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2024.10.11

先端メディア表現コース 名古屋市科学館「メディアアートで科学のみりょくを伝えてみた!」開催

先端メディア表現コース 名古屋市科学館「メディアアートで科学のみりょくを伝えてみた!」開催  先端メディア表現コースは、名古屋市科学館、ナディアパークとコラボレーションし「メディアアートで科学のみりょくを伝えてみた!」展を開催。2024年10月5日(土)、10月6日(日)の2日間、学生が制作した作品を名古屋市科学館 生命館地下2階 サイエンスホールにて展示しました。  この2日間は、工作・実験を通じて科学を学ぶ「青少年のための科学の祭典2024・名古屋大会」も開催され科学館の入館料が無料ということもあり、多くの来場者が訪れました。作品は、PCを使ったゲームやクイズなどプログラミングの作品が中心ですが、VRゴーグルやプロジェクターを使ったマルチ画面など最新のガジェットを使ったものからカードゲームといったアナログの作品など、バラエティ豊かなものとなりました。  作品の一部は、2024年10月12日(土)~17日(木)にナディアパーク2階 アトリウムでも展示の予定です。ぜひご覧下さい。 先端メディア表現コース 加藤良将 講師  今回の展覧会は、名古屋市科学館、ナディアパークと連携する2回目の展覧会になります。授業の中にプログラミングがありそれを使った作品であったり、映像やカードゲームなどもあり、楽しいものになっています。昨年との違いとしては、前回は映像作品が多くありましたが、今回はプログラミングを得意とする学生が多く、操作して楽しむインタラクティブな作品が多いかなと思います。マウスを操作して進めて行くような作品が多く、対象となる年齢層が少し上がっているかもしれませんが、より深く楽しめる作品が増えていると感じます。VRゴーグルなど新しい機器を使った作品もありますが、実は僕は一切教えていなくて、学生が自主的に学習して制作したものです。作りたいものがあり、それを自分の手で作っていけている。このことがとても良かったと思います。 メタルガッチャ ~金属を学べるカードゲーム~ 森田隆太郎さん  金、銀、銅、鉄、アルミ、ニッケルなどの金属カードと、ハンマー、磁石、火炎など金属を変質させるアイテムカード、ステンレス(鉄+クロム)、青銅(錫+銅)などの合金カードを使い、自分や相手の金属カードを変質させてポイントを競うカードゲーム。  「周りがプログラミング作品ばかりでしたので、あえてアナログのゲームを作ってみました。小学生でもすぐに遊べるようにルールを簡素化して、わかりやすくするように意識して作りました。もちろんデジタル系のことも好きなんですけど、小学生の頃から図画工作というか手作業で作ることが好きで、今回の制作はやっていてとても楽しかったです」とのこと。実際に子どもたちが引っ切りなしにブースを訪れゲームを楽しんでいました。親御さんからも「これはどこで買えるの」や「ぜひ、販売して欲しい」といった声も聞かれ、笑顔で対応していました。 パンはどうしてふくらむの? 廣瀬美颯さん  PCとプロジェクターを使い2枚のモニターでパンを作りながらどうして発酵して膨らむかを解説する作品。遊ぶ人は電子ペンを手に、混ぜたりこねたりする動作をしてパン作りを体験します。電子ペンの操作を赤外線で認識し、もう一つの画面で説明を表示します。  「私はパンが大好きで、どうしてパンが膨らむのかをテーマに作品を作りました。手元の画面はプロジェクターで投影していますが、ペンの操作を認識して作業したりページがめくれるようになっています。プログラミングはあまり得意ではないのですが、先生に聞いたり調べたりしながら作りました。できあがって感動しました。実際に子どもたちも思った通りの反応をしてくれて、とても良かったです。保護者の方からは、どうやって動いてるの? と仕組みについても質問されました。たくさんの人に体験してもらえ、とても良い経験になりました」。 音の方向を感じてみよう 加藤陽介さん  VRゴーグルを使った作品。ゴーグルを装着すると現れる球体を手で掴んで動かします。球体の方向から音が鳴り、音の方向性を体験します。遠ざけたり近づけたりしても音は変化し、耳のすぐ近くに移動させると頭の中で音が鳴っているような感覚になります。  「初めて触ったソフトだったので制作は難しかったです。でも、思っていたよりもいいところまでできたかなと思います。最初はコントローラーで操作してもらうことを考えていましたが、ハンドトラッキング(ユーザーの手の動きをリアルタイムに検知・認識する技術)が使え、直接、球体を触ってもらうようにして気軽さができたのかなと思います。ハンドトラッキングまで作れると思っていなかったので、上手くいって良かったです。僕はVRのゲームとかあまり興味はなく、どちらかというと没入感よりも日常生活に入り込んで来るものに興味があります。スマホの延長線上にあり使えるもの、そういったものに作っていけたらと思います」とユニークな体験型のアトラクションを制作、子どもだけでなく大人も順番の列に加わり大人気となりました。

