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2021.7.6

三和興産株式会社ワーキングスーツのデザイン開発プロジェクト 最終プレゼンテーションと審査結果発表・表彰を行いました

 プロジェクトには本学ID・CDコースの4年生・3年生、そして大学院生の計30名の学生が参加、2021年4月からの実技授業の枠でデザイン案を作成しました。計8回の授業でデザイン完成というタイトスケジュールでしたが、本学教員をはじめ、三和興産・未来縫製スタッフの皆さんからアドバイスをいただきながらデザインレベルを高めていき、本日無事「最終プレゼンテーション」を迎えました。  本日の講評で評価の高いデザイン案は、担当教員のフォロー作業を経て三和興産のワーキングスーツとして専門メーカーである未来縫製により実際に製作されるだけに、会場には期待と緊張が入り交じった独特の雰囲気が漂います。  そして、本学後藤規文教授の進行により最終プレゼンテーションがスタートしました。学生達は個人やチームに分かれて、スライドや実物の模型を使いながら作品をアピール、4〜5組発表したところで木村徹客員教授・片岡祐司教授による質疑応答の後、三和興産の田中一秀代表取締役と未来縫製の福田穣代表取締役に寸評をいただく、という流れで進みました。  しっかりとしたリサーチを披露する学生や自らの実体験を基にした説得力のあるコンセプトメイクで審査陣を唸らせる学生、「いやぁ、かっこいいね!」と声をかけられる学生や模型を自ら着用しながらアピールする学生など、見応えある内容のプレゼンテーションが続きました。 大学院デザイン研究科1年 インダストリアルデザイン4年 大学院デザイン研究科1年 三和興産株式会社ワーキングスーツのデザイン開発プロジェクト 最終プレゼンテーションと審査結果発表・表彰を行いました  本学芸術学部デザイン研究所及び、デザイン学部インダストリアルデザイン&セラミックデザインコース(以下、IDコース)、カーデザインコース(以下、CDコース)では、地元のリサイクル及び環境、インフラ企業である三和興産株式会社(以下、三和興産)の依頼により、2021年度に『三和興産ワーキングスーツのデザイン開発プロジェクト』を受託、デザインを実技授業内で開発することとなりました。 経緯  三和興産は産業廃棄物のリサイクル活用を積極的に研究しており、今回のワーキングスーツの開発においても、モデル製作や製品化において同じくリサイクル業態で実績をもつ地元企業の有限会社未来縫製(以下、未来縫製)と連携し、環境に配慮した製品を目指しています。本学においても環境をテーマにしたデザイン開発は地球温暖化対策に貢献し、大変意義深いことと考え、プロジェクトを受託しました。 期待と緊張〜6月24日の最終プレゼンテーション 有限会社未来縫製 福田穣代表取締役 コメント  私達は長くファッションや作業着の仕事に携わっていますが、最近の作業着に求められるものについては従来の「安全性」「着やすさ」に加え、最近は「ファッショナブル・スタイリッシュ」であることや「環境・エコ」に配慮したものであることが重要視されるようになってきました。  そういう意味で、皆さんが今日発表した作品は(これらを含んでいるので)すべて正解と言えて、後は作業着を必要とする個々の会社が重視するものはどれかによって選ばれる作品が変わってくると思います。今回賞に選ばれない作品の中にも、後の作業着に変革をもたらすヒントが隠れているかもしれません。  一方、そのヒントがはっきりするように、もっとテーマを突き詰めて絞り込んでもよかったかと思います。(ニューヨークの「一風堂」が新たに取り入れたスタッフ用ユニフォームのデザインを紹介しながら)結果的に「突拍子もない」と受け取られるような作品があってもよかったと思います。 