• 学科・領域

  • 形態

2023.12.18

名古屋芸術大学ウインドオーケストラ、あいち県民の日 記念式典にて演奏を披露

名古屋芸術大学ウインドオーケストラ、あいち県民の日 記念式典にて演奏を披露  2022年に県政150周年を迎えた愛知県は、11月27日を「あいち県民の日」とする条例を定めました。その一環として2023年11月27日(月)に、県民の日を祝う記念式典が愛知芸術文化センター愛知県芸術劇場大ホールにて開催されました。  式典は、大村秀章愛知県知事の挨拶で始まり、「あいち県民の日ロゴマーク」最優秀賞受賞者表彰式、名古屋市立大学教授 千田嘉博氏による「愛知の城から歴史を読み解く」と題した基調講演、元SKE48 須田亜香里さん、あいち県民の日アンバサダー 河村花さん、名古屋市立大学教授 千田嘉博さん、西川流四世家元 西川千雅さん、「地球の歩き方 愛知」プロデューサー 由良暁世さんによるパネルディスカッションが行われました。  そして、式典の最後となる記念演奏会にて、名古屋芸術大学ウインドオーケストラが演奏を行いました。指揮は遠藤宏幸准教授、ウインドアカデミーコース、弦管打コースの学生で構成され、演奏曲目は、いずれも愛知県に関連する楽曲。1曲目の「シャッチーズ・マーチ」は、サウンドメディア・コンポジションコースの岩本渡教授が1994年に開催された第49回 わかしゃち国体の入場行進曲として作曲したもの。2曲目は、「どうする家康メインテーマ ~暁の空~」。3曲目は「ウインドバンド・ストーリーズ となりのトトロ」。声優アクティングコース 4年 梁川桃子さんがナレーションを担当し、物語の世界を演奏で再現しました。最後は、特別客員教授 宮川彬良氏作曲のおなじみ「マツケンサンバⅡ」が演奏され、会場を大いに盛り上げ、華やかな演奏で、あいち県民の日 記念式典を締めくくりました。

2023.12.14

声優アクティングコース 2023卒業公演「おにぎり」

声優アクティングコース 2023卒業公演「おにぎり」 Aキャスト Bキャスト Photo Gallery【A cast】 Photo Gallery【B cast】 2023年12月3日(日) 作・演出 ハマノカズソウ 【具1】さよなら夏 A cast B cast 英二 塚原光流 服部将大 広樹 大脇泰知 藤村永遠 雄介 萩永太一 中原礼翔 菜央 白木麻菜 永見怜奈 美樹 遠勢美羽 濱友梨南 アイコ 梁川桃子 梁川桃子 【具2】SEKISHO〜関所〜 A cast B cast 役人A 山口栞 林 莉子 役人B 松島千奈 野田萌可 役人C 木佐森蒼菜 小田真奈美 旅人D 中嶋慎之助 木藤雄太 旅人E 近藤 蓮 近藤 蓮 【具3】みりりんにあいたくて A cast B cast 獏蘭(ばくらん) 前崎裕太郎 八木皓平 ザビエル 上條優斗 杉坂侑哉 ケロリン 高草木志織 岩長朋香 銀杏(ぎんなん) 桂川湧晟 米本玲偉 おっち 野口克彦 宮崎和樹 【具4】レター A cast B cast 恵美 林 莉子 白木麻菜 健一 服部将大 塚原光流 【具5】塩むすび キャスト全員 【音響】 南江里香 小嶋涼斗 佐藤夕楓 黒宮桃子 小長井綾乃 平澤瑞季 阿閉陽美希 加藤望愛 井上果南 城殿健登 宇佐美奈津 原 湖心  河田暖花 倉橋璃々子 宮坂莉奈 大川路由 熊谷菜々 伊藤 駿 岡本紘季 松本愛央衣 【照明】 川瀬虎哲・藤井若菜 宮原歩夢 森 大地 原 千晴 髙瀬礼乃 藤澤朝美 金原真梨乃 杉浦育実 高見咲帆 藤井天海 渡辺悠斗 【衣装】 吉村真星 川瀬里菜 清水彩伽 和井田佳蓮 天野唯菜 安藤さくら 北川実咲 星野円花 【制作】 恒川明日賀 板津早希 上田和佳 南雲美虹 中島鈴苗 中原美玖 酒井愛未 【舞台】 加藤百々花 松本愛莉 山下由奈 米津優輝 磯村誠良 片桐未佳 清水美咲 服部美地 間瀬百香 水越崇仁 名張茜音 【舞台監督】秦英里 【映像制作】伊東竜弥 堤 彩香(名古屋造形大学 情報表現領域 阿部ゼミ) 【塩むすび作曲】Kazuki Yamamoto 【殺陣指導】手嶋政夫・宮間里桜((名古屋芸術大学非常勤講師)

