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2022.8.23

世界コスプレサミット2022 ~20th Anniversary~ 前夜祭のレッドカーペットセレモニーを本学が協賛 生演奏でパレードを盛り上げました

世界コスプレサミット2022 ~20th Anniversary~ 前夜祭のレッドカーペットセレモニーを本学が協賛 生演奏でパレードを盛り上げました 2022年8月5日 名古屋芸術大学 presents レッドカーペットセレモニー(ダイジェスト) 2022年8月6日 声優アクティングコース Live performance 2022  今回で開催20回目となる。日本のアニメ・マンガ文化を通して国際文化交流を目的とするこのイベント、2020年はコロナ禍のためにオンライン開催になり、昨年はリアルとオンラインを合わせたハイブリッド開催、そして20回目となる今年、3年ぶりにリアルイベントとして復活しました。本学は、2022年8月5日(金)19:00からの前夜祭に協賛、「名古屋芸術大学 presents レッドカーペットセレモニー」としてイベントに参加しました。レッドカーペットセレモニーでは、BGMをすべて学生等100名以上からなる名古屋芸術大学ウィンドオーケストラ、名古屋芸術大学特別編成合唱団の生演奏と歌唱、また、 鍵盤楽器コース(電子オルガン) 鷹野雅史 教授が演奏し、会場を大いに沸かせました。 世界コスプレサミット2022 ~20th Anniversary~  会場となったオアシス21には、今回がコスプレサミット史上初となるレッドカーペットが敷かれ、イベント主催者・来賓、ゲスト、そして今回来日した各国代表コスプレイヤーがパレードを行いました。本学関係者も来賓として、津田佳紀 副学長の他、学校法人名古屋自由学院 経営本部 濱田誠 経営本部長、岡田卓哉 広報部長、田中聰 地域・社会連携部長がパレードに参加。田中部長は、マーベルヒーローのキャプテン・アメリカ、濱田部長は、いなせな常滑祭常山車の祭り装束でパレードを盛り上げました。中でも傑作は津田教授のスパイダーマン。全身タイツにマスクで、はじめは誰も津田教授とは気が付きませんでした。  ウインドオーケストラと合唱団の指揮は、ウインドアカデミーコース 遠藤宏幸 准教授が担当。指揮者含めオーケストラ全員が僕のヒーローアカデミア 雄英高校体操服のコスチュームで演奏しました。PAが入るオープンスペースの会場でポップス系の楽曲と、普段とは勝手の違う演奏でしたが、伸び伸びと楽しんで演奏していました。楽しさが溢れつつも荘厳な音色で、会場も聴き惚れているようでした。MCたちも思わず「まだ前夜祭なのに、グランドフィナーレを迎えたみたい!」と口にするほどでした。  本学の関係するステージとしては、DAY1の2022年8月5日(土)に、オアシス21のステージで「声優アクティングコース Live performance 2022」が行われました。司会を本学 福満薫 講師が務め、殺陣パフォーマンスグループ「act-A(アクトエース)」、生アフレコの学生、2次元ボーイズユニット「echoo」、アイドルユニット「iCANDY」が登場。ステージで歌と生アフレコを披露し会場を大いに楽しませました。また期間中、ヒサヤオオドオリパーク公式ギャザリングひろばに、オノマトペをモチーフにしたフォトパネルを制作、多くのコスプレイヤーに撮影の背景として活用されました。  田中部長は、ワールドコスプレチャンピオンシップ Stage Division、Video Division、それぞれの名古屋芸術大学賞(音響演出部門)プレゼンターとしても登壇。ポケットモンスターのサトシに扮すなど大活躍、会場を沸かせました。  3日間を通し、世界コスプレサミット2022 ~20th Anniversary~に芸術大学として様々な彩りを添えました。 名古屋芸術大学 presents レッドカーペットセレモニー 声優アクティングコース Live performance 2022 ギャザリングひろば