三和興産株式会社 田中一秀代表取締役 コメント  まずもって先生方、これまでご指導をいただきましてありがとうございます。そして学生のみなさん、このような素晴らしい機会に立ち会わせていただきありがとうございます。二週間前に皆さんの最初デザイン案を見せていただいたとき「今までなかったものが現実にかたちになり自分の目で見ることができる」ようになって私はとても感動しました。そして、あれからたった二週間で(先生方のご助力があったとは思いますが)デザインが洗練され、コンセプトがはっきりとしました。みなさんの作品から三和興産に対する「愛情・愛着」を大いに感じ取り、さらに感動した次第です。  思えば、私は親や周囲からの愛情を受け成長し、その私は愛情をもってこの会社を成長させてきました。人も企業も「愛情・愛着」なしでは存在しえないというのが私の考えです。 木村徹客員教授 コメント  皆さんお疲れさまでした。今プロジェクトはスタートこそ若干の不安はありましたが、そこは先生方の指導と学生諸君の頑張りである程度の水準でプレゼンをまとめ上げることができたのは素晴らしいことだと思いました。この後審査選考の上、最優秀の作品は実際の制服のデザインとして検討するチャンスを与えられる訳ですが、当然ながら皆さんはまだプロではないので完成度にはギャップがあり、教員と未来縫製さんの手が入ることを前もってお知らせしておきます。 片岡祐司教授 コメント  実はこのプロジェクトのお話があったときに、プロダクトデザインを中心に学ぶ本学学生なので、ファッションデザインの領域を多く含むこの案件をお受けするかどうか少し悩みましたが、杞憂だったようです。ファッションデザインのイラストもこなす学生に「別の才能」を発見したのは収穫でした。よいプロジェクトになったと思います。 審査結果発表  プレゼンテーションは順調に進んだ印象だったのですが、新型コロナワクチンの大学拠点接種のスケジュールが授業時間と重なるという今年ならではの事情もあって、最終審査の時間が十分に確保できなかったので、審査結果発表・表彰は7月1日に持ち越され、受賞者3名が改めて招集され表彰されました。 最優秀賞 陳雪晴 優秀賞 SOH YUN PING 優秀賞 辻村大地 三和興産株式会社 田中一秀代表取締役 寸評  先日もお話ししました通りどれも優秀な作品で選考には本当に苦労し、改めて選考基準を決めるところから始めました。コンセプトやデザインが私共の想いに一番リンクする作品を選ばせていただきました。  陳さんの作品は、実現可能なデザインで弊社の10年後に向けてのテーマを追求してくれました。社員の多くが「これだね」と気に入っていた様子です。  SOHさんの作品は弊社の名に含まれる「和」の字からの着想や所在地である一宮市の地域活性化もコンセプトメイクに加えていただいたことが素晴らしかったです。「着てみたい」と思いました。  辻村さんの作品は「ガンダム」「ドラゴンボール」世代の支持を受けました。これを着たら元気になること間違いなしですからね!(笑)。社員の気持ちが高揚することは意欲と安全意識の高まりにも繋がりとても有益です。  満足そうに記念写真に収まる受賞者と田中一秀代表取締役に今回のプロジェクトの意義を強く感じました。スーツの完成が待ち遠しいです。 有限会社未来縫製 福田穣代表取締役 三和興産株式会社 田中一秀代表取締役 木村徹客員教授 片岡祐司教授 受賞作品 最優秀賞 陳雪晴 大学院デザイン研究科1年 優秀賞 SOH YUN PING インダストリアルデザイン4年 優秀賞 辻村大地 大学院デザイン研究科1年 左より、三和興産株式会社 田中一秀代表取締役・辻村大地さん・陳雪晴さん・SOH YUN PINGさん

