• 学科・領域

  • 形態

2023.6.20

名古屋芸術大学ジュニアバンド発足、結団式を行いました

名古屋芸術大学ジュニアバンド発足、結団式を行いました 【ダイジェスト】名古屋芸術大学ジュニアバンド結団式 名古屋芸術大学ジュニアバンド 発足の挨拶【本学 地域・社会連携部】  音楽領域 ウインドアカデミーコース、弦管打コースの学生・卒業生が運営委員となり、本学の施設、設備を使い、小中学生に吹奏楽の練習や指導を行う名古屋芸術大学ジュニアバンドが発足、2023年6月3日(土) 結団式が行われました。東キャンパス3号館ホールには、入団申し込みを済ませた多数の小中学生とその親御さんが来校、ウインドアカデミーコースの学生が演奏で出迎えました。  現在、文部科学省により学校の働き方改革が進められていますが、部活動の在り方も変わりつつあります。部活動の時間が制限される中、高い水準にある吹奏楽文化を維持・発展させるよう、本学のリソースを提供し、充実した練習や指導ができるようにしようというのが主旨。さらに、ウインドアカデミーコースの学生や卒業生の実地も兼ね、指導する側、学ぶ側の両側面から部活動地域移行化に貢献しようというものです。  結団式は、ウインドアカデミーコースの学生による「メイクハーマイン」の演奏から始まりました。挨拶に立った遠藤宏幸 准教授/芸術学科長は、「30人くらいを予定していましたが予想を上回る69名もの方に入団いただき、非常に嬉しく思います。近隣地域だけでなく、三重県や岐阜県からもご参加いただき、こういう場が必要とされているんだなと感じます。まずは1年間、皆さんと楽しく音楽ができるように良い環境を作るようにやっていきたいと思います。初めての場所で友達もいないと不安かなと思いますが、来週から活動が始まります。その中で交流を深めてもらえればと思います。楽器の経験のある中学の子もいれば、初めて楽器にさわる小学生の子もいます。それぞれに合ったように楽しんで下さい」と小学生にもわかるよう語りかけるような優しい口調で挨拶しました。  引き続いて運営委員の紹介がありました。メンバーは3月に卒業したウインドアカデミーコース1期生が中心になって組織され、それぞれの担当楽器とともに紹介されました。山崎力愛さん(サクソフォーン、2016年弦管打コース卒業)、高橋俊壱さん(演奏課勤務)、加藤謙吾さん(クラリネット・指揮、2022年卒業)、牧実央さん(フルート、2022年卒業)、古瀬茜さん(サクソフォーン、2022年卒業)、岩佐桃歌さん(打楽器、2022年卒業)、金原陵太さん(ホルン・指揮、2022年卒業)、馬詰夢野さん(ファゴット、2022年卒業)の8名です。  続いて、楽器の紹介となりました。各楽器、ユーモアを交えながらの実演となり大いに会場を盛り上げます。これには事情もあります。30名ほどを想定していたところに69名の申し込みがあり、貸し出す予定の楽器の不足とパートのバランスです。当初はやりたい楽器を自由に選んでもらおうと予定していましたが、楽器の不足や初めて楽器に触れる子もおりレベルに差があるという運営課題があります。それらを上手く解消するにはバランス良くパートを選んでもらうことです。そのため、各楽器の魅力が上手く伝わるようパートごとにしっかりとアピールすることになりました。  楽器の紹介の後、ウインドアカデミーコースによるマツケンサンバⅡとジャンボリーミッキーの演奏になると、子どもたちは身体を揺らしリズムを取り、会場はさらに盛り上がりました。  結団式終了後も、パートごとに質問の時間が設けられ、それぞれに集まり熱心に質問する親子の姿が見られました。どのパートでも新しいチャレンジに向かう子どもたちのはつらつとした笑顔が印象的でした。  なお、名古屋芸術大学ジュニアバンドでは皆さまのご支援をお願いしクラウドファンディングを行っています。集まった寄付金は活動費に充てさせていただきます。 名古屋芸術大学ジュニアバンド プロジェクトページはこちら

