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2020.1.23

芸術大学だからできること

芸術大学だからできること 本学は、大学・企業・政府や自治体が協力しプロジェクトを行う「産学官連携」に、積極的に取り組んでいます。これまで、多くの企業、自治体等とたくさんのコラボレーションプロジェクトを行ってきました。芸術が社会にもたらす意義や活力は広く認知されるようになり、ますます重要性が高まっています。通常の大学とは異なり、本学は芸術の力を社会に提供していくことが大きな使命であり、また最大の特長だと考えています。こうした活動を通し、地域社会に貢献するとともに、学生が将来に向けてより多くの社会的な経験を積むことにもつなげています。本学の産学官連携プロジェクトについてご紹介致します。 学生と企業と大学、それぞれがメリットを得られるように 広報企画部長兼企画室長 濱田 誠  大学における産学官連携が声高に叫ばれて久しいですが、それは2006年の教育基本法の改正によって大学の機能に新たに加わった「社会貢献」にあります。大学の使命は「教育」「研究」という2つの要素が中心だったわけですが、そこに社会貢献が明記されるようになりました。社会貢献、つまり大学の研究から得られた成果を社会へ還元する方法として、いろいろなやり方があると思います。研究の成果が製品開発に使われることで産業に寄与することもそうですし、生涯学習の場として大学が社会へ開かれるというのもそうです。本学には、ほかの大学と異なり、形として残すことができるという特長があります。完成物がある、これこそが芸術大学ならではのことだと思います。  今現在、たくさんの企業様、自治体様などから、連携プロジェクトの問い合わせやお話をいただいています。学生にとって、ときには高度なことを求められることもあります。こうした経験が個人のスキルアップにつながればと思います。学生の場合、予算や期限よりも、とにかく求められたことに対して100パーセント以上のものを出したいと、そういう純粋な気持ちで取り組みます。企業様もそういうことを理解していただけるのであれば、非常によいものができるのではないかと思っています。学生のスキルの向上、企業様にとってもプロに発注するのとはまた異なった仕上がり、そうしたことが積み重なって大学のバリューにつながっていけばと考えています。  本学では、これまでたくさんの産学官連携プロジェクトが行われてきました。しかし、それらが一元的にまとめられているわけではありませんでした。こうした財産ともいえる実績が生かしきれておらず、非常に惜しいことをしたと思います。大学が取り組んでいることについて、社会からも知ってもらえるようもっと充実させ、発信していく必要があります。社会から求められている存在であるということを、大学自身でも宣言していきたいと考えています。 コンフォートホテル ららぽーと名古屋みなとアクスル 蔦屋書店 レゴランド®・ジャパン・リゾート ジュンク堂書店 名古屋栄店 NHK 豊橋市自然史博物館 大垣共立銀行 北名古屋市・堤幸彦 サカエチカ 翔龍念珠堂 有松絞り 名古屋帽子協同組合

2020.1.13

【在学生の活躍!】「自転車盗難防止啓発ポスター」洋画コース田畑玲さんが優秀作品に選ばれました!

【在学生の活躍!】「自転車盗難防止啓発ポスター」 洋画コース田畑玲さんが優秀作品に選ばれました! 西枇杷島警察署は自転車盗難を呼びかける啓発ポスターを広く募集、応募した本学洋画コース3年 田畑玲(たばた りょう)さんの作品が優秀作品に、アートクリエイターコース2年 日比野廉(ひびの れん)さんの作品が入選に選ばれ、感謝状を受領しました。本学のある北名古屋市を含む西枇杷島警察署管内では、自転車の盗難が多く発生し、窃盗の3割近くを自転車盗難が占めているそうです。足代わりに軽い気持ちで持ち去られることが多く、規範意識を呼び戻し犯罪をさせないよう啓発するポスターがテーマとされました。田畑さんの作品は、テーマをよく理解して制作されており犯罪防止の効果も高まるのでは、との評価をいただきました。西枇杷島警察署長より感謝状を、また、副賞として防犯協会連合会から賞金が田畑さんに手渡されました。 田畑さんは普段から写真をベースに作品を創っているとのこと、また、コントラストの強い今回の作品は普段制作している作品に近いところもあり、そうしたことも今回のテーマにマッチしたのではないかといいます。絵画作品と異なるものの自分の創った作品が喜ばれるのはとても嬉しいと感想を述べました。 西枇杷島警察署からは、駅の駐輪場に置かれている自転車でも鍵をかけていないものがたくさん見られる、二重ロックなど盗難防止に努めていただきたいとのことでした。 受賞した作品は、名鉄徳重・名古屋芸大駅、西春駅でも掲示される予定です。 洋画コース3年 田畑玲さんの受賞作品 入選 アートクリエイターコース2年 日比野廉さんの作品

