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2017.12.21

サウンドメディア・コンポジションコース 入交英雄氏による公開講座「3Dオーディオの現状と未来」を開催しました

サウンドメディア・コンポジションコース 入交英雄氏による公開講座「3Dオーディオの現状と未来」を開催しました 11月23日(木)、本学東キャンパス2号館大アンサンブル室にて、芸術学部芸術学科 音楽領域サウンドメディア・コンポジションコース主催の公開講座「3Dオーディオの現状と未来」を開催しました。講師には、昨年度サウンドメディア・コンポジションコースで非常勤講師を務めていた株式会社WOWOW技術局シニアエキスパートの入交英雄氏をお迎えしました。 講義に先立ち、大アンサンブル室には、いくつものスピーカーが設置されました。客席を取り囲むように、スーパーウーハーを含めた7.1チャンネル、さらに2.5mほどの高さに4チャンネル、合計12個のスピーカーが設置されています。今回の機材は、株式会社ジェネリックジャパンより、また設置においては、東海地区の放送関係者の勉強会から中京テレビ放送株式会社の技術の方々にご協力いただきました。 講座は、長江和哉准教授による入交氏の紹介から始まりました。入交氏とは、2000年に、新潟で行われた、トーンマイスターによるの録音制作の勉強会で同じグループになったのがきっかけで、以降、親睦を深めていること。入交氏は日本に留まらず、世界でも有数の3Dオーディオ録音技術の研究者として知られ、大変素晴らしい技術を持っていること。さらに作曲も手がけ、TV番組やゲームの音楽を手がけていることなどが紹介されました。 入交氏が登壇すると、入交氏の活動と3Dオーディオについて紹介するビデオが流されました。平面的な5.1サラウンドに上方向を加えた3Dオーディオの仕組み、さらに入交氏が取り組んできた、3Dオーディオの録音方法について、簡単に説明されました。 そして、入交氏が実体験を踏まえて、ハイレゾや新たに登場している3Dオーディオのフォーマットについて説明しました。ハイレゾの定義は、JEITA(一般社団法人電子情報技術産業協会)規格では、44.1k24bitとされていますが、先月発表されたグラミー賞を主催する団体NARASでは、96k24bitが標準としており、今後、96k以上を基本に考えていくべきであると紹介。実際に音を聴き比べた場合、サンプリング周波数が96kと192kでは区別がつかないが、768kまで高めると聞き分けることができると紹介。その理由として、左右の耳では音の到達時間の差を細かく聞き分けることが可能で、その差はデジタル信号の500k相当になると説明。人間の耳で聞き取れる周波数帯域は20〜20,000Hzとされていますが、音の到達時間の差を敏感に感じ取っており、その部分でサンプリング周波数の違いを感じ取っているのではないかと説明しました。また、3Dオーディオのフォーマットとしては、NHK放送技術研究所が策定した「22.2マルチチャンネル音響」、「DOLBY ATMOS」、ベルギーで開発された「Auro-3D」、「DTS:X」などがあるが一長一短で今後どのフォーマットが主流になるのか不明で、制作側としてはどのフォーマットへも変換できる形で制作しておく必要があり、そこが問題であると説明しました。 さらに、スピーカーの数と聞き手の印象の変化について説明。具体的に、8個以上のスピーカーの数になると印象がかなり変化すること、また、2m間隔で配置すると結果が良いなど、実体験に基づいた説明をしていただきました。また、ヘッドフォン用の3Dオーディオのフォーマットについても説明しました。 説明の後は、入交氏がさまざまなホールや教会で録音してきた演奏の試聴となりました。それぞれの場所で、どのようにマイクをセットしたか図で示し、7.1+4chを2chステレオに切り替えたり、上部の4chを消した場合、歩いて試聴する場所を移動した場合の聞こえ方の違いなどを確認しました。 7.1+4chの音は、通常5.1chサラウンドを聞くよりも音の密度感が高く、響きの余韻なども聴き取れ、3Dオーディオの魅力を存分に体験することができました。 試聴の後、休憩をはさみ、3Dオーディオを再生する場合のセットについての説明を行いました。スピーカーの配置について、耳の高さのものを「ミドルレイヤー」、頭上を「ハイレイヤー」、さらに天井から真下に向けて設置するものを「オーバーヘッドレイヤー」、耳より下の位置にあるスーパーウーハーなどを「ボトムレイヤー」と定義し、先に説明した22.2、DOLBY ATMOS、Auro-3D、DTS:Xの定義をチェックして、流用することのできるスピーカー配置を紹介しました。 後半の試聴では、大台ヶ原や八ヶ岳の自然音、甲子園や花園ラグビー場の試合の音声などを試聴。やはりそれぞれのマイクの設置位置や録音方法を詳細に紹介しました。大台ヶ原の雨の音など非常に繊細で森の中にいる感覚が呼び起こされたり、スポーツの音では臨場感が素晴らしく、3Dオーディオの魅力と非常に有効な技術であることが理解できました。 質疑応答では、マイクのことや録音時のモニター環境、リバーブによる加工など、録音時のポイントについての質問がありました。録音方法については、決まったやり方がなく現在も模索し考えながらやっていること、また現在、本学にある機材を組み合わせ3Dオーディオの録音を実際に行うことができ、ぜひ、実践してみて欲しい、上部にマイクを増やすだけでも大きな違いを体験することができるはず、との言葉がありました。 学生からの感想では、小さなスタジオで聴くよりも空間を感じる、臨場感がすごくて実際に現場にいるよう、ライブビューイングやスポーツ観戦がすごく楽しめそう、などの声が聞かれました。 尚、本特別講義は公開講座として行い、多くのプロフェッショナル音響家の方に出席をいただきました。ご参加いただきありがとうございました。 機材協力 株式会社ジェネレックジャパン 長江和哉准教授の挨拶と入交氏の紹介から講座はスタート 入交英雄氏。今回の講座では、教会、ホール、大台ヶ原、甲子園球場などさまざまな場所で録音した音声を試聴 席を取り囲むように、耳の高さに8個、2.5mほどの高さに4個、合計12個のスピーカーを設置 ビデオや図を見ながら、3Dオーディオのフォーマットについて、実体験を加えて説明 試聴開始。ホールや教会など、それぞれの録音現場の状況と設置したマイクの種類と位置を詳細に説明 立ち上がって位置を移動した場合の音の変化なども確認。2chステレオとの聞きく比べや上部スピーカーをオフにした場合の変化など、さまざまなパターンを確認 後半は、再生装置のセットについて、フォーマットごとの違いなどを紹介 大台ヶ原、八ヶ岳、甲子園球場、花園ラグビー場など、自然音を中心に試聴 質疑応答。録音現場の状況や加工についての考え方など、制作上の疑問や注意点についての質問がありました

