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2022.11.1

「Concorso d’Eleganza Coppa Centro Giappone」大会ロゴマーク、優勝トロフィー・盾を制作

「Concorso d’Eleganza Coppa Centro Giappone」大会ロゴマーク、優勝トロフィー・盾を制作  2022年10月23日(日)、名古屋市久屋大通公園を中心に初めて行われた「Concorso d’Eleganza Coppa Centro Giappone(コンコルソ・デレガンツァ コッパ チェントロ ジャッポーネ)」に本学が協力。大会ロゴマークを、デザイン領域 ヴィジュアルデザインコース 2年 黒木里帆(くろぎ りほ)さんが、名古屋テレビ塔の鋼材を使ったトロフィーを、メタル&ジュエリーデザインコース 3年 池ヶ谷幸奈(いけがや ゆきな)さん、2年 浅谷栞那(あさたに かんな)さん、神谷未来(かみや みく)さん、澤木亮壮(さわき あきお)さんが制作。当日の運営ボランティアにカーデザインコースの学生が多数参加、大会に彩りを添えました。  「コンコルソ・デレガンツァ(コンクール・デレガンス)」とは、“優雅さの競争”を意味し、絵画や彫刻、伝統工芸が鑑賞され評されるのと同じように自動車の芸術的価値を品評するイベント。米カリフォルニアで1950年に始まった「ペブル・ビーチ コンクール・デレガンス」やイタリアンアルプスのコモ湖で開催される「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」などは、世界中からクラシックカーが集まり、また、自動車メーカーも新しいクルマを発表する場にするなど、世界中から注目されるイベントです。「コンコルソ・デレガンツァ コッパ チェントロ ジャッポーネ」は、今年度、名古屋市で初めて行われたコンクール・デレガンスで、11月に愛知・岐阜で開催されるWRC ラリージャパンを盛り上げ、また自動車産業が集中する東海地区から自動車文化を広げるイベントとして、今後、毎年続けられるイベントになります。その大会ロゴマークのデザインを本学が担当。学内でコンペが行われ、ヴィジュアルデザインコースの黒木さんの作品が最優秀賞を獲得。大会で実際に使用され、コンクール・デレガンスとあわせ表彰式が行われました。ロゴマークは会場ののぼり旗や出場車のナンバープレートにあしらわれ、大会を象徴するアイコンになりました。  黒木さんは会場を訪れ「こんなに広く使われるとは思っていなかったのでびっくりしました。イベントの開催地が久屋大通公園でcentro(中心)という言葉が入っていたことから“中心”をコンセプトとし、大会にも出場しているCisitalia 202SCというクルマをモチーフにデザインしました。10案くらい考えそのうち2案を提出しました。最初は、円の周りに文字があるデザインでしたが、丸の中にすべて納めて欲しいという依頼があり、その修正に苦労しました。余白を作って見やすくしつつ、テレビ塔とクラシックカーを配置し、尚且つ、メインが車だと分かるようにするという点に気をつけて制作しました」と語り、大会実行委員長 平松正光氏(本学 日本画科のOB)から賞状を受け取るとよろこびの表情を見せました。 大会ロゴマークを制作した黒木里帆さん(左)と大会実行委員長 平松正光氏  コンクール・デレガンス表彰式で受賞者に手渡されたトロフィーと盾は、メタル&ジュエリーデザインコースが制作しました。テレビ塔の鋼材を使い、アルミでプレートを制作、プレートの文字はデジファブ工房、鋼材を収める箱と盾は木工房に制作を依頼しました。大会のイメージカラーがボルドーということで、鋼材を収める箱にワインレッドの生地やリボンを使うなど、金属部分だけでなくトータルデザインも担いました。制作を手伝った学生からは、「トロフィーだと聞いていましたが、箱の制作が必要だったり、重厚でレトロな感じだったり、いろいろ要素が必要でした。木の色づけに色が合うまで何回も塗り直したり、箱の可動部分を合わせて作ったり、ふだんメタルではやらないことばかりでしたが、作業の大変さがよくわかりました。初めての経験で面白かったです」(池ヶ谷さん)、「塗料に亜麻仁油が入っていて、処分するにも処理が必要で気を使いました。最後にプレートを貼って、完成したものを並べて見たとき、素晴らしいものができたと自分でも感動しました」(澤木さん)、「先生や工房の方々に指導してもらいましたが完成して嬉しいです。人の手に渡るものなので、技術もそうですが精神的にも大変でした」(浅谷さん)、「表のプレートですが、指紋で汚さないように気を使いました。プレートの文字を作ってもらうため、初めてデジファブ工房へ行きました。自分の作品を作るわけじゃなく、誰かの手もとに行く作品を作るとなると失敗できないなと思い、緊張しながら作業しました」(神谷さん)と、学生らは口を揃え、自分の作品を作る以上に丁寧に仕上げたといいます。  メタル&ジュエリーデザインコースの米山和子教授からは、「本来、彫金師は施主の注文をまとめる仕事をしていました。刀であれば、刀身はどうするか、鍔の模様、柄の素材や巻き方、鞘の種類など、施主の注文を取りまとめ、それぞれの職人に伝え、最終的に仕上げるアートディレクションの役割です。同じような感覚で今回のトロフィー作りを体験することになり、学生たちにとっても非常に有意義な経験となったと思います」とコメントしました。  できあがったトロフィーと盾が大会実行委員長の平松氏に手渡されると「想像していた以上の出来映えで驚きました。すごく良いものを作っていただき感激です。ぜひ、表彰式で説明したいので学生の皆さんも登壇して欲しい」と言葉があり、当日、学生らもステージにあがりました。  表彰式で、トロフィーがテレビ塔の鋼材を使って制作されていることが説明されると、テレビ塔が重要文化財に指定されることもあり、会場からは羨む声があがっていました。 右から、3年 池ヶ谷幸奈さん、2年 澤木亮壮さん、浅谷栞那さん、神谷未来さん  カーデザインコース 片岡祐司 教授、高次信也 教授も当日のイベントに来場(高次教授は愛車のシトロエン GS 1977年モデルでコンクール・デレガンスに参加)。穏やかな秋の1日、華々しいイベントを学生とともに楽しみました。今後の発展も楽しみなイベントとなりました。