2022.8.18

ジェイアール名古屋タカシマヤにて教育学部・アートクリエイターコースの学生による絵本の読み聞かせ&ワークショップを開催

ジェイアール名古屋タカシマヤにて教育学部・アートクリエイターコースの学生による絵本の読み聞かせ&ワークショップを開催  ジェイアール名古屋タカシマヤでは、に連携してアートをテーマにしたイベント「なつやすみファミリーフェスティバル」を開催。このイベントに、本学 教育学部(人間発達学部)、美術領域アートクリエイターコースの学生が参加し、2022年8月8日(月)に絵本「おおきな木」の読み聞かせとワークショップを行いました。 国際芸術祭あいち2022  教育学部では、2020年から、絵本に関する知識や技能及び魅力などの専門知識を修得するため「認定絵本士養成講座」を開設しています。定められたカリキュラムを受講し単位修得した学生には、「認定絵本士」の称号が認定されます。認定された学生は、講座で学んだ幅広い知識と読み聞かせなどの技能を生かし、絵本の魅力や可能性を伝える読書活動を行っています。今回、読み聞かせイベントを行ったのは初年度の「認定絵本士養成講座」を受講し、「認定絵本士」が認定された3年生の小林佑菜さん、三橋黎子さんと同級生の市川佑奈さん、小島彩菜さんの4名。同じく「認定絵本士」が認定された同級生を中心とした5名でお話会ボランティアグループの「みつば」を結成、これまでにもさまざまなイベントで絵本や手遊びなどの活動を行っています。  今回の絵本は、シェル・シルヴァスタインの名作「おおきな木」をパネルシアターにしたもの。物語に合わせて木の葉や幹が取り外しできるように工夫されています。参加してくれた子どもたちも、すぐに物語の世界に入り込んでいるようでした。ほかにも歌や手遊びなど、子どもたちと楽しい時間を過ごしました。  読み聞かせに引き続き、絵本に出てきたような木の葉のキーホルダーやチャームを作るワークショップです。こちらは、アートクリエイターコース 4年 田村くるみさん、3年 下手初姫さんが担当。革のベースにアクリル絵の具で色を付け、切り抜いてポンチで穴を開けハトメ打ちして完成です。きれいに仕上がり子どもたちは大満足、親御さんからも出来映えに驚く声が聞かれました。  イベントと同時に、4階のローズパティオ(休憩所)では、「リトル・ミュージアム」と題し、美術領域 日本画コース、洋画コース、アートクリエイターコースの作品を展示しました。「オアシス」がテーマで、爽やかなスペースとなりました。展示には感想を書き込むことのできるボードが設置されており、たくさんのうれしいコメントがありました。 絵本「おおきな木」読み聞かせとワークショップ リトル・ミュージアム

2022.8.18

NUA ART SHOP ラシックに出店、学生・卒業生の作品を販売

NUA ART SHOP ラシックに出店、学生・卒業生の作品を販売  名古屋市栄のラシック1F、ラシックパサージュにて2022年8月9日(火)~14日(日)に開催のにNUA ART SHOPも出店、学生、卒業生の作品を販売しました。CreFesは全国の様々なクリエイターたちとイベントを企画するCreatorsNetが主催するイベントで、今回のテーマは「とある街で。空想を旅する。」旅先の街で偶然であったモノのような、新鮮さと驚きがテーマです。テーマの通り、ラシックパサージュでは普段百貨店ではあまり目にしないユニークな商品が並びました。 CreFes2022  NUA ART SHOPの今回の出展者は、卒業生が伊藤公子さん(@momotaso115)、MEIさん(@f_cherrycoke)、在校生はKawauraさん(@zzz_zzz_zzw_)、渡部航介さん(@nabe_o_)、SAKIMORIさん(@saba_kan_0147)、なほさん(@mentai___koo)の6名。ガラス、版画作品から、Tシャツやエコバッグ、ステッカーなど気軽に購入できるものまでさまざまな作品が並びます。  アートクリエイターコース在学中のSAKIMORIさんの作品は「肉」をテーマにしたもの。自身が動物の肉を選び食べることへの違和感の答えを探して作品を作っているとのこと。シュールな面白さと同時にふと生命のことが頭をよぎる不思議な作品になっています。  ヴィジュアルデザインコースの渡部航介さんは流体から生み出される形に着目、グラフィック、マーブリングや筆文字などを使い、Tシャツやステッカー、スケートボードを販売。スケートボードは、デザインだけでなく自分で木を削って作ったものだそう。「スケートボード、売れて欲しいな」と語っていました。  このほかCreFesには、コミュニケーションアートコース 非常勤講師の植田明志さん、山本千晴(chippa)さんも作家として出品、多くの注目を集めていました。

