エレベーターの押しボタン用の自助具の製作

 この事業所の施工業者は車いすの方でもエレベータのボタンを押せるように、ある程度低い位置にボタンを設置されたのですが、事業所職員から『手が上がらず、自分でエレベータのボタンを押せない人がいるので、ひもを引く形で押せるようにできないだろうか。』とプラザに相談がありました。そこで、この押しボタン用の自助具を作ることにしました。

材料リスト

アクリル板、合板及びアルミ板
適量
プーリー(工作用パーツ)
4個
ゴムローラー、ゴムボール、リング
各1個
引張バネスプリング8mmφ×20mm
1本
スライドレール(机引き出し用)
1本
その他ネジ、金属部品など
 

材料費は1台で3,000円程度

作り方

 スライドレールの一端にゴムローラーを固定し、もう一端に引張バネスプリングを取り付けます。アクリル板を曲げ加工して、全体にカバーとして取り付けます。ひもが通るところにはプーリーを付け、その動きがスムーズになるようにし、ひもの一端にはゴムボールとリングを付けて引きやすくします。

工夫した点と使い方

 机の引き出しに使われているスライドレールと引張バネスプリングを使って、ひもを引いてスライドレールが伸縮する方法を考えました。
 ボタンを押す代わりにゴムローラーを用い、ひもを引くとそれが転がりながら上に動いてボタンを押さえるよう、スライドレールの位置・角度を決めるのに大変苦労しました。また共用で使うため、ボタンを押す方もいるので、押しにくくならないように自助具の配置にも気を遣いました。

エレベータ概観(押しボタン下に自助具を設置した様子)

ボタンを押すための伸縮機構

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