2017.11.29

テキスタイルデザインコース公開講座「シンポジウム テキスタイル産地のこれから ローカル&グローバル」を開催

テキスタイルデザインコース公開講座「シンポジウム テキスタイル産地のこれから ローカル&グローバル」を開催 2017年11月21日(火)、本学西キャンパスB棟大講義室にて、芸術学部芸術学科デザイン領域 テキスタイルデザインコース主催の公開講座「シンポジウム テキスタイル産地のこれから ローカル&グローバル」を開催しました。この公開講座は、共催に(公財)一宮地場産業ファッションデザインセンター、日本毛織物等工業組合連合会、尾州テキスタイル協会、後援に一宮市が付くもので、本学がこれまで取り組んできた地元テキスタイル産地との産学連携プロジェクトの一環として行われたものです。 日本のテキスタイル産地は、世界基準の高い技術力を持ち、欧州のファッションハイブランドに採用されるほどの高い評価を得ているにも関わらず、アジア諸国が生産する安価な製品に押され生産量が減少し、産業の衰退、後継者不足といった深刻な問題を抱えています。このような状況に対して、デザイン力を高めることで問題解決を図ろうとする試みが、若手のテキスタイルデザイナーから始まっています。今回の公開講座では、2017年度特別客員教授の斎藤統(さいとう おさむ)氏と2016年度特別客員教授の宮浦晋哉(みやうら しんや)氏、さらにテキスタイル産地で働く若手デザイナー、本学卒業生の小島日和(こじま ひより、terihaeru / canale2 / NINOW代表)氏、田畑知著(たばた ちあき、中外国島株式会社)氏、播州織産地出身でいち早く衰退する繊維産地ファッションとの距離に疑問を持ち活動を続けている小野圭耶(おの かや、東播染工株式会社)氏の3名を迎えて、テキスタイル産業のこれからについて考える内容です。 講座は2部構成で行われました。前半は、デザイン領域 扇千花教授を含む6名の登壇者一人ひとりがこれまで自身が関わってきた仕事や経歴、今現在行っている業務について、また、産地やテキスタイル産業について考えていることなどをプレゼンテーションしました。後半は、6名のパネリストによるパネルディスカッションとなります。また、会場には、テキスタイルデザインコースの学生によるテキスタイル開発プロジェクト「NUA textile lab」で制作された生地のサンプルが展示されました。会場には、学生に加え、お世話になっている尾州産地の企業の方、アパレル企業にお勤めの方、さらに百貨店など服飾品小売に関わる方など、多くの業界関係者にもお越しいただき、デザイナー、製造メーカー、小売業者など関係者が一堂に会する場となりました。 はじめに扇教授から、今回の登壇者の紹介があり、続いてプレゼンテーションが行われました。本学テキスタイルデザインコースの、羊毛をカットして毛糸を、綿花を育てて綿を収穫し木綿を制作する、素材制作から取り組んでいるカリキュラムを紹介し、さらに有松絞り、名古屋帽子、尾州産地といった地場繊維産業との産学連携事業、学生によるテキスタイル開発プロジェクト「NUA textile lab」の紹介など、テキスタイルコースの概要と取り組みを紹介しました。 続いてのプレゼンテーションは、宮浦晋哉氏が行いました。杉野服飾大学卒業後、渡英してLondon College of Fashionで学んだこと、さらにそこで日本製の生地が高く評価されていることを知り、そのことがきっかけで国内の産地に興味を持ったことなどが説明されました。プレゼンテーションの後半は、産地の現状を売上データなどから説明。現場に赴いたときの様子などを豊富な写真などと一緒に紹介していただきました。 続き、若手テキスタイルデザイナー3名が順にプレゼンテーションを行いました。最初は、本学卒業生の小島日和さんからです。学生時代に考えていたことから始まり、テキスタイルデザインコースを選んだ理由、さらに在学中に出会った有限会社カナーレの足立聖氏のこと、織物産地とアパレルの関係性の問題点など、現在につながるプロセスを紹介しました。 田畑知著さんも、本学テキスタイルデザインコースの卒業生。一度社会に出てから、再度大学で学ぶという経歴を説明し、学生時代に参加した、一宮地場産業ファッションデザインセンターが行うデザイナー育成事業「翔工房」について、経験したことや反省した点などを紹介しました。 小島さん、田畑さんよりも早くから織物産地との関わり合いを持つ小野圭耶さんは、高校時代、生まれ故郷である播州産地(兵庫県西脇市)の職人との出会いに始まり、下請け仕事が中心となっていることへの疑問と問題について説明。自身の活動について紹介していただきました。 続いて、再度、小島日和さんが登壇し、今度は、若手産地デザイナーによる合同展示会「NINOW(ニナウ)」について報告しました。本日、参加いただいた3名のデザイナーに加え、6名のデザイナーが10月26、27日に東京、代官山のクラブヒルサイドサロンで合同展を開催しましたが、発起人である小島さんが、実現までのプロセスや当日の様子、反省点などを報告しました。 プレゼンテーションの最後には、齋藤統氏が登壇し、若手の活動を評価し、海外と日本の市場や商習慣の違いを説明。日本には優れた技術があるもののソフト面が不足しているなど、問題を提起しました。また、オールジャパンで海外市場へ売り込む戦略など現在の活動に触れ、学生たちにも通訳を通さず説明できる語学力が重要だと説明しました。 休憩を挟み、後半はパネルディスカッションが行われました。 宮浦氏が進行役となり、NINOWの反響についてから始まりました。テキスタイルの世界では、企業名より先にデザイナー個人の名前が出ることはないので、デザイナーだけでなく製造の現場にとっても大きな刺激になったこと、その場で多くの問い合わせがあり、多くのスワッチ(織物の素材見本)を現在も送っている最中であることなどが語られました。反面、産地の現状ではアパレルデザイナーが求めている商品がどんなものなのか意識しないままデザインしており、今後、摺り合わせが必要、といった反省の言葉も聞かれました。 齋藤氏からは、NYの展示会ではその場で商談が成立することもあるなど、米国、欧州、日本の商習慣の違いについて話があり、日本独自の「消化仕入れ」(陳列する商品の所有権を卸業者やメーカーに残しておき、小売業者で売上が計上されたと同時に仕入れが計上されるという取引形態)について紹介し、そのことによる目利きとしての質の問題や在庫リスクの責任についてなど、知っておくべき商習慣についても説明がありました。また、近年では、インターネットによる生地の販売なども始まってきており、新しいことを受け入れていくことの重要性などについても語られました。 扇教授からは、日本はソフトの部分が不足しているとの話があったが、欧米に対してデザイナー個人の発想力は決して劣っているわけでなく、そうしたアイデアを生かすための土壌や仕組みが不足しているという発言がありました。 質疑応答では、百貨店にお勤めの方から、今後の動きとして洋服を購入する顧客に対してデザイナーや産地を前面に出していくための方法についての質問や、尾州の企業の方から、尾州の織物を高級品としてアピールすることを中心に考えているが、安価なものもたくさん製造しておりもっと幅の広い視野で見て欲しいなどといった意見が出されました。 4時間に及ぶ、長時間のシンポジウムとなりましたが、業界関係者、若手テキスタイルデザイナー、学生が交わり合う、非常に有意義なものとなりました。 前半は、パネリストが順に自分の経歴や仕事についてプレゼンテーション。扇教授は、パネリストの紹介とテキスタイルデザインコースについての説明 宮浦晋哉氏は留学先の英国で、日本の生地が高く評価されていることを知り、国内の産地に取り組むことになった経緯を紹介。現在の産地についても報告 小島日和さん。学生時代の話や、有限会社カナーレの足立聖氏との出会いについて説明 田畑知著さん。一旦社会に出て働くも、大学に入り直してテキスタイルに取り組むことになった経緯を紹介 小野圭耶さん。高校時代に播州織職人と出会い、産地企業に就職、自社ブランドを立ち上げる。同世代の職人と勉強会などを行い、「考える工場」という概念を提示 齋藤統氏。日本には優れた技術があるもののソフト面が不足していると問題を提起。語学力も重要と説明 会場には、「NUA textile lab」で学生がデザイン、尾州で制作された生地のサンプルを展示 休憩時間、講座終了後、サンプルを手にとって熱心に見入る方も

