制作、舞台美術、照明、音響をリニューアル、作品の意図を読み取り自分たちですべてを再構築しました。ミニマルな舞台装置を使い“見立て”を多用する鳴海演出とはまた異なった、大きなセットや実験的な照明など、舞台演出の王道ともいえる作品に仕上がりました。  金曜日の公演直前に行われた公開ゲネプロには、舞台芸術領域の丹羽康雄 特別客員教授、市来邦比古 特別客員教授も参加し、学生に改善点や検討すべき点を共有する講評会が開かれました。丹羽先生からは鯨の体内の場面で使う大きなセットについて「奥に見えていた大きな装置、これが前に出てきたらいいなと思っていましたが、それが思った通りに出てきてとても良かった。転換を見せるところがダイナミックで演劇っぽく感じました。人が見えてもかまわないので気を付けてやってください。とても良いアイデアだと思います」との言葉をいただきました。  市来先生からは「細かなことをいえばいろいろとありますが、本当にご苦労さまです。良い舞台になっていると思います。皆で力を合わせて舞台を作ることができているし、若いうちだからできることもあります。いまできることをやって欲しいと思います」と励ましの言葉をいただきました。「本当に良い作品になったと思います。学生の皆さんを見ていると3年間取り組むとこうも変わるのかな改めて思います。少し気が早いですが、卒業公演まであと1年半あります。自分たちのやりたいことをどんどん出してくれると嬉しいなと思います」(丹羽先生)と、二人ともからお誉めと励まし、また期待するコメントが聞かれました。  金曜、土曜の2公演とも大きなトラブルなく無事に終演。多くの方にご来場いただき、学生たちにとって大きな経験となりました。 キャスト情報はこちらをご覧ください。

2023.8.25

中部文具工業組合「2023 文具デザインプロジェクト」最終審査発表会を開催

中部文具工業組合「2023 文具デザインプロジェクト」最終審査発表会を開催  本学デザイン領域と中部文具工業組合加盟の文具メーカーとの連携プロジェクト、「2023 文具デザインプロジェクト」の最終審査発表会が、2023年7月26日(水)にシヤチハタ株式会社 本社会議室にて開催されました。2023年6月にスタートしたこのプロジェクト、2ヶ月という短い期間ですが、提案を考え資料を作成、モックアップを作ったり実際の機能を試すことのできるサンプルを用意したりと、各学生、準備を整えてプレゼンテーションを行います。プレゼンテーション終了後、最優秀賞、メーカー賞を決定、表彰式が行われました。  プレゼンテーションに先立ち、シヤチハタ株式会社 舟橋正剛 代表取締役社長から「毎年、このプロジェクトを楽しみにしております。われわれメーカーというのは、案外、最終ユーザーがどうやって製品を使っているのか、どんなものを必要としているのか、具体的には知らないものです。自分たちのエゴみたいな部分で商品を作っていることもあり、SNSを利用したり、直接ユーザーとコミュニケーションしたりということを始めていますが、学生さんのほうが一歩進んでいると感じています。今回の皆さんのアイデアやデザインも大変貴重なものであり、良いものは前向きに商品化したいと思っています」とプロジェクトに期待する言葉をいただきました。  今年の課題は、シヤチハタ株式会社「①〇〇な仕事の人に便利なスタンプ・筆記具、②趣味に役立つスタンプ・筆記具」のどちらか、森松産業株式会社「自宅学習をより快適にする卓上用品」です。  学生らは、これらの2つの課題に2023年6月から取り組み、メーカーの担当の方に相談しながらアイデアを練り、模型や試作品を作成してプレゼンテーションに臨みました。最終発表会では13名の学生がプレゼンテーションを行い、各メーカー代表の方々が審査を行います。各自に2案を8分間で説明、質疑応答3分のプレゼンテーション、実際に数々の商品を手がけてきた審査員を前に学生たちは緊張した面持ちで発表を行いました。  審査の結果、最優秀賞はシヤチハタの課題「①〇〇な仕事の人に便利なスタンプ・筆記具」に対し、「ロゴポン」を提案した小野田亘佑さんが受賞。メーカー賞は、森松産業賞 組谷凌我さん「卓上革命児 ARRANGE」、シヤチハタ賞 長友玲人さん「ぴあすた」が受賞しました。  最優秀賞を受賞した小野田さんの「ロゴポン」は、ホテルや飲食店などで見られるトイレットパーパーを三角折するように紙をカット、三角の部分に店舗のロゴマークなどをスタンプする道具で、小野田さんがアルバイトする中であったらいい道具がアイデアの発端になったといいます。プレゼンでは三角折自体の発祥から説明し、トイレの清掃が終わっていることの目印になることや、ホテルやファミリーレストランなど大規模チェーンをターゲットとするなどマーケットも調査してあり、審査人たちから感心する声が聞かれました。  小野田さんのアイデアをはじめ、今回のプロジェクトでは、アルバイト先での自身の経験や普段の生活の中で感じた課題を解決しようとするアイデア、男女問わず香水など香りやピアスやネイルなど身だしなみに関連するアイデア、廃棄物のリサイクルなどSDGsの考えを基にしたアイデアなど、時代性を感じさせるアイデアがたくさん提案されたことが印象的でした。審査員からも、どのアイデアも興味深く、発案したアイデアの背景をよく調べられていることが印象的だったのとの声が聞かれました。  森松産業株式会社 森直樹 代表取締役社長からは「毎年、楽しみにしています。不思議なもので同じ人が発表するわけでもないのに、年々レベルが上がっていっていることを実感します。審査員で話し合った中でも、プレゼンの構成やスライド、話し方、本当にトータルでレベルが上がっていると声が上がりました。皆さんの発想が、それぞれの経験から出てきていることがわかり、非常に興味深く参考になりました。今後とも学生生活の中で、勉強や遊びの中からでもどんどん経験を増やし見聞を広げていって欲しいと思います」と講評をいただきました。  シヤチハタ株式会社 佐藤旭 取締役からは「プレゼンテーション能力、それから質問に対するエビデンス、かなりいろいろな角度で想定されそれに対する調べ含めて、非常にレベルの高いプレゼンテーションをしていただいたと思います。自分の経験に基づいたテーマを選び、それを深掘りし、さらに広げてアイデアを出している、よく考えられたことが伝わってきました。私たちメーカーとしても、皆さんに負けないよう頑張っていきたいと気持ちを新たにしました。今後もこのプロジェクトを盛り上げていけるよう、先生方、関係者の方々にもご指導をお願い致します」とまとめました。  担当の三枝樹成昭講師からは「今後デザイナーとしてかかわっていく上でも、学生にとって非常に意義深いプロジェクトであり、今後もご指導いただけるようお願い致します」とお礼の言葉があり、最終審査発表会は終了となりました。 メーカー賞【森松産業株式会社】 卓上革命児 ARRANGE 組谷 凌我 メーカー賞【シヤチハタ株式会社】 ぴあすた 長友 玲人 最優秀賞 ロゴポン 小野田 亘佑