2023.6.19

産学連携事業 株式会社ファーストとデジタルサイネージの新たな用途開発、最終プレゼンテーション

産学連携事業 株式会社ファーストとデジタルサイネージの新たな用途開発、最終プレゼンテーション  株式会社ファースト様との連携によって始まった新しいデジタルサイネージの用途・形のアイデアを創出するプロジェクトの最終プレゼンテーションが、2023年5月30日(水)に行われました。このプロジェクトには、デザイン領域のインダストリアル&セラミックデザインコース、カーデザインコースの4年生、および大学院デザイン研究科の1年生の合計22名が参加し、それぞれのアイデアが発表されました。  プレゼンテーションには株式会社ファーストから企画開発グループの鈴木雄大氏、製造事業部長の榊原洋介氏、販売企画長の水谷尚志氏、さらに(株)ファーストと関わりのある非常勤講師の中尾協平氏の4名が参加しました。  このプロジェクトの目的は、既存のデジタルサイネージにとらわれない自由な発想を通じて、未来のサイネージの使い方や使用シーンを考え、具体的な形にすることです。学生や院生たちは、各自のアイデアをスライドや動画、ときにはモックアップモデルを使ってプレゼンテーションしました。持ち時間は一人あたり5分、全体では3時間に及ぶ壮大なプレゼンテーションとなりました。  アイデアには、ゴミ箱と組み合わせ行動を促すようなものや買い物カゴ、イベントなどで使われる案内や紙の広告をすべてサイネージに置き換えペーパーレスを押し進めるといった社会課題を解決しようという案。パネルをマットのように地面に置いたり、ネコ型のガイダンスロボットを使い案内するもの、センサーなどを取り付け個別にインタラクティブに使えるよう現在の機能をさらに拡張するような案。神社や祭り、障子紙といった、日本的なものや古いものとの組み合わせることで新しい体験を生む案など、さまざまなアイデアが提案されました。さらに、サイネージの形も、ついたてや屏風のように変形するものから、曲面を使ったもの、立体や透明なパネルなど、バリエーションも豊か。現在では実現不可能であっても、将来はできるようになる可能性を感じさせるものです。また、サイネージで表示するだけでなく、パネルの中だけに存在するバーチャルペットやアートを感じさせる案など、概念として新しいプロダクトの提案もあり、クオリティにもバリエーションにも魅力のあるプレゼンテーションになりました。  最終プレゼンテーションに対する総評では、株式会社ファーストの関係者から非常に好意的な意見が述べられました。製造事業部長の榊原氏は、学生たちから受け入れやすいアイデアがたくさん出てきたと述べ、提案が自身の視点を広げる上で参考になったと評価しました。企画開発グループの鈴木氏は、芸大の学生たちがデジタルサイネージに真摯に向き合い、深く考えた提案をしてくれたと感じ、アウトプットの面白さや収穫も多かったと感謝の意を示しました。また、他の関係者も学生たちの提案に興味深さや面白さを感じ、自身の頭の固さを実感したと述べました。  後藤先生からは、長丁場であったが非常に良いプレゼンテーションだったとの評価があり、三枝樹先生も学生たちが短期間でアイデアをまとめ上手く表現したことを高く評価し、「皆が出したアイデアの中から面白いものを選ぶことでプロジェクトがさらに面白くなると期待しています」とまとめました。  そして、このプレゼンテーションを受けて株式会社ファーストが選考し、最優秀賞1名と優秀賞2名を決定し、2023年6月14日(水)に表彰式が行われました。  今後、後期の講義では実際にサイネージを作っていく予定です。どのような成果物が生まれるのか、今後のプロジェクトが楽しみです。 受賞者の皆さん 最優秀賞 省エネデジタルサイネージ 大学院(ライフスタイルデザイン) 川原 明さん 優秀賞 神明 カーデザインコース 小野田 亘佑さん 優秀賞 DUSTBOX SIGNAGE カーデザインコース 佐々木 貴啓さん 優秀賞 ゴミ箱の投票インタラクティブシステム 大学院(3Dデザイン) ZHANG HAOMIAOさん ■プレゼンテーション資料 大学院(ライフスタイルデザイン) 省エネデジタルサイネージ 最優秀賞 川原 明 カーデザインコース 神明 優秀賞 小野田 亘佑 カーデザインコース DUSTBOX SIGNAGE 優秀賞 佐々木 貴啓 大学院(3Dデザイン) ゴミ箱の投票インタラクティブシステム 優秀賞 ZHANG HAOMIAO カーデザインコース 祭り×デジタルサイネージ 組谷 凌我 カーデザインコース Plug in Plants 柴垣 丈 カーデザインコース Butterfly Concept 長友 玲人 カーデザインコース TRA VISION 松下 滉輝 インダストリアル&セラミックデザインコース お店の雰囲気を変えるデジタルサイネージ 岩瀬 駿之介 インダストリアル&セラミックデザインコース Instant signage 藤野 洋士 インダストリアル&セラミックデザインコース 神出鬼没 ネコウコク 守屋 龍成 インダストリアル&セラミックデザインコース Digital signage Shopping basket 山岸 好子 インダストリアル&セラミックデザインコース Wedding Ceremony × Digital Signage 良知 恵里花 インダストリアル&セラミックデザインコース 電子カルテ─病院における個人用デジタルサイネージ PENG JIAXIN インダストリアル&セラミックデザインコース Sinage mall 土井 唯斗 大学院(3Dデザイン) ストリートアートとデジタルサイネージの融合 余馬 宙帝 大学院(3Dデザイン) one to one 周 逸清 大学院(3Dデザイン) 紙の使用<─>看板 ムンクボルド 大学院(3Dデザイン) art 山内 小猛 大学院(3Dデザイン) 3D臨場型広告サイネージ 劉 傑 大学院(ライフスタイルデザイン) デジタルテーブル 王 芝女亭 大学院(メディアデザイン) 曲面LEDデジタルサイネージ LUO XIANKUN 大学院(ヴィジュアルデザイン) LEDペット ホウ 嘉懿 大学院(ヴィジュアルデザイン) 「透過型」サイネージ 雍 藝