2024.10.8

テキスタイルデザインコース、尾州フェス「一宮モーニング」プロジェクト、本町通り商店街に設営完了

テキスタイルデザインコース、尾州フェス「一宮モーニング」プロジェクト、本町通り商店街に設営完了  テキスタイルデザインコースでは、一宮市から依頼を受け尾州産地の魅力をアピールするファッション・アートイベント「BISHU FES.」に参加、関連イベントである「まちなかアート展示」で、一宮モーニングをテーマにオリジナルテキスタイルを制作し一宮市本町商店街に展示します。  プロジェクトは6月にスタート、参加する学生は織物で作品を制作するグループと編物(ニット)で制作するグループの2つに別れ、織物は中伝毛織株式会社、編物は宮田毛織工業株式会社にご協力いただき(どちらの企業にもテキスタイルコース卒業生が在籍、多くのアドバイスをいただきました)、打ち合わせを繰り返し、制作を行いました。 過去の記事はこちら 「一宮モーニング」プロジェクト、キックオフ 宮田毛織を訪問、工場見学、生産打ち合わせ  中伝毛織で制作した織物作品は、兼松暖奈さん「心に火の灯る間」、柴山茉莉奈さん「もーにんぐ・さんど」、内田純平さん「コーヒーからの進化」。宮田毛織の編物作品は、清水咲和さん「もぐっ」、川松紗彩さん「Yippee」、荒木望那さん「Olu Olu」。しっかりした厚みと手触りに深い色合いが重厚な織物作品、カラフルでポップなパターンから楽しさがストレートに伝わる編物作品、それぞれの異なったテイストも見どころになっています。  展示にあたり、テキスタイルデザインコースの扇千花教授に伺うと、大きな作品となるため大学で事前に何度も実際に作品を吊してみて見え方を確認してきたとのことですが、実際の展示となるとやはり現場での調整が必要となります。想定よりも風の影響が大きく布が翻り、布の末端の処理をやり直したり、中に入っている芯の長さをその場でカットするなど、微調整しながらの設営となりました。高所作業をしていただく作業員の方にも意図を説明して調整を繰り返します。長さ5mの大きな作品を思うように展示することの大変さを実感、非常に良い経験となりました。  作品をつり下げ、離れた場所から見ると、やはり近くで布を見るのとはまた違った印象を受けます。  展示された作品を見て、編物グループの3名は「思ったよりも柄が小さく感じました、でも、かわいくはなりましたね」(川松さん)、「みんなかわいくって統一感が出ました、宮田毛織でまとまりがある」(清水さん)、「宮田さんに作ってもらったからか、ポップで直接伝わる感じになりました」(荒木さん)と、いくらか印象の変化を感じつつも仕上がりに満足の様子。  織物グループは「思ってたとおりの仕上がりですが近くでも見て欲しいですね、もっとカッコ良さがわかる!」(内田さん)、「素材にこだわって制作したので、私も近くで見て欲しいですね。でもつして離れて見るとトーンの感じ出ていて、それはそれでカッコいいなと思います」(柴山さん)、「出来あがった生地に満足していますが、それ以上に企業の方に提案してすり合わせていったプロセスがすごく良かったと感じています」(兼松さん)と、ぜひ細部まで見て欲しいとコメント、また、企業とのコラボ作業で得た経験に感慨ひとしおです。  一宮市 産業振興課 鈴木専任課長からは「非常に良いですね! 黄色い作品(川松さん「Yippee」)にパッと目が行きました。反対側に回り込むとコーヒーをイメージされた深い色(内田さん「コーヒーからの進化」)が印象的です。“一宮モーニング”としっかり書かれていることも嬉しいです。非常に良いものを作っていただいてありがとうございます」と嬉しい言葉をいただきました。  産業振興課の佐藤さんは「作品の展示、ありがとうございます。本当に素敵な作品を観て感動しております」と述べ、「ぜひ、皆さんがこだわった点をお聞かせ下さい」と学生ひとりひとりから説明を受けていました。  一宮商工会議所 一宮モーニング協議会の西脇さんからは「作品を拝見した第一印象として、地域文化や食への理解が深く、温かさや親しみやすさが反映されており、地域の人々に共感を呼ぶ作品だと感じました。本町商店街の昇降バーに取り付けられることで強いインパクトを与え、一宮モーニングや尾州生地への関心を高めると確信しています。この素晴らしい作品は、学生たちの努力と情熱の結晶です。このプロジェクトに関わることができたことに、心から感謝申し上げます。ありがとうございました」と感想をいただきました。  設営中、通りかかった近隣の方からも「かわいい、いつまで展示するの?」や「BISHU FES.が終わってからも残して欲しい」といった声が聞かれ反応は上々、手応えを感じました。  展示は「BISHU FES.」(2024年10月12、13日)に合わせ、10月1日(火)~13日(日)まで。ぜひ「BISHU FES.」と併せて一宮市本町商店街へお越し下さい。