2017.11.22

大坂昌彦氏による公開講座「ジャズからポップスまで、ドラムスとアンサンブルの研究」を開催しました

大坂昌彦氏による公開講座「ジャズからポップスまで、ドラムスとアンサンブルの研究」を開催しました 11月9日(木)、東キャンパス2号館大アンサンブル室で、ドラマーの大坂昌彦氏をお迎えして公開講座「ジャズからポップスまで、ドラムスとアンサンブルの研究」を開催しました。 この公開講座は、本学芸術学部芸術学科音楽領域ポップス・ロック&パフォーマンスコースの主催によるもので、上田浩司教授がホストを務め、大坂氏による演奏、トーク、学生バンドのクリニックという流れで進められました。 講座に先立ち、上田教授から挨拶と大坂氏の紹介がありました。「日本を代表するドラマーですが、個人的には世界を代表する超一流ドラマーだと思います。スイングジャーナル誌の人気投票では、16年間の長きにわたりドラム部門の1位を獲得し続けてきた人気と実力を兼ね備えた存在です。本日は、ライブ、レコーディング、プロミュージシャンとして、ジャズのいろいろな現場のことについてを伺っていこうと思います」と紹介しました。 挨拶のあと、大坂氏がいよいよ登壇。ハイハットひとつだけを使う「ミスターハイハット」を演奏しました。ハイハットをさまざまな奏法で叩くことによってひとつの曲にしてしまう、曲というよりは名人芸といえるもの。確かなリズム感と鮮やかなテクニック、1音1音の粒立ち、音切れの良さ、息を飲む演奏でした。 続いて、上田教授とのトークとなりました。音楽は、その音楽が生まれる時代背景や流行などと密接な関係があり、歴史を学ぶことでより深く音楽を学ぶことができると話します。本学にルーディメンツクラブ(ルーディメンツはスネア・ドラムの基本奏法のひとつ)があることに喜び、部員である学生が飛び入り参加して演奏。ことにジャズの打楽器は、米国の南北戦争にルーツをたどることができると解説し、ルーディメンツの発達と歴史を交えて説明しました。 さらに、芸術大学でポピュラーミュージックやジャズを学ぶ意味として、音楽を広く知るということの意義を説明しました。プロの現場では、幅広いアイデアが求められ、音楽的に広い知識があればその場でアイデアを提供できる、現場のイニシアチブを取ることができるようになること。さらに、海外のプロデューサーやアレンジャーにはドラマーやベーシスト出身者が多く、その理由として自分を抑えて他者をプロデュースすることができると説明します。 また、レコーディングやステージの現場の話として、現在、日本国内には50名以上の外国人ミュージシャンが居住しており、英語でのコミュニケーションがとても重要になってきている。ことにホーンセクションのスタジオミュージシャンには米国人が多く、スタジオでは英語が共通語となっていること。今後、こうした傾向はさらに強まり、コミュニケーションツールとしての英語が必要になってくると説明しました。 さらに、特にドラマー、ボーカリストに望むこととして、音楽についてよく知ることを強く求めました。海外のボーカリストには譜面を読める人が少なく、音楽についてよく知ることで、仮歌の仕事やCMソングの仕事など、多くの仕事の機会が増えると話します。 音楽と英語の重要性、さらに音楽を深く知るために、歴史やさまざまな芸術、教養を学ぶことがとても重要であると、トークをまとめました。 トークのあとは、質疑応答です。はじめに大坂氏から学生らに、ポップスとジャズどちらでやっていきたいかと逆質問。ジャズという反応が多く、満足気な笑顔を見せました。「音楽業界は、以前にくらべ芳しいものではなくなったが、その分、好きだからやっているという人が増えた。どの分野でも同じだと思うが、純粋に好きでやっている、ということが増えている」と現状を話しました。 最後は、2組の学生バンドが演奏を行い、クリニックとなりました。それぞれのバンドで、具体的に曲の部分を指定して修正するなどしたほか、どちらのバンドにも、丁寧に演奏することの重要性を、また、バンドのサウンド全体を見渡し、バランスを考えること、バランス感覚を養ってサウンドデザインを考えることの重要性などを説明しました。 具体的な指導内容に加え、音楽全体の捉え方、プロの世界の話など、多くの示唆に富む非常に意義深い講座となりました。 上田浩司教授から挨拶と大坂昌彦氏の紹介 スティックを手に大坂昌彦氏登壇。ハイハットを前に、ハイハットという楽器の発展の歴史を説明 ハイハットのみをさまざまな奏法で叩く「ミスターハイハット」を演奏 ルーディメンツクラブの学生が飛び入り参加。腕前を披露 音楽を幅広く学ぶことの意義、多くの教養、英語を学ぶことの重要性を説明 質疑応答。作曲をやっている学生から、ドラマーはどう考えて曲にアプローチするかを質問。作曲も行う大坂氏は、ピアノで作曲するが、作っている途中でドラムを叩いてみると、新しいアイデアが閃き、曲のアレンジなどにつながると返答 クリニック、1組目のバンドの演奏。テンポを遅くして、もう一度丁寧に演奏するよう指示。演奏に加え、アレンジもメリハリを付けるよう多くのアドバイスを与える 2組目のバンド。当日、メンバーが揃わずベースのいない編成に。それならば、そのことを逆手にとって、もっと奇抜なアレンジでも良いのではと提案。同時に、バランス感覚がとても重要だとアドバイス