2021.7.5

工芸分野領域横断プロジェクト「工芸EXPO」第二回ミーティングを行いました

 今ミーティング開始前、扇教授が「美術領域とデザイン領域では学生の考え方・意見が異なることが多く、授業形態も異なることから、なかなかまとまらない場合があります。しかしながら、コロナ禍でオンライン授業を行うようになってから、学生が主体になって「classroom」や「LINE」を活用しながら活発に意見交換を行うようになりました。以前にはなかった展開で興味深いです。」と仰っていたのを思い出していたところ、わずか数日で結果がでたようです。  『映える』〜「光に照らされて美しく輝く」「調和して一段とよく見える。引き立つ」。SNS社会の到来と共に老若男女に普及、悪く言えば手垢がついた感のあった「ハエル/バエル」は、本来こんな素敵な言葉だったのかと驚きました。学生・教授陣の粘り強い作業の結果、「工芸EXPO」にふさわしい統一テーマとなりました。 工芸分野領域横断プロジェクト「工芸EXPO」 第二回ミーティングを行いました はじめに〜 工芸分野の領域横断による連携について  本学美術領域工芸コース(陶芸・ガラス)、デザイン領域メタル&ジュエリーデザインコース、テキスタイルデザインコースは、2021年度から工芸分野の領域横断による連携を始めます。  領域を横断する授業やプロジェクトを通じて工芸分野で学ぶ学生の交流を促し、素材と対話しながら思考する教育からものづくりの魅力を伝え、美術領域とデザイン領域をボーダレスに繋ぐ狙いがあります。この領域横断は大学外の領域連携へとつながり、大学に望まれる地域や社会への貢献として機能できるのではないかと期待しています。 本年度実施する工芸分野領域横断プロジェクトは3つ 「工芸リレー」 前期授業の終わりに本学アート&デザインセンターで工芸分野の展覧会を連続開催します。 ①CONNEXT2021 陶・ガラス教育機関講評交流展 7/16〜21 ②素材展(メタル&ジュエリー)+特別客員教授藤田政利展 7/23〜28 ③素材展 テキスタイルデザインコース前期制作展 7/30〜8/4 「工芸から グリーンシティプロジェクト」  本学関係者及び大学外来者宿舎“グリーンシティ”の住環境の改善を目的に、美術領域とデザイン領域の学生がアイデアを出し、制作、提案を行います。昨年度は美術とデザインの大学院生、陶芸・ガラスコースの学部生が行いました。今年度は美術領域の工芸コースとアートクリエイターコース、デザイン領域の学生、全26名が領域を横断して協働します。 グリーンシティB-206号室 10/5〜10/8 「工芸EXPOプロジェクト」  伝統的工芸品月間国民会議全国大会(主催、経済産業省など)の大学コラボ展の制作と展示を行います。愛知県の大学でガラスとテキスタイルの専門があるのは本学だけであり、工芸分野が充実していることを生かします。 Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場/常滑市) 11/26〜29 「工芸EXPO」へ向けて全体テーマ決めを行いました。  扇千花教授(デザイン領域 テキスタイルデザインコース)の進行でミーティングは始まりました。  学生達は第1回目のミーティングで「第38回伝統的工芸品月間国民会議全国大会」はどんなプロジェクトかという説明を受けた後、同プロジェクトでコラボレートする「三州鬼瓦工芸品」「有松・鳴海絞」「尾張七宝」の産地と製品の見学を経て、参加する伝統工芸品を決めて今回のミーティングに出席しています。  担当教員による産地見学のレポートのスライド発表で情報共有の後、伝統工芸品ごとに色分けした付箋を使ってブレインストーム形式で全体のテーマ決めを開始しました。  「直接テーマを考えられるものはそれでもいいし、思いつかないものは、工芸というワードから連想する言葉をなんでもいいからどんどん書いていこう」中田ナオト准教授(美術領域 工芸コース)に促され、学生達は躊躇しながらも付箋に言葉を書き始めました。付箋は内容によって分類されてホワイトボードに張り出され、書いた理由を発表・意見を交換することで、学生達の発想は次第に広がりを見せていきました。「若者らしさ」をタイトルに求めるあまりに、若年層のみが知っている最新のトレンドワードが出た時に、一般層でも「聞いたことがある」レベルで留めておくべきではないかという意見が学生側から出たのが印象的でした。  教授陣の辛抱強い誘導と学生達の頑張りで整理が追いつかないほどの付箋がホワイトボードに貼られました。「(ホワイトボードを)俯瞰すると、本学に求められている『若い感性』に応えようとするワード群と、コラボレーションする産地や一般層と『共有・共感』を大切にするワード群があり、どちらもすばらしいです。決められませんね(笑)皆さんが主体性をもって深く考えているのがとても良いです。」という米山和子教授(デザイン領域 メタル&ジュエリーデザインコース)のコメントもあり、結論は一旦持ち越しとなりました。 テーマは『映える』に決定