2020.1.10

声優アクティングコース 1年生修了公演「夢のその先へ」を開催

声優アクティングコース 1年生修了公演「夢のその先へ」を開催 2019年12月5日、東キャンパス2号館 大アンサンブル室にて、岡野弘幹氏による特別公開講座「ワールドミュージックから見る平和な世界」を開催しました。この講座は、来年度新設されるワールドミュージック・カルチャーコースの開設を記念して行うもので、先月に続き2回目の講座となります。前回の講座では、現代のワールドミュージックの潮流についてお話しいただきました。今回は、岡野氏がさまざまな民族楽器に係わる中で知ることになった、その楽器の背景にある文化や社会問題などについてお話しいただきました。 2019年12月22日、東キャンパス3号館ホールにて、声優アクティングコース1年生修了公演「夢のその先へ」を開催しました。この公演は、声優アクティングコースの1年生がこれまでに学んだ成果を芝居と歌で披露する初めての舞台となります。舞台は、2回公演となり、学生はAチームとBチームの2つにわかれ、それぞれ、第1部 「応援団物語」(脚本 渡辺一正)を1時間、第2部ライブステージを1時間と、盛りだくさん内容です。 第1部の「応援団物語」は、やる気のない1年生野球部員5人が、女性ばかりの応援団へ強制的に入部させられるお話。嫌々ながら応援団に加わり特訓や応援をするうちに、ものごとに真剣に取り組むことを学んでいくという熱血ストーリー。コミカルに始まりやがて胸にじんとくる展開が、声優アクティングコースの1年生たちの活動と重なって見えるようなところもあり、学生たちの熱が伝わってくるような作品となりました。 第2部はライブステージ。テーマは、名古屋で活躍するシンガーソングライター 袈裟丸裕介さんの「主人公」という曲。オープニングで、出演者全員で歌います。「♪誰だって主人公……」という歌詞が、やはり学生たちにとてもマッチしています。2曲目からは、ソロ、デュエットで、ステージにあがり、歌を披露しました。第1部の芝居から、舞台の音響と照明は、エンターテインメントディレクション&アートマネジメントコースが担当し、ことに第2部の歌とダンスは、音響と照明が非常に効果的で、大いに盛り上がりました。Aチーム、Bチーム、それぞれ10曲ほどのパフォーマンス行い、会場は元気な歌声と踊りに魅了されました。会場には、出演者の友人や家族と思われる方々が多数見られ、1年生公演ならではの温かい雰囲気に包まれ、精一杯のパフォーマンスに惜しみない拍手が送られました。

2020.1.10

ワールドミュージック・カルチャーコース開設記念特別公開講座 岡野弘幹氏による「ワールドミュージックから見る平和な世界」を開催

ワールドミュージック・カルチャーコース開設記念特別公開講座 岡野弘幹氏による「ワールドミュージックから見る平和な世界」を開催 2019年12月5日、東キャンパス2号館 大アンサンブル室にて、岡野弘幹氏による特別公開講座「ワールドミュージックから見る平和な世界」を開催しました。この講座は、来年度新設されるワールドミュージック・カルチャーコースの開設を記念して行うもので、先月に続き2回目の講座となります。前回の講座では、現代のワールドミュージックの潮流についてお話しいただきました。今回は、岡野氏がさまざまな民族楽器に係わる中で知ることになった、その楽器の背景にある文化や社会問題などについてお話しいただきました。 前半は、岡野氏がこれまで世界の各地で行った演奏の動画を見ながら解説するという形式で行われました。ネイティブアメリカンのフルート奏者 カルロス・ナカイとの共演、NY、911グラウンド・ゼロでの平和式典で演奏、タリバン政権が倒れてからのアフガニスタン、世界遺産でもあるネパール ボダナート寺院での演奏など、これまで岡野氏が参加したイベントの演奏の映像を見ながら、楽器とイベントの背景について解説していただきました。岡野氏は、民族楽器に係わることにより、そこにある社会問題や文化背景のようなものに係わらざるを得なくなったと語り、民族楽器で奏でられる音楽と歌は、祈りの歌であるといいます。音楽の背景としては、例えばイギリスのパンクロックには、上流、中流階級と労働者階級との格差に異を唱える目的が背景にあり、同じように民族楽器と歌にはそうした社会背景があるといいます。 ネイティブアメリカンのナバホ族、ホピ族には、強制的に土地を追われた強制移住問題があること、ネパールではヒマラヤに多くのプラスティックゴミが廃棄されておりそれが大きな問題になっていること、タリバン政権下で芸術も音楽も禁止され地下壕に楽器を隠していたカブールの人々のこと、解放された後3万人ものストリートチルドレンがカブールにあふれ彼らに楽器を贈り一緒に演奏したことなど、そこで演奏される音楽と人々との結びつきの深さを感じたといいます。そこで、音楽が持つ力の大きさを実感するとともに、演奏を聴く人々からも大きなエネルギーをもらったと語りました。音楽を創る、音楽を演奏することが、自分自身の心の平穏につながっていき、また、そのことが音楽を聴く人にも伝わっていく、そうした意識を誰もが持つようになれば、少しずつだが世の中は変わっていくと感じている。音楽に係わるならばそんな意識も持って欲しいと、学生らに説明しました。 講義の後半は、民族楽器を使ったライブパフォーマンスです。ネイティブアメリカンフルートの演奏から始まりました。前回は、フルートをはじめとする北米ネイティブアメリカンの楽器中心でしたが、今回は世界各地、さまざまな地域の楽器をお持ちいただきました。フルートに続き、ネパールのシンギングボールが演奏されました。スティックで叩くほか、ボールの縁を滑らせるようにこするだけで綺麗な響きが生まれます。口に共鳴させて響きを調整しビブラートをかけるようなこともできます。続いて、モンゴルのゲンゴンという竹製の口琴。口にくわえ弾いて音を出すシンプルな楽器で、ビヨーンという愉快な音を奏でます。呼び名はいろいろですが世界中に似たものがあるそうです。続き、ステージで異彩を放っていた壺の登場。アフリカに古くから伝わる楽器でウドゥと呼ばれます。ウドゥはナイジェリア語で陶器の意味で、文字通り、陶器でできた壺です。穴を叩いたときの低音と、側面を弾いたときの硬い高音が心地良い響きです。ここで学生がコンガで参加、ウドゥとコンガのセッションとなり、会場は大いに盛り上がりました。アメリカで黒人に教わった基本的なリズムの取り方を会場に伝授し、カリンバとシェーカーでさらに会場を盛り上げました。続いては、雅楽器の笙の原型となったケーンという竹製の笛。構造としてはパイプオルガンと同じで、やはりケーンがパイプオルガンの原型といえるものだそうです。ギリシャのブズーキという弦楽器もあります。吟遊詩人が使う楽器で、哀愁を帯びた音色も激しい音も出せる楽器です。続いて、ひょうたんを使った中国のフルスという笛。3本の管が付いていて、ハーモニーが吹けるようになっているのが特徴です。最後は、手製の太鼓でネイティブアメリカンの曲を、会場の皆で歌いました。会場から、自作の太鼓を持ち寄った参加者も加わり、会場全体が叫び声を上げ大いに盛り上がりました。 講義の終了後も、参加した人々が岡野氏に楽器について質問したり、実際に楽器を手にしてみたり、ライブの余韻に浸りながらもいつまでも去りがたい雰囲気でした。岡野氏は、あらためて、来年度、若い学生たちとなにが始まっていくか、非常に楽しみにしていると話しました。 モネイティブアメリカンのフルート演奏 モンゴルのの楽器、ゲンゴンの演奏 アフリカの楽器、ウドゥの演奏 学生とのウドゥとコンガのセッション ネパールの楽器、シンギングボールの演奏 雅楽器の笙の原型、ケーンの演奏 中国の楽器、フルスの演奏 参加者が持ち寄った自作の太鼓も加わり、熱いセッションとなりました ギリシャの楽器、ブズーキの演奏 講義の終了後。岡野氏への質問や、実際に楽器の触れることのできる時間となりました