2022.8.8

テキスタイルデザインコース いちのみや芸術商店街 尾州織物の廃棄素材を使った作品を展示

 川邊さんの作品には、コラージュのほか2年生ではまだ授業で行っていない染めの技術も用いられています。「染めは3年生の授業でやるのですが、今回やってみたくて先生にやり方を聞きながら制作しました。思っていたよりも制作に時間がかかり、学校に遅くまで残ってなんとか仕上げることができました」。  3年生の藤川さんは、裏面にも対になるデザインを考案したものの上手くいかなかったのだとか。「裏にも端耳を付けようと思いやってみましたが、ミシンに糸が絡んで上手くいかず断念しました。やはり制作に時間がかかり、大きな袋に詰めて持って帰り自宅でも作業しました。模様は付けられませんでしたが裏面には縫い目が出ています。きれいに仕上がっているので裏も観て欲しいですね」。  4年生の江口さんの作品は端耳をたくさん使い印象的な模様を描き出しています。「模様からウールの良さが見てもらえればいいなと思います。卒業制作もあるので時間を決めて効率的にやろうと努力しました。朝早いうちに学校へ来て、ミシンが空いてる午前中に集中して作業しました」と3者それぞれに工夫を凝らし制作したことが作品からも伝わってきます。 テキスタイルデザインコース いちのみや芸術商店街 尾州織物の廃棄素材を使った作品を展示  に合わせて、会場の一つとなっている一宮市では、連携事業としてさまざまなイベントや企画展が開催されます。本学の美術、デザイン、音楽の各領域も、パートナーシップ事業の「いちのみや芸術商店街」に参加、作品の展示と演奏会を行います。テキスタイルデザインコースは、一宮本町商店街のアーケードに尾州織物の廃棄素材を使った作品を40点展示、2022年8月2日(火)に設営を行いました。 国際芸術祭「あいち2022」  作品名は「祈織(いのり)」。一宮本町商店街は、真清田神社の門前町として栄える商店街で、盛大な七夕の飾りで知られています。祈織(いのり)と命名したのは3年生の水野那美さん。織物の神様を祀る真清田神社の七夕飾りに因み、織物産業の発展とこれまで受け継がれてきた伝統が続くことへの「祈」りを作品に「織」り込むということを表します。作品は、学生がそれぞれ、尾州織物の廃棄素材である端耳をもらい受け、布にコラージュする形で制作されています。モチーフとしては、星や天の川、短冊など七夕飾りを連想させるものも観られます。いずれの作品もフワフワとした尾州の毛織物の柔らかさが印象的です。扇千花教授によれば、制作時期、尾州では秋冬物の生地を織っているタイミングで、端耳も落ち着いた色調になっているとのこと。学生らは、ベースとなる布とこれらの端耳を上手く組み合わせ、カラフルな作品を作り上げています。  アーケードの中心部、ドームになった部分には、1.5m×4mの一際大きな8枚の作品が飾られています。このうちの3作品を制作した、2年 川邊ななさん、3年 藤川裕樹さん、4年 江口桃世さん、にお話を伺いました。 川邊さんの作品 藤川さんの作品 江口さんの作品  すでにテキスタイルデザインコースの作品はいつでも見られますが、この後、メタル&ジュエリーデザインコース、美術領域工芸コース(陶芸・ガラス)の作品も商店街周辺に設置され、本学学生の作品が一宮の街を彩ります。また、一宮駅近くのI・T・Kビルでは、本学と一宮市の高校生、中学生、小学生とコラボレートし制作した作品を展示。本学卒業生の作家が中心となって展示を行うPrint for Saleも一宮駅アパホテルにて開催されます。期間は2022年8月10日(水)~10月10日(月)(I・T・Kビルは月曜休)、国際芸術祭「あいち2022」と合わせ、ぜひご覧下さい。