2022.10.24

秋季生涯学習大学公開特別講座 「ガンビア料理店の名物おかみはガンビア名誉総領事!?」を開催

秋季生涯学習大学公開特別講座 「ガンビア料理店の名物おかみはガンビア名誉総領事!?」を開催  生涯学習センターでは、本学にもほど近い名鉄中小田井駅、駅前にあるガンビア料理店「Jollof Kitchen(ジョロフキッチン)」のおかみさんでありながらガンビア共和国名誉総領事も務めるビントゥ・クジャビ・ジャロウさんをお招きし、「ガンビア料理店の名物おかみはガンビア名誉総領事!?」と題し、異文化国際交流講演会を開催しました。当日、2022年10月15日(土)には東キャンパス1号館701教室へ多くの方にご来場いただきました。学生と留学生に加え、生涯学習講座とあって幅広い年齢の受講者にも参加いただき、普段の講義とはまた異なった、演目通りの多様性に満ちた会場となりました。  講演に先立ち、地域・社会連携部 田中部長から、ジャロウさんとガンビアについて紹介がありました。ガンビアは、年齢が50代以上の方なら記憶にある1977年制作のTVドラマ「ルーツ」の主人公クンタ・キンテが生まれた国。ドラマのヒットを受け実際に奴隷貿易の拠点となった島がクンタ・キンテ島と改名されユネスコの世界遺産に登録されているといいます。講演は英語と日本語を織り交ぜて行われ、同時通訳を国際交流センター長 松崎久美 准教授が務めました。紹介を受けていよいよジャロウさんが登壇、ジャロウさんは、エメラルドグリーンが美しいカラフルなプリント生地を使ったガンビアの民族衣装を身にまとい、会場は一層華やかな雰囲気になりました。  講演は、生い立ちと家族について、日本に来た理由と数年間の経験、夢とガンビア総領事館についての3つをお話しいただきました。  ガンビア共和国は、西アフリカに位置するガンビア川流域、セネガルに囲まれた小さな国。面積は11,300平方キロメートル、人口241万人というので、面積は岐阜県ほど、人口は名古屋市ほどとなります。西アフリカの国々の多くはフランスの植民地でしたが、ガンビアはその中にあってイギリスの植民地であったため公用語として現在も英語が使われています。1965年にイギリスから独立、英語が使えること、またTVドラマの影響もあって、現在はヨーロッパからの観光地として人気が高まっているといいます。ガンビア川の上流では稲作やとうもろこし、ピーナッツが栽培され、大西洋に近いところでは漁業が盛んとのこと。魚と米を食べることで日本とも共通する食文化があります(ジャロウさんは大のお寿司好き、旦那さんは焼き魚がお好きだそうです)。  ジャロウさんは、7人兄弟の長女として生まれ14歳のときに母を亡くし、妹、弟の面倒を見ながら高校へ通ったといいます。24歳でエンジニアであるご主人と出会い結婚、ご主人の勉強のため名古屋へ引っ越します。最初、日本では黒人である自分は奇異に見られ、非常につらかったといいます。「日本人はどう接していいのかわからなかっただけかもしれませんが、自分にとって暗い時期」でしばらくイギリスにいる兄弟のところに身を置いたこともあったそうです。再び日本に戻り生活を続けるうち、知り合いや支えてくれる人が増え、日本に馴染んでいったとのことです。  二人の子どもを生み日本で育てるなか、日本の文化との衝突もあったといいます。ガンビアでは学校へ行くにも髪の毛を結って身だしなみを整えることが大事なことなのですが、日本の小学校では逆で、きれいにしていくとほどくようにいわれます。髪型について、小学校の先生たちに、ガンビアの文化でありアフリカの文化であると説明し、自分たちのアイデンティティに大きく係わることであると説得して校則で認めてもらうようにしたこと、日本人のお母さんたちにも理解してもらえるよう話したことなどが語られました。  ほかにも、講演ではガンビアのファッションや音楽・楽器、食べものや果物の紹介など、楽しい話題が盛りだくさんでした。異文化に触れ、受講者からも楽しげな感嘆の声や笑顔が見られました。印象的だったのは、ジャロウさんの飾り気のない語り口調。言葉の端々から、大らかで優しい人柄が伝わってくるようで、会場は和やかな空気に包まれていました。  名誉総領事として、オリンピックの支援やホストシティとなった守口市との交渉、外務省との仕事や日本からガンビアへ行く場合の業務にも触れ、日本の大使館がガンビアにはまだないことや(現在は隣国のセネガル大使館が兼轄)、日本にもガンビア大使館を作ってもらえるよう話を進めていることを紹介していただきました。  質疑応答では、会場からいくつも手が挙がり、ガンビアへの興味や実際に行ってみたいという声が上がりました。ジャロウさんは、「『Jollof Kitchen』の2階の名古屋市ガンビア名誉領事館で私がビザを発行しますから、ぜひ来て下さい」と笑顔で答えました。  講演の受講は無料で行われましたが、会場では名誉総領事館の活動支援金の募金が行われ、受講者の皆様からたくさんのご支援を頂くことができました。最後に田中部長から募金箱が手渡され公開講座は終了となりました。和やかな雰囲気の中、ガンビアへの親しみが広がった90分でした。  尚、皆様からご支援をいただいた名誉総領事館活動支援募金は総額26,038円となります。ご支援をいただいた皆様方には厚く御礼を申し上げます。