2020.1.10

特別客員教授 ケント・モリ氏による特別講義を開催

特別客員教授 ケント・モリ氏による特別講義を開催 2019年12月26日、ダンスパフォーマンスコース 特別客員教授 ケント・モリ氏が来校され、特別講義が行われました。前回、5月に行われた特別講義から、半年を経た学生たちの変化を確認に訪れました。 講義は、7月に逝去された森泉博行教授への哀悼の言葉から始まりました。東キャンパス5号館、ミュージカルスタジオに集まったダンスパフォーマンスコース、ミュージカルコースの学生らは、それぞれのグループで年度末の修了公演に向けて練習してきたダンスを披露しました。学生らは少し緊張しつつも、練習してきた成果を出し切ろうと励みました。黙って見守ったケント氏からは、趣味でダンスをやっている人への評価が欲しいか、プロのダンサーに対する本当のことが聞きたいかどちらかを選べ、との言葉。学生らが、本当の言葉が聞きたいと返答すると、どちらのグループも採点すると100点満点中2点。踊ったということに2点は与えるが、それ以外に何も感じない。こうして大学でダンスを学んで卒業したらすぐダンサーとしてやっていけるかといったらNO! 誰の心にも響かない。そんなダンサーを使いたいと思う人は一人もいない、と厳しい評価が下されました。あまりの酷評にうつむく学生たち。ケント氏は、フリを覚えみんなと合わせて技術を磨くことはもちろん大事なことだが、それよりも見る人の心をつかみ感じてもらうことのほうがずっと大切で、常にそのことを意識していることがエンターテインメントの世界に身を置く者には必要と話します。ひとりひとりが自分の個性を発揮し見る人の心に訴えるダンス、そうしたものでなければ響かない。そして、今この瞬間から、そうしたダンスができるように努力していけばいいと話し、ダンスレッスンとなりました。 レッスンでは、ケント氏のオリジナルの楽曲にフリをつけ、学生らと一緒に踊ります。時間をかけてゆっくりと身体を動かしていき、うつむいていた学生らを解きほぐしていきます。ときにはユーモアを交え学生らと身体を動かすうちに、いつの間にかダンスも潑剌としたものへと変化していきました。間違えないように失敗しないようにとぎこちなくなっていた最初の動きとは打って変わって、身体を動かすことを楽しみ、踊ることの喜びがスタジオに溢れるようなダンスへと変わっていきました。 レッスンの後は、1号館アッセンブリホールでの講義となりました。学生からケント氏に質問し、そのことについてディスカッションするという形式で行われました。学生からは、自分に自信が持てないどうしたら自信が持てるか、どうすれば自分のダンスを見つけられるか、ケントさんは今後どんな活動していく、などなどたくさんの質問があげられました。自身の経験を交えひとつひとつ丁寧に応えながら、ダンスにも武道の心・技・体と同じような考えがあり、身体を作ることや技術を磨くことは大事なことである。でも、それらは心があって初めて役に立つことであり、心を磨くことが一番難しく、一番大切であると話します。心がしっかりしていれば、技術を身につけることは後回しでも大丈夫。日常が本番であり、常にそうした心構えでダンスに向かって欲しいと話しました。学生たちはケント氏の熱い言葉に鼓舞されたようで、ダンスへの取り組み方が変わって行くような期待が高まりました。ディスカッションの時間を惜しみながら講義は終了となりました。 こちらもぜひご覧ください 【Kento Mori Dream Salon】 対談:KENTO×森泉博行