2023.8.25

ガラスとセラミック(ボーンチャイナ)を活用した素材の可能性を探る研究プロジェクト、最終報告会を開催

ガラスとセラミック(ボーンチャイナ)を活用した素材の可能性を探る研究プロジェクト、最終報告会を開催  岩倉市のガラスメーカー、石塚硝子株式会社様、グループ会社で洋食器メーカーのNARUMI(鳴海製陶株式会社様)との連携で始まった「ガラス及びボーンチャイナという素材の研究と、その価値を再発見できる製品・作品制作の可能性についてのプロジェクト」。その最終報告会が、2023年7月25日(火)(陶芸作品)、26日(水)(ガラス作品)の2日間に渡って行われました。  25日の陶芸作品には、NARUMIから開発·製造部門 研究開発部 部長 西部徹氏、商品開発部部長 兼デザイン課課長 十文字香織氏、ブランディング推進室室長 木全裕子氏をお招きし、また、26日には石塚硝子株式会社から新事業·機能材料カンパニー イノベーション推進部 新事業企画グループリーダー 両角秀勝氏、新事業·機能材料カンパニー 社長補佐 兼 イノベーション推進部長 柴田康孝氏、新事業·機能材料カンパニー 取締役執行役員 カンパニー社長 下宮尚已氏をお招きしての報告会となりました。  制作のテーマは「ギフト」。贈る側と贈られる側の気持ち、贈り物とはどういったものなのかについて考察を深め、そこへ、石塚硝子とNARUMIでの学びと、提供していただいたリサイクル素材を交えて作品を制作しました。学生たちは、2023年6月の中間発表会でアドバイスのあった点を見直し、最終的な形へとまとめました。  ほとんどの学生が、陶芸作品とガラス作品の2点を制作。日を変えて展示し、それぞれにプレゼンテーションを行い作品の背景や考えを説明しました。ギフトというキーワードに従い、贈って喜ばれるノベルティ的な作品や自身が欲しいと思う作品、ギフトとして華やぐ気持ちを形にしたもの、提供された素材を基に素材の魅力をさらに引き出そうとする作品、自身が追求する創作と重ね合わせた作品など、学生の個性に応じてバラエティあふれる作品が並びました。素材の配合や温度など条件を変えて実験を繰り返し、イメージ通りのテクスチャーや形状を作り出そうとする、文字通り、研究に値するような作品もあり、2ヶ月あまりと短い期間ながらも濃密に作品作りに向き合ったことを感じさせます。  講評では、NARUMI 十文字さんから「短い期間で心配もありましたが、若い皆さんの成長する力を感じました」、木全さんから「中間発表からブラッシュアップされてできあがり、素晴らしいなと思います」、西部さんからは「いろいろなアイデアを見せていただき、感心するところが非常に多くありました」といったコメントが聞かれました。  石塚硝子 柴田さんからは「中間発表を経て、ずいぶん立派な形になったなという印象です。この連携事業では、最終的な形もさることながら、皆さんが訴えたいこと、コンセプトのところで我々が気が付いていない部分を、という思いがありました。その点、皆さんのプレゼンを見せていただき非常に得るものがありました。よい経験をさせていただきました」、両角さんからは「陶芸とガラス、2つの作品を制作することは大変だったと思います。いろいろな観点の作品を見せていただき、新鮮な気持ちになりました。皆さんにとっては企業とのタッチポイントになったのかなと。人と話したりものごとを進めていく経験は、社会に出ていく上で役立てていただければと思っています」との言葉をいただきました。  学生にとって、企業とのコラボレーションに緊張感を持って臨むことができたこと自体、非常によい経験になったのでないかと思われました。  この後、プロジェクトでは今回の講評を受けさらに作品をブラッシュアップし、2023年9月22日からArt & Design Center Westにて展示を行います。またこの展覧会には、2023年度前期に制作されたガラスの作品も一堂に介して並びます。  「これから先、もう一歩進める段階があるように思います。今日の話を基に、前に進んでいってもらえれば思います。期待しています」と担当の中田准教授からのコメントもあり、さらなるレベルの向上が期待されます。 【陶芸作品】NARUMI(鳴海製陶株式会社様) 【ガラス作品】石塚硝子株式会社様

