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2023.4.3

名古屋芸術大学Presents「グリム童話の世界」

名古屋芸術大学Presents「グリム童話の世界」 本映像はリハーサル時(2023年3月23日)のものです。  2023年3月24日(金)・25日(土)、新しくできた舞台芸術領域 8号館スタジオで、「名古屋芸術大学Presents『グリム童話の世界』」が開催されました。  24日(金)・25日(土)の二日間にわたり、家族のための朗読コンサート「ブレーメンの音楽隊」(地域交流センター主催「音楽の森」)と、第七劇場「赤ずきん」(舞台芸術領域主催 8号館スタジオこけら落とし公演)の上演、25日(土)は、ワークショップ「マリンバと遊ぼう」、「影絵と積み木で遊ぼう〜月灯りの秘密基地」もあわせて開催しました。 ●8号館スタジオこけら落とし公演 小さな大人と大きな大人のための名作シリーズ 第七劇場「赤ずきん」 原作 シャルル・ペロー、グリム兄弟 ほか 構成・演出 鳴海康平 出演 木母千尋、佐々木舞、山形龍平、藤島えり子 主催 名古屋芸術大学 舞台芸術領域 ●東キャンパス体験型イベント 音楽の森 家族のための朗読コンサート「ブレーメンの音楽隊」 朗読 藤島えり子 フルート 満吉香苗 オーボエ 村松和奈 クラリネット 中村由加里 ホルン 拵井健吾 ファゴット 小野木栄水 原作 シャルル・ペロー、グリム兄弟 ほか 演出 鳴海康平 構成 丹羽康雄 音楽 梶田美香 舞台美術 鳴海康平 / 岩原由季・小野花弥・垣内維月・酒井新・永村清華・細川暁生(2年)・加納由佳(1年) 音響 岡野憲右 / 飯田凌矢・中根美咲・福浦雅楽・福冨隼大(2年) 照明 鳴海康平 / 石井日凪代・松原沙耶華(2年) 舞台監督 前田遥音・山本翔太(2年) 制作 谷愛音・橋本みのり(2年) 主催 名古屋芸術大学地域交流センター 第七劇場・小さな大人と大きな大人のための名作シリーズ「赤ずきん」 家族のための朗読コンサート「ブレーメンの音楽隊」