2023.12.12

サウンドメディア・コンポジションコース、深田晃氏、峯岸良行氏による公開講座「3D Audio Workshop 2023」を開催

サウンドメディア・コンポジションコース、深田晃氏、峯岸良行氏による公開講座「3D Audio Workshop 2023」を開催  サウンドメディア・コンポジションコースでは、2023年12月2日(土)西キャンパス2号館大アンサンブル室にて、非常勤講師 深田晃氏、峯岸良行氏による公開講座「3D AudioWorkshop 2023」を開催しました。  これまで、映画作品や劇場で採用されていた立体音響技術が発達し、近年では、Apple Music、Amazon Musicなどではドルビーアトモス、また、Amazon Musicでは、360Reality Audioフォーマットの3D Audio配信が始まっています。今回の公開講座では、BENNIE Kなどの作曲、プロデュース、Little Glee Monsterなどミックスエンジニアとして多くのアーティストの作品に携わり、多くの3D Audio作品の制作を行ってきた峯岸良行氏、ドラマ、ドキュメンタリー、映画のサウンドトラックや番組テーマ音楽、N響やサイトウキネンオーケストラなどのレコーディングに携わり、独自サラウンド収録方法である「Fukada Tree」の考案者として広く知られる深田晃氏といった、3D Audioの第一線で活躍する両氏に制作のノウハウを具体的に講義していただきました。また、学生が制作した3D Audio作品を試聴し、今後のオーディオ表現について体験して考える、盛りだくさんの内容となりました。  会場となった大アンサンブル室には、株式会社ジェネレックジャパン(スピーカー)、タックシステム株式会社(モニターコントローラー)、アイシン高丘株式会社(スピーカースタンド)にご協力いただき、ドルビーアトモス7.1.4のリスニング環境を構築。3D Audioを60人程度の人数で同時に体験できるように準備しました。  講義の前半は、峯岸良行氏によるドルビーアトモスのポップミュージックについてのワークフローが紹介されました。近年では、ドルビーアトモスをはじめとした立体音響については、「3D Audio」「Spatial Audio」などさまざま呼び名で使われていますが、いずれも没入感の強いオーディオを意味するもので、総称して「Immersive Audio=イマーシブ オーディオ」と呼ばれるようになってきました。その中でもApple Music、Amazon Musicではドルビーアトモスを採用し配信も行われています。今回のワークフローでは、ステムミックスファイルの音声をApple Musicで配信可能なドルビーアトモスのフォーマットにミックスする作業を実演して見せていただきました。ツールの設定に始まり、ステムミックスから位相差やバンドパスフィルターを用い複数の信号に分解しそれらを3D上に配置していくテクニックやミックスの手法と、作業の手順を追って実演いただきました。  深田氏からは、映画音楽やオーケストラなどの3D Audio制作について、レコーディングスタジオやホールでの実際の収録例を紹介いただきました。また、中盤では、深田氏のアイデアで、実際に3D Auido録音のトライを「この場で行う」ということで、Sax 早川ふみ氏・Pf 藤井浩樹氏によるSaxDuoを録音し、すぐに7.1.4のスピーカーから再生するということを行いました。そして参加者はその録音を体感することで、「客席にいるリスナーではなく、演奏者と同じ音楽体験をできるように」や、「録音は正確性ではなく、空気感やダイナミックな躍動感などをより心理的、感覚的に訴えていくものでなければならない」という氏の考えを実際に感じることができました。  興味深いのは、深田氏と峯岸氏のイマーシブオーディオの考えの違い。今回の峯岸氏の講義では2chステレオをベースに3D Audioを構築していったのに対し、深田氏は収録から7.1.4chを意識して収録していきます。センタースピーカーやリアスピーカーの使い方が大きく異なり、深田氏の録音はリスナーが演奏者の間に座って聴いているようなこれまでに感じたことのない音場です。耳馴染み良く楽しい峯岸氏のミックス、まさに新しい体験を感じさせる深田氏の録音、どちらも新しい音楽の体験でとても魅力あるものです。同時に、業界最先端のお二人でも3D Audioの在り方に対する考えがさまざまあることがわかり、「音楽をリスナーに伝え、さらに新しい体験を生む」という音響表現の最前線に触れたように感じられました。  講義の後は、学生作品の講評会です。4年生 武藤夢歩さんによるピアノの録音「スクリャービン24の前奏曲(7.1.4)」、神谷世那さんの録音「ベースノイズ(環境音)の3D Audio録音手法」、本学ライブ配信チームが収録し、古田晏悠さんがミックスを担当した、名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団 第12回定期演奏会 ヘンデル/デッティンゲン・テ・デウム ニ長調 HWV.283の「オーケストラ 7.1.4ハイトマイク(HL-HR)の方式の比較」の3作品を試聴、講評を行いました。3作品とも、2chステレオとの違い、セッティングの違い、マイクの違いを比較して聴きくらべできるようになっており、実験的要素がある作品です。両講師からは、制作者としての感想と実践的なアドバイスがありました。テーマの選定と録音した内容に、両講師から感心する言葉が聞かれ、また、同じ制作者として立場からの発言もあり、和やかな講評会となりました。  講座は時間を延長して行われ、終了後にも講師陣に質問する学生も多く、実りあるものとなりました。