2024.9.26

「佐久島SDGsプロジェクト」 最終報告会を開催

「佐久島SDGsプロジェクト」 最終報告会を開催  2024年9月13日(金)、美術領域コミュニケーションアートコースが中心となり制作が進められている「佐久島SDGsプロジェクト」の最終報告会を開催しました。このプロジェクトは佐久島の環境を脅かす「漂着ごみ」の存在を広く一般に周知し、抑制につなげるためのアート作品を制作するもの。2024年6月の現地視察から2ヶ月余り、これまでに制作した作品とそのコンセプトについての報告会です。最終報告にあたり、西尾市佐久島振興課 三矢由紀子さん、佐久島のアートマネジメントを行ってきたオフィス・マッチング・モウルの代表/ディレクターの内藤美和さんをお招きし、プロジェクトを担当する松岡徹教授の三者で作品を確認しました。制作された作品は、今年度さまざまな会場で展示されることになりますが、さしあたり2024年10月6日に蒲郡市の西浦温泉パームビーチで開催される「第11回三河湾大感謝祭」にて一部の作品のお披露目が決まっており、その選考も兼ねています。  プロジェクトに参加する学生・院生は総勢14名、簡単にコンセプトを説明し作品をプレゼンテーションしました。  作品は、コミュニケーションアートコースらしく立体作品が中心。カプセルトイとして販売できるような小さなものから、佐久島の浜辺に設置することを想定した2mを超える巨大な作品(もちろん今回はミニチュアを作成)まで、さまざまな作品がプレゼンされました。立体作品のほかにも、アニメーション作品やSDGsの考え方を用いたデジタル作品など、バリエーション豊かな作品が揃いました。いずれの作品も佐久島とごみ、環境を考えた作品で、作品の背景がとても重要です。背景にある考え方が作品として上手く表現されているか、また、作品から考え方が伝わるかがポイントになりました。  発表から、作品の完成度、展示の大きさと見せ方などを考慮し、6つの作品が選ばれました。大学院 吉田絢音さんの神経衰弱のように貝殻を使って遊ぶ「貝柄あわせ」、4年生 石川清菜さんの佐久島の浜辺とごみの関係をレイヤー的に表現した作品、4年生 出口佳音さんのマイクロプラスチックを飲み込んでしまった魚を鯛焼きのように表現したオブジェ、4年生 山本星さんのシーグラスや貝殻など漂着ごみを使ったキーホルダー・ブローチ、3年生 松島佑芽さんの波と浜辺と漂着ごみをストレートに表現したオブジェ、2年生 竹内晴香さんの小さな漂着ごみやマイクロプラスチックを封じ込めたスノードームの6作品が「三河湾大感謝祭」で展示されることに決まりました。  内藤さんからは、見せ方を想定していない作品や作品の背景が伝わりにくい作品があり、パネルなどとあわせて展示するようにコメントがありました。松岡教授からは、現時点では未完成であるものの、作品それぞれの完成度に対してのアドバイスがあり、残り少ない時間ではあるものの一層のブラッシュアップをするよう指示がありました。展示にあわせ、9月末まで制作が行われることになります。  展示のスケジュールについては、三矢さんから説明がありました。2024年10月6日に「第11回三河湾大感謝祭」(西浦温泉パームビーチ、上記の6作品)、2024年10月10~12日「SDGs AICHI EXPO 2024」(愛知県国際展示場(Aichi Sky Expo)西尾市ブース、6作品)、2024年10月29日~11月24日「弁天サロン展示」(佐久島)、最終日の11月24日にはごみを拾いながらウォーキングするトレイルエコウォーキングもあり、ぜひ一緒に参加して欲しいとのこと。さらに、2024年12月5日~26日まで「佐久島ナビステーション 」(一色町)での展示となります。佐久島の今と課題を考えるアート作品、ぜひご覧下さい。