2023.4.1

卒業制作展 50回記念講演会 千住博氏「学生の皆さんに伝えたいこと/創造の現場より」を開催

卒業制作展 50回記念講演会 千住博氏「学生の皆さんに伝えたいこと/創造の現場より」を開催 ※講演部分は音声のみとなります。  卒業制作展 50回記念講演会第1弾として、2023年2月7日(火)日本芸術院会員である画家 千住博さんをお迎えし「学生の皆さんに伝えたいこと/創造の現場より」という演目でお話しいただきました。千住氏は、1995年創立100周年のベネチア・ビエンナーレで東洋人初の名誉賞を受賞、以降イサム・ノグチ賞、恩賜賞、日本芸術院賞など数々の賞に輝きます。作品はメトロポリタン美術館、ブルックリン美術館、シカゴ美術館をはじめ、国内外の主要美術館、薬師寺、出雲大社などに収蔵され、高野山金剛峯寺、大徳寺聚光院の障壁画も担当するなど、現代を代表する日本画家であり、現代アート作家でもあります。  講演のテーマとして、「類型のない作品を生むにはどうしたらいいか?」「コンテンポラリーアートとは何か?」「伝統と革新はどういう関係か?」「世界で活躍するにはどうしたらいいか?」「どうやったら個性は磨けるか?」、とこれらの命題を掲げ自身の経験とたくさんの映像を織り交ぜながら、考えをお話しいただきました。  アートについて深く考えるようになった転機として、2013年に制作された大徳寺聚光院の襖絵「滝」を挙げ、聚光院には国宝である狩野永徳の花鳥図があり、その隣に自分の襖絵が並べられることになったことについて「永徳と比較されたら敵うわけがない。歴史的にも最高峰であり、勝負にならない。伝統的な美術の世界でこそ求められてるのはコンテンポラリーアートではないか。類型にとらわれず、比較されない形で自分を展開する気持ちで制作しよう。自分が美術史のどの流れにある作家であるかを自覚しつつ、前例にない仕事をやっていこう」という考えに至ったといいます。  この命題を前置きに、旧石器時代のショーヴェの洞窟壁画にはじまり、中世、西洋絵画の父と呼ばれるジョット、ルネサンスのボッティチェリとミケランジェロ、続きダビンチと同時代の狩野永徳、さらに尾形光琳、浮世絵の北斎と広重、洋画に戻り印象派、その延長として現代アートのはじまりであるデュシャン、その流れからウォーホル、ラウシェンバーグ、そしてダン・フレイヴィンやウォルター・デ・マリア、アンゼルム・キーファー、ゲルハルト・リヒターといった現代の作家までの作品と背景をかけ足で説明します。  通常、解説される美術史の説明に加え、同じ作家としての立場からの視点と背景の考察がユニークで、非常に興味深い内容です。  旧石器時代の壁画からは「観察と記録」という絵画の機能にはじまり、「時間と空間」を意識していたと指摘、中世の絵画からは見えないものを見えるようにし始めたこと、さらにルネサンスや狩野永徳、印象派からは時代背景に対して社会の希求を見いだします。こうしたなかから芸術の役割として「ないものを指摘し、あるべき世界を示す」ということを挙げ、「美とはなにか?」という問いには「生きていて良かった、元気が出たと、生きるということに対して前向きになる気持ちを感じさせる働き」が美であり美的感動だと説明します。「美は生きることを肯定し応援する感性である」と結論付け、生きていくための本能であるといいます。優れた芸術の要件として「プロセスが見えること」を挙げ、絵画に限らずすべての領域の作品でプロセスが見えることが、芸術と工業製品を区別する要件の一つと説明します。「類型のない作品を生むにはどうしたらいいか?」という問いには、「地球上、また歴史上においても自分とまったく同じ人は絶対に存在しない。つまり、自分自身のすべてを画面に出せば、類型のないものが必ずできる」と説明し、その上で「美術史上のどの文脈の流れに中に自分が位置しているか、という自覚」が大切といい、それがないと美術史的に宙に浮いてしまうと説明しました。「類型のない作品を生むためには、過去を知ることが大切で、伝統は、常に類型のない新しいものの積み重ねである」と説きました。最前線で制作する作家として、現在考えていることを漏らさず伝えていただいたように感じました。  ものの見方と論理的な制作の思考は多くの示唆に富み、非常に有意義な講演となりました。