2023.6.9

テキスタイルデザインコース 有松絞りまつりで手ぬぐいを販売

テキスタイルデザインコース 有松絞りまつりで手ぬぐいを販売  テキスタイルデザインコース「有松絞り手ぬぐいブランドプロジェクト」で、2023年6月3日(土)、4日(日)の二日間、有松絞りまつりに販売ブースを設け、実際に制作した手ぬぐいを販売しました。テキスタイルデザインコースでは、2009年から有松絞りの産地として知られる名古屋市緑区で産学連携授業を実施、学生が有松絞りの技法を学び、オリジナルデザインの手ぬぐいを制作し、販売することを目指しています。実際に手ぬぐいを制作した学生たちは、有松絞りまつりで販売ブースを設け、お客様に商品を説明し、直接販売する貴重な体験をしました。  学生らは2チームに分かれ、商品のコンセプトを考えブランドを設定しそれに合わせて手ぬぐいをデザインして制作。販売するブースもそれぞれのブランドに沿って考えられています。2つのブランドは、「IRUMATS」と「永縁」(えにし)。  「永縁」は、伝統と人のかかわりを感じさせるレトロなイメージで、カラフルでありながらどこか懐かしいイメージです。カラフルな色合い、とりわけオレンジと水色が遠目からも華やかで清々しいイメージです。もう一つの「IRUMATS」は、有松(Arimatsu)と祭り(Matsuri)のアナグラムから作られた名前で、伝統的でありながらもどこか都会的な新しさがあることがコンセプト。スタイリッシュなロゴに象徴されるように、華やかでありながらシックな雰囲気が漂っています。  例年、たいへんな賑わいの絞りまつりですが年々訪れる人が増えています。コロナ禍明けもあってか今回は一層の賑わいです。絞りの浴衣を着た熱心な絞りファンや外国人観光客の姿も見られます。好天にも恵まれ、1日目でどちらのブランドも品薄になるほどの売れ行きとなりました。サンプルとして販売ブースに展示した染めむらのあるB反でもいいので欲しいというお客さんも現れるほどでした。また、販売のため学生らが作った手ぬぐいを使ったTシャツのコスチュームも人気となっていました。  学生からは、実際に自分が作ったものをお客さんの手に取るところを見て感動しました、といった声も聞かれ貴重な経験になったことがうかがえました。  販売は、店舗ブースのほか、絞りの実習でお世話になっている張正さんでも行われ、こちらは藍色に染めた単色のもの、また、2022年の工芸EXPOで制作した張正さんの豆絞りにシルクスクリーンプリントを加えた手ぬぐいを販売。こちらも多くのお客さんが訪れ、商品について説明するなど学生にとって有意義な経験となりました。  絞りまつりでは、本学卒業生もさまざまな場所で出展、活躍しました。有松絞りに新しい感覚取り入れたまり木綿をはじめ、旧山田薬局のA STOREHOUSEにて、テキスタイルコース卒業生 泉奈穂さんとヴィジュアルデザインコース卒業 フリーのグラフィックデザイナーとして活躍する武村彩加さんが出展、こちらも人気を博していました。  本学の学生・卒業生がかかわることで、有松絞りにバラエティが加わり一層の華やかさが加わったように感じる絞りまつりでした。