2024.9.20

デザイン領域、mozoワンダーシティと連携、木を使って作るワークショップ「森のがっこう」を開催

デザイン領域、mozoワンダーシティと連携、木を使って作るワークショップ「森のがっこう」を開催  デザイン領域では、名古屋市西区のmozoワンダーシティと連携し、木材を使い作品を作るワークショップ「森のがっこう」を開催しました。このイベントは、学生が立案し実際に企業や美術館でワークショップを開催する、デザイン領域の演習「デザインワークショップ」の一環で、mozoワンダーシティでは2022年から実施されているもの。今年度、mozoワンダーシティでは6月に引き続き2度目、小学校が夏休みに入った2024年7月27日(土)、28日(日)の2日間開催されました。学生達が考えた4種類のワークショップを沢山の子どもたちが参加し作品作りをしました。  今回のイベントでは、ガラス容器の中に木製チップを敷きどんぐりや木片でつくるキャラクターを飾る「小さな森のテラリウムづくり」、木箱に木片を自由に敷き詰めビーズなどを飾る「オリジナルモザイクアートをつくろう!」、かんなで木を薄く削ったかんなくずをメモ帳にし木の枝に芯を入れ色鉛筆をつくる「かんなでつくる木のメモ帳と枝色鉛筆づくり」、紐を引っ張ると体の一部が動く木製の人形をつくる「ウッドパペットづくり」の4種類のワークショップを楽しんでもらいました。4種類それぞれ20名ずつの提供となりますが、整理券を配布し始めると1時間ほどですべて完配となってしまうほどの人気となりました。遊びながらも熱心に制作に励む子どもたち、コミュニケーションしながら制作を手助けする学生、それを見守る保護者の方々、創作の魅力を楽しむ2日間となりました。  ヴィジュアルデザインコース2年 伊藤萌衣さんは、6月のワークショップで行われた「森のパティシエ」という木にデコレーションしてつくるケーキを提案、今回は日本の森林の現状を伝えるパンフレットで使用する“ウッドスタンプ”をデザインしました。「6月は針葉樹のスタンプでしたが、7月は広葉樹を説明するスタンプです。6月の針葉樹を基に、さらに進化させようと考えました。広葉樹の断面を写真に撮って、その年輪の模様をレーザー彫刻機で焼いて出しました。メンバーが描いてくれた可愛いイラストがあるので、その絵もできるだけきれいに見えるようデータを仕上げました」。6月に行った木のケーキづくりも好評で、12月にはさらに大規模なケーキづくりのワークショップの企画も進行中とのこと。ヴィジュアルデザインコースは、Webサイトや印刷物のデザインが主な専門となりますが、「木材という素材に触れ実際に手を動かして創作することの魅力をあらためて感じました」と、自身も創作を楽しんでいる様子でした。  メタル&ジュエリーデザインコース2年 松本沙莉さんは、今回のワークショップで提供された「ウッドパペットづくり」を提案。「mozoワンダーシティさんのmozoは、モゾモゾとなにかが動き出す音だと知り、動くおもちゃを作れば心惹かれて思い出にも残るものができるのではと考えました。顔の部分は子どもたちに描いてもらった絵をレーザー彫刻機でプリントしています。できあがって動いた瞬間、子どもたちが目をキラキラと輝かせてくれてよかったです」と声を弾ませます。「子どもたちというデザインの対象者が目の前にいて、その子どもたちのことを考えて作るというのが自分にとっては新しい体験です。特に、一緒に話ながら作り上げていくことも、自分が考えた企画を楽しんでもらえていることを実際に見ることができたことも、とても嬉しく思います。誰かのためにデザインするということを自分の中で確立していって、相手のことを考えたものを作れるように頑張って行きたいと思います」といいます。自分のコースとは異なる他の領域、素材に触れることや子どもたちとの交流は、自分の考えをより広くする貴重な経験になったようです。  今回の「デザインワークショップ」は、西岡毅講師・谷川司助教が企画しました。担当した西岡講師は「今年度は、良いアイデアもたくさん出て、とても良いワークショップができたのではと思います。領域を超えて学生同士協力し合って、やっています。いろいろな事に興味のある学生が多く、僕の研究室に何度も足を運び、レーザーカッターなどの道具の新しい使い方のアイデアを考えたりしてくれました。楽しくやってもらえたのではと思います」と学生たちの取り組みを称賛。「大事にしていた銘木の素材があるんですが、ついワークショップに提供してしまいました(笑)」と目を細めました。  提供者も参加者も、笑顔の絶えないワークショップとなりました。

2024.9.20

多治見市モザイクタイルミュージアム「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」 最終プレゼンテーション タイルで作る楽器を提案

多治見市モザイクタイルミュージアム「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」 最終プレゼンテーション タイルで作る楽器を提案  デザイン領域 スペースデザインコースでは、多治見市モザイクタイルミュージアム、名城大学理工学部建築学科と連携し「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」に参加、2024年4月16日(火)多治見市モザイクタイルミュージアムにて関係者を招き最終プレゼンテーションが行われ、作品を展示し新たなタイルの魅力を伝える提案を行いました。  「モザミュータイルラボ・リレープロジェクト」とは、モザイクタイルミュージアム、タイル産業関係者、大学が連携し、多治見市モザイクタイルミュージアム2階の産業振興展示室を刷新し、新たなタイルの魅力を発信してていく取り組み。2023年度から5年間継続して行われる事業で、今回がその第一回となります。本学スペースデザインコースの4年生、小松千聖さん、中嶋凌さん、秦慶次郎さん、松井花歩さん、南川凜々香さん、村井琴音さんの6名がプロジェクトに参加。昨年春から工場見学、フィールドワークを行い、タイル製造の背景や地域性など関係者や地元の方と交流しながら学び、タイルの魅力について考えてきました。タイルの可能性を広げ親しみがわくような作品として、タイルを叩いたときの音に着目し、素材としての面白さを際立たせる楽器を考案しました。  プレゼンテーションに先立ち、まずは作品の設営を行いました。楽器といっても単純な構造で、スチール製の支柱に糸でタイルを吊したもの。支柱1本がひとつの音となり、歩きながら順番に叩いていくと音階になっていてドイツ民謡の「山の演奏家」が奏でられます。  支柱の加工は、学生たちがパイプを加工、溶接して作成したもの。音程で長さが変えられており、視覚的にも音階の違いがわかるように設計されています。支柱の間隔が曲のリズムになるため、慎重に測りながら設置します。完成した作品は楽譜のようにも見えます。。屋外に設置しても変質しないタイルの特長、また、そのまま吊すだけということが返って素材感を際立たせ、タイルの特質を上手く生かした作品となりました。  夕刻からのプレゼンテーションには、多治見市モザイクタイルミュージアム代表理事 長江陶業株式会社 虎澤範宜さんをはじめ、工場見学でお世話になった株式会社カクジン 水野晶太代表、有限会社YMM 前田市朗常務、杉浦製陶株式会社 林航代表、有限会社丸万商会 古田由香里代表といった、多くのタイル産業関係者が集まりました。  プレゼンテーションでは、工場見学、フィールドワークと自分たちが経験してきたこと、フィールドワークで集めたタイルを袋に入れたときの心地良い音が作品のきっかけになったと説明されました。  2023年7月に行われた中間プレゼンテーションでは、タイル製造の特徴を生かした家具、タイルの製造工程を体験するワークショップ、タイルを使った楽器の3案を提案しました。3つの案から、楽器に絞り込み、たくさんのタイルを提供いただき音階のチェックを行い、最終的な作品に仕上げました。素焼き、せっ器(陶器と磁器の中間的な性質を持つ焼き物)、磁器、陶器の音の違いや、釉薬の有無などの違いなど、細かく調査したことなどが紹介されました。そして、タイルを飾りで終わらせず建材としてだけでないタイルの可能性を広げたい、とプレゼンをまとめました。  説明を終えたところで全員で屋外に移動、楽器を実演しました。木のバチを持ち歩きながらタイルを叩いていくと、見学者から思わず声が上がります。丸万商会 古田さんも「こんなきれいな音がするとは思わなかった」と驚いた様子。音を聞いてもらいプレゼンテーションは終了の予定でしたが、試してみたいと声があり、見学者がかわるがわるバチを手に音色を体験、好評を博しました。虎澤代表理事からも「タイル感謝祭でも、ぜひお客さんに観て欲しい」との声があり、急遽、タイル感謝祭でも展示することに決まりました。  質疑応答では「タイルの展示としても面白い、サンプルの見せ方の参考にしたい」「吊すことや音を出すこと、これまでまったく発想しなかった、とても良いと思う」「楽器という発想はなかった、モザイクミュージアムができて機会が増え、いろいろな使い方が考えられるようになった」「メーカーはどれだけたくさん作るかということばかり考えているので、楽器という使い方には大変驚いた。SDGsの考えやアイデアがあったらぜひ教えて欲しい」「タイルを叩くと音が違うということは誰でも知っていますが、よくここまで突き詰めて曲ができるまでやったと感動しました」「発想がすごく楽しいです。年齢関係なく子どもたちも体験できる、いろいろな方に知ってもらえることになれば産地の作り手としても嬉しい」とたくさんの感想をいただきました。ディスプレイに活用したいという声が多くあり、非常に意義深い提案になりました。  プレゼンテーションが終わってからも展示を前に、和やかな交流会が続きました。