2023.12.12

メタル&ジュエリーデザインコース、七宝焼アートヴィレッジにて作品展示、ふるさと納税返礼品をめざす

メタル&ジュエリーデザインコース、七宝焼アートヴィレッジにて作品展示、ふるさと納税返礼品をめざす  デザイン領域メタル&ジュエリーデザインコース(2024年度1年次入学生から美術領域工芸コースへ移行)は、あま市七宝焼アートヴィレッジとコラボレーションし、伝統ある尾張七宝を使った新商品の開発を行い、尾張七宝の魅力を広く伝える取り組みを行っています。今年度のプロジェクトは2つ、「世界に認められた尾張七宝に再び輝きを」ということで学生が中心となり、七宝焼アートヴィレッジ常設展示の名品をモチーフとしたデザインを帯留めに落とし込み、ふるさと納税返礼品として商品化を目指すプロジェクト。さらに有志の学生とジュエリーデザイナー、作家として活動する卒業生らによる七宝の可能性をさらに広げる実験的な取り組み「尾張らない七宝プロジェクト」を立ち上げ、作品を制作しました。これらの作品を七宝焼アートヴィレッジの「第41回尾張七宝新作展」(2023年11月23日~26日)に併せて展示、最終日の2023年11月26日(日)には、安藤七宝店 安藤重幸氏、だいきち七宝工房 太田吉亮氏、加藤七宝製作所 加藤芳朗氏、インテリア七宝アート 加藤実氏をお迎えし、作品の講評会と商品化する作品の選定を行いました。  学生は、作品とともに作品のモチーフとした七宝の名品、さらに新しいデザインに込めた考えや思いなどを説明しました。基になった名品は七宝焼アートヴィレッジの常設展にある作品で、いずれも名品にふさわしい技巧の凝らされたもの。それらから発想し、デザインの一部を切り取ったもの、色味を揃えたもの、描かれているモチーフからさらにイメージを広げたものなど、それぞれに個性的な作品に落とし込みました。講評としては、七宝の技術的な面からのアドバイスと、商品として見た場合のアドバイス、2つの方向性からご意見をいただきました。初めて七宝にチャレンジした学生や制作2~3作目といった経験の少ない学生が大半で、それぞれが銀線を立てる(有線七宝の技法でテープ状の純銀の線を立て図案の輪郭とします)のに苦労したり、思ったような色味が出ずにいましたが、丁寧な作りをお褒めいただくこともあり大きな励みになりました。どの作品からも一心に取り組んだことが伝わり、学生らも制作することでさらに七宝の魅力に触れたのでは、と感じさせます。また、商品として見たときには、値段を付けたい!