2023.8.23

【工芸リレー】テキスタイルデザインコース「素材展」を開催

【工芸リレー】テキスタイルデザインコース「素材展」を開催  2023年7月14日から、西キャンパス Art & Design Center Westでは【工芸リレー】と銘打ち、工芸分野3コースの展覧会を開催しています。はじめに「CONNEXT2023 陶ガラス教育機関講評交流展」(工芸コース)、2023年7月21日からは「素材展」(メタル&ジュエリーデザインコース)、そして2023年7月28日から「素材展」(テキスタイルデザインコース)を開催、それぞれ前期の成果を展示しました。  テキスタイルデザインコースでは、2年生、3年生が前期の課題で制作した作品、4年はプレ卒業制作ということで卒展に向けての展示を行いました。これにあわせて、8月1日には2年生、2日には3年生の講評会が行われ、2年生の講評会にお邪魔しました。  2年生は、描画技法を学びモノクロで自然を表現する「図案制作」(シミズダニ ヤスノブ 客員教授が担当)、羊から毛を刈り取り、その毛を紡ぎ〜織り〜後加工をして布をつくりブックにまとめる「スピニング」(貝塚 惇観講師が担当)、繊維素材の実技として「フェルトメイキング」(扇 千花教授、木下 幸子 非常勤講師が担当)、染料を布を浸して染める技法の「浸染」(樫尾 聡美非常勤講師が担当)の4作品を展示。それらの作品を観つつ、専門コースではじめての授業を受けた学生に、前期の手応えと感想をヒアリングしました。  学生たちは、ひとりひとり自分の作品を指し示し、前期の課題についてやテキスタイルコースで学んだことの感想を述べました。「紙漉きや羊の毛刈り、染めも初めての経験で、新しい体験があった」「やったことのないことばかりで面白かったけど、それぞれに反省もある」「1年のファンデーションよりも精神的に余裕ができてしっかり取り組めた」「手仕事が好きで、テキスタイルコースに入ることができてよかった」と、手仕事の面白さを実感したという感想が多く聞かれました。また「映像系のコースに行きたくて立体は作ったことがなかった、自分にとって新しいチャレンジ」「絵画をやってきてデザイン的なことをやったことがなく難しく感じた」「ほかの人の作品を観ると皆自分の世界観を持っているように感じる、自分にはあるのかわからない」といったように作家的な志向とデザイン的な志向で、迷う学生も見受けられました。今回の講評会では、そうした方向性を見い出したり確認するために行われている側面もあり、講師陣は学生の作品を観ながら共通性と志向を探っていきます。学生がまだ自分でも気が付いていない、それぞれ作品の魅力を見つけ出していくような場となりました。  テキスタイルコースの課題のユニークな点として、使用する技法は決まっているものの、そこで表現するものには制限がないということが挙げられます。デザイン的に広く受け入れられることを考え制作する学生もいれば、自分の表現を模索するような学生もいます。これまでにもテキスタイルデザインコースでは、デザイン領域でありながら作家性の強い作品を制作する学生もおり、デザイナーとして活動する卒業生と作家として活動する卒業生の両方がいます。今回の講評会でも「自分の好きなことを受け入れてもらえて本当にうれしい」という学生もおり、十人十色、さまざまな作品が並びました。  また、実際に展示することの意味も考えさせられました。2年生にとって、今回が初めての展覧会。展示してそれぞれの作品を見せることもそうですが、展示作業にはじまり白い壁に展示して作品がどう見えるかを体験します。天井の高さや照明、展示空間の中で自分が思っていたこととは違う作品の姿を発見します。先輩の作品と見比べ、何年後かには自分もできるようになるだろうか心配になったり、自分のやりたい方向性を自覚したり、初々しい感想が聞かれました。  展示と学生の声からはたくさんの可能性を感じさせ、有意義な展示と講評会となりました。 講評会 プレ卒業制作 羊毛の紡ぎ〜織り〜仕上げ加工【2年生】 フェルトメイキング【2年生】 型染【3年生】 産学連携プロジェクト 尾州産地×名古屋帽子【3年生】 織物組織応用【3年生】 浸染【2年生】 図案制作【2年生】