2024.9.9

舞台芸術領域、前津児童館にてプロジェクションマッピング「お絵かきの森」を開催

舞台芸術領域、前津児童館にてプロジェクションマッピング「お絵かきの森」を開催  舞台芸術領域は、2024年8月23日(金)・24日(土)の2日間、名古屋市前津児童館とコラボレーションしプロジェクションマッピング「お絵かきの森」を開催しました。夏休み中の子どもたちが数多く訪れ、自分の描いた絵が映し出されるたび歓声があがりました。このイベントは、前津児童館からの依頼があり実現したもの。前津児童館 館長からは「教育機関との連携事業に取り組んでいきたいと考えていました。以前からプロジェクションマッピングをやってみたいと考えており、名古屋芸術大学に相談させていただきました。学生の皆さんと子どもたちの交流もとても楽しみです」とコメントをいただきました。  プロジェクションマッピングは、イベント・店舗向け販促支援サービスを利用したもの。子どもたちが描いた絵をその場でスキャンして取り込み、アニメーション化してプロジェクターで投影する仕組みです。会場は、前津児童館のホール(体育室)、広さがありプロジェクターを2台用意し連動させての投影となりました。映像の背景は海や森をイメージさせるもので、舞台芸術領域の学生が制作を行いました。また、投影するスクリーンは寒冷紗を使用したシースルーの布を立体的に構成し、投影される像が重なり、複雑に見えるようになっており、舞台美術のノウハウが生かされたものになっています。  イベントの時間になり、集まった子どもたちは順に絵を描き、素早く投影、絵を重ねて増やしていきます。一度に30枚ほどの絵をあわせて投影することができるといいます。自分の描いた絵がスキャンされるとすぐに表示され、子どもたちからは歓声が上がります。同時に、スクリーンに向かって駆けだし自分の絵と一緒に遊んだり、プロジェクターの前で手影絵を行うなど、提供側が考えてもいなかった遊びが、参加した子どもたちからどんどん生まれていきました。  舞台芸術領域舞台美術コース 3年 花井二葉さんは「手影絵で犬を作り描いた魚を食べる遊びや、スパンコールのついた服を着ている子がいてキラキラを反射させて遊ぶ子もいて、刺激になりました。自分を映してみることは想定していましたが、ほかにも新しい遊びを見つけていくのは子どもの感性なのかなと思います」と、想定以上の子どもたちの反応に大いに刺激を受けた様子。  舞台美術コース 2年生の、諏訪天音さん、間瀬美紀さん、成瀬葉菜音さんは「先輩が参加しているのを見て、一緒になんかできればいいなと参加しました。大学生活の中でいろいろ経験できるし、いいなと思っています。子どもたちがこんなに興味を持ってくれて、すごく楽しいです」(間瀬さん)、「私は外部とのコラボ案件があればできるだけ参加しようと思っていました。弟がいるんですが、弟の小さい頃を思い出しました。私が子どもの頃には、プロジェクションマッピングもこんな技術もなく、羨ましいなと思います。良い刺激になるのではと思います」(諏訪さん)、「子どもとふれ合うことにすこし苦手意識がありました、参加した子から描いた絵を見せられ『これどう?』って声をかけてくれ、なんか楽しいなと感じました。良い経験になりました」(成瀬さん)。  担当した石黒諭准教授は「3年生の授業で紗幕に森の背景を描くものがあり、制作した作品をお披露目する良い機会になりました。校内で2度テストして動作を確認し、順次万端で今回の公演となりました。学生から『ここまでって言われたら子ども目線だと冷めると思う』という意見があり、子どもたちが幕に近づけるよう、つり下げの強度など気を付けました。学生たちは、子どもに近い目線で遊べるよう安全性を考えてくれ、とても良い経験になったのではと思います。現場では、紗幕が想定よりも透けて背景が見えてしまう問題が発生しましたが、児童館の協力もあり非常灯を目立たなくしたり白い布を吊るなどして対応しました。本番ぎりぎりまで、常に直して良いものを作るという舞台美術の勉強にもなりました。子どもたちとふれ合うことで学生の顔つきが『お兄さん、お姉さん』になり、ふだんとは異なる彼らの新しい面を知ることができました。公演をやっていく中で『ここはもっと濃くしたほうが良い』、『ハイライトをこの辺にも入れたほうが良い』と学生から意見が出て、ブラッシュアップされていきました。積極的にかかわってくれるようになり、人を楽しませることやより良いものを作ることはどういうことなのかなど、実感できたのではないかと思います」と公演をまとめました。  参加してくれた子どもたちはもちろん、学生にとっても楽しく意義深いイベントになりました。