2023.4.25

産学連携事業 株式会社ファーストとデジタルサイネージの新たな用途開発研究を開始

産学連携事業 株式会社ファーストとデジタルサイネージの新たな用途開発研究を開始  新しいデジタルサイネージの用途・形のアイデアを創出するプロジェクトが、名古屋市のサインメーカー、株式会社ファースト様との連携によって開始されました。このプロジェクトには、デザイン領域のインダストリアル&セラミックデザインコース、カーデザインコースの4年生、大学院デザイン研究科の学生の総勢25名が参加し、後藤規文教授と三枝樹成昭非常勤講師が担当します。2023年4月12日には、プロジェクトの1回目の授業が行われ、株式会社ファーストから企画開発グループ 鈴木雄大氏と製造事業部長 榊原洋介氏にお越しいただき、オリエンテーションとして企業の概要と、サイネージを廻る現状について説明していただきました。  デジタルサイネージが広く使われるようになったのは15年ほど前からで、公共の場や交通機関、店舗などで広報や広告の役割で使われています。今後は、学校や病院、家庭など、より身近な場所でさまざまな用途で使われると予想されているといいます。株式会社ファーストでは店舗の販促用サイネージが主流であり、紙のポスターに較べ、差し替えが容易であり、新しい情報を見せることに適しているというデジタル化による優位性についての説明がありました。また、今後、センサーと組み合わせ、見る人に合わせた情報の提供ができるようになることも考えられます。しかしながら、ネットショッピングが拡大する現在、リアル店舗の価値をどう考えるかということも大きなテーマといえます。また、学校や介護施設といった、これまでサイネージがあまり入っていなかった場所でも活用も考えられるといいます。  プロジェクトの目的としては、デジタルネイティブといえる若い学生が、柔軟な考えで未来を見据えたアイデアを出し、新たなデジタルサイネージの用途、使用シーン、設置場所と形を考え、最終的にはプロトタイプを制作しようというものです。学生たちは5つのグループに分かれてブレインストーミングを行いました。彼らはメモにアイデアを書き留め、分類しました。1時間の作業の後、各グループから代表者がアイデアを発表しました。学生たちが提案したアイデアは多岐にわたり、海中に表示するものやプロジェクションマッピングを利用するもの、スポーツジムでの活用やスポーツ競技そのものをショーアップする案など、実現の可不可とは関係なく学生らしいユニークなアイデアが数多く見られました。各グループはこれらのアイデアを、公共性と個人、現在と未来、場所と事柄といったことを軸にマトリックス図に置き直し分類しました。そこからさらに、案内、広告、教育、空間演出、エンターテインメント、体験、地域活性化、ポータブルなどなど、用途を広げて考えるなどしました。  後藤先生からは「タイプ分けまで作業したところだが、ここからさらに異なった要素を加えてさらにアイデアを広げて欲しい。来週からは、具体的に何を加えるかを考え、広げて考えて欲しい」とコメントしました。また、三枝樹先生からは「この続きとして、マトリックス図の上に違う色のメモを加えていって欲しい。一週間、気にかけて生活していれば何か良いアイデアが浮かんでくるはず」と企画案のさらなる広がりを求めました。  株式会社ファーストの榊原氏からは「デジタルというと、ともすれば冷たいイメージを思い浮かべますが、皆さんの意見を聞いていて、心が動くようなワクワクするものにつながって行くような気がしました。楽しいアイデアが出てくることに期待しています」とまとめ、今回の授業は終了となりました。  今後、アイデア出しを継続、さらに解決すべき社会課題を調査、設定して企画案をまとめ、5月末を目処にプレゼンテーションを行うことになります。後期では、企画案をもとにプロトタイプの制作を行います。