2022.10.23

本学OB、特別客員教授 映像作家OSRIN氏による特別講義を開催

本学OB、特別客員教授 映像作家OSRIN氏による特別講義を開催  2022年10月5日、西キャンパス B棟大講義室にて、本学 デザインマネジメントコース(現・ライフスタイルデザインコース)のOBで、今年度後期からの特別客員教授に着任した河内雄倫(OSRIN)氏をお招きし、特別講義を行いました。  OSRIN氏は、再生回数4億回を上回るKing Gnu「白日」のMVをはじめKing GnuのほとんどのMVを手がけ、King Gnuの常田大希さん率いるクリエイティブ集団「PERIMETRON(ペリメトロン)」の一員として活動。現在では映像作家、グラフィックデザイナーとして、millennium parade、Mr.Children、GLAY、櫻坂46など数々のアーティストのミュージックビデオやアートワーク作品を手がけています。学生からの注目度も高く、ライフスタイルデザインコース、映像制作に大きく携わる先端メディアコースの学生はもちろん、東キャンパスから音楽領域の学生も大講義室に詰めかけました。  講義は「OSRINとギャランティー」ということで、映像制作にかかる制作費と作家のギャランティーはどうなっているのか、普段はなかなか知ることのできない現在の制作現場で取り交わされているお金についてのお話です。  OSRIN氏は、卒業後は半年間フリーターで映像制作活動を行い、秋に上京して映像制作会社に就職。3年間勤め、2016年にクリエイティブレーベル PERIMETRONを立ち上げ活動を開始します。PERIMETRONは「GIVE US MONEY WE ARE COOL」というスローガンを掲げ、お金と作品クオリティに重きを置いていることを窺わせます。  2016年から携わってきた仕事のリストを表示すると、学生にどれくらいの制作費とそのフィー(作業報酬)だったかを問いかけます。学生から、あれはいくらだったんですか? と手が上がると、その金額を赤裸々に明かします。もちろん、ここに記すことはできませんが、安い金額に学生からはどよめきが起こります。というのも、まだ実績のなかった2019年までは赤字になる仕事でも引き受け、実績を積み重ねることと自分たちの作りたいものを作っていたと説明します。  制作予算の説明として、もちろんクライアントによって変動あるかと思いますが、TOTAL BUDGET(制作総額予算)のうち、ざっと半分が広告(PR)に使われ、半分がPRODUCTION(制作)に使われます。PRODUCTIONのうち、日本の広告会社の場合コミッション制(制作費のうちの10~15%がギャランティーとなります)を取る場合が通常ですが、PERIMETRONではコミッション制を採用せず作品クオリティを上げるために予算を使い切り、ときには持ち出しがおきてもいとわないスタンスで制作を行ってきたといいます。日本の制作現場では、こうした方法でクオリティを担保する制作会社が存在せず異色の存在となりますが、制作費以上の映像を制作できるクリエイターとして認知されていったといいます。そして、現在では、GIVE US MONEY の言葉通り、しっかりとお金を取って高いクオリティの映像を制作することができるようになったと、自分たちのやってきたことを説明しました。  印象的なのは、OSRIN氏の人を魅了する語り口。シビアなお金の話を、現在の広告業家や制作の世界を学生にわかるように解説しつつ、ユーモアを交えながら聞かせます。学生からの質疑応答でも、年齢が近いこともあってか積極的に手が上がり、フランクな質問が飛び交いました。卒業後、東京へ行って1ヶ月間ニートだったことや学生時代に遊びの経験が今の映像に生きていることなど、ざっくばらんな語り口が学生らの気持ちをつかんだようでした。  「夢もあるし、夢がないと感じるかもしれない。でもこの業界を変えていけるのは若い世代」と学生にエールを送りました。  OSRIN氏を学生時代から知るライフスタイルデザインコース 萩原周教授からは「ライフスタイルデザインコースを作って本当に良かったと感じています。こんなに学生からのレスポンスがいい特別講義も珍しいほど。本当に良かった」とねぎらいの言葉があり、特別講義は終了となりました。  この特別講義は、第2回として2022年12月を予定しています。映像制作の実践的な内容になるのか、非常に楽しみです。