2021.6.24

テキスタイルデザインコース、羊毛から糸を紡ぐ体験、織物サンプルを元にラグのデザイン

テキスタイルデザインコース、羊毛から糸を紡ぐ体験、 織物サンプルを元にラグのデザイン  テキスタイルデザインコース2年生と3年生は、今年4月に羊からの毛刈りと洗毛をおこないました(記事は)。  同年6月22日(火)の今回はその羊毛を使って、カーディングと呼ばれる繊維を揃える作業、糸を紡ぐスピニングの作業を体験しました。  カーディング作業では「ハンドカーダー」という器具を使い、毛の流れを一方向に揃え、ゴミや汚れを取り除いてフリースと呼ばれる糸を紡ぐ前の状態まで毛を整えます。  次のスピニング作業では「スピンドル」と呼ばれる器具を使って糸を紡ぎ出していき、いよいよ、ようやく、私達が普段目にする「毛糸」が姿を現しました。  学生達は毛刈りから始まった一連の作業を楽しみながら、毛糸の素材への理解と1本の毛糸の貴重さを学んだようです。  さて、この体験授業の最終目標は「紡いだ毛糸を使ってラグの織物サンプルを作成」することなのですが、学生達は3つのチームに分かれ、作業の合間を縫って担当の貝塚先生を交えてデザインの打ち合わせが始まっていました。  ターゲットとなるユーザの設定、デザインコンセプトやブランドネームに始まり、今回自分達が糸に仕上げた「チェリオット種」と組み合わせる他種毛糸の選定や織り方・組み方など、決めることや課題は多岐にわたりましたが、学生のやりたいことに寄り添い、モチベーションを上げる貝塚先生の上手な指導もあり、プロジェクトはとても良い方向に進んでいる印象でした。  最終のプレゼンテーションが今から楽しみです。 こちら 貝塚先生 羊毛 カーディング スピニング 毛糸 織り 織物サンプル デザイン案

2021.6.23

ららぽーと名古屋みなとアクルスで作品展示 父の日イベントに本学の学生が参加しました

ららぽーと名古屋みなとアクルスで作品展示 父の日イベントに本学の学生が参加しました。  名古屋市港区の「ららぽーと名古屋みなとアクルス」では父の日イベント『THANKS FATHER'S DAY』が催され、「父の日」前日の6月19日(土)には『おとうさんへのプレゼントを学生アーティストと作ろう!』と題して、本学美術領域アートクリエイターコースの学生が、お子さま達のオリジナリティあふれるプレゼント作りのお手伝いをしました。また、6月12日(土)〜20(日)の間、同1階センターコートに作品を展示させていただき、訪れた多くの方に作品をご覧いただきました。  お子さま達はクレヨンで描いた絵や文字をアイロンの熱で定着させる「アートTシャツ」や、ガラスに傷をつけて彫刻をするヨーロッパ伝統の技法の「グラスリッツエン」に挑戦。本学学生のアドバイスを受けながら、おとうさんとおそろいのTシャツやガラスコップ、ペーパーウエイトにメッセージやデザインを施しました。  制作スタート時は若干緊張気味の本学学生達でしたが、参加されたご父兄に暖かく迎え入れていただき、次第にお子さまの気持ちや意欲に寄り添うようなアドバイスができるようになっていきました。アートクリエイターコース ガラスクラスの田村さんは「普段は独り作品と向かい合う毎日で、今回のような体験は初めてでしたがとても新鮮で楽しかったです。お子さん本人がやってみたいことを、失敗してもいいからやってみよう、と声を掛けていました」と笑顔で振り返っていました。  担当さんに伺ったところ「学生の皆さんにもとても頑張っていただき、イベントも盛況、お客様100名定員満了できました」とのこと。丁寧に包装された完成作品を手に、学生達に会釈をしながら満足げに会場を後にするご家族の後ろ姿に、アートが生活にもたらす「豊かさ」の大きさを実感した父の日でした。 アートTシャツ作り グラスリッツエン