やすぐにでも店頭に並べたいと、いった言葉も聞かれ、これも嬉しい評価をいただきました。  「尾張らない七宝プロジェクト」では初めて七宝に取り組んだ2年生3名がプレゼンテーションを行い作品を説明しました。愛犬を現代アートふうに表現したもの、ツタンカーメンをモチーフにしたものなど、自由でユニークな作品が紹介されました。これまでの七宝焼にはないデザインを評価していただき、ぜひ、七宝も表現手段のひとつとして引き続きやっていって欲しいと講評をいただきました。  総評として、「非常に完成度の高い作品が多くありました。どこへ出してもおかしくないと感じます。ただ、ふるさと納税の返礼品となると作りやすさも考慮する必要があり、どれを選べばいいかじっくり考えたいと思います」(太田氏)、「返礼品としてどのデザインでも魅力のあるものになると思います。数を作るとなると、型に合うデザインとコストが重要です。トータルで考えて考えたいと思います。デザイン自体はどれも良くて、商品化することに問題ないです」(加藤実氏)、「クオリティと発想力に驚きました。初めて七宝で作品を作ったという方もいる中で、これだけのものが出てきたというのは期待以上です。こういった社会連携の取り組みは卒業後も役に立つことです。積極性をもって取り組んでいって欲しい、ぜひ頑張って下さい」(加藤芳朗氏)、「商品となると収益性が必要で、自分の創りたいものを創るということとは異なってきます。そこが今回勉強になる部分ではないかと思います。現状、七宝業界は厳しい状況におかれており、自分たちの常識だけでは打破できない部分がたくさんあります。いろんな人たちからアイデアをもらいながらやっていくことが必要で、今回、いろいろな意見をもらえたことは非常にありがたかったです。皆さんの努力を何らかのカタチにしたいと思っております」(安藤氏)、と言葉をいただきました。  講評会終了後、選考が行われ、返礼品の花瓶に3年生 鈴木歌乃さん「輪転」のデザインが、ブローチに3年 浅谷栞那さん「酔芙蓉」が選ばれました。おめでとうございます。今後、ブラッシュアップされ商品化されることとなります。  また、今回展示された作品は、1月中旬 名古屋栄の安藤七宝店本店新店舗にて展示していただくことになります。こちらもお楽しみに。 酔芙蓉 鯉と牡丹 幸福の花 夢の色 菊文様・螺旋 龍と唐草 輪転 心に秘めた愛 藤と鳩 香立 竹と雀 愛犬 蛙 君影草 波 ドクダミ 無題 pivoine papillon 顔 木目花瓶 Windows つらつら椿 群蝶 名古屋コーチン 蜥蜴 Dear James, moss 金魚皿 初