2022.10.21

デザイン領域の学生が北名古屋市フードドライブ事業のポスターを制作、記者発表が行われました

デザイン領域の学生が北名古屋市フードドライブ事業のポスターを制作、記者発表が行われました  賞味期限の切れていない食品を回収し子ども食堂など食糧支援につなげる北名古屋市の「フードドライブ事業」に、デザイン領域有志の学生がポスターを制作、北名古屋市にて記者発表が行われました。  ポスターを制作したのは、デザイン領域テキスタイルデザインコース2年生 疋田美有さん、デザイン領域1年生の小島結さん、長岡知里さん、久田釈世さんの4名。疋田さんは昨年に引き続いての参加です。  昨年から始まった北名古屋市のフードドライブ事業ではこれまでに総数約1800点、約400kgもの食料品が集められ、子ども食堂をはじめ多くの必要とされる方へ支援として配布されています。NPO法人フードバンク愛知が主体となり本学が協力、そして今年度からは北名古屋市女性の会が加わり、次回は2022年10月30日(日)(食品ロス削減の日)にピアゴ西春店にて回収を行います。食品の回収に先立ち、2022年9月28日(水)に記者発表が行われ、制作されたポスターが披露されました。ポスターは4種類80部制作され、ピアゴ西春店をはじめ、西春駅、北名古屋市庁舎、公共施設などに掲示され、事業の周知に役立てられます。ポスターを制作した学生の1年生3名が、記者からの質問に応じました。 左から小島結さん、長岡知里さん、久田釈世さん 「大学生になりボランティアに参加したということが、将来きっと自分の誇りになるだろうと思い参加しました。フードドライブがもっと広がっていけば貧困の問題が減るのではないかと思い、支援を受ける人とつながっていることをイメージしやすいようにポスターを考えました。こうして作品が形になるのは初めてのことで、頑張って良かったなと思います。実際にできあがると、もっと情報をまとめて見やすくすればよかったと反省する点がいくつも見つかり、今後の制作の原動力にもなるように思います」。 小島結さん 「知り合いが子ども食堂のボランティアに係わっていることもあり、フードドライブのボランティアに興味がありました。友達に聞いてみても『フードロス』という言葉については知っている人が多いのですが、『フードドライブ』という言葉については意味をよく知らない人が多く、フードドライブという言葉に親しみを抱いてもらったり憶えてもらうことを第一に、文字が目立つようなポスターを考えました。見た人の記憶に残ればいいなと思います。これまでにもSNSなどでポスターを制作することはありましたが、実際に大きなサイズに印刷されたのは、自分にとって初めてのことです。自分の作品が印刷され目の前にあるということが、とても良い経験になりました。将来、こういう仕事に就きたいなと考えるようになり、将来のための一歩が踏み出せたのかなと思います」。 長岡知里さん 「フードドライブ事業については、松崎久美先生(准教授/国際交流センター長)の授業で知りました。ポスターの制作でははデザインに悩みましたが、この事業が人と人とのつながりが大切なあたたかい活動だと思い、手から手へ食べものを渡している場面を描きました。ポスターを制作するにあたり、フードドライブについて調べ回収に適した食べものを描いています。このポスターにあるものならば、ちゃんと全部回収できるようになっているのでぜひお願いします。自分の作品がポスターになることは小学生のとき以来で、とても嬉しく思っています。町に貼られたら写真を撮りに行きます!」。 久田釈世さん  記者発表には参加できなかった疋田美有さんからは、「ポスター制作で皆さまへの周知の手助けができることは、美大生として、また表現者として、とても嬉しいです。このプロジェクトを通して食と消費について考えてもらうきっかけになればと思います。ポスターについては、秋の開催なので、北名古屋市のイメージカラーを残しつつ秋らしい配色にしました」とコメントが届き、この場で紹介されました。  ポスターに掲載されたフードドライブ事業は、2022年10月30日(日) 午前9時~12時まで、ピアゴ西春店(弥勒寺西1丁目108番地)にて行われます。北名古屋市女性の会の方々に加え、ポスターを制作した学生も参加し、食品の回収をお手伝いします。まだ食べられるにもかかわらず廃棄してしまうような食品があるば、ぜひお持ちよりいただき、食品ロス削減と食糧支援にご協力をお願いします。 お持ちよりいただける食品については条件があるので、こちらをご確認ください。 フードバンク愛知ホームページ

2022.10.13

山田念珠堂 × ライフスタイルデザインコース「ねんじゅ-catalog of ideas 2022 念珠を『初めての目』で見て、発見する」最終プレゼンテーション実施