2019.11.22

ワールドミュージック・カルチャーコース開設記念 特別公開講座 岡野弘幹氏による「民族音楽が秘める可能性と未来」を開催

ワールドミュージック・カルチャーコース開設記念 特別公開講座 岡野弘幹氏による「民族音楽が秘める可能性と未来」を開催 2019年11月7日、東キャンパス2号館 大アンサンブル室にて、「民族音楽が秘める可能性と未来」と題し、岡野弘幹氏の特別公開講座を開催しました。この講座は、来年度新設されるワールドミュージック・カルチャーコースの開設を記念し、特別客員教授に就任予定の岡野幹弘氏に講座をお願いしたものです。 講座は2部構成で行われ、前半は岡野氏のキャリアを説明し、その過程で出会った様々な音楽やミュージシャンの動画を閲覧しながら現在のワールドミュージックがどのようなものであるかを説明する座学。後半は、ネイティブアメリカンが使用する楽器を中心としたライブで、岡野氏の演奏が披露されました。大アンサンブル室には、ポップス・ロック&パフォーマンス、音楽ケアデザイン、声優アクティング、サウンドメディア・コンポジション、リベラルアーツ等々、学生側も多彩なコースの学生が集まりました。 前半の講義は、岡野氏のキャリアの説明から始まりました。J-POPプロデューサーとして、Justy-Nastyや、いわゆるビジュアル系バンドに係わりプロデュースをしていたとのことで、とにかく現場に係わって音楽を作りたかったといいます。大阪のラジオ番組やTV制作にも携わっていたそうです。そうした中、あるバンドをイギリスからデビューさせるプロジェクトがあり、スタッフとともに音を作り込んで渡英したところ、イギリス側のプロデューサーから、物真似でしかなくオリジナリティのなさを指摘されたことにショックを受け、活動を一変させたことを説明します。それまで、売れることだけを考えて音楽制作をしていましたが、世界から見たときの日本を感じる音、日本人である自分が考える日本の音の追求が始まります。そこで、お経や自然音を含むファーストアルバムを自主制作し、欧米のレコード会社にサンプルを送付、ドイツからワールドワイドにリリースされることになり、音楽家としてのキャリアをスタートさせます。 活動する中、イギリスの音楽フェスティバル、グラストンベリー・フェスティバルに招待され、92年に参加。そこで、様々な国籍のミュージシャン、あらゆる民族楽器と出会い、新たな音楽活動が始まります。 そのころから、“ワールドミュージック”という言葉が使われるようになり、現代の音楽と民族音楽が混じり合い、新しい音楽が次々と生まれるようになったといいます。イスラエルのオフラ・ハザ、エジプトのウード奏者ハムザ・エル・ディン、 シター奏者ラヴィ・シャンカルなど、世界で活躍するワールドミュージックの演奏者を動画とともに紹介しました。 自身も様々な民族楽器に触れ、三味線、琴、ブズーキ、タイの木琴ラナート、カホンなど民族楽器だけで編成されたバンド、風の楽団Wind Travelin' Bandを結成、10年以上イギリス、アメリカをツアーします。ネイティブアメリカンのフルート奏者カルロス・ナカイと出会い、アルバムを制作。そこで、多くのネイティブアメリカンと出会い、音楽が祈りと結びつき生活や生き方と直結していることを体験し、新たな音楽の広がりを感じたといいます。さらに、新たなグルーブ感を求めて天空オーケストラを結成、ヨーロッパツアーに出かけたことなどを語りました。 ワールドミュージックを代表するレーベルとしてピーター・ガブリエルが創設した「Real World Records」を紹介し、ぜひ、聞いて欲しい説明します。世界では、ミックスカルチャーがどんどん進んでいて、自分に嘘のない、自分からわき上がってくるものを大切にして、ひとつひとつの音を大事に聞くこと、大事に人と出会っていくこと、こうしたつながりが新しいものを創ってくことを体験して欲しいと、まとめました。 後半は、民族楽器を使ったライブパフォーマンスです。様々な大きさのネイティブアメリカンフルート、鹿革を使って自作したやはりネイティブアメリカンの太鼓、鷲の骨でできた笛、ドクロをかたどったデスフルート、マヤ族のピラミッドから出土した鳥の笛の複製したものなど、多くの楽器を紹介していただきました。それぞれのエピソードと独特の音色は、まるで心に直接響くような独自の味わいがあり、大変、興味深いものでした。今回はネイティブアメリカンの楽器が中心となったため、やはりネイティブアメリカンから教えられた曲を中心に披露していただきましたが、岡野氏の歌も演奏も素晴らしく、曲が始まった瞬間会場の空気が変わり、神秘的であり幻想的でもある独特の雰囲気に包まれ、会場は大いに魅了されました。 岡野氏は学生たちに、オリジナリティとはどんなことだと思う?、と問いかけます。学生からは「誰かに影響されないで、自分の思ったものを創造する」「誰かに影響されたり、生活環境に影響された自分だと思う」「自分が創ること」などの声が上がりましたが、岡野氏はどれも正解で、何らかの影響を受けないと音楽はやっていない、影響を受けていろんな人と出会い、それぞれの環境で体験を経て、生まれてくる自分がある。体験は個人的なもので、同じように見えてもそれぞれ皆違う体験をしているもので、そうして生まれて来る何かがオリジナリティではないかと説明します。自分の身の回りの小さなことからやっていくことが大切ではないかと語りました。 3時間におよぶ講座は盛りだくさんで非常に充実したものになりました。次回、12月5日にも2回目の特別公開講座が予定されています。アフリカ、中東、アジア、中米など、より幅広い地域の民族楽器を披露していただく予定になっています。ぜひ、ご参加ください。