2023.3.31

名芸卒業生トークイベント「私の出発点~そういえば、原点(ルーツ)は、名芸だよね」

名芸卒業生トークイベント「私の出発点~そういえば、原点(ルーツ)は、名芸だよね」  卒業制作展 50回記念講演会第2弾は、2023年2月19日(日)、美術、デザインの世界で活躍する本学OB、OGがパネラーとして参加するトークイベント「私の出発点~そういえば、原点(ルーツ)は、名芸だよね」を行いました。  参加者は、荒木由香里さん(アーティスト、2005年卒業、コミュニケーションアートコース非常勤講師)、石川幸奈さん(日本画家、2013年卒業)、白澤真生さん(drowrope/グラフィックデザイナー、2005年卒業、テキスタイルデザインコース非常勤講師)、水野里奈さん(アーティスト、2012年卒業)、服部隼弥さん(Bouillon/デザイナー、2009年卒業、スペースデザインコース非常勤講師)、藤原葵さん(アーティスト、2016年卒業)の6名。6名のうち3名が現在非常勤講師を務めており、学生にとって先生であり、身近な先輩でもあります。どんな作品を作って、どんな学生生活を送っていたのか、教えを受ける学生にとってはとても興味深いトークイベントとなりました。ファシリテーターをスペースデザインコース 駒井貞治教授、コミュニケーションアートコース 松岡徹教授(松岡教授も本学OB)の両氏が務め、トークを大いに盛り上げました。  トークは、Q1.学生時代はどんな学生だった、Q2.将来どんなふうになりたいと思ってた、Q3.卒業制作の思い出は?の3つの問いに、それぞれが答えていく形で進められました。  Q1の問いには、「全力でなんでもやるタイプ。遊びも実技もバイトも。よく倒れてた」(荒木)、「真面目な学生。でも、学校よりも家にこもって制作しているタイプ」(石川)、「テキスタイルだったけど、スペースデザインかインダストリアルデザインの部屋にいる方が長かった」(白澤)、「皆で批評会をしたり充実してた。毎日、ずっと残って制作してた」(水野)、「家が遠くて通学するよりクルマに寝泊まり。自分の興味のある授業は受けても他は……」(服部)、「洋画棟の環境が良くて喜んで描いてばかりいた。メンバーも良かった」(藤原)と、それぞれの学生時代を開陳。  Q2については、一様に学生時代からの希望を叶えているといいます。ただし、「学生の頃には、もっと有名になっているつもりだった(笑)」(白澤)という声もあれば、「アーティストになりたいと思っていたけど、トリエンナーレに出品することになるとか、具体的に想像していませんでした」(藤原)など、それぞれに学生時代の思いと現在を振り返り、考えが変わったことなどの意見が出されました。  Q3については、見せたくないという男性陣に対し、「体力面で不安がありつつも、考えていることを精一杯やった」(石川)、「言ったことは必ずやらなきゃいけないという庄司達さんの教えを守って、武士みたいな気持ちでやっていました(笑)」(荒木)、「制作しているときにたまたま学校に来られていた奈良美智さんが見てくれて、いいねといってTwitterにアップされ、すごく励まされました」(水野)と貴重な経験も飛び出しました。  印象的なのは、デザインとアートのちがいなのか、真摯に作品に取り組む女性陣と、自分の専攻以外のところで見聞を広めさまざまな考え方を作品に取り込んでいく男性陣。一見すると男性陣の行動は不真面目そうに見えますが、寄り道しながらも作品の幅や奥行きを広げていっているように感じます。あらためて、それぞれが自身に適した方法を見つけていったのだと考えさせられます。  最後に、学生へのメッセージとして「とにかくたくさんいいものを見て、経験を増やして欲しい。目を肥やして欲しい」(荒木)、「学生時代に画材の特徴や技法についてもっと聞いておけば良かったと後悔。聞ける環境なので、どんどん聞いてチャレンジして欲しい」(石川)、「大きな目標を立てると、今やるべきことが見えて来る。モチベーションも上がるのでリアルな目標を立てて」(白澤)、「あきらめないことが大切。もしダメになっても、自分になにができるかを考えてもう一度やってみて欲しい」(水野)、「デザインの仕事では奇をてらいがち。背伸びせず自分の生活目線で無理していないかを考える、素直な仕事を」(服部)、「今できることに全力で取り組んで欲しい。その経験が1度でもあると心の支えになってくれる」(藤原)、と温かいアドバイスが贈られました。  このほか、学生時代にお世話になった恩師の思い出など、ファシリテーターも含めて賑やかなトークイベントとなりました。

2023.3.17

ミュージックエンターテインメント・ディレクションコース「ザ・ベストテンコンサートXIII」

ミュージックエンターテインメント・ディレクションコース「ザ・ベストテンコンサートXIII」 本映像はゲネプロ時のものです。  2023年3月12日(日)、東キャンパス3号館ホールにて、ミュージックエンターテインメント・ディレクションコースが主催するイベント「ザ・ベストテンコンサートXIII」を開催しました。  「ザ・ベストテンコンサート」とは、1970年~1980年代の日本の歌謡曲を中心とした構成で、毎回、会場が満席になる名古屋芸術大学の「顔」とも言えるコンサートです。 キャスト 山本航大 栗木成弥 松野夢翔 伊藤あゆな 多和田萌優 岩田沙樹 若菜未沙 加藤小百合 岩見怜 大溝月乃 山下りさ 岡山真緒 矢澤礼 MC/声優アクティングコース スタッフ ●エンターテインメントディレクションコース 演出 樋渡千紗(教員) 舞台監督 清水彩伽 音響 小嶋涼斗/黒宮桃子/平澤瑞季/南江里香 照明 川瀬虎哲/高瀬礼乃/真弓知也/米津優輝 衣装 川瀬里菜 演出補 上田和佳/高木裕果/村瀬優海 音楽 板津早希/松本愛莉 プロモーション 加藤花音/河嶋七凪/和井田佳蓮 アカウンティング 伊藤千紘/川田萌音 プロデューサー 南雲美虹 ●指導教員 振付・ダンス 樋渡千紗 歌唱 塚本信彦 音響 岡野憲右 照明 古川博 制作 金子靖