2022.8.4

2022年前期「デザインプロデュース」「地域プロジェクト」古川美術館・分館爲三郎記念館ミュージアムショップ事業 ミュージアムグッズの提案

2022年前期「デザインプロデュース」「地域プロジェクト」 古川美術館・分館爲三郎記念館ミュージアムショップ事業 ミュージアムグッズの提案 中間発表会 最終プレゼンテーション  デザイン領域 テキスタイルデザインコース 扇千花 教授とメタル&ジュエリーデザインコース 米山和子 教授による「デザインプロデュース」「地域プロジェクト」は、デザイン・美術を工芸の観点から地域の産業と人をつなげ生活を豊かにするものを考え制作するという講義で、名古屋市千種区の古川美術館・分館爲三郎記念館のミュージアムショップで販売するグッズのデザインプロデュースを行います。  2022年4月に、学生らは古川美術館を訪れ、美術館の成り立ちや古川爲三郎氏についての知識を深め、実際にミュージアムショップで販売されているグッズなどを見学しました。それらに基づいてアイデアをまとめサンプル品を制作、6月に古川美術館を運営する公益財団法人 古川知足会の皆様をお招きし中間発表会を行いました。学生たちのバラエティ豊かなアイデアやデザインを高く評価していただきましたが、実際に商品を販売しているプロの視点から、コスト面、安全性、流行の変遷、意匠の問題といった観点から継続可能か、という問いかけがあり、結果として制作費用の明確化と想定する販売価格と合わない場合はコストカットのアイデアが課題として残りました。また、販売期間においても、常設するものに加え期間限定で販売することも選択肢としてあり、それらのアイデア出しも課題となりました。  これらを受けてアイデアをブラッシュアップ、2022年7月20日、いよいよ最終のプレゼンテーションが行われました。今回は、古川美術館・分館爲三記念館の学芸員の方々に加え館長代理兼事務局長 伊藤洋介氏にもお越しいただき、一層、熱の入ったものになりました。  学生らは9つのチームに分かれ、制作したサンプルをお見せしながら、スライドやボードを使い自分たちの企画を説明しました。この授業は、領域に関係なく履修できるものであり、チームにはさまざまなコースの学生、大学院生、留学生と専門や立場が異なる学生が含まれており、それぞれが得意分野で貢献しているようで、成果物としてもグッズはもちろん、パンフレット、チケット、包装パッケージなど、いろいろなところで活用できるロゴマークやキャラクターのデザインといったような幅広いアイデアが提案されました。グッズに関しても、焼き物をベースにした工芸的なものから、キャラクターを活用したキーホルダーや缶バッジ、トートバッグ、さらに古川美術館の収蔵品をモチーフにしたネイルシールなど、幅広いサンプルが制作されました。学生らは、中間発表で指摘を受けた製造原価についても考慮し、中には複数の製造メーカーに相見積もりを依頼しその結果を資料に盛り込むチームもあり、そのまま企業の企画会議になりそうな非常に実践的なプレゼンテーションとなりました。製造原価や販売価格など、これまで携わったことのない分野への考慮も必要になり、苦心したことが伝わります。  結果としては、パンフレットなど現在も使われているものに置き換えるものや、チケットなど使用に関して役割があるものなどは調整が必要で直ちに採用することは難しいものの、限定商品やこれまで扱っていなかった商品は前向きに検討したいとの評価がありました。ことに、美術作品をモチーフとしたネイルシールと数寄屋造りの建築からかたどられた陶磁器の作品は、価格の設定を含め高い評価をいただきました。  伊藤氏からは「熱の入ったプレゼンテーションをしていただき、また、こうした機会をいただいたことに感謝申し上げます。学生の皆さんには、売り込むことの大切さを感じていただけたのではないかと思います。皆さん非常によくできていたと思います。難しい課題だったと思いますが、とてもよく頑張ってくれたチャレンジ精神を嬉しく思います」と評価いただきました。  当初、採用作品を古川美術館に展示することが考えられていましたが、バラエティに富むアイデアがあり、このままでは惜しいとの声もあり、嬉しいことにすべてのチームのプロセスボード、試作品を、8月17日(水)~28日(日)に開催する為三郎記念館 特別展示 「新発見 数寄屋の魅力」に併せて展示していただけることになりました。 特別展示については、古川美術館ホームページをご覧ください(画像をクリック)  デザインプロデュースの成果を、古川美術館・分館爲三記念館にて、ぜひご覧下さい。また、実現可能なものをぜひ商品化したいとの要望もあり、古川知足会でさらに検討することになりました。商品化も含め、非常に楽しみな講義となりました。 中間発表会(2022年6月15日) 最終プレゼンテーション(2022年7月20日)