2023.4.21

「第5回 名古屋芸術大学展 卒業・修了制作選抜」を開催

「第5回 名古屋芸術大学展 卒業・修了制作選抜」を開催  2023年4月18日(火)~23日(日)、「第5回 名古屋芸術大学展 卒業・修了制作選抜」作品展が愛知県美術館 8階ギャラリー H・I室 にて開催されました。2023年2月に本学キャンパスで開催された卒業・修了制作展において優秀な成績を収めた卒業生17名の作品を展示しました。同じ作品ではありますが異なった場所での展示となるため、それぞれに展示方法を考え直したり、わずかな期間の間に作品をさらにブラッシュアップさせるなど、展示に工夫が見られました。  展示を担当したArt & Design Center 山本真弥圭さんは、「今回は、これまで以上に展示や照明にもこだわりました。この会場でここまで照明を落としたのは初めてではないかと思います。学内での展示とは、またちがった作品の表情をご覧いただければと思います」といいます。取材日は平日でしたが、場所柄からか多くの方が会場を訪れていました。山本さんによれば、学内での展示と比べたり、どの作品がグランプリを獲るのか関心を寄せたり、一定のファンを獲得しているとのことです。  2023年4月19日には、キュレーター・グラフィックデザイナー 特別客員教授 堤拓也氏が会場を訪れ、作品審査を行いました。  「展示自体、とても良かったのではないかと思います。賞には選んでいませんがデザインの渡部航介さん『流動と偶然』は、いい仕事をしているなと思いましたし、陸小燕さんの『架空の惑星 ニビルの世界』は、アップデートがあって良い展示になったと思います。今回の展示ではデザインとアートが別室になっていますが、アートはスッキリとした展示、デザインはいろいろなものがごちゃっとあるイメージです。展示のことを考えるともっとミックスして全体で見せることができればもっと効果的な展示になったのでは、と感じました。総じていえば、アート作品として質の高い宇留野圭さん、中崎由梨さんら大学院生の作品があり、山本将吾さんもそこに加わり、一方でデザインでは高岡卓史さんの『irene project』のようなクオリティの作品があり、渡部航介さんやグラフィックに関する作品もあり、いろいろな作品があり今後が楽しみになりました。取り組み方に方向性がしっかりとある人が今後も続いてくれればいいなと感じています」とコメントしました。  グランプリは、高岡卓史さん「irene project」、準グランプリは新川未悠さん「山にふれる方法」、山本将吾さん「[ ]」、「smooth stone」、「∞」となりました。 ■選抜作品展出品者一覧 スペースデザインコース irene project グランプリ 高岡卓史 アートクリエイターコース(美術文化創造) 山にふれる方法 準グランプリ 新川未悠 洋画コース [  ] / smooth stone / ∞ 準グランプリ 山本将吾 日本画コース ここから 早瀬葵 日本画コース 深奥 中村安砂美 アートクリエイターコース(コミュニケーションアート) 生まれた椅子 金城琉斗 アートクリエイターコース(陶芸・ガラス) ひとときパレード 田村くるみ ヴィジュアルデザインコース 流動と偶然 渡部航介 ヴィジュアルデザインコース Music visualize ジョンソンミシェル イラストレーションコース mass attack 曽我部晴菜 メディアコミュニケーションデザインコース 架空の惑星 ニビルの世界 陸小燕 テキスタイルデザインコース スタースプリンクル・ドーナツの宇宙旅行(星観■ソク゜者ャ????の■■???????) 石井芳 メタル&ジュエリーデザインコース 言葉の情景 川中冴恵 ライフスタイルデザインコース ふれ在る一存在を確信するとき一 宮崎千穂 大学院 同時代表現研究 Seen from both sides 中崎由梨 大学院 同時代表現研究 「9の部屋」「12の部屋」 宇留野圭 大学院 ヴィジュアルテザイン研究 Visage —顔— 川浦真歩 すべての作品はこちらからご覧いただけます 受賞理由《堤拓也氏講評》 グランプリ irene project(アイリーン・プロジェクト) 高岡卓史  トロンボーン、バリトンサックス、コントラバス、ドラム、チューバ、テナーサックス、トランペットと、自身が立ち上げた楽団メンバーそれぞれの演奏形態に合わせた椅子を設計し、なおかつ、各楽器を置いておける展示台のようにも機能する本プロダクトの完成度を評価した。  自身もサックス演奏者である経験から生まれた、未来希望性(「こんなものがあったらいいのになあ」的な)と現実否定性(「こんな椅子がない現実がむしろおかしい」的な)をデザインによって達成しようとしたところは、アートやデザインといったジャンル関係なく賞賛に値する。  また実際、展示という枠組の中で製品をプレゼンテーションし、より多くの観客に周知しようとする本機会においても、たとえばiPadを用いて映像を提示したり、楽譜に見立てたキャプションがあったり、場合によってはその2点専用の什器すらも自らの設計であったりと、数多くの工夫と譲れない質への探究心が見られた。これまでなかった耐久性を持つ物質を世界に1点新規投入したという点で、意義深い仕事だと考えられる。 準グランプリ 山にふれる方法 新川未悠  リサーチベースのプロジェクトやインスタレーションが無数に存在している昨今のアートワールドにおいて、出身地である愛知県新城市で祖父と父が携わっている林業にフォーカスし、かつてその祖父が71年前に見た「太い杉の木」を一緒に見つけにいくというアートドキュメンテーションは、場合によっては見慣れた手法と言えるかもしれない。  手ブレが激しい映像だけではなく、歩んだ場所を示す地図や、発見した大木の部分的な1/1モデルを並列したようなインスタレーションは、正直なところ、美学的により洗練されるべきという意見もあるだろう。しかしながら、絵画や彫刻といったクラシカルな形式と同様、こういったものが卒業制作展の段階で——こういって良ければ非常に無垢的に出現しているという点で評価することは、いま大学で芸術を学んでいる後続世代にとって意味があると考えた。  仮にも絵画が強い地域性の中で、時代の要請やメディアの多様化を汲み取り、とはいえいずれ消えゆく祖父の経験や彼の生そのものを「芸術に便乗して」定着しようとした試みは実際、十分な見場を持つ作品でもあった。 準グランプリ [  ] / smooth stone / ∞ 山本将吾  3つのシリーズを空間内に展開した本展示自体の功績というよりもむしろ、これに先立ち実施された「名古屋芸術大学卒業制作展」(会場:名古屋芸術大学西キャンパス)からの作品および展示の更新性を評価した。  話はやや迂回するが、美術史的にミニマリズムが作品の自律性を放棄してしまった以上、極論、インスタレーションは異なる観客が訪れる度にすべてが新作とも言えるくらいその「状況全体」は変化し続ける。とはいえそれでは作品の外郭を定位できないがために、「いったん流動的な観客のことは忘れて、展示環境や空間くらいまでを作品の一部にしておきませんか?」という現実的な取り交わしがあると考えている。  それゆえに本作は、名古屋芸術大学でも、愛知県美術館でも同作品として措定可能であり、また別の会場でも同作品としてインストールされ得るが、その中でも人間の認識を扱う《 [  ] 》は今回、その意図性がために、前回に比べて大きな変更がなされている。かつて1対の大きな准矩形は、本展示では3枚の小さな矩形となって空間に収まっているのだ。そういった環境・状況に合わせて配置の技芸以上のスケールで変更してくる狙い深さは、着目に値する。