2017.11.7

10/27-29 芸大祭とミニオープンキャンパスを開催しました

10/27-29 芸大祭とミニオープンキャンパスを開催しました 11月9日(木)、東キャンパス2号館大アンサンブル室で、ドラマーの大坂昌彦氏をお迎えして公開講座「ジャズからポップスまで、ドラムスとアンサンブルの研究」を開催しました。 この公開講座は、本学芸術学部芸術学科音楽領域ポップス・ロック&パフォーマンスコースの主催によるもので、上田浩司教授がホストを務め、大坂氏による演奏、トーク、学生バンドのクリニックという流れで進められました。 講座に先立ち、上田教授から挨拶と大坂氏の紹介がありました。「日本を代表するドラマーですが、個人的には世界を代表する超一流ドラマーだと思います。スイングジャーナル誌の人気投票では、16年間の長きにわたりドラム部門の1位を獲得し続けてきた人気と実力を兼ね備えた存在です。本日は、ライブ、レコーディング、プロミュージシャンとして、ジャズのいろいろな現場のことについてを伺っていこうと思います」と紹介しました。 挨拶のあと、大坂氏がいよいよ登壇。ハイハットひとつだけを使う「ミスターハイハット」を演奏しました。ハイハットをさまざまな奏法で叩くことによってひとつの曲にしてしまう、曲というよりは名人芸といえるもの。確かなリズム感と鮮やかなテクニック、1音1音の粒立ち、音切れの良さ、息を飲む演奏でした。 続いて、上田教授とのトークとなりました。音楽は、その音楽が生まれる時代背景や流行などと密接な関係があり、歴史を学ぶことでより深く音楽を学ぶことができると話します。本学にルーディメンツクラブ(ルーディメンツはスネア・ドラムの基本奏法のひとつ)があることに喜び、部員である学生が飛び入り参加して演奏。ことにジャズの打楽器は、米国の南北戦争にルーツをたどることができると解説し、ルーディメンツの発達と歴史を交えて説明しました。 さらに、芸術大学でポピュラーミュージックやジャズを学ぶ意味として、音楽を広く知るということの意義を説明しました。プロの現場では、幅広いアイデアが求められ、音楽的に広い知識があればその場でアイデアを提供できる、現場のイニシアチブを取ることができるようになること。さらに、海外のプロデューサーやアレンジャーにはドラマーやベーシスト出身者が多く、その理由として自分を抑えて他者をプロデュースすることができると説明します。 また、レコーディングやステージの現場の話として、現在、日本国内には50名以上の外国人ミュージシャンが居住しており、英語でのコミュニケーションがとても重要になってきている。ことにホーンセクションのスタジオミュージシャンには米国人が多く、スタジオでは英語が共通語となっていること。今後、こうした傾向はさらに強まり、コミュニケーションツールとしての英語が必要になってくると説明しました。 さらに、特にドラマー、ボーカリストに望むこととして、音楽についてよく知ることを強く求めました。海外のボーカリストには譜面を読める人が少なく、音楽についてよく知ることで、仮歌の仕事やCMソングの仕事など、多くの仕事の機会が増えると話します。 音楽と英語の重要性、さらに音楽を深く知るために、歴史やさまざまな芸術、教養を学ぶことがとても重要であると、トークをまとめました。 トークのあとは、質疑応答です。はじめに大坂氏から学生らに、ポップスとジャズどちらでやっていきたいかと逆質問。ジャズという反応が多く、満足気な笑顔を見せました。「音楽業界は、以前にくらべ芳しいものではなくなったが、その分、好きだからやっているという人が増えた。どの分野でも同じだと思うが、純粋に好きでやっている、ということが増えている」と現状を話しました。 最後は、2組の学生バンドが演奏を行い、クリニックとなりました。それぞれのバンドで、具体的に曲の部分を指定して修正するなどしたほか、どちらのバンドにも、丁寧に演奏することの重要性を、また、バンドのサウンド全体を見渡し、バランスを考えること、バランス感覚を養ってサウンドデザインを考えることの重要性などを説明しました。 具体的な指導内容に加え、音楽全体の捉え方、プロの世界の話など、多くの示唆に富む非常に意義深い講座となりました。 「Departure ent3th」ライブパフォーマンス(東キャンパス) メインステージ「ミングル(再)」(東キャンパス)。即興、バンド、ラップ、オカリナ、ダンスとごちゃ混ぜステージに、観客も笑みがこぼれます クラシックステージ「声楽」(東キャンパス) オレンジステージで開催された、鎌倉博准教授の名前を冠した「わくわくかまくらんど」 オレンジステージ「ワニワニパニック」(東キャンパス) 屋台や遊べる模擬店が出店。多くの来場者で賑わいました(東キャンパス) 屋台や遊べる模擬店が出店。多くの来場者で賑わいました(東キャンパス) 屋台や遊べる模擬店が出店。多くの来場者で賑わいました(東キャンパス) 屋台や遊べる模擬店が出店。多くの来場者で賑わいました(東キャンパス) 模擬店の前では、演奏が始まることも(東キャンパス) ヴァイオリン ワンポイントレッスン(東キャンパス) ピアノ ワンポイントレッスン(東キャンパス) ファゴット ワンポイントレッスン(東キャンパス) ミュージカル公開レッスン(東キャンパス) ミュージカル公開レッスン(東キャンパス) 「入試相談コーナー」(東キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 趣向を凝らした屋台や陶芸作品やハンドメイド作品の模擬店、企画展も多く出店しました(西キャンパス) 芸大祭では作品展示も行われました(西キャンパス) 芸大祭では作品展示も行われました(西キャンパス) ワークショップ「狐のお面作り」(西キャンパス) ワークショップ「狐のお面作り」(西キャンパス) 「入試相談コーナー」(西キャンパス)

2017.10.26

アートをもっと身近に テラッセ納屋橋に「地域交流センター」を開設 誰でも気軽に触れられるアート「ブロックアート教室」を開講

アートをもっと身近に テラッセ納屋橋に「地域交流センター」を開設 誰でも気軽に触れられるアート「ブロックアート教室」を開講  納屋橋再開発に伴い新しく建設された大型複合施設「テラッセ納屋橋」に、「名古屋芸術大学地域交流センター」を開設し、レゴブロックを使った創作活動「ブロックアート教室」を開講しました。  ブロックアートはレゴなどブロックを使って行う創作活動で、芸術的な素養のない子どもからお年寄りまで、年齢や経験など関係なく誰でも気軽に創作活動を始められる芸術の一つです。日本では、まだまだ馴染みの薄いブロックアートですが、海外ではアートの1ジャンルとして認知されています。「地域交流センター」では、レゴを活用したブロックアート教室を開設し、誰もが気軽にアートに触れることのできる場を提供します。  「地域交流センター」には、ブロックアート教室などが開けるワークショップスペースと、創作活動に使えるフリースペース、さらに作品を展示できる展示スペース、本学レゴ部のためのスペースなどを用意。あわせて、ブロックアート教室に参加できる一般会員(小学2年生以上の方々 月額12,000円(税込)、ブロックアート教室参加費込)、特別会員(月額5,000円(税込)自由に創作活動が可能)を募集しています。 アートを切り口に地域社会との交流の場に 企画室長 小久保純一  絵を描くとなるとキャンバスが必要、絵の具が必要、道具がたくさん必要になるうえ、デッサンができなければいけないなど、基本的な技術が必要です。版画や彫刻やなどでもそうですが、誰か、先生なり、師匠に就いて技術を身につける必要があります。アートというとそういった部分で、ある程度の縛りがどうしてもあります。でも、ブロックであれば、誰でもすぐに始めることができます。アートの素養がなくても、子どもでも誰でもできます。本学の地域交流センターに来れば、準備も必要ありません。いつでも、すぐに始められます。  こうした簡単に取り組むことのできるブロックアートに親しむことで、アートに対する敷居が低くなるだろうと考えています。日本では、まだあまり認知されていないブロックアートですが、気軽にアートを楽しめる、自分も参加して創作することができる、それができる場を提供します。ブロックアートを入り口に、さらに奥深いアートの世界へと関心を高めていく、そして、アートを切り口に地域社会との交流の場になっていければと考えています。 地域交流センタースタッフ紹介:(左から)企画室長小久保、地域交流センター担当中村さん(本学美術学部卒業生)、高木さん、三井さん、企画室企画専門員濱田 9月29日に行われたオープニングセレモニー セレモニーでは、音楽領域、フレスコブラスクインテットが登場。星に願いを、アース・ウィンド・アンド・ファイアーメドレー、花は咲く、など演奏、セレモニーを大いに盛り上げました テラッセ納屋橋 堀川地区で進められた再開発ビル建設。1万1000平方メートルの敷地に、29階建ての高層マンション、商業施設、オフィスなど4棟からなる。「納屋橋」や橋のたもとに残る登録有形文化財「旧加藤商会ビル」の色合いやデザインが取り入れられ、周辺地域の街並みに馴染むように設計されている。本学「地域交流センター」は、A2棟 3階に開設された レゴ部 地域交流センターの開設に歩みを合わせて「レゴ部」も発足。「名古屋市土曜学習プログラム」などワークショップをお手伝い。芸大祭でブロックによる西キャンパスを制作します