2022.8.3

2022年度オープンキャンパス 声優アクティングコース特別客員教授 島本須美氏 特別公開講座を開催

2022年度オープンキャンパス 声優アクティングコース特別公開講座を開催  2022年7月23日(土)に、声優アクティングコース特別客員教授 島本須美氏の特別公開講座を行いました。  島本氏は、「風の谷のナウシカ」の主人公ナウシカ役をはじめ、「それいけ!アンパンマン」のしょくぱんまん役、映画「スターウォーズ」テレビ放送のレイア姫役など、誰もが知る数々の名作に出演、現在も第一線で活躍する声優です。  公開講座では、イソップ童話の「ライオンとネズミ」を題材に朗読と演技についての講義を行いました。会場から希望者を募り、2人組で掛け合いの台本を読みあげその場で修正して繰り返す、まさに実践的な声優レッスンを行いました。個々それぞれ読み方や発音のクセを一聴で見抜き、スピードや強弱をコントロールしてクセを取り除いて行きます。さらに、小さい子に聞かせるように赤ちゃんを抱いているつもりで、などと情感を表現に加えることでみるみる朗読が聞きやすく変わっていきます。少しの技術的な注意と適切な感情表現を盛り込むことで、わずか1組15分ほどですが参加者の朗読は見違えるほど上達しました。こうしたレッスンを何組も行うと個人特有のクセや練習方などそれぞれにあることがよく分かり、声優の仕事の背景にある技術と演技の一端を見せていただいたように感じました。  果敢にも壇上に上がり参加してくれた高校生たちに感謝するとともに、とても素晴らしい体験になったのではないかと思われました。 オープンキャンパス2022(7月開催分)