2021.6.10

産学連携企画 中部文具工業協同組合「2021 文具デザインプロジェクト」キックオフミーティングを開催

産学連携企画 中部文具工業協同組合「2021 文具デザインプロジェクト」キックオフミーティングを開催  2021年6月9日、西キャンパスB棟大講義室にて、本学と中部文具工業協同組合加盟の文具メーカー3社との産学連携企画、「2021 文具デザインプロジェクト」の1回目のミーティングが行われました。このプロジェクトは、デザイン領域の学生が受講する「デザイン実技Ⅳ」の講義で、3年次までに習得したデザイン技術や知識を用い、商品や製品の企画、調査、開発、製造、販売までを見据えデザイン提案を行うという実践的な内容の講座。文具メーカーで実際に開発を担当する方とディスカッションを行い、実際に製品化できるようにアイデアをブラッシュアップし、場合によっては本当に製品化も行われる夢のあるプロジェクトです。今回の授業では、メーカーと学生の顔合わせと課題テーマの発表が行われました。参加の企業は、ホワイトボード・黒板・チョークなどの製造を行う株式会社 馬印様、スタンプ・ネーム印でおなじみのシヤチハタ株式会社様、デスクマットやコロナ対策のパーティションなど樹脂製品の製造を行う森松産業株式会社様の3社。学生らには、あらかじめ希望を聞き取り、6名ずつの3つのチームに割り振られました。  講座のはじめに、担当する三枝樹成昭講師からプロジェクトの目的、デザインプロセスの説明が行われました。学生には自由な発想で製品企画の提案を行って欲しい、また、実社会で製品やサービスの開発にあたりデザイナーがどんな役割を果たしているかを実体験として感じ取って欲しいと説明しました。参考として、これまでプロジェクトで提案された作品の紹介があり、実際に製品化された作品なども紹介されました。  続いて、各社から会社の概要説明と課題の発表が行われました。課題は、馬印「コロナ後のカキ・コミュニケーション、(サブテーマ)つながる黒板・ホワイトボード」、シヤチハタ「もともとの価値を拡張した文房具」、森松産業「自分の仕事環境を作る フリーアドレス快適化グッズ」です。  馬印の「コロナ後のカキ・コミュニケーション」では、製品の機能、性能、効能をポイントとしてよく考え、既存の黒板やホワイトボードをアナログ的に活用するような製品を考えて欲しいと要望が出されました。シヤチハタ「もともとの価値を拡張した文房具」では、これまでのシヤチハタ製品がインクと印鑑のように2つの機能を組み合わせることで生み出してきたことを説明し、本来の文房具の機能に別の関連する機能を付け加え、より便利に使えるデザインを考えるように課題が出されました。森松産業「自分の仕事環境を作る フリーアドレス快適化グッズ」では、オフィス内で自分のデスクを固定しないフリーアドレスの説明をしつつ、メリットとしてコミュケーションの活性化・オフィス面積の削減、デメリットとして集中しづらい・収納スペースの縮小などを挙げ、デメリットを小さくしメリットを強化するようなものを考えて欲しいと説明がありました。いずれの課題も、製造コストを考慮し、場合によっては特許などについて調べ、アイデアのみを優先した荒唐無稽なものではなく、実現可能なところまで落とし込んで欲しいと要望がありました。  授業の後半では、チームごとに分かれ、担当者とディスカッションが行われました。学生の自己紹介にはじまり、製品カタログを閲覧しつつ今後の進め方やSNSを使った連絡方法の確認などが行われました。すでに考えているアイデアを担当者にぶつけてみる学生もおり、早くから具体的なディスカッションが始り、今後への期待が高まります。  次回からの予定では、毎週、各社の担当の方に本学に来ていただき、学生は週ごとの成果を説明しながら打ち合わせを行い8週間で提案を完成させることになります。チームごとに会社訪問や製造現場見学なども交え、アイデアを詰めて行くことになります。2ヶ月後、終の講義では、全体でひとりひとりがプレゼンを行い最終審査が行われます。どんなアイデアが出てくるか、とても楽しみです。

2021.6.8

名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団第7回定期演奏会

名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団第7回定期演奏会  2021年6月3日(木)愛知県芸術劇場コンサートホールにおきまして、名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団第7回定期演奏会を開催しました。  本学フィルハーモニー管弦楽団の演奏会は来場者数制限をはじめとする新型コロナウイルス感染対策を行なった上で、同時にライブ配信やアーカイブ公開も行い、多くのクラシックファンのニーズに応えられるよう工夫を凝らしています。  録音・録画は本学サウンドメディア・コンポジションコースが音楽制作と録音の教育と研究を目的に独自に行っています。十分な準備をしても毎回大小のトラブル見舞われますが、その度にプロのエンジニアへのスキルアップを果たす学生達に頼もしさを感じます。  通常ステレオ版とバイノーラル・ステレオによる立体音響版がアップロードされていますので、聴き比べてみてはいかがでしょうか。 ライブストリーミングページはこちら 曲目:ハイドン/トランペット協奏曲 ハイドン/交響曲第92番「オックスフォード」 ハイドン/ネルソン ミサ 出演:指揮/松井慶太 管弦楽/名古屋芸術大学フィルハーモニー管弦楽団 合唱/名古屋芸術大学ハルモニア合唱団 Tp./宮本 弦 Sop./伊藤 晴 Alt./谷田育代 Ten./中井亮一 Bar./塚本伸彦