2023.4.20

テキスタイルデザインコース、羊の毛刈り体験を行いました

テキスタイルデザインコース、羊の毛刈り体験を行いました  2023年4月12日、テキスタイルデザインコースでは、愛知牧場から羊飼いの丸岡圭一さん、堀田雅人さん、羊のダディ君(雄、2歳)を学校へお招きし、羊の毛刈りを体験しました。テキスタイルデザインコースでは、羊の毛を刈り糸を紡ぎ織物を製作するまでを行い、地元尾州の毛織物産業についての理解を深める授業を行っています。今回は、その1回目の授業。例年であればクローバー広場で行っていますが、今回は生憎の雨模様、B棟横の屋根のあるスペースで毛刈りを行いました。  はじめに、貝塚惇観講師から、ウールが羊の毛からどのように作られるか実際に順を追って体験し、素材について学んで欲しいと、授業についての説明がありました。ダディ君には、学生らから思わず、かわいい! と歓声が上がります。  羊飼いの丸岡さんから、羊と刈り取り方の説明があり、毛刈りが始まりました。ダディ君は、普段は福祉施設でアニマルセラピーを行っているコリデール種の雑種であり、コリデール種は日本の歴史の中で最も多く飼育された品種なのだそうです。刈る時には毛を引っ張らず、軽くつまんだ状態ではさみを入れ、羊にも痛みを与えないようにします。1年間、羊が伸ばした毛には、ゴミが入っていたりしますが、毛の状態から地層のように1年間の出来事が見えるといいます。  コリデール種の特徴として、メリノ種などに比べると太いものの細く柔らかい毛で、日本では紡ぎやすい柔らかい部類に入るそうで、ダディ君の毛もとてもしなやかで柔らかです。堀田さんは、もともとは食肉のための牧畜を行っていた牧場で働ていたそうで、食べて消えてしもうことよりも残る仕事がやりたくて羊毛の世界へ移ったといいます。日本では、羊の毛のほとんどは捨てられているのが実際で、毛を使ってもらい喜ばれることに感銘を受けたといいます。「羊毛を使った作品を作ることは、持続可能性のある選択肢であり、それは羊やその毛を育てる人々にとっても意義深いことであります。その羊が1年間生きてきた情報がギュッと詰まった毛を、羊からもらって使っているのが人間です。そのことを感じてもらい、そこから生まれた作品をぜひ見たいと思います」と堀田さんは言います。「コリデール種には、クリンプ(繊維のちぢれ)、うねうねとしたちぢれがたくさん入っています。身体の部分によっても毛は違います。肩の部分が一番上質、お尻のほうはクリンプが少なく固めです。ですので、柔らかい部分はマフラー、お尻のほうはアウターに、といった感じで分けられます」と説明、ウールの生地ももともとは動物の毛であり、人の手で成り立っていることを感じさせます。  一通り毛刈りの体験を終え質疑応答では、雄と雌の違いや、ダディ君の名前の由来について質問が挙がりました。雄、雌では、違いはあるものの性別よりも羊そのものの個性の違いが大きいとのこと。名前については、ダディ君は丸岡さんのもとにいる羊で唯一去勢していない雄で、今年、本当に子どもが産まれパパになったことが告げられました。「羊は、おそらく素材というものはすべてそうだろうと思いますが、知れば知るほど奥が深く、愛おしく感じます。素材の背景をぜひ知って欲しい、何を作るか気持ちも変わってくるのではないかと思います」と答えました。  貝塚講師からは「羊を通して、さまざま背景があり理由があることを学ぶことができます。どんなものにも背景があります。道具であったり、羊に限らずさまざまな素材には必ず何かしらの背景があります、このことを意識して素材を扱えるようになって欲しいと考えています」と締めくくりました。

2023.4.20

第50回 名古屋芸術大学 卒業制作展 名古屋芸術大学大学院 修了制作展

第50回 名古屋芸術大学 卒業制作展 名古屋芸術大学大学院 修了制作展 更新情報 2023.4.21 【EVENT】「第5回 名古屋芸術大学展 卒業・修了制作選抜」を開催 2023.4.12 【EVENT】卒業制作展記念講演会 OSRIN氏「どんぐりのせいくらべ」 2023.4.1 【EVENT】卒業制作展 50回記念講演会 千住博氏「学生の皆さんに伝えたいこと/創造の現場より」を開催 2023.3.17 賞典を作品リストに追記しました。 2023.3.14 【EVENT】名芸卒業生トークイベント「私の出発点~そういえば、原点(ルーツ)は、名芸だよね」 2023.3.7 【EVENT】名古屋芸術大学ローターアクトクラブが企画、卒業・修了制作展50回記念 チャリティーオークションを開催 2023.2.28 L棟(体育館)・アート&デザインセンター(B棟)の作品を公開しました。 2023.2.27 U棟の作品を公開しました。 2023.2.25 G棟・屋外展示の作品を公開しました。 2023.2.24 X棟の作品を公開しました。 2023.2.23 B棟の作品を公開しました。 2023.2.22 A棟・F棟の作品を公開しました。 2023.2.20 Z棟の作品を公開しました。 2023.2.18 H棟の作品を公開しました。 2023.2.17 K棟の作品を公開しました。 ページ内検索 コースから検索 展示場所から検索 「第5回 名古屋芸術大学展 卒業・修了制作選抜」を開催 卒業制作展記念講演会 OSRIN氏「どんぐりのせいくらべ」 卒業制作展 50回記念講演会 千住博氏「学生の皆さんに伝えたいこと/創造の現場より」を開催 名芸卒業生トークイベント「私の出発点~そういえば、原点(ルーツ)は、名芸だよね」 名古屋芸術大学ローターアクトクラブが企画、卒業・修了制作展50回記念 チャリティーオークションを開催 第48回 | 第49回 卒展