2017.10.16

秋の全学オープンキャンパスを開催しました

秋の全学オープンキャンパスを開催しました 9月30日(土)、芸術学部(音楽、美術、デザイン、芸術教養の4領域)、人間発達学部の合同で、秋のオープンキャンパスを開催しました。東西両キャンパスで、各学部、各領域でさまざまな体験講座や公開レッスン、ワークショップなどが開かれ、本学の魅力を参加の皆さんに体験していただきました。 東キャンパスでは、音楽領域・芸術教養領域と人間発達学部のオープンキャンパスが行われました。音楽領域では、講師から直接演奏指導が受けられる「公開レッスン」「ワンポイントレッスン」を開催、大アンサンブル室では「フルートオーケストラ公開リハーサル」など、演奏を志望する高校生にとって意義の深いプログラムが用意されました。音楽ケアデザインコース、サウンドメディア・コンポジションコースでは、それぞれ「体験講座」が行われ、実際に入学してから行われる授業の一部を体験しました。また、ポップス・ロック&パフォーマンスコースの講師によるヴォーカル・ギター・ベースなどの体験レッスンとライブコンサート、電子オルガンコースの学生や卒業生による演奏会、エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースによるミュージカル「君の手でステージをつくろう2018」、「照明デザイナー体験」〜照明機材を触ってみよう〜、「アートマネジメントとは何か?〜コンサートを企画してみよう」などは、音楽領域ならではの催しとして参加者の人気を集めました。また、注目は来年度に新設される声優アクティングコースで、今回は説明会に加え「ボイストレーニング体験授業」が行われ多くの関心を集めていました。芸術教養領域リベラルアーツコースでは、進学・受験・大学生活相談とワークショップ「ヴィジュアルバッヂ」の制作、「フィルターで写真を遊ぶ」を開催しました。 また、東キャンパス1号館では、人間発達学部の説明会・ワークショップ・ピアノ特別レッスンなど、各イベントが午前と午後の二度にわたって自由参加形式で行われました。大学見学ツアーでは参加者はグループに分かれて図書館、子どもコミュニティーセンター、クリエ幼稚園などの施設を見学しました。また、在学生との交流イベントでは、体育館で、リズム体操部やダンスサークルなど人間発達学部の学生が中心となっているサークルの在学生と一緒になってゲームを行い、交流を深めました。 西キャンパスでは、美術領域、デザイン領域、芸術教養領域によるワークショップや工房体験を開催しました。岩絵の具で静物を描く日本画コースの「日本画体験」、生花を描く洋画コースの「花のいろ、花のかたち、花のかおり」をはじめ、美術領域、デザイン領域、芸術教養領域の各コース合わせて20種類ものワークショップが行われました。中でも注目を集めたのは、美術領域アートクリエイターコース特別客員教授、榊原澄人氏による「パラパラ漫画ワークショップ」とデザイン領域文芸ライティングコース特別客員教授、北村想氏による特別公開講座「演劇表現のレシピ」でした。「パラパラ漫画ワークショップ」に参加した高校生は、榊原澄人氏と一緒にアニメーションで変化していくモチーフをメモに書き、真剣な表情でアイデアを練っていました。北村想氏の「演劇表現のレシピ」では、「演劇とは? 演技とは?」といったシンプル且つ深遠な問いに、考え方について数学などを交えて考察していく北村氏ならでは講座で、参加者たちの真剣に聞き入っている姿が印象的でした。 また、アートアート&デザインセンターでは、「榊原澄人 記憶の羅針盤」展を開催、オープンキャンパスに参加した高校生らも見学に訪れていました。映像インスタレーションに加え、制作時のアイデアスケッチなども展示され、興味深げに鑑賞していました。 次回のオープンキャンパスは、芸大祭期間中の10月29日(日)にミニオープンキャンパスを開催いたします。皆さんの参加をお待ちしています。 声楽コース公開レッスン/ワンポイントレッスン エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースの「君の手でステージをつくろう2018」 ポップス・ロック&パフォーマンスコース体験レッスン(ギター) エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースの「照明デザイナー体験」 声優アクティングコースヴォイストレーニング体験授業の様子 人間発達学部の説明会資料「2年次から導入される4コース」 人間発達学部「ピアノ特別レッスン」 人間発達学部イベント「赤ちゃんの世界へようこそ」 芸術教養領域相談コーナーの様子 芸術教養領域の「ヴィジュアルバッジ」作り 日本画コース「日本画体験」 洋画コース「花のいろ、花のかたち、花のかおり」 ファゴット ワンポイントレッスン(東キャンパス) 芸術教養ワークショップ「音を選ぶ」 榊原澄人氏による「パラパラ漫画ワークショップ」 北村想氏による特別公開講座「演劇表現のレシピ 「榊原澄人 記憶の羅針盤」展より、制作時のアイデアスケッチ