山田念珠堂 × ライフスタイルデザインコース「ねんじゅ-catalog of ideas 2022 念珠を『初めての目』で見て、発見する」最終プレゼンテーション実施  ライフスタイルデザインコースでは、大阪上本町の株式会社 山田念珠堂様からの依頼を受け受託事業として、念珠(数珠、珠数、じゅず)に関連する新しい商材の企画、また、情報発信やそのためのメディアの考案・製作など開発支援を行い、そのアイデアを提案するプロジェクトを進めてきました。2022年9月30日(金)、山田念珠堂から山田弘樹様、山田麻香様をお招きし、最終のプレゼンテーションを行い、アイデアをまとめたカタログをお渡ししました。このプロジェクトには、デザイン領域ライフスタイルデザインコースの選抜メンバー、2年 坂部浩二郎さん、菅谷勇斗さん、3年 川部羽瑠香さん、榊原里紗さん、杉山さやかさんが参加、アイデア出しとモックアップの制作を行いました。  念珠は、古くから仏事や法事には欠かせない非常に馴染みの深い仏具ではあるものの、とりわけ学生にとっては、そうした場で携えるものとしての認識はあるもののそれ以上に念珠に関しての知識もなく、プロジェクトは念珠について学ぶことから始まりました。プロジェクトが始まって間もなくの6月、学生らは大阪の山田念珠堂に赴き、念珠のいわれとしきたりについて説明を伺い、製造現場を見学、営業企画-部品調達-製造-出荷に至る製造フローを学び、実際に念珠製作の体験をさせていただきました。  この経験をもとに学生らはさまざまな企画を考えたくさんの素案が挙げられましたが、そこから48案にしぼり、8月末、山田念珠堂様に1次プレゼンテーションを行いました。その結果を受けてブラッシュアップ、最終的に今回23の案を提案しました。  最終プレゼンテーションは、西キャンパスB棟 視聴覚室で行い、学生は自分の提案した企画について実際に制作したモックアップと併せて、企画の詳細について説明しました。提案にはさまざまなバリエーションがあり、念珠の機能としての祈りや願いの心について着目したもの、念珠の素材について考え新たな素材でアプローチしたもの、形状やふさのデザインを考案したもの、珠を数えるという役割や環になった形状から新たな使い方を模索するもの、広く広告戦略を考えた案など、それぞれに特徴のあるバラエティ豊かな提案となりました。  山田弘樹様、山田麻香様からの質問に答える形で対話が進み、和やかな講評会となりました。新素材を使った案には「念珠は、水晶などの宝石や木製でも紫檀や黒檀など、貴重な素材が使われるのが通常で、レジンや木炭、自分が使っていた愛着あるものを念珠に作り替える案なども、サスティナビリティを考えたときに非常に興味深い」、また、市バスのラッピングまで含めた広告展開に関する提案には「これまでに考えたこともなかった、見せ方についても『五感で感じて』というのがすごく良かった」、作り手の職人さんをフィーチャーしたパッケージデザインについては「すごく喜ぶと思う、こうした作り手のことを伝えることも考えていきたい」と、提案それぞれに対しうれしい評価をいただきました。  プレゼン全体の講評として「本当に楽しかった、念珠の世界で仕事をしている人には考えられない若い人の自由な発想が素晴らしいです。歴史のあるものですがそれを守るだけでなく、若い人が使ってみたいと思うようなものを作っていくことも大切だと感じました。面白い案ばかりで、実際に世の中の人の手に渡るように考えていきたいです」。「残すべき伝統もありますが新しいものにもチャンレジしていく必要があり、とても勉強になりました。11月に京都で全国仏壇仏具振興会の見本市がありますが、そこに今日見せていただいたもののいくつかを展示したいと考えています。業界としても大いに刺激になるのではと期待しています」との言葉をいただきました。担当する萩原周 教授からは「今回はアイデアをお渡しするためのプロジェクトでしたが、制作したモデルをそのまま展示することも、またモデルだけでなく展示そのものも含めお役に立てることがあると思いますのでご相談ください。学生としても、もうすこしブラッシュアップしたいという考えもあると思いますので、協力いたします」と応えました。  学生からは「自分の知らなかった新しいことを知ることができて楽しかった」、「これまで携わったことのなかった陶芸工房へ入って焼いてもらい、自分の世界が広がりました」、「モデルを作ることが自分にとって新しい挑戦になりました」との感想があり、学生にとっても知見を広げ、新たな経験となったようです。  制作の苦労と楽しさを皆で共有しつつさらなる広がりを期待させ、プロジェクトは終了となりました。

