雨の日に杖を持ちながら傘を保持するための工夫

  難病のため体幹機能が不安定で杖を使用している方から相談を受けました。
 「雨の日の通勤は、片手に杖、もう片方の手に傘を持つことがとても大変です。傘をリュックサックに固定する部品を買いましたが、歩くと傘が傾いてしまい安定しません。工夫を一緒に考えてもらえないでしょうか。」
 ご自身が購入した傘固定用品(リュックサックに後付けするタイプ)とリュックサックをお預かりして、被服ボランティアとともに工夫を考え、製作することにしました。

材料リスト

ナイロン製50mm幅テープ
50cm
面ファスナー50mm幅
85cm
面ファスナー40mm幅
50cm
面ファスナー25mm幅
30cm
バックル
1個
防水生地110cm幅
40cm

材料費

2,300円程度(リュックサック防水カバー作成代も含む)

作り方

 お預かりした傘保持用部品は土台となる50mm幅ナイロンテープに縫い付け、裏面に面ファスナーを縫い付けます。傘のシャフトが肩の前方で固定できるように、発泡板を三角すいの形状にして防水布でくるみ、傘保持部品と同じ土台に縫い付けます。
 リュックサックには体幹ベルトを増設するとともに、右肩ベルトにはもう片方の面ファスナーを縫い付け、土台ごと付け外しができる仕様にします。

効果と依頼者の感想

お渡しした完成品

 傘保持ベルトをリュックサックに固定できるようになり、歩行時の揺れや多少の風で傘が傾くことはなくなりました。依頼者からは「杖と傘を一定時間持って歩く場面では、これを使った方が安心です。雨の日の外出がしやすくなりました。」とのコメントをいただきました。

使用の様子

なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。お気軽にご相談ください。

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