2017.10.1

人間発達学部主催 特別公開講座 今井和子氏「遊びが育む豊かな学びとことば」を開催しました

人間発達学部主催 特別公開講座 今井和子氏「遊びが育む豊かな学びとことば」を開催しました 9月23日(土)、ウィルあいち 愛知県女性総合センターにて、人間発達学部が主催する特別公開講座、今井和子氏による「遊びが育む豊かな学びとことば」を開催しました。会場には、人間発達学部の学生をはじめ、卒業生、幼稚園、保育園、子ども園などで保育の現場に携わる多くの皆さまにご来場いただきました。 公開講座は、久保博満准教授が進行役を務め、星野英五学部長の挨拶で始まりました。人間発達学部の歴史と教育理念を紹介し「本日の講座は、日頃、取り組んでいることを振り返るのに大きな意味を持つことになると思います。明日の保育と教育のお役に立てれば幸いです」と口上を述べました。 続き、豊田和子教授から、講師の今井和子氏の紹介がありました。今井氏の保育現場での経歴に加えの代表を務めていることを紹介し、「20数年間の保育現場での実践、さらに、20数年間の大学での教鞭と、実践と研究を長く手がけられてきました」と説明しました。 「子どもとことば研究会」(http://www.kotobaken.ecnet.jp/) 講座は、子どもたちに接するとき同じような、今井氏の爽やかでわかりやすい口調が印象的でした。核家族化、少子化、IT革命……、これらにより人間関係の在り方が変わり、子どもたちの生活に大きな影響を与えていること、とりわけ、親と子の人間関係が変わってきていると説明します。「国連から見た日本の子どもの権利状況」を引き、日常会話が少なくなっていることを憂い、レフ・ヴィゴツキーの「人間の思考は、幼児と両親の間で交わされる対話の相互作用の中から生まれる」という言葉を紹介し、会話の重要性を話しました。「子どもとことば研究会」により集められた子どもたちの言葉をいくつか紹介し、近年では、こうした子どもの心の動きを表現したような言葉を集めにくくなってきたように感じます、と説明します。さらに、日本の子どもの自己肯定感の低さを紹介し、それは豊かな遊びを経験していないことが大きな原因になっているのでは、と警鐘を鳴らします。夢中になって遊ぶことが自分らしさを育み、そして個性を発揮することができるようになり、そのことが自己肯定感を育てると説明します。実践の記録として「よっちゃんとコロコロうんち」のエピソードを紹介し、大人が子どもの興味に共感し、子どもが好きなことに熱中することで本来の自分を現し、意味を持った行為へと発展していくことになる、と説明します。 さらに、遊びが生きる力を養う理由として、“面白い”に夢中になることで集中力が養われ、興奮を持続させる遊びが大脳を活発化し、脳の前頭前野を発達させることにつながると説明します。脳の発達に伴い、行動を抑制する力も付き、自分をコントロールすることができる人間へと成長し、いわゆる、キレやすい子どもやいじめをする子どもではなくなると説明します。また、遊びの中では、自分の思い通りにならないこともあり、社会的経験やさまざまな感情を体験することになり、そのことがコミュニケーション力を養うことにもなると説明。安全保育の考え方について、子どもに怪我をさせないことを優先しすぎて、リスクに挑戦するという行為の芽を摘んでしまっていないか、と問います。遊びの中で、失敗や葛藤を繰り返すことで、それを乗り越える生きる力を養っていくと説明しました。こうしたことを、実践記録の映像を見せながら、「子どもの動きを線として見ることで、目に見えない心の動きを観ることができる。心の動きを観察することで、子どもの本当の願いを知ることができる」と話しました。 「指導計画の狙いは、子どもと保育者の願い」であり、保育者は仲立ちとして、発達の壁の代弁者となる仕事。そこで子どもとつながる信頼関係こそが、保育の仕事の醍醐味だと説明し、講義を締めくくりました。 講義後の質疑応答では、幼稚園の園長先生や保育所の先生から「安全保育の在り方について非常にいい学びになりました。親御さんに対してもしっかりと説明していきたい」と薫陶を受けたお礼の言葉や、「子どもを線として観るにはどう心がければ良いか」といった質問が出されました。それに対し今井氏は、「子どもがやっていることと同じ行動を取ってみること、子どもに寄り添ってみること」と回答しました。子どもの行動には必ず理由があり、行動の理由を探してみることが大切なことであり、「困った子ではなく、困っている子」として観て、子どもを肯定的に見ることで、見えて来ることがあると返答しました。 講義の終わりに、学生から花束が贈られ、客席からは大きな拍手が送られました。 「子どもとことば研究会」代表 今井和子氏 星野英五学部長の挨拶 子どもに話すときと同じような柔らかな口調 実践記録「ゴミ収集車のお兄さんに憧れた3歳児たち」 子どもの行動を線として捉えることで、かみつきや乱暴にも理由があることが理解できる 「しんちゃんの乱暴」 ブランコの鎖を外す4、5歳児」 安全保育の在り方を問う 熱心にメモを取る受講者たち 講義終了後、学生から花束を贈られる今井氏 人間発達学部の学生・卒業生、教育現場に携わる多くの方に来場いただきました

2017.8.18

第19回 ピアノサマーコンサートを開催しました

第19回 ピアノサマーコンサートを開催しました 2017年8月11日(金・祝)、本学東キャンパス3号館ホールで、第19回ピアノサマーコンサートを開催しました。 このコンサートは、音楽領域鍵盤楽器コースの前期実技試験で選抜された学生が演奏するものです。習得してきた曲を披露し、日頃の練習の成果を発表する場です。大学に入学して半期を過ごした1年生と、2年生、3年生が選抜され舞台に立ちましたが、1年生にとっては入学以来初めての公開演奏となります。会場には、卒業生や演奏を楽しみにしている近隣の方々に加え、演奏者の友人や家族も数多く訪れているようでした。1年生はショパンの「12の練習曲」から、 2年生、3年生ではさらに難易度の高い曲が演奏されました。緊張がこちらまで伝わってくるような初々しい演奏から、高い表現力に聴き惚れてしまうような演奏もあり、観客はそれぞれに演奏を楽しんでいる様子でした。真剣に演奏に取り組む演奏者たちにいずれも惜しみない拍手と声援が送られていました。 第1部 川合 由莉(1年) 12の練習曲op.10より 9.ヘ短調/ショパン 大野 有咲(2年) ピアノソナタ第26番 変ホ長調「告別」op.81a 第3楽章/ベートーヴェン 渡辺 怜奈(3年) 華麗なる変奏曲 変ロ長調op.12/ショパン 伊與田 修(3年) ウィーンの謝肉祭の道化芝居「幻想的情景」op.26より 5.フィナーレ/シューマン 鈴木 悟司(1年) 12の練習曲op.10より 5.変ト長調「黒鍵」/ショパン 舟越 玲那(2年) ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」op.57 第3楽章/ベートーヴェン 弓削 彩音(3年) ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」op.53/ショパン 加藤 冴佳(3年) 献呈/シューマン=リスト 飯室 裕太(1年) 12の練習曲op.10より5.変ト長調「黒鍵」/ショパン 第2部 伊藤 太一(2年) ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」op.57 第3楽章/ベートーヴェン 佐野  真(1年) 12の練習曲op.25より 8番 変ニ長調/ショパン 川松 佳菜(3年) パガニーニによる練習曲集 第6番 イ短調/リスト 森  彩音(2年) ピアノソナタ第14番嬰ハ短調「月光」op.27の2 第3楽章/ベートーヴェン 浅野 佑佳(2年) ピアノソナタ第23番ヘ短調「熱情」op.57 第3楽章/ベートーヴェン 佐々木唯道(3年) リゴレット(演奏会用パラフレーズ)/リスト 黒木 七聖(3年) ピアノソナタ第2番変ロ短調op.35 第1楽章/ショパン 土屋 宗太(3年) 24の前奏曲op.28より/ショパン 20.ハ短調 21.変ロ長調 22.ト長調 23.ヘ長調 24.ニ短調