2022.8.1

デザイン領域 産学連携企画 中部文具工業協同組合「2022 文具デザインプロジェクト」最終発表会 最優秀賞は2名に

デザイン領域 産学連携企画 中部文具工業協同組合「2022 文具デザインプロジェクト」最終発表会 最優秀賞は2名に  2022年7月27日(水)、デザイン領域と中部文具工業協同組合との産学連携企画「2022 文具デザインプロジェクト」の最終発表会を開催、優秀賞が決定しました。デザイン領域で例年行われているこのプロジェクト、最終プレゼンテーションは今年もシヤチハタ株式会社本社会議室をお借りして行い、審査の結果、最優秀賞とメーカー賞を決定、表彰式を行いました。  今年度の課題は、森松産業株式会社「デスク周りを使いやすく! 持ち運べる収納グッズ」、シヤチハタ株式会社「暮らしを助ける、新しい用途のスタンプ」の2題。例年ならば学生は課題をひとつ選択して進めますが、今年は15名全員がどちらの課題にも取り組み、30案のプレゼンテーションとなりました。6月のテーマ発表から、2ヶ月弱の期間で2案制作と厳しい条件でしたが、ユニークなアイデアが数多く見られました。  審査は、シヤチハタ株式会社 舟橋正剛 代表取締役社長、森松産業株式会社 森直樹 代表取締役社長の2名を中心に5名の審査員で行われ、①ターゲットは明確か ②シナリオは具体的か ③アイデアは魅力的か ④ユーザーが使いやすいデザインか ⑤発表は分かりやすかったか、の5つの項目で採点、合計点での評価となります。  発表に先立ち、シヤチハタ株式会社 舟橋社長から「毎年、この発表では目から鱗が落ちるような提案をいただき感謝しています。我々が携わる文具の市場もコロナ禍の影響を受け、これまで以上に幅広く考えていかなければならない状況です。しかし、逆にいえばチャンスの時期ともいえます。学生さんの柔軟なアイデアは大いに刺激になり、どんな提案が出てくるのかワクワクしております」と挨拶がありました。  プレゼンテーションは、1案につき4分、ひとり8分ずつの説明と質疑応答です。休憩をはさみながら3時間以上、壮大な発表会となりました。長丁場となりましたが、どのアイデアも興味深く、テンポ良く説明が進み飽きさせません。質疑の時間もプロダクトの背景を聞くものが多く、まるで学生世代の感覚を知ろうというリサーチのようになりました。印象的だったのは、学生らがアルバイト先での経験を基に発案しているものがいくつかあったこと。自身の経験に基づいて課題解決しようという考え方がデザイン領域の学生らしく、提案にも説得力を感じました。  審査の結果、森松産業賞は、金田太典さんのひざの上でパソコンを使うのに便利な鞄「テレワークかばん」、シヤチハタ賞は、アイドルのコンサートでファンサービスをもらうためにアピールする“ファンサうちわ”を簡単に制作できるスタンプマシーンを提案した仲田亜利沙さん「推し活を便利に」が受賞しました。最優秀賞はなんと同点で2名が受賞、佐村拓音さんの「フットメジャースタンプ」と再び金田太典さんの「おままごとスタンプ」が受賞となりました。「フットメジャースタンプ」は、佐村さんが靴量販店でのアルバイト経験から考えられたもので小さな子どもの足のサイズをスタンプを利用して簡単に計る道具、「おままごとスタンプ」は、香りの付いたスタンプを重ねて押すことで料理や普段匂いを嗅いだことのないものの香りを楽しむことができるようにするもの。両名には、それぞれ賞品が贈られることとなりました。  最後に講評として、森松産業株式会社 森社長から「今回もアイデアの幅の広さに驚かされました。プロダクトは、まずアイデアがありそれをどうやって実現するか、さらにどう量産化するか、できてからでも改善点を探るなど、幾重にも大変なステップがあり、その都度苦労があるものです。しかしながら、最初の起点はアイデアを出す人の思いであり、どう実現するかはひとまず置いておいて、発想を大事にして欲しい」との言葉がありました。シヤチハタ株式会社 佐藤旭 取締役からは「具体的に自分たちが困ったことを解決していく、この姿勢がよく現れていてZ世代の考え方なのかなと感じ入りました。さまざまな解決策もさることながら、皆さんのニーズそのものが非常に参考になりました。靴量販店だけでなくドラッグストアや飲食店でのアルバイト経験のお話を伺い、さまざまなところにニーズがあることを改めて思い起こさせていただきました」とお話しくださいました。  担当する三枝樹成昭 非常勤講師からは、「狙ったとおりの今どきのアイデアを提案することができました。また、日々の経験から出てくるデザインを我々も体験できたのではないかと思います。デザインの価値は、使っている人の経験に響きそれに対応できるかというところにあると思いますが、受賞作品はいずれも使っているシーンをよく感じられるもので、そうした点が評価されたのだと思います」と述べました。表彰式には、現在、シヤチハタ 商品企画部所属で学生時代にこのプロジェクトにも参加したインダストリアルデザインコース出身のOB 安田駿太さんも飛び入り参加、和気あいあいとした雰囲気の中、最終発表会は終了となりました。