2024.8.29

ヴィジュアルデザインコース、庄内緑地の園内看板をリニューアル

ヴィジュアルデザインコース、庄内緑地の園内看板をリニューアル  ヴィジュアルデザインコースは、庄内緑地を管理する名古屋市みどりの協会・ミズノグループと連携し、庄内緑地に設置されている公園の案内看板を新しくデザインしました。看板の完成にあわせ、庄内緑地事務所 今井 鎮雄所長に看板を案内していただき、デザインを担当したヴィジュアルデザインコース 4年 鈴木雅也さん、松尾侑樹さん、吉田美結さんにお話を伺いました。  案内看板は、庄内緑地の入り口すぐ、庄内緑地グリーンプラザの前です。穏やかな色合いで園内の施設がアイコンで示され、季節の花もあしらわれています。昨年の春からプロジェクトは始まり、1年以上かかっての完成となりました。  庄内緑地事務所 今井所長からは「お客さんが最初に通る場所、いちばん目に付く場所です。学生さんの手によって、今までよりも見やすくイラストもわかりやすいものになりました。たくさんの人に見ていただき、公園の散策に利用していただければと思います。ありがとうございました」とお礼の言葉をいただきました。  松尾侑樹さんは「今回のような大きな看板は作ったことがなかったので不安がありましたが、みんなでアイデアを出し合い形になっていくプロセスを経ていくうちに、楽しんで制作できるようになりました。これから何年も残ってくれたらいいなと思います。私は花の部分を担当しましたが、看板なのである程度変色することも見越して鮮やかにするよう意識しました」。  鈴木雅也さんは「僕は文字を担当しましたが、伝えるためにどうすればいいかを考えました。機能として読みやすさがあり、親しみが持てるよう意識しました。PCで作業しているのと実際に出力して見たときの読みやすさの違いもあり、普段の課題との違いを感じました。仕事としてかかわり制作したときの責任や大切さを感じ、とても貴重な経験となりました」。  吉田美結さんは「マップのデザインは初めてで、何からリサーチすればいいのかから始まり、この公園の魅力は何だろうと考えました。海外のマップなども調べ参考にしています。プロジェクトが始まり1年間時間をかけて同じことについてデザインすることが、本当に貴重な機会ですごく良い経験になりました。マップはいろいろな方が利用するもので、やはり責任が大きくいつもの課題のデザインとは違い気を使いました。私は色合いやアイコンを担当しましたが、“水飲み場”がたくさんあり、マップに配置するとごちゃごちゃしてしまうので、目立たないようにしつつわかりやすいことを意識しました。池の白鳥のまつ毛など、親しみがわくように細かな部分にもこだわりが入っています」と、学生それぞれに責任と手応えを感じたようでした。  デザイン領域 片山浩准教授は「まず、公園に来られた方に親しんで見てもらえることがいちばん。加えて、長い期間掲示されるものなので一定の期間堪えうるデザインを考えてもらいました。文字の選び方、イラストレーション、レイアウト、すべてのデザインにおいて達成できているのではないかと思います。公園は年間を通して人が訪れるものであり、“花の見ごろ”を入れていますが、季節ごとにどんなことがあるのか想像できるような要素を加えました。ほかにもかわいいイラストレーションが仕込まれていますが、いろいろな人からいろいろなアクセスをしてもらえるようになったと思います」と出来映えを評価しました。