2021.6.8

テキスタイルデザインコース 有松にてオリジナルブランド手ぬぐいを限定販売

テキスタイルデザインコース 有松にてオリジナルブランド手ぬぐいを限定販売  6月5日(土)、6日(日)の二日間、テキスタイルデザインコースの学生が、授業で制作したオリジナル手ぬぐいを有松にて販売しました。例年、テキスタイルデザインコースでは「有松絞り手ぬぐいブランドプロジェクト」と銘打ち、学生が有松絞りの技法を学びオリジナルデザインの手ぬぐいを制作、6月に行われる「有松絞りまつり」会場にて販売するという、商品の企画から生産、販売までを行うプロジェクトを実施しています。残念ながら新型コロナウイルスの影響で昨年から有松絞りまつりは中止となっていますが、今年は、授業でもお世話になった(株)張正、(株)SUZUSANが手がける雑貨店 「aigaeshi」隣の特設ブースの2か所にて限定販売することとなりました。  張正では藍色の手ぬぐいを、特設ブースでは学生らが考案した「染めいよしの」「ピコ」「けふけふ」「ShiboLil」の4つのブランドの手ぬぐいを販売しました。  10:00からの販売にあわせ、商品を並べディスプレイの準備を行いますが、当日朝になって張正で販売する予定の手ぬぐいの一部が届いていないことがわかり慌てる一幕も。こういったトラブルは実際に出店する際によく起こるものであり、こうした経験が得られることも実地販売を行う手ぬぐいプロジェクトならではといえます。在庫の数と売れた数、金額をチェックするためのリストを制作、確認して、いよいよ販売開始です。  今年も中止となった「有松絞りまつり」ですが、直前の決定ということもあり、期間中にSALEを予定していたお店はSNS等で顧客に連絡してお店を開けていたり、中止となったことを知らないまま有松に来られたお客さまもいたりするなど、人通りは少ないものの熱心な絞りファンが有松を訪れているという少々特殊な状況となりました。午前中から、全身を絞りでコーディネイトしたお客さまがチラホラと通りかかるといった具合です。  学生らは通り行く人に声をかけ、立ち寄ってくれたお客さまに自分のブランドや制作した商品について、コンセプトや技法を説明しました。  ブランドは、「けふけふ」「ShiboLil」が4年生、「染めいよしの」「ピコ」が3年生ですが、落ち着いた「けふけふ」「ShiboLil」に対し、カラフルで元気いっぱいの「染めいよしの」「ピコ」といった感じで、学年ごとのカラーが出ていることも印象的でした。初めての接客で緊張する学生もいれば、アルバイトの経験を生かしてか慣れた接客ができる学生もおり、お客さんを楽しませつつ自分たち商品へのこだわりや思いを伝えました。どのお客さんも、気になる手ぬぐいを広げしっかりとデザインを吟味して選んでいるようでした。迷いに迷って買っていく方もいれば、事前にWebでチェックしてどれにするか決めてきている方もおられ、さまざまな顧客へのアプローチ方法が必要であると感じさせました。  お店を訪れたお客さんに伺うと、本学の手ぬぐいブランドプロジェクトのことをよく知っていて毎年楽しみにしているという声がいくつも聞かれました。続けて何年も購入しているというお客さんはショッパーやパッケージなどだんだん良くなってきていると感心している様子で、手ぬぐいプロジェクトが一定のファンを獲得していることが確認できました。  規模を小さくしての開催となりましたが、手ぬぐいプロジェクトがファンを獲得していることや有松・鳴海絞りを応援してくれている方々の存在を感じました。学生たちにとって非常に大きな経験となったことと思われます。