2022.7.25

スペースデザインコース Art & Design Center Eastで「ほんとこどもの家具」展、ワークショップを開催

スペースデザインコース Art & Design Center Eastで「ほんとこどもの家具」展、ワークショップを開催  2022年7月15日~20日、Art & Design Center Eastでは、スペースデザインコース3年生による「ほんとこどもの家具」展を開催しました。19日(火)の午後には、クリエ幼稚園の園児を招いてワークショップも開催、午後のひとときを絵本と遊びで楽しみました。  「ほんとこどもの家具」は、例年、スペースデザインコース3年生が取り組んでいる課題で、小さな子どもが本を身近に感じられるようにリビングや子ども部屋で使え、気軽に絵本を読んだりおもちゃを一緒に収納できたりするような本棚を考え、実際に制作するもの。昨年は、建築家の手塚貴晴さん、東京立川市のキュレーターの方にも作品を見ていただき、PLAY! PARKでも展示を行いました。今回も、PLAY! PARKでの展示が予定されており、学生らも奮起し作り込まれた力作が揃いました。制作の条件としてはステンレスパイプを使うことで、学生らは設計に合わせて、曲げや溶接、塗装を行い、家具を仕上げました。 PLAY! PARK  ワークショップは、あいにくの雨となりましたが、幼稚園を終えた子どもたちがお迎えのお母さんと一緒に続々と会場を訪れました。はじめに、絵本の読み聞かせを行いました。絵本は新美南吉の「でんでんむしのかなしみ」と、それをもとに学生らが作ったオリジナル作品「でんでんむしのよろこび」。どちらも大型絵本として学生らがそれぞれのページの絵を描いたものです。じっと絵本に聞き入る子どもたちが印象的でした。  読み聞かせのあとは、自由に家具に触れ、絵本を楽しみました。最初は遠慮気味にしていた子どもたちも、学生と一緒に遊び、大はしゃぎで楽しみました。いろいろと工夫を凝らした本棚には、それぞれに可動部分や遊べる要素が盛り込まれており、子どもたちは何度も動かしてみたり、乗ってみたりと身体全体で絵本と遊びを楽しみました。  にわとりとひよこをかたどりタイヤを付けて絵本を運んだりかたづけたりできる家具を製作した吉川萌乃さんの作品に、設計の意図通りに自然と子どもたちが本をかたづけはじめる姿も見受けられ、家具が想定通りに使われていることを確認することもできました。吉川さんは「実際に子どもたちに使ってもらえて感激しました。こうなればいいなと想像して作っていますが、実際に子どもたちに見てもらうことはとても刺激になります」と笑顔で話しました。  担当する西岡毅 講師は「コロナ感染はもちろん、重量のある作品もあるので怪我がおきないように気を付けていました。思っていた以上に長い時間子どもたちが遊んでくれて、少し気を揉みました。作品としては、PLAY! PARKを意識してか、課題が求めるよりも遊具としての要素が強いものもありました。子どもたちは喜んでくれましたが課題はあくまでも家具なので、その視点で判断したいと思います。Art & Design Center Eastでの展示は2度目ですが、子どもたちに来てもらえることは学生にとって良い刺激になっていると思います」とコメント。子どもたちにも学生にも、楽しさあふれる展示となりました。 制作された家具