2023.3.16

スペースデザインコース 無印良品マルエイガレリアにてアップサイクル家具の「UPCYCLE -Furniture-」展を開催

スペースデザインコース 無印良品マルエイガレリアにてアップサイクル家具の「UPCYCLE -Furniture-」展を開催  スペースデザインコース デザイン実技の講義では、使われなくなったものや廃棄されたものに新たな価値を見出し、再び使えるようにデザインし直し、社会へ環流させることを考えプロトタイプを制作する“アップサイクル”に取り組んでいます。その成果を例年展示していますが、今年度は、無印良品の店舗で商品を陳列する際に使用していた備品を家具へとアップサイクルし、制作したプロトタイプを「UPCYCLE -Furniture-」として、無印良品 マルエイガレリアにて2023年2月15 日(水)~21日 (火)に展示しました。最終日の21日には、学生らが展示会場の無印良品に集まり、講評会が行われました。  講評会は、担当する服部隼弥 非常勤講師と株式会社良品計画 無印良品 マルエイガレリア 店長 藤山一生さんが参加しました。また、オンラインで株式会社良品計画 空間設計部 磯野歩さん、イデー担当 中津和敬さんも参加しました。  学生らは、5つのチームに分かれそれぞれが制作してきた家具を前にコンセプトを説明、制作で苦労した点などを紹介しました。使われなくなったハンガーを組み合わせてスタンドを付けたコートハンガーの「HOOK HOOK」、ディスプレイボードに鏡とライトを加えたバニティミラー「anywhere -どこでも-」、押し入れに仕舞うPPケースにスノコ状の枠と脚を付けた家具「光のあたる家具」、ラタンの籠にフレームを付け使いやすくした「coconi」、傷が付き商品価値のないアクリルケースにレーザー加工を施した「TUZURA」と、それぞれのネーミングもよく考えられた作品です。無印良品店舗にて展示ということもあり、質感や色など、販売されている商品との整合性も考慮されています。展示のために新たに作り直したチームもあるとのこと。期間中、学生らも店舗に立ち訪れたお客様に作品を説明、なかには「実際に販売して欲しい」といった嬉しい声をいただいた学生もいました。  オンラインで参加した空間設計部 磯野さんからは「それぞれ制作したものに対する思いがよく伝わり、とても良いプレゼンテーションでした。7年前にイデーのプロジェクトで服部先生から聞いた“引退後の野球選手のセカンドキャリアを考えたとき、まったく別のキャリアを考えるよりコーチや監督になるという例え話が、本来の機能や本質を考える”というアップサイクルの心得をいつも思い出します。廃棄を減らし社会へ戻す、このことを授業でできたことが良かったです」とコメントをいただきました。イデー担当 中津さんからは「アップサイクルの取り組みを7年近くやっていますが、実際に商業ベースに乗せることの難しさを感じています。皆さんが制作したものは純粋であり発想の転換があり気持ちの良いものになったと思います。すごく刺激を受けました。制作した経験やアップサイクルの考え方は、今後、ますます重要になっていくと思います。学生の皆さんはこの経験を生かして進んでいっていただけたら嬉しいなと思っています」との言葉をいただきました。  藤山店長からは「着眼点が本当に面白いなと思いました。個人的には“女優ミラー”は目から鱗でした。ただシンプルなだけでなく、時代性や用途を考慮し対応していかなければと刺激を受けました。着眼点の新しさは勉強になり自分も考えたくなりましたし、店舗のメンバーにも促していきたいと思いました。もう一つ、何名かの学生さんとお話しして、どの作品が良かったかを聞いてみました。すると、大半が自分のチームの作品を挙げてくれました。何ヶ月にも渡って作り上げたという自負もあるかと思いますが、すごく良いことであり、すごい力だなと感じます。今後もいろいろなことに携わっていくと思いますが、意志を持って臨んでいただくと素晴らしいのではないかと思います」と嬉しい言葉をいただきました。  作品のコンセプトや制作のクオリティも高く、印象的な展示と講評会になりました。社会的な課題やニーズに応えるデザイン思考やプレゼンテーションスキルを身につける貴重な機会となりました。 “HOOK HOOK” “anywhere -どこでも-” “光のあたる家具” “coconi” “TUZURA”