2017.8.13

デザイン領域特別客員教授木村徹氏によるワークショップ「IDOU」&公開講座「クルマは変わる」を開催しました

デザイン領域特別客員教授木村徹氏によるワークショップ「IDOU」&公開講座「クルマは変わる」を開催しました 2017年8月5日(土)、デザイン領域特別客員教授 木村徹氏によるインダストリアルデザインワークショップ「IDOU」の講評会、および、公開講座「クルマは変わる」を開催しました。 ワークショップの「IDOU」は、カーデザイン、インダストリアルデザインを学ぶ名古屋芸術大学と中部地区の大学生を対象に開催されたワークショップで、10年後に自分が使いたい移動のための道具をデザインする、という内容で8月2日〜5日に行われました。事前に申し込んだ30名が5つのグループに分かれて、未来の移動のための道具・乗り物を考えてディスカッションを行い、スケッチやモックアップを作ることで考えを視覚化しました。5日の午前中は、X棟ギャラリーにスケッチとモックアップを展示し、グループごとにプレゼンテーションを行いました。10:00の開始時間直前まで、展示を微調整したりモックアップを仕上げたりする学生の姿が見られ、短期間のワークショップならではの、密度の高さを感じました。プレゼンテーションは、グループごとに20分程度の発表を行い、質疑応答の後、木村氏が講評する形式で進められました。いずれのグループも、現在の技術をベースに10年後に発展するであろう技術を用い、現在の社会が抱える問題や課題を解決しようとする内容になっており、最大限、発想を広げたものとなりました。ユニークなアイデアや非常に大規模なインフラを整える大胆な仕組みなどの提案があり、見応えのある内容になりました。2日半という短時間のワークショップにもかかわらず、多数のスケッチ、実物サイズをイメージできるモックアップなど、力作が揃いました。木村氏は、終始にこやかに発表を聞き、豊かな発想力を高く評価するコメントをしました。参加者たちは、いずれも木村氏から薫陶を受け、晴れやかな表情を浮かべていました。木村氏は、短時間でもフルスケールでモックアップまで制作できたことは大きな意義があり、このように濃厚な時間を過ごすこと自体が今後の大きな糧になること、「移動」することは人間の本能であり、移動するという行為の意味をしっかりと捉えて欲しいということ、デザイナーにとっては夢を見ることが非常に大事であり、夢の見方を覚えて欲しい、と講評会をまとめました。また、デザインという仕事は、ストーリーを作り、夢を見てそれを形にするシンプルで楽しい仕事であり、夢を見ることがもっとも重要であると学生たちに伝えました。 午後からは、B棟大教室に場所を移し、公開講座「クルマは変わる」となりました。会場には、ワークショップに参加した学生、一般の学生に加え、自動車メーカーに勤める現役のデザイナーなど社会人も数多く来場しました。 始めに、カーデザインコースを担当する片岡教授から、カーデザインコースの概要と木村氏の紹介がありました。木村氏は、トヨタ自動車株式会社退職後、名古屋工業大学、川崎重工で重責を担ったという経歴の説明に加え、もっとも重要なこととして、公益社団法人自動車技術会にデザイン部門委員会を設立し、すべての自動車メーカーのデザイナーがつながることのできる組織を作ったと、その業績を称えました。現在も、学生や子どもたちに自動車のデザインがいかに大事なことであるかを伝える活動を続けていると紹介しました。 講演は、若い人たちに明日を考えて次世代の車がどうあるべきかを考えて欲しい、ということから始まりました。現在では、自動車産業は成熟産業と考えられており自動車はコモディティ化していくと言われていますが、そんなことはなく、エネルギーの転換期にきており自動車自体が大きく変わる時期であり、デザイナーとしてもやるべきことがたくさんあると説明しました。デザインの原点として、学生に「デザインとは何か?」という問いかけをし、孔子の論語「其れ恕(じょ)か。己の欲せざる所、人に施すこと勿かれ」を引いて、デザインは「恕=思いやり」と説明しました。レイモンド・ローウィ「Most Advanced Yet Acceptable(もっとも先進的で且つ消費者に受け入れられる)」 ミース・ファンデル・ローエ「Less is more(神は細部に宿る)」 ルイス・サリヴァン「Form follows function(形態は機能に従う)」 レクサスデザインフィロソフィー「Simplicity is not simple(簡潔であることは簡単ではない)」 アルフレッド・マーシャル「Cool heads but warm hearts(冷静な頭脳、暖かい心情)」などの言葉の意味を確認し、デザイナーが考えるべきことの要点を明らかにしていきました。内容は徐々に実践的な事柄に移り、デザイナーが考えるべき「5W2H(When、Where、Who、What、Why、How、How much)」について、「2W1H(What、Why、How)」と「3W1H」に分け、2W1Hの「テーマは何か」「テーマの理由」、この2つがプロジェクトにもっとも重要な事柄であることを説明し、Howに関してはそれぞれの企業や組織で条件が異なり、どうやって実行するかが仕事の難しさでありポイントになると説明しました。 さらに、自動車の開発史を紐解き、ガソリン自動車の誕生→高級車の思想形成→大衆化・巨大化(快適性の追求)→エコ化(持続性の追求)と歴史を捉え、この流れで自動車開発は動いており、ぜひ覚えておいて自分が自動車に携わるときに意識して欲しいと話しました。 自動車以外の分野の工業製品としてオーディオ、時計、掃除機を例に挙げて、今後の市場動向は高級品と実用品の2極化がさらに進むと説明、そのことを踏まえ、あるべき姿として未来の行き先を考え、自分が携わる商品の落としどころを探ることが肝要と説明しました。 新たなモビリティとして、走っているときと止まっているとき、それぞれに合わせて変化する形状、また、それぞれが連携してつながることのできるPCM(パーソナル・コミュニケーション・モビリティ)の概念を提案し、トヨタ自動車や川崎重工で手がけた乗り物と自身が提案したPCMとの関連を紹介して講演は終わりました。 質疑では、製品のデザインに過去の製品・オーソドックスなデザインを取り入れることについての疑問、時速300kmを上回る性能のオートバイの企画をどうやって通したか、プロダクトの2極化についてオートバイの場合はどうなるのか、などの質問が上がりました。オーソドックスなデザインについては、オーソドックスとは何を基準にしているかそのこと自体に疑問を持ってもらいたい、さらに、どんな商品であれ「驚き、慣れ、飽き」のプロセスを辿ると考えており、周期の違いがあるだけで自動車も建築もファッションも同じプロセスを辿るので、自分の位置を客観的に判断することが大切だと応えました。オートバイ市場の動向としては、専門化が進み、中途半端な製品は消えていくと考えを説明し、その上で、日本の企業は実用品を作ることは得意だが高級品を作ることが苦手、新たな価値を作っていくことが今後望まれていると応え、講義を締めくくりました。 公開講座終了後、X棟2階で懇親会が開かれました。ワークショップに参加した学生たちは、緊張が解けてリラックスした様子。講座に出席した社会人らも木村氏や本学講師たち、学生たちと和やかに談笑し、非常に有意義な懇親会となりました。 ワークショップ「IDOU」。アイデアを尊重し考えを育むことを重視する木村氏。温かなまなざし プレゼンテーションは1グループ20分程。木村氏をはじめ講師、参加者全員にグループの考えを伝える 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 5つのグループに分かれ、10年後の移動の道具を考案しプレゼンテーション。フルスケールのモックアップも作製 デザイナーにとっては夢を見ることが非常に大事であり、夢の見方を覚えて欲しい X棟ギャラリーには、カーデザインコース1年間の成果として学生たちが制作したスケッチやモックアップも展示 X棟ギャラリーには、カーデザインコース1年間の成果として学生たちが制作したスケッチやモックアップも展示 X棟ギャラリーには、カーデザインコース1年間の成果として学生たちが制作したスケッチやモックアップも展示 X棟ギャラリーには、カーデザインコース1年間の成果として学生たちが制作したスケッチやモックアップも展示 人間発達学部の学生・卒業生、教育現場に携わる多くの方に来場いただきました 自動車の開発史を紐解く。流れを意識することが重要 あるべき姿の落としどころ。時代の流れを意識して判断することが大切と説明 質疑応答の様子。現役のデザイナーからの質問も 懇親会にて。終始、和やかな雰囲気 ワークショップに参加した学生たちもリラックスした様子