2023.12.6

愛知銀行・中京銀行と「連携・協力に関する協定」を締結

愛知銀行・中京銀行と「連携・協力に関する協定」を締結  2023年12月1日(金)、本学とあいちフィナンシャルグループ傘下の愛知銀行と中京銀行は「連携・協力に関する協定書」を締結、協定締結式を開催しました。川村大介理事長、愛知銀行 伊藤行記頭取、中京銀行 小林秀夫頭取が列席、協定書にサインし、記者会見に応じました。  伊藤頭取からは「これまでにも地元の大学と連携してきましたが芸術大学との、しかも包括的な連携協定の締結は初めてのことです。本行が持っていない美術、デザイン、音楽といった名古屋芸術大学様が持っておられるアイデア、ノウハウを本行取引先の企業へ橋渡しすることで新たなイノベーションを起こし地域活性化へとつなげられるのではないかと大きく期待しています」と述べられました。  小林頭取は「東海地方には自社の技術を生かした高い競争力を有する中小企業が多く存在しております。この連携を機に、地元企業の技術面のサポートのみならず、事業に対する熱意や発想をお客さまに伝えるPRや商品デザインなど訴求力を高めていくことが事業活性の役に立つと考えます。名古屋芸術大学様のお力添えをいただき、芸術と社会の関係性の親和性を高めながら、地域や産業の振興に取り組んでまいります」と述べられました。  川村理事長からは「大学の役割として、教育、研究、社会貢献が求められますが、最近では社会連携が強く求められています。社会とのつながり、とくに銀行様は地元の皆さんが集う場であります。そういった銀行様との連携を強くすることで学生にとっても非常に良い経験ができることと確信しております。大学の中だけでは得られないさまざまな経験は、卒業後においても価値あるものとなります。この連携協定の締結で、学生の学び、また地域社会の活性化につなげたいと思います」と期待を込めて話しました。  この連携協定の最初の企画として、愛知銀行 師勝・西春支店、中京銀行 師勝中央支店の2店舗にてを開催しました。 「アラムナイ・コレクション展」

2023.12.6

愛知銀行、中京銀行とコラボ、店舗にてアラムナイ・コレクション展を開催

愛知銀行、中京銀行とコラボ、店舗にてアラムナイ・コレクション展を開催  本学は、愛知銀行、中京銀行と地域活性化、産業振興、学術文化振興等の分野で連携・協力する協定を締結、そのコラボレーション事業として本学が所蔵する作品を、2023年12月1日(金)~13日(水)の期間中、愛知銀行 師勝・西春支店、中京銀行 師勝中央支店の2店舗にて「アラムナイ・コレクション展」として展示しました。  アラムナイ・コレクションということで卒業生の作品を、愛知銀行 師勝・西春支店に5作品(伊藤公子さん「ありふれる光景 −熟れた桃−」、「ありふれる光景 −食事中−」、岡本健児さん「あめ」、三枝由季さん「風景」、野澤朋恵さん「うつろう」)、中京銀行 師勝中央支店に4作品(大見真里佳さん「Afternoon」、田中志歩さん「百日紅」、中山千明さん「葵」、林真さん「桜」)、両店舗のロビーに展示、自由に見ることができます。  作品の選定と展示作業はArt & Design Centerスタッフにて行われました。  選定にかかわったArt & Design 磯部絢子さんは「お店の立地にあわせ、西春、師勝それぞれにゆかりのある作家から作品を選びました。愛知銀行 師勝・西春支店では子育て世代のお客さまも多くいらっしゃるということで、色鮮やかな作品を中心に子どもにも親しめる明るくポップな作品も入れました。中京銀行 師勝中央支店は、年配のお客さんが多いとのことで日本画を中心に落ち着いた作品を選びました」といいます。  店舗での展示は、ギャラリーなどと異なり展示場所が限られることや照明の自由が利かないなど難しい点がありますが、お店とお客さんの動線に配慮しながら設営が行われました。ギャラリーなどで作品を見るのとは異なり、銀行店舗という日常の場に作品が置かれることは、また違った趣があるように感じられます。  愛知銀行 森支店長からは「お店がパッと明るくなりました」、中京銀行 溝口副支店長からは「お客さんに見てもらうことが楽しみです」といった声が聞かれました。  今後、本学とあいちフィナンシャルグループとのコラボレーション事業は、他の店舗、また、他の企画でも進めて行くよう計画しています。お楽しみに。 三枝由季「風景」 伊藤公子「ありふれる光景 −熟れた桃−」 伊藤公子「ありふれる光景 −食事中−」 岡本健児「あめ」 野澤朋恵「うつろう」 林真「桜」 田中志歩「百日紅」 中山千明「葵」 大見真里佳「Afternoon」