2023.3.7

名古屋芸術大学ローターアクトクラブが企画、卒業・修了制作展50回記念 チャリティーオークションを開催

名古屋芸術大学ローターアクトクラブが企画 卒業・修了制作展50回記念 チャリティーオークションを開催  卒業・修了制作展 開催50回を迎えるに当たり、今年度は大学初の試みとして2023年2月25日(土)に、「名古屋芸術大学 チャリティー オークション」を開催しました。名古屋芸術大学ローターアクトクラブは、地域社会で活動する人や団体とコラボレーションし共にボランティア活動を行うサークル。これまでにもNPO法人や他のローターアクトクラブと協業を行うなど、例年、さまざまな活動を行ってきました。今回のチャリティーオークションでは、売上の一部をポリオ根絶を支援するロータリー財団に寄付しの活動を知ってもらうこと、そして、学生作品を販売することで作品と社会のつながりや作品の市場価値を知ることを目的として企画されました。オークション開催の前に、名古屋芸術大学ローターアクトクラブ 幹事の鮫島朱さんからは「ここにあるのは、いまはまだアーティストの卵たちの作品ですが、将来、必ずや世に出てくる人たちのものだと思います。そうした作品に熱い視線を送って下さり厚く御礼申し上げます。自分を含め学生にとっていろいろな経験をさせていただき、このことにもお礼を申し上げます」とあいさつがありました。 エンドポリオ  オークションの司会進行は、声優アクティングコース 福満薫講師と、声優アクティングコース3年 伊藤大雲さんが務め、軽快なトークで会場を大いに盛り上げます。出品も気軽に買えそうな学生作品から十万円を超える大作、特別客員教授のサイン入りCD、OBである映像作家のOSRIN氏のサイン色紙、長谷川喜久教授による“似顔絵ミニ掛け軸”や松岡徹教授による“にがお胸像”、果ては萩原周教授による“法螺貝”などなど、バラエティ豊かな品々です。教員推薦の作品もあり、平面と立体それぞれに長谷川教授と松岡教授が解説、作品鑑賞としても楽しめました。学生作品とはいえ制作費と制作時間からしても非常に割安なものもたくさんあり、ときには激しい競り合いとなり会場は大いに沸きました。  残念ながら入札されずに終わってしまった作品もありましたが、展覧会 とは異なった難しさを感じました。自宅に飾るという観点では、展覧会で展示するのとはまた異なった要素が必要に感じさせます。多くの作家が販売するための作品を分けて制作しているということにも納得です。ぜひこの経験を糧にしていってもらいたいと願います。 ●53品出品中44点落札 ●総落札金額721,500円 ●うち寄付金額183,200円(予定) この寄付金につきましては、公益財団法人ロータリー日本財団を通じ、ポリオ根絶の支援金として寄付をさせていただきます。 ローターアクトクラブの活動に興味がある方は、こちらのサイトをご覧ください。

2023.3.6

テキスタイルデザインコース 「JAPAN YARN FAIR & 総合展 THE 尾州」に出展、学生作品3展が「ジャパン・テキスタイルコンテスト2022」学生部門 シーズ賞を受賞

テキスタイルデザインコース 「JAPAN YARN FAIR & 総合展 THE 尾州」に出展、学生作品3展が「ジャパン・テキスタイルコンテスト2022」学生部門 シーズ賞を受賞  2023年2月16日、17日で開催された「JAPAN YARN FAIR & 総合展『THE 尾州』」にテキスタイルデザインコースが、2022年夏に開催された国際芸術祭「あいち2022」パートナーシップ事業のいちのみや芸術商店街で制作したテキスタイル作品を展示、また、同時に開催された「ジャパン・テキスタイルコンテスト2022」に学生が出展、テキスタイルデザインコース 4年 江口桃世さん「ぽい字」、納家順さん「経験」、3年 細江優花さん「Neon」がシーズ賞を受賞。さらに学生がデザインし、一宮の「匠ネットワーク」の支援により生地と衣装を制作する「翔工房」に3年杉山春花さんが参加、その成果を展示。織物工場で織機の操作を行い、自らの企画でものづくりを実践する「尾州の匠ものづくりリレー」には4年山路芽衣さんが参加、完成したテキスタイルを発表しました。  一宮市のブースでは、「いちのみや芸術商店街」の取り組みについてパネルで紹介。制作したテキスタイル作品の「祈織(いのり)」とBOXアートの一部を展示し、アート作品で会場を彩りました。  「ジャパン・テキスタイルコンテスト2022」は次代のテキスタイル産業を担う人材の発掘・育成を目的とする、国内では貴重な、デザイン画ではなく現物生地によるコンテスト。江口さんの「ぽい字」は、“字”をモチーフにした大きな柄とかすれが洗練された印象の型染による浴衣生地。浴衣に仕立てたらさぞや、と想像させる作品です。納家さんの「経験」は、素直に気持ちを表現した作品で、様々な模様をカラフルな色彩の友禅染めで表現、刺繍も加えた華やかな作品。ポップな仕上がりが印象的です。細江さんの「Neon」は、夜のネオンをイメージしたカラフルな織物。反射する素材も用い、色彩感覚が高く評価されました。  「翔工房」の杉山さんの作品「冬のダイヤモンド」は、光を反射する糸を織り込んだチェックのテキスタイル。レトロテイストのあるワンピースとして仕上げ、カチューシャやバッグなどの小物と合わせ、お洒落な作品となりました。会場では、事前に一宮ファッションデザインセンターで行われたファッションショーの様子も流され映像に見入るお客さんも見受けられました。 「尾州の匠ものづくりリレー」の山路さんの作品「陶冶」は、明治時代の工芸品に用いられた超絶技法がモチーフ、繊細さと華やかさがテーマとなっています。深みのある色合いの素材を使いイメージ通りの重厚できらびやかな仕上がりの生地となりました。  これらの展示に加え、16日の午後には、例年有松絞り手ぬぐいブランドプロジェクトでお世話になっているSUZUSANクリエイティブ・ディレクター村瀬弘行氏のスペシャルセミナー「手元の魅力・日本の価値の伝え方」が開催されました。会場に詰めかけた多く受講者とともにテキスタイルデザインコースの学生もセミナーを受講しました。学生にとって通常の講義でも馴染み深い村瀬氏のお話ですが、留学からSUZUSANを起業するまでの経緯や、商品開発に関する「素材」「技術」「要素」の組み合わせの考え方、SUZUSANが顧客のターゲットとして考える日本にとらわれない「冷蔵庫に醤油の入っていない人」といったマーケティングの考え方など、あらためて、伝統を現代へつなげるための方法を考えさせられる意義深いセミナーとなりました。 JAPAN TEXTILE CONTEST 2022 審査結果 「ジャパン・テキスタイルコンテスト2022」受賞作品 翔工房 尾州の匠ものづくりリレー