2023.4.12

卒業制作展記念講演会 OSRIN氏「どんぐりのせいくらべ」

卒業制作展記念講演会 OSRIN氏「どんぐりのせいくらべ」  卒業制作展 50回記念講演会の最後は、本学ライフスタイルデザインコース卒業生でもある映像作家OSRIN氏。2023年2月26日(日)に「どんぐりのせいくらべ」と題し、卒業してから現在に至るまでクリエイターとして感じてきたことや映像制作の実際についてなど、さまざまな事柄についてお話しいただきました。  2013年卒業のOSRIN氏は、学生にとって年齢も近く身近な存在でありながらも、King GnuのMVなど一連の仕事は憧れの存在でもあります。会場となった体育館には多くの受講者が集まりました。  講演では、自己紹介から始まり、若い頃の感情・経験、今の思考までさまざまな話をして頂けました。  OSRIN氏の大学在学中は、ホストクラブでアルバイトしながらライフスタイルデザインコースで課題をこなしていたという異色の経歴。映像を作る専攻でないものの映像制作会社へ就職、ADとして映像制作現場の雑務をこなしつつ自分がやりたい仕事ってなんだろうと考えた3年間だといいます。2016年にPERIMETRONの作品をリリース、そこからの6年間で200案件を超える作品を制作。  この10年間を振り返ると「映像を作るコースでもなかったのに映像でメシを喰っていけるのか、いろいろなことが不安だった。誰々はどこどこへ就職したとか、どこそこへインターンへ行ったとか、誰々の給料はどれぐらいとか、聞きたくもない話ばかり気にしてしまい、複雑な思いでいた」といいます。今回の講演では、そうした気持ちを寓話にし紙芝居にして説明していただきました。  背をくらべるどんぐりたちと、それを見下すようにあざ笑う北風、さらに北風さえも包み込むような山、3者の視点の違いともいうべきお話です。「北風ってじつは自分のことで、数年前まで自分がそんな感じだったと思う」といい、他者と自分を比較することに嫌気が差し、くらべるという行為自体を見下すようになってしまっていたといいます。「見下すということは、その人たちと自分をくらべていることになってしまっていて、矛盾していると思うようになり反省した。くらべることは、人のことを肯定的に見たり、客観的に自分を愛せたり、そうしたこともできる」と比較することをポジティブに捉えることで、この10年間やってこられたと説明します。否定せずしっかりと捉え直すことが切磋琢磨を生み、より良いものを生み出すことにつながっていくと説明し、これから社会へ出る学生たちに、不安があっても生き抜いていって欲しいとエールを送りました。  このほか、King Gnu 「カメレオン」のMVのコンセプトや絵コンテなど具体的な映像制作の実際も紹介、作品の裏側にある思いなども紹介していただきました。  質疑応答ではたくさんの質問が挙がり、アイデアが出ないときにはどうしていますか、という問いには「自由に作って良い場合などテーマが広すぎると考えにくい。誰に伝えたいかターゲットを絞ることでアイデアも絞り込まれ考えやすい。誰に喜んでもらうかを考えること」と回答。参加した高校生からの、どういう気持ちで芸大に入って、どういう気持ちで卒業したかを教えて、という質問には「高校時代、進学するつもりはあまりなかったけど、拾ってもらえて入学、目標もなく過ごしていた。ただ漠然と友達と一緒に働きたいという気持ちがあった。手に入れたカメラで親友の誕生日の映像を作り、それを見て飛び跳ねて喜んでくれて、自分も泣いて、みんなで泣いたことが映像制作の始まり。映像って強すぎると感じた。大きな目標もないままだったけど、誰かのために映像を作って、あんな気持ちをもっと味わいたいというのが動機になっていると思う」と映像制作に携わるようになったきっかけなども紹介していただきました。  「誰かのためになることをどう見せるか、映像でもグラフィックでも紙芝居でも同じで、アウトプットが異なるだけ。それにこだわってやってきたことがこの10年だった」とまとめ、講演は終了となりました。

2023.4.11

声楽コース 第45回オペラ公演 『コジ・ファン・トゥッテ』

声楽コース 第45回オペラ公演 『コジ・ファン・トゥッテ』 本映像はゲネプロ時(2023年2月24日)のものです。  2023年2月26日(日)、東キャンパス3号館ホールにて名古屋芸術大学 第45回オペラ公演 『コジ・ファン・トゥッテ』が開催されました。声楽コース全学年参加のこの公演は、4年生の卒業公演でもあります。 キャスト フィオルディリージ 堀江七海 ドラベッラ 久米愛香/天野彰子 フェランド 山田正丈(本学教員)/安野風斗 グリエルモ 衣裴素良 ドン・アルフォンソ 塚本伸彦(本学教員)/岩見怜 デスピーナ 武田沙那恵 合唱 淺野舜王 伊藤優里 伊藤瑠璃 齋藤咲弥 伊藤奈那江 杉本和花 濱口沙雪 加藤ふみ 八木萌花 清水麻未 中西和音 成瀬瑠南 吉田杏珠 ピアニスト/秀平雄二(教員) チェンバロ/浅野佑佳(契約助手) 演出/鳴海康平(教員) 音楽監修/馬場浩子(教員) スタッフ 伊藤ゆり子 佐藤安莉(契約助手) 小川りいあ 都築香瑛 柿崎真白 長坂奈津美 北野萌菜 西山日菜 木全里沙子 本田有花 栗田桃佳 真弓知也 竹本佳鈴 山内遙日 渡邉朋世 井口万里菜 小林さくら 伊藤美優 佐藤詩月 鵜飼日菜詩 白藤花 小野さくら 田畑創路 馬場柚菜 森大地 坂田鉄馬 高瀬礼乃 スタッフ指導 照明/二川幸生(教員) 音響/岡野憲右(教員) 制作/金子靖(教員)