2023.12.6

山田念珠堂 × ライフスタイルデザインコース 「香と線香の新しい作法 -catalog of ideas 2023」 線香の新しい魅力を提案

山田念珠堂 × ライフスタイルデザインコース 「香と線香の新しい作法 -catalog of ideas 2023」 線香の新しい魅力を提案  ライフスタイルデザインコースでは、大阪上本町の株式会社 山田念珠堂様からの依頼を受け受託事業として、新しい商材の企画、情報発信などのアイデアを提案するプロジェクトを進めています。昨年は、念珠(数珠、珠数、じゅず)に関連する商材の提案を行いましたが、今年度は山田念珠堂が運営する線香のお店「あさん堂」とコラボレーションし、香と線香に関連する商材に取り組みました。線香は、大阪府堺市の工芸品で「堺線香」として大阪府知事指定伝統工芸品にもなっています。学生たちは、2023年6月に堺伝匠館を訪れ線香の製造現場の見学と香の製作体験を行い、香や線香そのものを知ることからはじめました。さらに堺市という場所と線香とのかかわりにも知見を広め、香や線香の歴史を踏まえたうえで現代の生活にマッチした新しい商材を考えました。  2023年11月15日(水)に、山田念珠堂 山田弘樹様、堺線香伝統工芸士 鈴木壯一様をお招きし最終のプレゼンテーションを行いました。参加した学生は、ライフスタイルデザインコース 3年 奥田 ひなたさん、波多野裕恵さん、2年 鴨下ゆうさん、長岡知里さん、松尾賢さんの5名、さらに助手の2名を加え、17の提案を行いました。  香や線香の使われ方としては仏事や神社を連想しますが、香りを楽しむことや燃え尽きるまでの時間で時計として使うなど、昔からさまざまな行われ方をしてきました。そこから派生し、煙が消えることを消滅することや浄化することに見立てた提案、自由に好きな香りを作ることができるキット、線香を立てることの意味を広げ日常生活の中で使うための道具、煙を見て癒やされるインテリア、文芸ライティングコースと協力し香りに関連したショートストーリーと一緒に販売する案、擬人化してキャラクターにする案など、文字通りさまざまな17の提案が披露されました。いずれの提案にもサンプルが試作されており、実際に手にとって見ることができるようになっています。プレゼンではひとつひとつの作品に対し「これは考えたことなかった」や「これはすぐに採用できる」といった声や、さらにブラッシュアップする部分への言及もあり、まさに商品開発のブレインストーミングを行っているようになりました。  山田さんからは「若い皆さんには難しいテーマだったと思いますが、それぞれにキーワードを見つけ提案していただき皆さんの努力がよく見えました。昨年の数珠の提案よりも、線香という機能を重視した提案だったように感じます。印象的だったのは、手紙に封をするための蝋のようにする“封香”、見た目は線香ではないように見えるもの、こうしたものはお客さんに先入観なく受け入れられ線香のイメージを変えられるのではないか可能性を感じました」と講評をいただきました。  鈴木さんからは「本当に頭が下がるほどのアイデアをいただきました。これまで線香にかかわって来ましたが、煙の少ないお線香以外で新しい商品というものはありませんでした。自分でも新商品をいろいろ考えてみていますが、どこから手を付ければいいのかと思いあぐねていました。最近になって、お線香に物語を作ること、SDGsであるとか東北震災の復興祈念で売上の一部を寄付するであるとか、このお線香はこういう物語の上にできましたと、そんなふうになっていくのかなと思っています。そういう点でも新しいアイデアをいただいたように思います。すぐに商品化できるものではないかもしれませんが、これらのアイデアにひと味ふた味プラスすることで素晴らしい商品が出るのではないかと可能性を感じています。本当にありがとう!」と言葉をいただきました。  萩原周教授からは、「できあがったカタログと試作品をお送りし、商品化はもちろん今後お役に立てることには協力いたします」と約束し、プロジェクトは終了となりました。  学生からは「こうした順序立ててやっていくのは苦手でプロジェクトは良い経験になった」「大きなプロジェクトに参加するのは初めて、ほかの人の作品もすごく参考になった」「伝統的な線香というものをデザインし直す難しさを感じた、魅力を再認識することも多くあり良い経験になった」「家族と線香について話すことにもなった、知らないことを知ることができた」などの感想が聞かれ、プロジェクトを済ませた安堵感とともにさらに線香への興味が増したと話し、充実したプロジェクトなったことを感じさせました。