2023.3.6

古川美術館 分館 爲三郎記念館「メイゲイのコウゲイ:古川美術館プロジェクト」開催

古川美術館 分館 爲三郎記念館「メイゲイのコウゲイ:古川美術館プロジェクト」開催  美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、美術総合コースと古川美術館・分館爲三郎記念館とのコラボレーション企画「メイゲイのコウゲイ:古川美術館プロジェクト」が2023年2月14日(火)~26日(日)に開催されました。展覧会に向け、これまで企画案のプレゼンテーション、制作進捗の報告会と続けてきましたが、いよいよ2023年2月13日(月)に展示の設営を行いました。生憎の雨となりましたが、学芸員の早川祥子さんをはじめとする美術館スタッフのアドバイスを受けながら、学生総出で設営を行いました。  これまでの報告会で、作品を展示する場所は想定されていますが、あらかじめ考えられていた場所に作品を運搬し、実際に置いてみて作品意図と合っているか、より魅力が伝わる配置はないかなどを検討しました。設置してみて、自然光の入り方を確認しながらライトを設置、お客さんの動線からの見え方など、実際に置いてみてはじめて分かることをじっくりと検証しました。学生らは、あらためて自分の作品と向き合い、コンセプトを思い返し悩みながら最適な展示を検討しました。印象的なのは美術館スタッフたちの手際の良さ。襖の取り外しや台座の用意など大きなものから、ライトの配置換えや電源ケーブルの処理など細やかなところまで、作品の魅力を最大限にしようと楼を惜しまず準備する姿勢はさすがプロフェッショナル。ときには作者と一緒に悩み考え、文字通り親身になって展示を考えていただきました。プロの方々と一緒に展示を体験できる非常に良い機会となりました。朝から搬入を始め、午後にはそれぞれが納得のいく形に納めることができました。  設営を終えて、中田ナオト 准教授からは「設営して自分がお客さんの気持ちになってどういう風に自分の作品が見えるか、展示は一番冷静に客観的に見える瞬間だと思います。設営で終わらせず展覧会にも必ず足を運んで、実際にお客さんと話をしたりして下さい。自分の作品について言葉にすることで、より作品に対する考えが深まります」と説明がありました。  学芸員の早川さんからは「明日から展覧会ですが、ぜひ展覧会の最初から最後までちゃんと見届けて欲しいと思います。できる限り展示の様子を見に来て、お客さんの反応や自分の作品のどんなところを見てもらったかなど、肌で感じていただきたいと思います。それから、一緒にこの展覧会を盛り上げるため、SNSでお手伝いして欲しいと思います。展覧会のことを知ってもらいたい、名芸の講義のことやこうした取り組みのことなど、ハッシュタグを付けて盛り上げて欲しいと思います」と言葉をいただきました。  また、この日、設営にあわせ名古屋市の文化芸術支援事業であるクリエイティブ・リンク・ナゴヤのための動画撮影がスターキャットにより行われました。プロモーション用の動画にはアートクリエイターコース 4年 田村くるみさんと西本華さんが出演。爲三郎記念館近くの覚王山日泰寺と参道で町歩きする様子を撮影し、爲三郎記念館で作品を見たりお茶をいただくシーンを撮影しました。さらに、学生ひとりひとりが自分の作品について語る動画も収録。Webサイトでの配信やスターキャットのNEWSでも放送される予定で、SNSの投稿でも使われます。