2024.8.10

カーデザインコース×朝日電装株式会社、2輪車の新しい操作系デザインを考えるプロジェクト、最終プレゼンテーション

カーデザインコース×朝日電装株式会社、2輪車の新しい操作系デザインを考えるプロジェクト、最終プレゼンテーション  2024年5月から始まったカーデザインコースと朝日電装株式会社様との連携課題「2輪車における新しいインターフェース」を考えるプロジェクトが、2024年8月1日(木)に最終プレゼンテーションを迎えました。5月から2ヶ月あまりという短期間に、アイデア出しからコンセプトを固め、モデリングまでを行う濃密な課題です。最終プレゼンを迎えるにあたり学生たちは直前までモックアップ造りに励んでいたようで、それぞれ作り込まれた作品を手に睡眠不足ながらも充実した面持ちです。  最終プレゼンテーションには、審査員として朝日電装様から代表取締役社長 山田和紀さん、技術部 部長佐野博之さん、技術部 課長 澤木祐介さんにお越しいただき、また、中間プレゼンテーションなど、ここまで講義でお世話になった水野孝義さん、水野直紀さん、三浦誠さんも加わり、6名での審査となります。  プレゼンテーションの持ち時間は、ひとり発表5分+質疑応答8分。モックアップを実際に触ってもらいながらコンセプトを説明します。スクーターやスーパースポーツ、オフロードといった2輪車のカテゴリーを選び、そのバイクに対しての新しい使い方や乗り方を模索し、インターフェースへと落とし込んでいます。  いざプレゼンテーションが始まると言葉に詰まってしまう学生もおり練習不足は否めませんが、話したいことや伝えたい内容がしっかりとあり、どの学生からも熱意の伝わる非常に良いプレゼンなりました。審査員の方々も真剣そのもので、全員が必ず実際にモックのハンドルを握って確かめ、コンセプト通りの操作系になっているのか質疑が飛び交います。実際の商品企画ほどの厳しさではないにせよ緊張感があり、学生にとって非常に良い経験になったのではないかと思います。  学生の発表したコンセプトも非常にユニークなものばかりで、審査員からは「これは考えたことがなかった!」と感心する声や「実際に作ってみたい」との声もあがり、非常に充実した最終プレゼンになりました。  今回は、朝日電装様のヒューマン・マシン・インターフェース(Human Machine Interface)の頭文字HMIにちなみ、ハーモニー賞(Harmony)、モーション賞(Motion)、イノベーション賞(Innovation)の3つの賞をご用意いただきました。ハーモニー賞は、前田瑠唯さんの「女性の手元を彩るユーザーインターフェースの提案」。現状のバイクの操作部分にはボディのような魅力的なデザイン要素が少なく、女性の気分があがるような曲線的な美しさとカラーリングを提案しました。カラーの選択には自分のお気に入りのネイルカラーを使うなど、細かな部分にもこだわりを持った作品です。  モーション賞は田中映旬さんの「まるで音楽を奏でるようなインターフェース」となりました。カフェレーサーを想定し、ギターのフレットをモチーフとした曲線と弦を弾くような独自のインターフェースが評価されました。審査員からは「ヤマハでは音にこだわる製品企画はたくさんあったが、ここまでの操作系はなかった。提案を持っていったら面白い!」と評価をいただきました。  イノベーション賞は野尻心音さんの「ビッグスクーターでの疲れを低減しより快適で楽しいインターフェース」が選ばれました。ドライブモードの切り替えや、ハンドウォーマー、ハンドクーラーといった快適装備など盛り込んだ多機能を使いやすいよう独自のインターフェースに落とし込んだ作品です。「本当にインパクトの強い作品。斬新でまさにイノベーション賞にぴったりです」と評価いただきました。受賞、おめでとうございました。  選考にあたり水野孝義さんからは「本当は全部に賞をあげたいです。選考では、意見が全員分かれ、どれが賞を獲ってもおかしくないレベルでした」と学生の提案を高く評価していただきました。  山田社長からは「本当に楽しい提案を拝見させていただいてありがとうございました。 今日、皆さんに発表していただいたものは、今度は我々が宿題としていただいきアイデアを咀嚼してどうやったら次のステップへ生かしていけるか、しっかりと検討していきたいと思います」と評価の言葉をいただきました。  最終プレゼンを終え、それぞれの作品を前に学生たちの晴れやかな表情が印象的でした。