2023.4.6

2023年度 名古屋芸術大学 入学式

2023年度 名古屋芸術大学 入学式 午前の部(音楽領域・舞台芸術領域・芸術教養領域・教育学部 /音楽研究科・人間発達学研究科) 午後の部(美術領域・デザイン領域/美術研究科・デザイン研究科/別科)  2023年4月1日、2023年度名古屋芸術大学 入学式を西キャンパス 体育館にて挙行しました。  本年度は会場の混雑等を避けるため、午前の部・午後の部の二部制とし、研究科・学部・領域等を分けました。  式典はまず、竹本義明学長により入学許可の宣言が行われ、式辞と続きました。入学生代表として、午前の部は大学院 音楽研究科 器楽専攻 ピアノ演奏研究 池田真由子さん・芸術学部 芸術学科 音楽領域 アウヤン ウェイナさん、午後の部は大学院 美術研究科 美術専攻 絵画研究 趙暁蕾さん・芸術学部 芸術学科 デザイン領域 永水彩花さんがが宣誓しました。  名古屋芸術大学ウィンドオーケストラによる歓迎演奏も行われ、式に華を添えました。  学部・学科の垣根を低くし、専門教育や分野を超えて、関係する分野との連携を強め、社会において時代が求める創造力、プロデュース力、表現力を発揮し、活躍できる人材育成を目指しています。 二〇二三年度入学式 式辞  新入生の皆さんご入学おめでとうございます。  本学の教職員を代表して、心からお祝いを申し上げます。  名古屋芸術大学は、東海地区唯一の総合芸術大学として、一九七〇年に設立され、今年創立五十三年を迎えます。その間、芸術教育、保育・幼児教育による人材育成により、その社会的使命を果たしてきました。  いま社会では、急速なグローバル化と情報化により、すべての分野で境界のない、新たな社会が形成されています。本学は二〇一七年度から社会の変化に対応するため、大学の教育組織を大きく改編しました。  さて、新型コロナウイルス感染症が発生して三年になりますが、ワクチン接種率の向上により大学は大きな支障もなく運営ができるようになりました。最近、政府が新型コロナウイルス感染症を感染症法で二類相当の扱いを、五月から五類に引き下げると表明しています。  また、五類移行に先立ち大規模イベントでの収容人数制限を緩和し、収容定員の五〇%としてきた制限を撤廃することを決めました。大学では感染状況やワクチン接種の推移を見て、名古屋芸術大学活動指針を適宜見直し、引き続き対策を徹底し運営を行ってまいります。  本学が培ってきた音楽、美術、デザインの専門実技教育に、対面授業は不可欠であり、芸術学部の学部横断的な取組みにより、学生の興味や資質に応え、意識の多様化に対応しています。教育学部においては、芸術系大学にある子ども学科、という特色を最大限生かし、主体的に学習・研究ができるよう、ゼミ活動を充実させ、教育・保育実習において、地域との交流を行い、実践力を養うことに力を入れています。  また、大学卒業後を見据えて、キャリア教育の取り組みを強化しています。  自治体や企業との連携を進め、具体的には芸術による教育・研究を発展させて、全学総合共通科目による学際的な学びにより、芸術的な素養を高め、すべての学生が、社会に出て活躍できるようにするものです。  入学された皆さんは、それぞれの専門性の追求に加え、異なるものが連携することで、新たな創造性が生まれることを認識し、自ら境界線や限界線をひかず、新しい発想を持って下さい。そうすることにより、芸術や教育を通じたグローバル人材として、社会に羽ばたくことができると考えています。  今日から、卒業後・修了後の自らの姿を想い描きながら、目標をもって、大学生活のスタートを切っていただきたいと思います。我々教職員は、皆さんの希望を実現するため、責任を持って関わって参ります。  皆さんのこれからの大学生活が、希望に満ちあふれ、実り豊かなものになる事を心から願い、入学式にあたっての、私からの歓迎の挨拶といたします。 令和五年四月一日 学長 竹本義明 午前の部(音楽領域・舞台芸術領域・芸術教養領域・教育学部 /音楽研究科・人間発達学研究科) 午後の部(美術領域・デザイン領域/美術研究科・デザイン研究科/別科)