2023.11.22

テキスタイルデザインコース卒業生主宰の若手のテキスタイルデザイナーが発信する展示会「NINOW」、一宮「BISHU FES.」にて開催

テキスタイルデザインコース卒業生主宰の若手のテキスタイルデザイナーが発信する展示会「NINOW」、一宮「BISHU FES.」にて開催  2023年11月11日(土)、12日(日)の2日間、一宮市で開催された毛織物の魅力をPRするイベント「BISHU FES.」にて、テキスタイルデザインコース卒業生の小島日和(こじまひより)さんが主催する展示会「NINOW」を開催、尾州で活動する若手のテキスタイルデザイナーの作品を展示・販売、トークショーを行いました。テキスタイルデザイナコース学生と卒業生も参加し、繊維業界関係者との交流を深めました。  「NINOW」は、小島さんが2017年にはじめ、高齢化が進む繊維産地の技術や知恵を受け継ぎ活性化しようと、産地で活動する若手のテキスタイルデザイナーが自ら発信する展示会です。これまで東京で6度開催され、今回、一宮の「BISHU FES.」にあわせ、一宮市の協力でオリナス一宮にて開催されました。  参加作家は、ササキセルム株式会社 酒匂美奈さん、国島株式会社 森遥香さん、日の出紡織株式会社 横田和磨さん、中伝毛織株式会社 吉野陽菜さんと、そして自身のブランドterihaeruの小島さんと、企業の枠組みを超えて5名のデザイナーの作品が展示されました。  12日の午後には、トークショーが開催され本学テキスタイルコースの学生、卒業生、業界関係者が多数集まりました。  トークショーでは小島さんがファシリテーターを務めデザイナーがそれぞれ映像とともに作品を紹介し、どうやって尾州を知り働くようになったか、実際に働くようになってどう感じるかなど、現在働いている若手の生の声を伝えました。尾州を知ったきっかけでは、実際に生地に触れて感動したことやウールに限らず綿やリネンなどさまざまな素材を織っていることなど、それぞれが感じている魅力が語られました。働いていて感じることは、高齢化の問題や産地が縮小している現状の問題が上げられましたが、ポジティブな意見として会社の枠を超えて横のつながりが深く、そのことが嬉しいといった声も聞かれました。  質疑応答では、アパレル業界全体に対する厳しい意見や具体的に低賃金の話題が出るなど白熱したものになりました。小島さんは、こうした問題も含め産地の現状と製品の魅力を若手が発信を続けていくことに意義があるとまとめ、販売を手がけているという来場者からも応援していきたいとの言葉が聞かれました。  来年4月から尾州で働くことが決まったテキスタイルコース 4年生にトークショーの感想を伺うと、佐藤陽里(さとうひより)さん(宮田毛織工業株式会社に就職)「若手でも作ったものが全国に広がっています、早い段階でそういった業務に携わることができることに魅力を感じています」、石橋実祐(いしばしみゆ)さん(カワボウ繊維株式会社に就職)「就職が決まってから業界紙の繊研新聞を送っていただいて読んでいますが、実際に生地を見たりお話を聞けたことが本当に良かったです」、中西桃子(なかにしももこ)さん(伴染工株式会社に就職)「私が入る会社は新卒を採るのが初めてで会社からも同世代の従業員がいないことを心配されたり尾州自体若い子が少ないことを不安に思っていました。でも、この場所では若い人も多くこうした機会もたくさんありそうで、すごく安心しました」と、それぞれに将来への希望と抱負を語ってくれました。  トークショーが終わった会場では、扇千花教授を中心に、テキスタイルコースの学生、尾州で働く卒業生、また、業界関係者が集まり交流が図られました。企業からの若手を望む声とともに、小島さんからの「悩むようなことがあったらいつでも相談して!」と心強い言葉が印象的でした。尾州産地を盛り上げたいという気持ちの伝わるイベントとなりました。