2019.10.30

「芸術教養レビュー」選抜展を開催

「芸術教養レビュー」選抜展を開催 左より、早川知江准教授、江尻千里さん、大竹菜実さん、安倍慎吾さん、茂登山清文教授  2019年7月26日㈮〜8月17日㈯、本学西キャンパスB棟1Fセントラル画材跡地にて、「芸術教養レビュー」選抜展を開催しました。この展覧会は、2019年7月5日㈮〜10日㈬にADセンターで行われた第2回「芸術教養レビュー」展から選ばれた作品を展示するものです。作品を展示する学生の中から、芸術教養領域3年生の安倍慎吾さん、江尻千里さん、大竹菜実さんにお話を伺いました。 安倍さんは、スマートフォンやパソコンといった情報機器と人間とのかかわりを題材にした作品や、芸術・デザインとITを使い理解しにくいものをわかりやすく伝えるための提案など、人と技術の関係にスポットを当てた作品が中心となりました。  江尻さんは、自分の好きな韓国アイドルの楽曲の韓国語の歌詞と日本語訳の違いに着目、言葉による印象の違いや、クロスオーバーすることの魅力、また言葉に頼らず伝えることなどをテーマに作品をまとめています。 大竹さんは、モノと人間と芸術のかかわりを模索します。CDと音楽のかかわりや違法ダウンロードによる売上の減少をテーマにまとめた作品、個人的な事柄を冊子の形式にしたり、修整のできないフィルムで撮影した作品など、考えや気持ちをモノの形にした作品が展示されています。  それぞれに、メディア、言葉、モノなどを通し、芸術と社会や人間との関係を考えたり、課題を解決する提案がされたりと、改めて芸術教養領域が取り組んでいる社会と芸術の在り方というテーマが伝わってきます。  芸術教養領域を担当する茂登山清文教授は「1期生の学生たちです。こうなって欲しいというよりも、課題を投げかけていってどうなるかなと思ってやってきましたが、頼もしく成長してきてくれていると思っています」と評価。学生から、芸術教養は何をやってるのかわからないと他の領域の学生に聞かれ、自分の興味から視野が広がり、やりたいことが一番できる領域だと反論したという話があり、それを目を細めて聞いている先生方の様子に学生たちへの信頼が感じられました。  今後、学生たちは4年生に進級し卒業論文に取りかかることになり、そのテーマの選定に思いをめぐらせているところです。どんな卒業研究の成果が出るか、他の領域とはひと味違うユニークなものになりそうで期待が高まりました。 安倍慎吾さん いろんな題材がある中で、視覚的な表現を借りながら魅力を創り出していくことが面白いと感じています。ITや手を動かすことも好きで、新しいメディアを活用して現在の問題を解決したり、考えたりすることができたらなと思っています。 江尻千里さん 2年生の頃は、評論を書いていても思った通りの文章が書けず、つらくなってきて放り出したりしていました。それがだんだん書けるようになってきて、ビジュアルを加えることも好きになり、今では楽しんで課題に向かっています。これまでは、人と比べて劣等感を感じたりしていましたが、最近になって、学びが自由になることの意味がなんとなくわかってきて、もっともっと頑張りたいと思うようになりました。卒論では、言葉や文化について、実際とメディアを通したときの見え方の違いやギャップなどを考えていきたいと思っています。 大竹菜実さん 自分はデジタル機器を使って作品を作ったりしていますが、自分の中にアナログが好きな部分もあったりします。人、技術、モノのつながりに関心があるのかもと思います。卒論では、ノスタルジーをテーマにしたデザインや商品について考えてみようかと思っています。