2017.8.4

「みんなが芸大生になる日 一日芸大生」を開催しました

「みんなが芸大生になる日 一日芸大生」を開催しました 毎年、夏休みの恒例「一日芸大生」を、2017年7月30日(日)に開催しました。一日芸大生は、小学生、中学生、一般の方々を西キャンパスに招き、体験講座を通してキャンパスライフを体験していただく催しです。美術領域、デザイン領域、それぞれの各コースが趣向を凝らした13の講座を用意しました。 当日は、あいにくの空模様となりましたが、受付が始まると同時に事前に申し込みを済ませた参加者が数多く受付ブースに集まりました。10時からの入学式は、美術領域はB棟大講義室、デザイン領域はG棟207教室で行われました。始めにそれぞれの領域主任から挨拶があり、デザイン領域主任 駒井教授からは「デザインというものは、誰かのために考えて創作することですが、今日は、自分のために、誰かのためならばその誰かが喜ぶことを考えて作ってみて下さい。自分がやってみたいことについては、講師とチューターにどんどん相談して下さい」とスピーチしました。引き続き、各講座の担当講師とチューターの紹介、スケジュールの説明が行われ、受講会場へと参加者を送り出しました。参加者は、教室に移動すると、担当講師からテーマや制作工程などの説明を受け、制作に取りかかりました。 ランチタイムは、講座ごとに学生食堂の席に着き特製ランチを楽しんでいただきました。最初は緊張気味だった子どもたちも、この頃にはすっかり仲良くなり、和やかな雰囲気となりました。講師やチューターのお兄さんやお姉さんから大学のことや授業の話を聞くなど、楽しいランチタイムを過ごしました。 午後からは保護者の皆さんを対象にした見学ツアーが開催され、担当講師による大学の説明や制作現場の見学が行われました。暑い中の移動となりましたが、講師の話に熱心に耳を傾けたり、教室の隅に置いてある学生たちの作品に感心する姿が見受けられました。 午後の授業になると制作にも慣れてきて、参加者たちは一層集中して制作に没頭していました。洋画コースを見学する保護者の方からは「こんなに子どもが集中して絵を描くのは初めて。集中して取り組むことができて良い体験になったと思います。参加して良かったです」などといった声が聞かれました。 授業の終了後には、この日制作した作品を持ち寄り卒業式が行われました。それぞれ、作品を大切そうに手にしている姿が印象的でした。各コースからの実施報告の後、講師から参加者全員に卒業証書が手渡され一日芸大生は終了となりました。一日芸大生は、来年も開催の予定です。ぜひご参加下さい。 当日行われた講座です。 ●日本画コース「透かし絵」和紙に日本画の絵の具で描き、上から和紙を重ねて透けて見える作品を作りました。 ●洋画コース「絵画」(天才画家とコラボしよう)絵の天才たちの技法を使って自由に絵を描きました。 ●アートクリエイターコース(彫刻)「彫刻」テラコッタ粘土を使って大好きな生き物を作りました。 ●アートクリエイターコース(ガラス)「ガラスアート」オリジナルペーパーウェイトとサンドブラストでコップに模様を彫りました。 ●アートクリエイターコース(陶芸)「陶芸」手びねりでオブジェ、ロクロを使って器を作りました。 ●アートクリエイターコース(版画)「紙版画」水に棲む生き物をテーマに、厚紙を使って版画作品を作りました。 ●アートクリエイターコース(コミュニケーションアート)「大きな羽根の制作」段ボールや紙を使って空を飛べそうな羽根を作りました。 ●メディアデザインコース「アニメーション制作」ビデオカメラとコンピュータを使いコマ撮りアニメーションを制作、物語を作りました。 ●インダストリアルデザインコース「プロダクトデザイン入門」真空成型機で、自分でデザインした型を作り、オリジナルゼリーを作りました。 ●スペースデザインコース「イスのデザインと制作」木の板、紙パイプなどを加工してイスをデザイン、制作しました。 ●メタル&ジュエリーデザインコース「時計制作」銅版を切って形を整え、刻印を使って文字盤を作り、オリジナル壁掛け時計を制作しました。 ●テキスタイルデザインコース「染色体験」溶かしたロウで模様を描いて染める「ろう染め」でカラフルな手ぬぐいを作りました。 ●ライフスタイルデザインコース「昆虫のデザイン」昆虫の棲む環境から特徴を考えて、オリジナル昆虫を創作し、紙と針金を使って実際に作りました。 受付の様子。雨の中、多くの方に参加いただきました デザイン領域の入学式。領域主任の挨拶の後、講師紹介、スケジュールの説明 日本画コース「透かし絵」 洋画コース「絵画」 アートクリエイターコース(彫刻)「彫刻」 アートクリエイターコース(ガラス)「ガラスアート」 アートクリエイターコース(陶芸)「陶芸」 アートクリエイターコース(版画)「紙版画」 アートクリエイターコース(コミュニケーションアート)「大きな羽根の制作」 メディアデザインコース「アニメーション制作」 インダストリアルデザインコース「プロダクトデザイン入門」 スペースデザインコース「イスのデザインと制作」 メタル&ジュエリーデザインコース「時計制作」 テキスタイルデザインコース「染色体験」 ライフスタイルデザインコース「昆虫のデザイン」 卒業式。各コースからの報告の後、卒業証書が手渡されました