2024.8.8

世界コスプレサミット2024 前夜祭レッドカーペットセレモニーを協賛 ウィンドオーケストラ、コスプレサークルが会場を沸かせました

世界コスプレサミット2024 前夜祭レッドカーペットセレモニーを協賛 ウィンドオーケストラ、コスプレサークルが会場を沸かせました  世界のコスプレイヤー・コスプレファンが集まり、国際交流・ 文化交流を創造する世界最大級のコスプレイベント、「世界コスプレサミット2024」。本学は、例年前夜祭のレッドカーペットセレモニーを協賛、今年もウィンドオーケストラの生演奏と学生コスプレイヤーが参加し、イベントを大いに盛り上げました。  2024年8月3日(土)、4日(日)に愛知芸術文化センター、中部電力 MIRAI TOWER、Hisaya-odori Park、大須商店街といった名古屋市内の各所で行われるコスプレイベントに先立ち、2024年8月2日(金)の夜、名古屋市栄のオアシス21にて、「名古屋芸術大学 presents 世界コスプレサミット2024 前夜祭 レッドカーペットセレモニー」として前夜祭が開催されました。  会場には豪華なレッドカーペットが敷かれ「ワールドコスプレチャンピオンシップ 」に出場する36の国・地域の代表選手と過去代表(WCSアルムナイ)が、大村愛知県知事、河村名古屋市長ら来賓とともにパレード、イベントを盛り上げる華やかなセレモニーです。その会場で遠藤宏幸 准教授の指揮によるウィンドオーケストラ、鷹野雅史 教授の電子オルガンの生演奏で、セレモニーを盛り上げます。ウィンドオーケストラには約100名の学生が参加、今年3月に逝去された鳥山明氏への追悼の意を込めて学生はドラゴンボールの“亀仙流の道着”を中心に鳥山作品のキャラクターに扮しました。指揮の遠藤准教授もドラゴンボールの“亀仙人”、鷹野教授は“トランクス”の扮装で会場を沸かせます。演奏ももちろん鳥山作品にちなみ、ドラゴンクエストに始まり、ドラゴンボールメドレーを織り交ぜながら、ポケモン、エヴァンゲリオン、推しの子など、パレードを盛り立てました。  パレードは来賓からスタート。鳥山作品のアラレちゃんに扮した大村知事、ベジータの河村市長、勇者ロトに扮したオアシス21 代表取締役社長の菊池文泰氏、そして鳥山明さんの自画像に扮した世界コスプレサミット実行委員長 小栗徳丸氏から始まりました。続いて、本学 経営本部地域・社会連携部 田中聰部長が真っ赤な上下に身を包み左腕にサイコガンを持つ男 コブラになりきって登場。さらに、昨年のコスプレサミットを機に結成されたコスプレサークルからコスプレイヤーの、霙(みぞれ)さん、薔薇ひなたさん、 日比無(ひびな)さん、ゆうさん、てとさん、 みりんさん、 明けに日の出さん、 茶々はるさん、くのめさんらが登場、パレードに華を添えました。  奏でられるおなじみの楽曲に会場は大いに盛り上がり、音楽の楽しさ、コスプレの楽しさを感じる前夜祭となりました。  また、翌日には愛知県芸術文化センターにおいて、コスプレパフォーマンスを披露し、世界No.1のコスプレイヤーを決定するワールドコスプレチャンピオンシップが開催されました。ドラマティック部門「名古屋芸術大学賞」はメキシコ代表が受賞し、地域・社会連携部 田中聰部長が浪人姿でそのプレゼンターを務めました。

2024.7.23

コミュニケーションアートコース 豊橋市自然史博物館 特別企画展「キセキの結晶・鉱物」にてオブジェを制作・展示

コミュニケーションアートコース 豊橋市自然史博物館 特別企画展「キセキの結晶・鉱物」にてオブジェを制作・展示  名古屋芸術大学は、長年にわたり豊橋市自然史博物館との連携事業を行っています。  今年度は、2024年7月12日(金)〜9月23日(月・休)に開催されるにあわせ、コミュニケーションアートコース、工芸コースの生徒が結晶のオブジェを制作、設置しました。  このオブジェは「キセキの結晶・鉱物展」の来館者に対し、SNSなどで発信できるような記念撮影スポットがあればいいのでは、というオーダーから制作が始まりました。  本校の卒業生でもある、コミュニケーションアートコース 加藤真浩講師は、「学生時代に、自然史博物館とは恐竜や昆虫などのオブジェを制作・展示したことがありました。今回は「キセキの結晶・鉱物」という企画展のテーマに合わせ、イラストチックな、分かりやすい結晶の形として制作しました。」と今回の作品について説明しました。  作品を制作した工芸コース2年 町田歩兎さん、コミュニケーションアートコース2年 松浪七海さんは、別のプロジェクトで発泡スチロールでの造形を経験していたということで、加藤講師から声がかかり、参加を即決したということです。  町田さんは「先生のアドバイス通りに進めたという感じです」と笑いましたが、実際には「これまでに恐竜や昆虫といった有機的な形を発泡スチロールで制作をしていましたが、今回は結晶なので綺麗な断面を作るということに特に神経を使いました。その辺りが難しかったことでもありますし、より良い制作方法を学生2人と考えながら制作を進めていったことが彼らの勉強にもなったかと思います」(加藤講師)と振り返り、試行錯誤の様子がうかがえました。  松浪さんは「普通はゴミになってしまう切れ端をそのまま土台として使うなど、いかに材料の無駄をなくして制作するかということを学びました」と、制作時の工夫について聞くことができました。  加藤講師は「まだ2年生なので、比較的小さな作品を作っていますが、 大きいものを作るとなると、運搬のことを考えて取り外しができるようになど、考える事がたくさんあります。そういうところが彼らの学びに繋がったと思います」と、今回の意義についても語りました。  オーダーをいただいた豊橋市自然史博物館 調査研究グループ 主任学芸員 (脊椎動物担当)安井謙介氏は「恐竜や昆虫といった生物と違い、インパクトのあるものが作れないかなと思っていましたが、今回は水晶の結晶が飛び出る、いかにも自然界で見つかった水晶通りのものが巨大なサイズで仕上がり、非常にインパクトのある、今回の特別展のコンセプトに合う模型だったので非常に感謝しております」と感想をいただきました。 特別企画展「キセキの結晶・鉱物」