2022.9.21

【工芸から】グリーンシティプロジェクト 室内展示、講評会を開催

【工芸から】グリーンシティプロジェクト 室内展示、講評会を開催  「グリーンシティ」は、本学がゲストや教職員のために用意している宿泊施設。東キャンパスと西キャンパスの中間地点、徳重・名古屋芸大駅近くにあるマンションで、その一室となる4LDKの部屋です。建物は1974年に建築と、少々、年季の入ったもの。簡素で味気のない部屋にアートとデザインの視点を取り入れ快適に過ごすことのできる空間にしようというのがこのプロジェクトです。工芸分野(美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、デザイン領域 テキスタイルデザインコース、メタル&ジュエリーデザインコース)の学生が中心となり、部屋のあらゆる場所に作品を設置、展示します。今年の公開日は、2022年9月14日(水)~16日(金)の3日間。今回で3年目となるこのプロジェクトでは、これまでに作られたカーテンやクッション、アメニティボックスなどの作品が昨年の展示からそのまま部屋で活用され、それらとあわせて今年の作品が展示されることとなりました。  プロジェクトには美術領域から9名、デザイン領域からは6名の学生が参加。食器やカーテンといった生活に欠かせないものから、見て楽しく心を和ませるような作品、一室全体を展示場所に見立てたインスタレーション作品などが展示されました。初めて陶芸に挑戦した学生もおり、初々しい作品も並びました。  作品のほか、メタル&ジュエリーデザインコースは「美とは」というテーマで、何かを作って置くだけが美ではなく、取ったり片付けたりする事で場が美しくなる事を身体を通して理解するため、作品の搬入前に部屋を清掃し、金属技法の「研磨」という技術で玄関ドア、キッチン、ベランダ、リビングドアなどを磨き上げました。以前から綺麗だったように見え気がつく人はいませんが、空間が俄然変わったのは、掃除をした本人がわかります。外部展示の第一歩、場をまず美しく整えることは地味だが重要だと学びました。  初日の14日には、メタル&ジュエリーデザインコース 米山和子 教授、工芸コース 中田ナオト 准教授、テキスタイルデザインコース 貝塚惇観 講師、工芸コース 田中哲也 非常勤講師により講評会が行われました。学生がそれぞれ作品について簡単にプレゼンテーションを行い、意見を交わしました。  講評でテーマになったことの一つが展示の方法について。考え方としては、もともとの部屋の壁や部屋にあるものを利用して展示する方法、そうしたものと切り離して自分の作品の世界をしっかりと構築して見せる方法の2種類があります。実際の生活空間に作品を置くことの難しさについて考えさせられました。本来なら壁に掛けて飾ることを想定して作られていたものの壁に釘が打てず床に置いた作品や、作品空間の中に前回から置かれている他の作品が入り込んだり日常の家具が入り込むことで意味合いが変わってしまうものもあり、展示の難しさを感じます。壁への展示では釘が打てなくてもワイヤーで吊す方法があることや、家具が作品とそぐわない場合もテーブルクロスなどを用意することでより良く見せることができるなど講師陣からアドバイスがあり、実際に展示をすることで多くの学びがありました。美術館で展示する場合でも臨機応変に対応する必要があるなど、講師それぞれの経験に基づくアドバイスはなかなか聞く機会のないもので学生にとって意義のあるものになったと思われます。  また、食器や花瓶、鉢などの展示では、作品と雑貨、作品と実用など、美術と実用の道具との狭間にある「工芸」について、改めて考える機会にもなり非常に興味深い講評会となりました。今年の作品の一部もそのまま部屋で使われることになり部屋を彩ることになりますが、来年度は他の作品とのバランスも考えて作品を作る必要も出てきそうに感じます。日常の場と作品との関係性、また自分の作品と他の作品をどう考えるか、さまざまな要素について考えさせられる展示となりました。  中田准教授は、「もともとこのプロジェクトは、5年は続けたいと考えて始めました。何もなかった頃を思えば、芸大の宿泊施設らしくなってきたと思います」と語りました。今後、この部屋がどんなふうになっていくのか、楽しみになる展示となりました。 作品 講評会