2019.9.9

第7回「二輪デザイン公開講座」を本学で開催

第7回「二輪デザイン公開講座」を本学で開催 2019年8月22日(木)、23日(金)の2日間にわたり、名古屋芸術大学カーデザインコースと、公益社団法人自動車技術会デザイン部門委員会の共同で、第7回「二輪デザイン公開講座」が本学西キャンパスで開催されました。 この講座は、自動車技術会デザイン部門委員会が毎年開催しているもので、今年で7回目になります。デザインを学ぶ大学1、2年生を対象に、モーターサイクルデザインの魅力を体験するワークショップです。講師は、ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキの4メーカー、さらにヘルメットのSHOEIや、2輪パーツ製造メーカーの小糸製作所、日本精機株式会社など協賛メーカーに勤めるデザイナーやクレイモデラーが担当。企業の第一線で活躍するプロから直接デザインの指導を受けることができる貴重な機会です。2日間にわたり全国の大学から31名の学生が受講しました。 2日間に渡るプログラムは盛りだくさんの内容で、元GKダイナミックス相談役で数多くのヤマハバイクをデザインしてきた一条厚氏の基調講演に始まり、現役のデザイナーがその技術を見せる「二輪デザイン プロ技(ワザ)講座」、さらに「デザイナー/モデラーの卵養成講座」として、各メーカーのバイクの紹介、協賛企業による機能部品講座などのプレゼンテーション、そして「マーカースケッチ」「デジタルスケッチ」「クレイモデル」「カラーリング(CMF《カラー・マテリアル&フィニッシュ》)」それぞれのワークショップを、すべての学生が体験できるようにプログラムが用意されました。 講演に先立ち、参加者はX棟3階に集まり開会式を行いました。自動車技術会デザイン部門委員長、ヤマハ発動機株式会社 田中昭彦氏より、開会が宣言されプログラムが始まりました。参加する学生はあらかじめ8名ごとに4つのグループに分けられ、グループ単位でワークショップを受講する形になります。事前に支給された4色のTシャツに着替え準備万端です。2日間の注意事項や説明を行う中にも、和気あいあいとした雰囲気があり、講師陣からも新しい学生を迎える期待感と喜びを感じさせました。 開会式が終わると参加者らは、最初のプログラムである基調講演のために、B棟2F講義室へ移動しました。講演は公開講座となっており、ワークショップへ参加する学生以外にも広く公開されており、自動車メーカーや関連する企業などから多くの聴衆が訪れました。一條厚氏の公演の演目は「バイクデザインは面白い バイクは素敵だ」というものですが、基調講演ならぬ“基調漫談”となっており、ユーモアを交えつつ一条氏がかかわってきたオートバイの世界、さらに広くデザインの世界の魅力を語る内容でした。バイクは、クルマに比べて利便性は低く不自由なものであるがゆえに、豊かな人生になくてはならないものと捉え、バイクに乗ることやデザインをすること、また海外で出会ったユーザーやバイクの使われ方など、広い見識に裏打ちされたお話は非常に興味深いものでした。「ものが愛される総熱量は、ものづくりに込めた総熱量に比例する。自分が熱量を込めれば、ただの工業製品が違うものになってくる」と、デザインという仕事について、厳しくも愛のあふれる言葉で説明しました。 講演の後は、X棟に移動して「二輪デザイン プロ技(ワザ)講座」が開かれました。「デジタルスケッチ」「クレイモデリング」「カラーリング(CMF)」の3つの仕事について、現役のデザイナー・クレイモデラーが、普段の業務で行っていることをそのまま披露することになりました。「デジタルスケッチ」ではホンダのデザイナー、「クレイモデリング」ではスズキのモデラー、「カラーリング(CMF)」ではGKダイナミックスのデザイナーがそれぞれの仕事内容を紹介しました。それぞれが20分間ずつと短い時間ですが、その中でも熟練した技術を見ることができました。この講座で実演されたことの基本的な部分は、ワークショップで行う内容とも重なり、参加者たちはメモをとったりスマートフォンで撮影するなどして熱心に聞き入っていました。 昼食は、学生食堂に移動してそれぞれが食事する形となりましたが、講師陣や一般参加の方々も学生と一緒に食事ができる形式になっており、和やかなムードとなりました。 昼食までは一般公開でしたが、午後の「デザイナー/モデラーの卵 養成講座」からは、学生が受講する本格的なワークショップになります。始めにX棟1階に集まり、各メーカーから用意されたバイクの紹介がありました。排気用の小さなものから順にエンジンをかけ、その音の違いを体感したり、形式の違いなどを確認しました。貴重なレーシングモデルもあり、学生のみならず講師陣も興味津々、大迫力のエンジン音を体験しました。 1日目の午後と2日目は、ワークショップに充てられ学生はグループごとに分かれて「マーカースケッチ」「デジタルスケッチ」「カラーリング(CMF)」「クレイモデル」のワークショップをそれぞれ1時間半ずつ体験しました。それぞれのワークショップでは、学生の技量によって初級と中級に分けられ、それぞれに講師がついて学生のペースに合わせて指導する体制が組まれました。2人の学生に1人以上の講師がつく形となり、非常に有意義な内容となりました。 「マーカースケッチ」講座では、円柱やガソリンタンクといった立体の線画にマーカーで色付けをし立体感を描き出すという基本からスタートし、バイクのスケッチへと進んでいく内容です。あらかじめ用意された下絵をお手本にしながら、短時間で書き上げる練習を何度も行いました。 「デジタルスケッチ」では、ペンタブレットが用意され、あらかじめ用意されているスクーターの下絵にフォトショップで色付けを行いました。ワンステップごとに講師が説明をし、ひとりひとり自分なりの絵を丁寧に仕上げていきました。 「クレイモデル」講座では、サンプルの燃料タンクをモデルにクレイを実際に削りました。実物のタンクを観察し、できるだけ同じになるよう作業しました。初めてクレイモデルに挑戦する学生がほとんどでしたが、熱心に取り組む姿が印象的でした。 「カラーリング(CMF)」講座は、「ヤマハセロー」の実車が持ち込まれ、カウルに貼るステッカーの配色を考えるものです。三題噺のように、だれがどこで何をするかという状況設定をくじ引きで選び、配色を考えます。「サーキットで注目されたい石油王」「高速道路でデートしたい大学生」など、ユニークな設定で配色を考えカッティングシートを切り、貼り付けました。 すべての講座を終えると、閉会式が開催され全員に修了証の授与が行われました。学生の代表からは、「一生の思い出になるような機会を提供して下さり感謝します」「2輪のデザイナーを目指し頑張りたい」といった言葉がありました。また、デザイン部門委員会の田中委員長からは、「真剣に取り組んでくれたことがとてもうれしく頼もしく感じました。バイクだけでなく乗り物全般に通じるデザインの基礎を知ってもらえたのではないか。世界に羽ばたくデザイナーとして成長して下さい」とエールが送られました。 学生らには、お土産としてセミナールームに飾られていたデザイン画がプレゼントされましたが、自分の乗っているバイクのものと交換したり、それを描いた企業デザイナー本人にサインをしてもらうなど、微笑ましい光景が見られました。受講した学生同士に友情が芽生え、また学生と企業の間にも友好関係が生まれたことを実感するような瞬間でした。 プロ技講座“デジタルスケッチ” プロ技講座“カラーリング(CMF)” プロ技講座“クレイモデリング” 一條厚氏“基調漫談”「バイクデザインは面白い バイクは素敵だ」 ワークショップ“マーカースケッチ講座” ワークショップ“カラーリング講座” ワークショップ“クレイモデル講座” ワークショップ“デジタルスケッチ講座” 協賛企業のデザイナーによる講座も開催されました 昼食の会場では、講師陣に積極的に質問する参加者や学生の姿も 閉会式では、参加者のためにサインをするデザイナーの姿もありました 協賛 株式会社アールエス タイチ 株式会社小糸製作所 株式会社SHOEI 株式会社榛葉鉄工所 株式会社セイコー 土屋工業株式会社 東京貿易テクノシステム株式会社 株式会社トゥールズインターナショル 日本精機株式会社 株式会社フィアロコーポレーション 株式会社ワコム 協力 株式会社タミヤ