2021.5.11

全学オープンキャンパスを開催しました

全学オープンキャンパスを開催しました 特別講演会 倉部史記氏「後悔しない大学選び -15年後の社会を生き抜くために-」  2021年5月8日(土)、東・西キャンパスにてオープンキャンパスを開催しました。  今回は来場型オープンキャンパスとして、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、申込人数に制限を設けて実施しました。  はじめに特別講演会として、倉部史記氏(進路づくりの講師・NPO法人NEWVERY理事)をお迎えし「後悔しない大学選び -15年後の社会を生き抜くために-」を行いました。  現在の小学1年生の65%は将来、今はまだ存在しない職業に就くという推計のもと、保護者世代とは違う社会を生きる今の若者は、どのような観点で進学する大学や学部を検討すれば良いのか、後悔しない進路選択のために知っておくべきポイントをわかりやすく紹介していただきました。  その後、2022年4月に人間発達学部子ども発達学科より生まれ変わる「教育学部子ども学科」からは、説明会の他に「これからの先生に求められる力とは」と題して体験ミニ講座が開催しました。  「教育学部子ども学科」は、多様化する教育課題と向き合い、それらに対応できる専門性を備えた「小学校教諭」や「幼稚園教諭」、「保育士」の養成を目指し、これからの教育・保育の現場で求められる専門性を身につけるため設けられる7つのコースが設けられます。 そのほか、各領域のコース別進学相談会やキャンパスツアー、広報部による相談コーナーなども設置されました。  「芸術大学」という性格もあり、このコロナ禍の中でも本学を訪れて実際に体験することを希望する方が多く、限られた時間内でも意欲的にキャンパスを見学し、教員やスタッフに質問や相談をなさっている姿が印象的でした。  今後もWEBやオンラインのオープンキャンパスの充実はもちろん、来場型のオープンキャンパスにつきましても、今回のように1回あたりの参加人数を絞る代わりに回数を増やす他、さらなる工夫を加えながら、安全に本学を体験していただける機会を増やして参ります。  次回は2021年6月12日を予定しています。 詳細はこちらをご覧ください。 ※2021年6月12日のオープンキャンパスは中止になりました。 特別講演会 教育学部子ども学科「説明会」・体験ミニ講座「これからの先生に求められる力とは」 個別相談会・説明会 キャンパスツアー

2021.4.20

展覧会『みんながつくったもの。北名古屋市回想法センター作品展』

展覧会『みんながつくったもの。北名古屋市回想法センター作品展』  名古屋芸術大学 東キャンパス Art & Design Center Eastでは2021年4/15(木)〜4/26(月)に展覧会『みんながつくったもの。北名古屋市回想法センター作品展』を開催しています。 全国に先駆けて「地域回想法」に取り組んでいる北名古屋市回想法センターの活動と、芸術教養領域の学生のプロジェクトからなる展覧会です。ぜひご覧ください。 パンフレットより 「北名古屋市 回想法センター」は、 名古屋芸術大学と同じ北名古屋市にあり 、全国に先躯けて「地域回想法」に取り組んでいる、とき・ ひと ・ 地域を結びつけることができる場所です。 2020年度には芸術教養領域の2年生が授業「プロジェクト2」でセンターを舞台に、 課題の発見から解決案としてプロジェクトを提案することまでを試みました。 授業で生まれたつながりを継続させるとともに、センターの活動を若者世代にも伝えてい<ことを目指し、センターの「地域回想法」に参加している「みんな」の作品を紹介する展覧会を開催します。  展覧会では、「プロジェクト2」で学生が提案したプロジェクトも紹介します。いくつになっても高い制作意欲を持ち、日々楽しんで活動している「みんな」の作品とともに是非ご高覧ください。 回想法とは? <北名古屋市HPより>  アメリカの医師ロバート・バトラー(1963)によって提唱され、昔懐かしい生活用具などを用いて、かつて自分が経験したことを楽しみながら皆で語り合うことによって、 脳を活性化させ、気持ち(心)を元気にする心理・社会的アプローチが回想法です。  回想法は、対人交流や情緒の活性化、高齢者のQOL(生活の質)向上などに効果があるといわれています。 地域回想法とは? <北名古屋市HPより>  回想法は、既にわが国でも臨床に応用されたり、施設で取り入れられたりしていますが、北名古屋市では、回想法を日本で初めて地域の中に取り入れ「地域回想法」として介護予防、認知症予防や地域づくりを目的に「思い出ふれあい事業」として実施しています。保健福祉の地域ケアに 位置付けて実施しています。  現在の社会は、時の流れが速く、家族や周囲の人も忙しい中で、高齢者の昔話などゆっくりと聞いてくれる人もなく、その機会もめったにないのが実情ではないでしょうか。そのような中にあって、自分を受けとめてくれる良き聴き手があらわれ、楽しく語ることができる機会と場があれば、双方又は両者にとってどんなに日常生活がいきいきしたものになることでしょう。地域回想法を実施する意義はまさにそこにあるといえます。