2023.2.25

ヴィジュアルデザインコース 名古屋の魅力を発信する「ナゴヤ展」、特別客員教授 原田祐馬氏による講評会、特別講義を開催

ヴィジュアルデザインコース 名古屋の魅力を発信する「ナゴヤ展」、特別客員教授 原田祐馬氏による講評会、特別講義を開催  2023年1月31日(火)~2月6日(月)名古屋城本丸御殿 孔雀之間にて、ヴィジュアルデザインコースによる展覧会「ナゴヤ展」を開催しました。ナゴヤ展は、例年ヴィジュアルデザインコース3年生が取り組んでいる展示で、名古屋城と長者町を中心とした名古屋の街でフィールドワークを行い、魅力を発見し発信するための作品を企画、制作します。フィールドワークと制作には、特別客員教授 原田祐馬氏、名古屋城、錦二丁目エリアマネジメント株式会社、錦二丁目まちづくり協議会など様々な方々にご協力いただき、たくさんの方々と学生が出会うこともこの展示の大きな特徴です。街の歴史と現在を学び、デザインがどんな役割を果たせるのかを考え作品に落とし込む非常に実践的な内容です(展示と作品はからご覧いただけます)。  展示に伴い、2023年2月2日(木)の午後、錦二丁目エリアマネジメント株式会社が運営するレンタルスペースのスペース七番にて、講評会と原田氏による特別講義が行われました。 こちら  講評会は、一般の方にも公開する形で行われ、錦二丁目エリアマネジメント株式会社 代表 名畑恵さん、錦二丁目まちづくり協議会理事であり下長者町町内会長 滝一之さん、デザインプロダクション 株式会社クーグート 代表取締役 髙橋佳介さんらも参加。賑やかな講評会となりました。24名の学生がひとり3分程度スライドを使って作品をプレゼンテーションを行いました。人数が多いため質疑応答はできませんでしたが、しっかりとした案が多く学生それぞれに作品への思い入れがあるように感じられました。参加者とも話が弾みそうで、本当に残念です。スペース七番の階下には、同じ錦二丁目エリアマネジメント株式会社が運営する喫茶店があり、そこで実際に考えた作品のサービスを提供した学生もおり(新西涼さん 長者町文庫、丹後栞さん sukimatcha)、単に企画を考えるだけでなく実際にサービスを提供することで得られたものはとても大きいように感じました。原田さんからの講評でも「フィールドワークで街を掘ることを行い、そこから学びがたくさんあったことと思います。アウトプットを考えるだけで終わらせず、次に誰に使ってもらうか、実行に移していくことにチャレンジして欲しい。そこからデザインが変わる可能性もある。実動した学生には、フィードバックがあったと思いますが、それは非常に良いことだと思います」と評価をいただきました。名畑さんからは「どれも意欲的な作品でとても楽しかったです。いろいろな見方を提起してくれたように思います。普段、大切に思えないところから見方を変えることで魅力が見つかることを感じます。とくに古いビルから音楽を作った提案には驚きました(瀧下茉衣子さん 唱和ビル)。お店同士の交流の必要性を感じてますが、それが福生院なんだと気付かされたこともとても良かったです(鈴木晴子さん きんちゃく御守ぷろじぇくと)。テーマとして扱っているものは無くなってしまいそうなものが多く、何が大切なものなのかを提起してくれているように感じました」とコメントをいただきました。高橋さんからは「時間がないなか、よくできていると思います。隙間や会所、ちょっとしたことから、街の特徴をよく捉えていると思います。いろいろな気付きをいただきました」。ほかにも「リサーチして課題を見つけアクションにつなげている。発注する側としては誰がニーズを持って、誰が求めているかまで考えると将来へつながっていくと感じます」(名古屋城 吉田さん)、「若い人たちの意見が聞けて参考になった」「自分はこうしたいという意欲があっての提案、ぜひ継続して欲しい」「今すぐにでも実行できるアイデアがいくつもあった、やってみたい」など、講評会に見学に訪れた方からも活発な意見が聞かれました。  後半は、原田さんの講演です。自身が、デザインの世界へ入ったきっかけからお話しいただきました。学生時代、インド料理店でアルバイトしていたところ、ある有名なデザイナーの行きつけのお店だったそうで、インド人オーナーに「建築を勉強しているなら、あの客さんにあいさつしてきなさい」と言われ、「その人のことを知らない、話せない」と返したところ、勉強不足を指摘されショックを受けて建築やデザインの勉強に打ち込むことなったといいます。その後、現代美術家の椿昇さんとヤノベケンジさんと出会いアシスタントとしてかかわるなか、プロジェクトそのものを一緒に作っていくという考えに至ります。その後、関係性を構築していくことや、そのプロジェクトの本質を言語化してデザインに落としていくような仕事を続け、現在につながっていきます。こうした背景に加え、これまでにやってきたプロジェクトと今も進行している案件について数多く説明していただきました。広島県の砂谷牛乳の「はるとなつ牛乳」「あきとふゆ牛乳」、大阪 服部天神宮の靴紐に通すお守り「足守」、東大 異才発掘プロジェクト「ロケット」の活動の記録を集めた「学校の枠をはずした」という書籍、URとの団地の外壁を塗装するプロジェクト、日本財団の子どもの立場から里子を支援するためのキット「TOKETA」、佐賀県庁、ルアー釣りなどなど、数多くの仕事が紹介されました。いずれの案件で共通するのが、人との関係性を作り本当に課題になっていることを見つけ出し、単にアウトプットするだけでなくフィードバックを受けてブラッシュアップしていくこと。講評でも、アウトプットしてから続けていくことが大切と何度も話されたことを実践していることがよく分かります。オーダーに応えるだけが仕事ではなく、それ以上により良くしようとする姿勢は見習うべきものであり、大いに刺激を受ける講演となりました。  最後に、則武輝彦 准教授から「ナゴヤ展では、プロジェクトにたくさんの人がかかわっていることに気付いて欲しいと考えていました。制作した作品は人のためを考えて作ったものかもしれませんが、たくさんの人とのかかわりでできたものであり、また、そこにたくさんの人が入ってきてくれるものです。そうしたつながりがデザインの豊かな部分ではないかと思います。この経験を忘れずにそうしたことも考えて欲しいと締めくくり、講評会は終了となりました。 名古屋城本丸御殿「ナゴヤ展」 スペース七番「プレゼンテーション・講評会」 スペース七番「「原田氏 特別講義」