2023.8.18

世界コスプレサミット2023 前夜祭のレッドカーペットセレモニーを協賛 学生コスプレイヤーも参加

世界コスプレサミット2023 前夜祭のレッドカーペットセレモニーを協賛 学生コスプレイヤーも参加  コロナ禍を経て、完全復活した世界最大級のコスプレの祭典「世界コスプレサミット2023」。日本のアニメ・マンガ文化を通して国際文化交流を目的とするこのイベント、昨年も大好評だった前夜祭のレッドカーペットセレモニーを、今回も本学が協賛。ウィンドオーケストラの生演奏で大いに盛り上げました。また、今回はレッドカーペットセレモニーに、有志の学生によるコスプレイヤーも参加、イベントに華を添えました。  コスプレ世界No.1を決めるワールドコスプレチャンピオンシップに先立ち、2023年8月4日(金)の夜、「名古屋芸術大学 presents 前夜祭 レッドカーペットセレモニー」として前夜祭が開催されました。会場のオアシス21に豪華なカーペットが敷かれ、ワールドコスプレチャンピオンシップに出場する33の国・地域の代表選手と過去の代表選手が登場、そこで遠藤宏幸 准教授の指揮によるウィンドオーケストラ、鷹野雅史 教授の電子オルガンの生演奏でセレモニーを大いに盛り上げました。ウィンドオーケストラには100名以上の学生が参加、衣装を進撃の巨人 調査兵団のユニフォームで揃え、会場を一層華やかに盛り立てます。  演奏は、残酷な天使のテーゼからスタート、パレードが始まりました。来賓の大村愛知県知事(犬夜叉)、河村名古屋市長(桜木花道/スラムダンク)もコスチュームを身につけキャラクターになりきって登場、会場を沸かせます。  続いて、本学 経営本部 地域・社会連携部 田中聰部長(インディ・ジョーンズ)を先頭に、学生コスプレイヤーの 小川さん(オーバーホール/僕のヒーローアカデミア)、後藤彩さん(松野千冬/東京リベンジャーズ)、小林さん(トガヒミコ/僕のヒーローアカデミア)、高木あかねさん(遠坂凛/Fate/stay night)、たなかそあ さん(あさぎりゲン/Dr.stone)、日比無(ひびな)さん(日々樹渉/あんさんぶるスターズ!!)、霙(みぞれ)さん(霧雨魔理沙/東方Project)、宮島ひなたさん(灰谷蘭/東京リベンジャーズ)が登場、パレードに華を添えました。  演奏は、残酷な天使のテーゼ、魂のルフランから、松本零士アニメテーマのメドレー、進撃の巨人から自由の翼、紅蓮の弓矢、悪魔の子、ほかアニソンやゲーム音楽12曲を演奏。会場の大型モニターにはニコニコ動画で配信された映像が流され、リアルタイムの書き込みで選曲や演奏への反応も見られ、会場でも配信でも大いに前夜祭を盛り上げました。会場に一体感をもたらし海外にも浸透するアニソン、音楽の楽しさを伝えることや広がりに大きな可能性を感じる演奏となりました。 学生コスプレイヤー紹介