2022.9.6

2022年前期「デザインプロデュース」「地域プロジェクト」古川美術館・分館爲三郎記念館ミュージアムグッズを展示

 「今回のお話は、昨年の『KOUGEI EXPO IN AICHI』を拝見し、学生さんたちの作品を観たところから始まりました。その後、卒業制作展にお伺いして米山先生、扇先生に案内していただき、そうした交流を続ける中で米山先生から古川美術館で学生がなにかできるようなことがあればと、お声がけをいただきました。ちょうど美術館としても愛知県下の芸大と係わっていきたいと模索していたこともあり、今回の『デザインプロデュース』をご提案はいいタイミングでした。  作品ができあがってみると、それぞれにバラエティに富み、古川美術館・爲三郎記念館にこんなにも色々なイメージがあったんだと、とても新鮮に感じています。私たち学芸員にとっては日常となっている場所ですが、初めて来た学生、とりわけ異なった文化を持つ留学生の人たちからの視点の新鮮さが印象的です。キャラクターの作品では、これほどたくさんの種類、しかも思いもよらない視点があり、なるほどと感心させられました。自分たちでは気が付かなかった色々な魅力を引き出す扉はまだいっぱいあったんだと気付かされた思いです。  個人的には、ムジュムジュ様がお気に入りです。「夢寿夢寿(むじゅむじゅ)」というあんこを黒砂糖の羊羹で包んだ爲三郎記念館オリジナルの和菓子があるのですが、そのお菓子が精霊になった、という設定でキャラクターになっています。お菓子のとおり丸くて黒いキャラクターですが、そこに個性があふれていて面白いと思いました。お菓子がキャラクターになることや性別もあいまいで抽象的ですが愛着がわきます。これまで美術館ではキャラクターなどを作っていませんでしたが、今後、ワークショップなどで子どもの案内役にも活躍できるのではないかと考えています。じつは、このチームの学生さんたちが美術館へ来て、こういうキャラクターは受け入れられるか聞きに来てくれました。半信半疑だったと思いますが、否定してしまうと何も産まれないので、そのまま突き進んでもらいたいなと考えましたが、良い結果になったと思います。」  「今回の授業では、中間と最終の2回のプレゼンテーションがありましたが、中間プレゼンテーションのときに『今の学生の皆がいいと思うキャラクターを提案してくださっていますが、それが10年後またこの美術館に来てくれたときにいいなと思えるようなものであれば、とてもありがたいです』という言葉をいただきました。今新鮮に感じるアイデアと長い時間に耐える普遍性、この2つの要素をもう一度考えることになり、学生にとって勉強になったと思います。バランスを取ることが難しく、チームによって考え方も分かれました。中には、採用されなくても自分たちで納得のいくものを提案しようと考えるチームもあり、作品がより深いものになったように思います。また、デザインという領域は、採用されたものだけが表に出て、採用されなかったものは表に出てきません。今回、すべてのプロセスを展示してもらえたことが学生にとっては本当に良い経験になったと思います。展示の話を聞いて学生のモチベーションも大きく上がりました。一般の方々からご意見をいただけることも貴重です。」  「デザインプロデュース」の授業は今回で4年目になります。今年は大学院の「地域プロジェクト」と合同授業の年でもあり、授業登録者数が48名と今までで最多となりました。学生に受講理由を聞くと、『美術館との関わりに興味がある』『自分のデザインがミュージアムグッズになる可能性がある』などで、芸術大学が美術館と協働プロジェクトを行う有効性を感じました。デザイン領域の学生だけではなく、美術領域の学生、留学生も多数受講したので、バックグラウンドが異なる学生たちのグループによる多様性のあるプレゼンテーションになりました。今後も社会と学生が関わる場を作ることが出来ればと思います。」 2022年前期「デザインプロデュース」「地域プロジェクト」 古川美術館・分館爲三郎記念館ミュージアムグッズを展示  デザイン領域 テキスタイルデザインコース 扇千花 教授とメタル&ジュエリーデザインコース 米山和子 教授による「デザインプロデュース」では、名古屋市千種区の古川美術館・分館爲三郎記念館のミュージアムショップで販売するグッズのプロデュースに取り組んできました。2022年7月20日に最終プレゼンテーションを終え、前期の講義は終了となりましたが、バラエティに富むアイデアをこのまま埋もれさせてしまうのは惜しいと、美術館のご厚意で、提案したアイデアを記したボードと試作品を2022年8月17日(水)~28日(日)の期間、爲三郎記念館にて開催された企画展「新発見 数寄屋の魅力」に合わせて展示していただきました。また、一部の作品はキーホルダーやシールとしてすでに商品化、実際にミュージアムショップで販売されています。  今回の展示とデザインプロデュースについて、古川美術館 学芸員 早川祥子さんにお話を伺いました。 古川美術館 学芸員 早川祥子さん(左)/メタル&ジュエリーデザインコース 米山和子教授(右)  担当教授からは、以下の感想をいただきました。 米山和子教授 扇千花教授  今回の成果として具体的な活用や商品化についてお伺いすると、「ネイルシールは、プレゼンのときから商品化できるという点で一番現実性が高かった作品です。それからコースターですが、すでに茶道体験で使わせていただいています。使い方に合わせてスタンプ帳にするなど内容をブラッシュアップして作っていただきました。今回、制作コストを考えてもらうなど、自分の作りたいものを作るという普段の課題とはまったく違う作業だったのではないかと思いますが、学生さんたちに色々と考えてもらえて良かったです。展示も含め、いい形で終えることができて、学芸員としてとても嬉しく思います」(早川さん)。  「デジタルツールが使いこなせることが学生の強みでもあります。工房で、使い方に合わせたものをすぐに制作していました。価格に関しても、学生にとって良い経験になったと思います。シビアな実践の場ですね。現実はそうなんだと少しわかったのではないかと思います。今後は、工芸分野で商品の提案ができるように考えていきたいと思います」(米山教授)。  展示は、早川さんをはじめ学芸員の皆さまによるもの。数寄屋造りの建築と相まって、作品の完成度が増したように感じます。展示は2022年8月28日で終了となりますが、キャラクターグッズのミュージアムショップでの販売は続きます。ぜひ、お立ち寄りください。 「デザインプロデュース」「地域プロジェクト」の過程はこちら