2023.2.18

ダンスパフォーマンスコース第一回卒業公演「DANPA!〜Re:START LINE〜」

ダンスパフォーマンスコース第一回卒業公演「DANPA!〜Re:START LINE〜」 本映像はゲネプロ時(2023年2月10日)のものです。 著作権の都合上、一部プログラムは未収録となります。  2023年2月11日(土)、東キャンパス3号館ホールにてダンスパフォーマンスコース第一回卒業公演「DANPA!〜Re:START LINE〜」が開催されました。 CAST 4年 東  花音 内田 羽咲 國枝 玲名 栗木 成弥 薫田 悠也 阪本 維音 迫口 武尊 鈴木 健斗 3年 市川 陸斗 伊藤菜奈子 岩田 沙樹 江崎 柚実 大谷 美裕 奥山 紗菜 加藤小百合 加藤 花音 杉本  碧 高木 裕果 多和田萌優 戸田 翔真 中村 奏太 松本 翔純 2年 伊藤 璃香 井原  萌 井丸 宙子 佐伯 涼香 富田 萌香 森  柚南 森藤 純花 山田 小夏 1年 貝沼 心春 蒲  和葉 下廣 真子 中島 瑚衣 広渡 茉帆 CHOREOGRAPHY PROVIDED by 古賀 明美(JAZZ MEDLEY) TAKA(HIPHOP MEDLEY) 浦上 雄次(TAP MEDLEY) NOBU(HIPHOP MEDLEY) MICHIYO(HIPHOP MEDLEY) STAFF(MAIN CHIEF) 川田 萌音(STAGE DIRECTOR) 森  大地(LIGHTING CHIEF) 佐藤 夕楓(SOUND CHIEF) 板津 早希(VIDEO CHIEF) 松本 愛莉(PRODUCTION CHIEF) 阪本 維音(DESIGN/VIDEO) and MUSIC ENTERTAINMENT DIRECTION COURSE STUDENTS