2019.9.4

名古屋芸術大学特別協力 音楽の祭典「こまぶんフェスタ」に参加しました

名古屋芸術大学特別協力 音楽の祭典「こまぶんフェスタ」に参加しました 8月25日(日)に、小牧市市民会館、小牧市公民館で開催された音楽の祭典「こまぶんフェスタ」に、名古屋芸術大学ウインドシンフォニー、ダンス&ボーカルグループIVYをはじめ、多くの学生が出演者、スタッフとして参加しました。 こまぶんフェスタは、愛知県小牧市のこまき市民文化財団が名古屋芸術大学の協力を得て開催する音楽の祭典。ホールやライブハウスでの演奏、ワークショップやカフェ、託児サービスなど盛りだくさんのイベントが行われました。 10:30の開園と同時に、入り口すぐの展示場にて、「こまぶん工房〜かんたん楽器づくり〜」が行われました。これは人間発達学部の学生が中心となり、牛乳パックを使ったギロ、食品トレーと輪ゴムで作るハープ、紙皿を張り合わせて作るでんでん太鼓の3種類をつくるワークショップで、多くの子供たちが参加してくれました。簡単な工作で作ることのできる楽器のワークショップは人気で、1日中途切れることなく子供たちが訪れました。熱心に絵を描いたり、工作を楽しんでる姿が見られました。 ワークショップの隣では、アートマネジメントコース、リベラルアーツコースの学生がコラボでCase de Musica colab with Cafe Liberaとしてカフェを出店。本格的なドリップコーヒーやジュース、シフォンケーキなどを提供しました。こちらも人気で、訪れたお客さん幅広い世代から注文を受けていました。 ライブハウスでは、兼松広子 with Voice of Visionに、本学 NUAゴスペルサークルが加わる形で、ゴスペルのステージが始まりました。歌いあげられる声量に圧倒されるようなステージとなりました。朝一番のステージにもかかわらず、大いに盛り上がり、立ち上がって体動かしリズムを取るお客さんもいらっしゃいました。 ライブハウスのステージでは、ダンス&ボーカルグループ IVYも大いに盛り上げました。リズムを重視したダンスナンバーに加え、ピンクレディやキャンディーズなど懐かしの楽曲も取り入れ、幅広い年齢層にアピールできる、楽しめるステージになっていました。だれもが知る歌謡曲を一緒に口ずさんだり、切れのいいダンスや明るくポジティブなオリジナル曲「スーパースターはここにいる」など、歌とダンスで訪れた人を魅了しました。最後は、簡単な振り付けを交えて小さな子供も楽しめる、おどるポンポコリンを披露し、会場全体を盛り上げました。 ライブハウスの音響は、エンターテイメントディレクション&アートマネジメントコースが担当し、日ごろの成果を本番のステージで見せることになりました。こうしたライブの間にも、ホールの設備を紹介するバックステージツアーやウクレレを制作するウクレレ工房などさまざまなワークショップが行われ、そのスタッフとして学生がかかわりました。 17:00からは、大ホールでこの日最後のイベント、スペシャルコンサートが開催され、ウインドシンフォニーが演奏しました。指揮は遠藤宏幸教授、クラリネットに竹内雅一教授が加わり、前半は、星条旗よ永遠なれ、カルメン組曲、もののけ姫のメドレーを演奏。 後半は、小牧在住のサックスプレーヤー堀江裕介氏が加わり、真島俊夫作曲のシーガル、イタリア映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネの楽曲をメドレーで演奏。会場は、サックスの音色にうっとりと聞きほれました。さらに、2人目のゲストとして、ドラムの阿野次男氏が登場、ビル・エヴァンスのワルツフォーデビー、ベニー・グッドマンで有名なシングシングシング、映画ロシュフォールの恋人たちからキャラバンの到着を演奏。なじみのあるポピュラーソングに会場は大いに盛り上がりました。再びサックスの堀江氏が加わり、最後はTHE SQUAREの人気曲、宝島を演奏。会場の拍手はいつまでも鳴りやみませんでした。 来場のお客さまも、演奏、スタッフとして参加した学生たちにとっても、充実した夏の1日となりました。 こまぶん工房〜かんたん〜楽器づくり〜 アートマネジメントコースとリベラルアーツコースのコラボカフェ「Case de Musica colab with Cafe Libera」 兼松広子 with Voice of Visionと本学 NUAゴスペルサークルによるステージ ダンス&ボーカルグループ IVYのステージ ライブハウスの音響は、エンターテイメントディレクション&アートマネジメントコースが担当 名古屋芸術大学ウインドシンフォニー(指揮は遠藤宏幸教授、クラリネット竹内雅一教授) サックスプレーヤー堀江裕介氏 ドラムの阿野次男氏