2022.8.31

2022年度オープンキャンパス 山内太地氏 進学講演会を開催

2022年度オープンキャンパス 山内太地氏 進学講演会を開催  2022年7月16日(土)に、「大学イノベーション研究所」所長でありジャーナリスト、YouTuberでもある山内太地氏をお招きし、高校生に向けて「今こそクリエイターの時代」と題して、芸術大学やクリエイターの将来と高校生が今やっておくべきことについてお話しいただきました。  芸大を目指す高校生は、自分の才能で将来やっていけるか、ということを心配しているかもしれませんが、「才能」のほかにも「学問」と「ビジネス感覚」が社会では必要であり、才能とビジネス感覚がある人は芸能人やアーティストとしてやっていくことができ、学問と才能があれば大卒のアーティストとして活躍できる、と説明。日本の人口減少のデータが示すとおり国内では作品を買ってくれるお客さんが減り続けることになり、今後は海外を視野に入れた作品作りが必須であると説きます。30年間給与が上がっていない日本の現状から、上司のいうことよりも自分で考え常に挑戦していくことが大事であり、作品作りを通して人と話すことや一緒に学ぶ環境があり、専門性で自分のやりたいことを追求する感性と学問的な思索、さらに手を動かす実践のある芸大は、今後、もっとも必要とされる能力を身につけることができる環境といいます。やらされる勉強よりも自分でやることは楽しいと説明し、来場した高校生に能動的な学習をして欲しいと伝えました。  与えられた仕事をするだけでは芸術家ではなく、常に新しいことに挑んでこそ芸術家である、できることからすぐ始めて欲しいとエールを送りました。 オープンキャンパス2022(7月開催分)

2022.8.25

いちのみや芸術商店街 美術領域工芸コース、メタル&ジュエリーデザインコース 作品展示 高校生とのコラボ BOXアート展示、作品の販売も

いちのみや芸術商店街 美術領域工芸コース、メタル&ジュエリーデザインコース 作品展示 高校生とのコラボ BOXアート展示、作品の販売も  に合わせて、会場の一つとなっている一宮市では、さまざまなイベントや企画展が開催されます。本学の美術、デザイン、音楽の各領域も、パートナーシップ事業である「いちのみや芸術商店街」の企画・運営に参加、作品の展示と演奏会を行います。美術領域工芸コースとメタル&ジュエリーデザインコースは2022年8月9日(火)〜11日(木・祝)に一宮本町商店街のアーケードとその周辺に作品を設置しました。 国際芸術祭「あいち2022」 I・T・Kビルでは「BOXアート」を展示  「BOXアート」は、本学で一宮市の高校生を対象としたワークショップで制作されました。30センチ角の木箱に尾州織物の廃材等を用いて作られ、本学の111名の学生も「BOXアート」を制作しました。木箱のひとつひとつには作った人の内面や空想などが表現されており、個性が際立ち見応えのあるものになりました。一宮駅近くのI・T・Kビルでは、完成した約200個もの木箱を組み合わせ、ひとつの展示となっています。制作に参加した木曽川高校の生徒からは、「作っていて楽しかった」、「芸大生の作品と並べると見劣りするのではと思いましたが全体で見ると統一感があって安心しました」などの声が聞かれました。 会期前日には関係者を招いてI・T・Kビルで内覧会が開催  中野正康 一宮市長、一宮本町商店街振興組合代表、銀座通商店街振興組合代表ら、関係者を招いて内覧会が開催され、本学からは米山和子 教授、中田ナオト 准教授が出席しました。中野市長は会場に集まった関係者や学生達を前に、これまでの努力に謝意を述べ「多くの分野の方のお力添えをいただきまして「いちのみや芸術商店街」の企画をスタートできることを楽しみにしています」と挨拶されました。 美術領域工芸コースとメタル&ジュエリーデザインコースが作品を設置  2022年8月11日(木)には、メタル&ジュエリーデザインコース、美術領域工芸コース(陶芸・ガラス)の学生が、一宮駅から一宮本町商店街の思い思いの場所に作品を設置しました。あらかじめ学内で制作された作品を運び込み設置するものもあれば、その場でシャッターに絵を描くなど作品もそれぞれ。炎天下の中、準備を行いました。大きなものでは、銀座通りのロータリーに設置した陶の作品や高さ2mを優に超える金属作品など、小さなものでは電力メーターのボックスの中にあるミニチュア作品といったものもあり、商店街を歩きながら作品を探す楽しみもあります。設置に際して、展示場所を提供してくださったお店の方々にもご協力いただき、学生との交流も生まれ、そのこと自体とても意味のある展示となりました。お店の方々をはじめ、設置の様子を眺める近隣の方々や、あいち2022に訪れた方からも声をかけられたり写真を撮られたりと、注目度の高さもまずまず。一般の方から作品について感想をいただけるのもこうした野外展示の魅力であり、非常に良い経験になるのではないかと思われます。 一宮駅前のアパホテルでも卒業生を中心に作品を展示、販売  一宮駅前のアパホテル(尾張一宮駅前)ロビー、レストラン「アンシエーヌ」では、印刷表現を拡める活動をする「Print for Sale」が、卒業生と学生の作品を展示、販売しています。ロビーでは、グッズやヴィジュアルデザインコースの学生によるTシャツを販売、レストランでは版画作品、ファブリックパネルを展示しています。  国際芸術祭「あいち2022」パートナーシップ事業の「いちのみや芸術商店街」にはこのほか、テキスタイルデザインコースの展示、また、10月には音楽領域の演奏会と盛りだくさんの内容です。一宮へお越しの際には、ぜひお立ち寄りください。