2023.11.20

東海テレビとコラボレーション、ふるさとイッチー祭 ステージバックパネルデザインを担当

東海テレビとコラボレーション、ふるさとイッチー祭 ステージバックパネルデザインを担当  本学は東海テレビとコラボレーションし、2023年10月28日(土)、29日(日)に久屋大通公園で開催されたイベント、東海テレビ開局65周年 ふるさとイッチー祭 グルメパークのステージバックパネルデザインを担当、ステージイベントで作品の紹介を行いました。また、舞台芸術領域の学生がステージスタッフとして参加、オンエアされる番組を手伝い、TV局のスタジオで実際に使われているセットの建て込みを見学させていただきました。  バックパネルを制作したのは、イラストレーションコース 工藤詩織さん、林口七恵さん 作品名「food stickers」(共作)、イラストレーションコース 岸崎陽南さん 「食欲誘惑」、コミュニケーションアートコース 石川清菜さん「トラペジスト」、ヴィジュアルデザインコース 大谷みゅうさん「Chefイッチーくん」の5名による4作品。東海テレビのキャラクターであるイッチーくんとイベントのテーマである食べものをモチーフとしたもので、放送で広く公開されるため老若男女問わず誰もが親しめる明るく楽しい作品となっています。  ステージイベントでは、5人がステージに上がり伊藤大悟アナウンサー、イッチーくんと共演、作品について説明をしました。食べものがモチーフとなっているだけに楽しいステージとなり、会場は和やかな雰囲気に包まれました。  午前中にはこのステージを使い、情報番組「スイッチ!」のスペシャル番組が放送され、舞台芸術領域の学生がスタッフとして参加しました。段取りに合わせて出演者が座る椅子を用意したり捌けたりする作業でしたが、お客さんを入れた公開放送本番の緊張感を味わいました。 工藤詩織/林口七恵 food stickers 岸崎陽南 食欲誘惑 石川清菜 トラペジスト 大谷みゅう Chefイッチーくん  ステージが終了した午後は全員で東海テレビのスタジオへ移動、東海テレビ 美術部 水野亮さんの案内でセットの建て込みを見学しました。2つのスタジオを使い、ひとつは平日に放送される「スイッチ!」のセットを常設、もうひとつは番組に合わせて組み替えるとのこと。この日はちょうど翌日のお昼に放送される「タイチサン!」のセットを組んでいるところでした。組み立てる様子に加え、セットをデザインした美術スタッフに直接デザインコンセプトについてお話を伺うなど貴重な機会となりました。完成したセットの中に入り、配置されている小道具やディテールも観察、デザインコンセプトを伺ったあとに見るとクリエイターのこだわりの部分が感じられます。見応えがあり、十分立体作品として鑑賞できる水準にあることがわかります。  また、セットのほか数々の大道具、小道具が収納されている倉庫も見せていただきました。放送で使われるありとあらゆるものが置いてある倉庫は、まるでおもちゃ箱のようでいつまでも見ていて飽きない楽しさがありました。舞台美術コースを志望するという学生からは、スタッフの仕事はいい経験にもなるし背景や倉庫も見られて来て良かったですと笑顔で話し、大いに刺激を受けた様子でした。  ステージスタッフへの参加は2日間にわたり行われ、学生らには大きな経験となりました。バックパネルの制作もステージスタッフへの参加も、学生にとって貴重な機会となり、有意義なコラボレーションとなりました。