2019.9.4

官民学合同説明会&交流パーティーを開催

官民学合同説明会&交流パーティーを開催 8月6日(火)、東キャンパスにて本学初めての「官民学合同説明会&交流パーティー」を開催しました。この催しは、本学キャリアセンターの主催で行われ、北名古屋市役所、愛知県警、防衛省自衛隊などの公的機関、アイリスオーヤマ株式会社、株式会社河合楽器製作所などの私企業、あわせて20以上の出展があり、ブースを設けて学生が直接官庁企業の方々から説明を受けたり話ができる機会となります。夏休み中にもかかわらず、就職に関心のある多くの学生が参加しました。 合同説明会に先立ち、3号館ホールにてキャリアセンター長 中川直毅教授から「企業から見た名芸大生、大学から見た名芸大生」という演題で、特別セミナーとしてお話しいただきました。就職に関心のある学生に加え、説明会に参加いただいた官庁企業の皆さまにもセミナーに出席いただき、盛況なものとなりました。 有効求人倍率の変遷から今後の雇用動向について、また、働き方改革が進められ変化する労働環境と労働効率、さらに、AI(人工知能)の普及について、コンビニやスーパーの自動レジの普及やクルマの自動運転を例に、予想よりも早く普及するのではないかと説明しました。あわせて、AIの普及により今後、人間がやるべき仕事と人間にしかできない仕事が中心になっていくと考えられ、そうした時代には、創造性や情報分析力、業務改善力、交渉力、リーダーシップ力といったビジネススキルがますます重要になっていくと説明しました。 芸術大学には、これらの力を養うカリキュラムが用意されており、本学の学生らが学んでいる内容を紹介し、それぞれの領域の学生がどんなビジネススキルにつながる特性を持っているかを説明しました。これからのキャリアの動向としては、本業に加え副業を持つことが一般化してくることが予想されること。副業として収入の増加だけでなく、得意な分野でボランティアとして社会とかかわることや、学生時代では叶わなかった夢の実現や自己のスキルアップとして捉えることもでき、豊かな生き方につながると説明しました。また、本学の取り組みとして、キャリアセンターの活動やWorldeaでの取り組みも紹介し、今後の社会の変化に対応して行くこと、また、企業も学校も学生も、社会の動向をよく見ながら、早く感知し、早く対応して行くことがなによりも大切とまとめました。 セミナーのあとは、2号館ホワイエにて、合同説明会が開催されました。官庁企業ごとにブースを設け、集まった学生に詳細に説明しました。パンフレットや説明用の映像を用意するところも多く、学生との座談会形式で自由に話せるブースもあり充実した内容となりました。3年生の学生では、この説明会が初めての就職活動となった学生も多く、学生からは、複数のブースで話を聞き自分の将来やキャリアについて考える契機になったという声も聞かれました。 合同説明会のあとは、学生食堂での交流パーティーとなり、官庁企業様、本学スタッフ、学生の間で歓談が行われました。参加した官庁企業の皆さまからも笑みがこぼれ、学生とも忌憚のない意見交換をする姿が見られ、説明会よりも一層穏やかで和んだ雰囲気が 印象的でした。 こうした催しは本学としては今回が初めてでしたが、今後キャリアセンターでは、毎年恒例の催しとして定着することを目標とし、さらに多くの企業、学生に参加してもらえるよう、進めていくことが確認されました。 キャリアセンター長 中川直毅教授の特別セミナー「企業から見た名芸大生、大学から見た名芸大生」。参加した官庁企業の方々にも出席いただきました 合同説明会ではパンフレットや映像を使って説明するほか、気軽な形式で学生と面談したり、学生から相談を受けるブースも見られました 官庁企業の各ブースの様子 官庁企業の各ブースの様子 合同説明会終了後は、食堂で交流パーティー。和気あいあいとした雰囲気に