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福祉用具制作

2021.7.14

3Dプリンタで持ちやすいグリップとリーチャーを作る

3Dプリンタで持ちやすいグリップとリーチャーを作る  なごや福祉用具プラザでは工房をリニューアルし、3Dプリンタを利用した自助具製作ができるようになりました。 今回はご相談者が持ちやすく、ブラシが取り付けられるグリップとリーチャーを製作しました。  ご相談者はお風呂で身体を洗う時、足指の間や耳裏まで手が届きません。 また市販の洗体ブラシでは重くて使用しづらいため、十分に洗うことができませんでした。 最近、握力の低下も感じておられました。 今回3Dプリンタで製作したことでご相談者の持ちやすいグリップとリーチャーの設計・造形を行うことができ、気になっていた足指間・耳裏をご自身で十分に洗うことが可能となりました。 材料リスト 3Dプリンタ用フィラメント(PET-G) 重量 足指用リーチャー 30g(グリップ19g、パイプ11g) 耳裏用グリップ 14g 作り方  データを作成して、3Dプリントします。 プリントされた作品の不要な部分を落として、滑らかになるように研磨して、完成です。 製作費 お問い合わせください。 3Dプリンタを使用したメリット 「製作するときに型が不要」「一つから製作できる」「同時に様々な形ができる」「再設計・再造形が容易になる」などがあります。 足指洗い用 延長するパイプにブラシを直接接続できます。 耳裏洗い用 ブラシがグリップに直接接続できます。 持ち手の形状の変化 持ちやすさを考慮して再設計・再造形しました。 (下から上へ) なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2021.7.14

〜生活をよりゆたかに〜 なごや福祉用具プラザの工房がリニューアルオープン

〜生活をよりゆたかに〜 なごや福祉用具プラザの工房がリニューアルオープン 「工房」って何をするところ?  私たちの生活をサポートする道具である『福祉用具』は、使用する方の状況に合わせて「調整」や「改造」、「新規製作」が必要になる場合があります。  なごや福祉用具プラザでは、ご利用者に最適な福祉用具を提供するために平成9年の事業開始より工房を設置、リハビリテーション工学技師、作業療法士などの専門知識・技術を持った支援者とボランティアが協働しながら、一人ひとりの障害や生活の状況にあわせた支援をしています。 リニューアルの目的は? さらに豊かな生活へ「競技用補装具マッチング支援」  令和2年度に障害者スポーツ振興の取組として「競技用補装具マッチング支援」を新たに開始しました。 これを機に工房の改装工事を行い、令和3年4月リニューアルオープンしました。  これまで以上に多くの方に対し、日常生活はもちろん、スポーツ分野での活動も豊かにするお手伝いができるよう取り組んでいます。 支援の輪を世界へ拡げる「デジタルファブリケーション」  デジタルデータはご利用者の状況に合わせた微調整や同じものを容易に作ることができるという利点があります。 またインターネット上で公開することにより必要とする方へ提供でき、設計時間の短縮やよりよい用具設計のための流用・活用が可能です。 なごや福祉用具プラザでは今後設計したデジタルデータを積極的に公開していきます。 支援の具体例 ボッチャ競技で使用するランプ(勾配具)に脚をつける 事例の詳細はこちら 入浴カランを回しやすくする後付けレバーの製作 事例の詳細はこちら 人工呼吸器用レインカバーの製作 3Dプリンタで持ちやすいグリップとリーチャーの製作 事例の詳細はこちら ▲工房を使って活躍するボランティアの紹介はこちらをクリック 3Dプリンタ 3Dデジタルデータを基に、溶かした樹脂を積み重ねたり、液体樹脂に紫外線を当てて硬化させたりして、立体物を造形できます。 造形できる大きさや方法の異なる3機種を導入しました。 レーザーカッター 素材にレーザー光を当てることによって切断、彫刻、マーキング加工ができます。 CNCルーター 3Dデジタルデータを基に、木材、アルミ、樹脂などを3Dで切削加工、彫刻ができます。 カッティングプロッター カッティングシートや画用紙、布など薄い素材をデータで読み込んだデザインの形通りに裁断する機械です。 職業用ミシン 特殊生地、厚手生地を使った被服の縫製が可能になりました。 各種部材 製作に必要な部材を用意しています。 木工旋盤 木材を回転させて刃物を当て、円形や円柱の物を造形できます。 ハンドツール類 ドライバー、ハンマー、クランプ等、各種ハンドツールを揃えています。 バンドソー/集塵機 材料の切断や穴開けをします。 集塵機で削りかすやほこりを吸い取ります。 卓上旋盤/卓上フライス盤 金属、樹脂、木材等を切削加工する工作機械です。

2021.3.12

大きさの異なるハーモニカの固定補助具

大きさの異なるハーモニカの固定補助具  手の不自由な本人がハーモニカを吹く際に、首にかけるハーモニカホルダー(金属製、市販品)と、上下2段に吹き口があるハーモニカを使っていましたが、新たに1段のハーモニカを購入したところ、ハーモニカホルダーの幅に収まらないことがわかりました。 両親から「本人がそのハーモニカを吹けるように、なんとか固定できないだろうか。 」とプラザに相談がありました。  そこで、ハーモニカを固定する補助具を製作し、取り付けることにしました。 材料リスト アルミ角パイプ(15mm×15mm) 1本 亜鉛鉄板(0.5mm厚) 2枚 固定ネジ(M3) 4か所 材料費は800円程度 作り方  ハーモニカホルダーの取り付け部分の幅に合わせてアルミ角パイプを切ります。 ハーモニカの大きさよりも若干小さく木型を作り、そこへ亜鉛鉄板を表と裏で1枚ずつ押し当てて曲げ加工を行います。 この亜鉛鉄板をアルミ角パイプの上下面へネジで固定します。 工夫した点と使い方  当初ハーモニカの固定補助具を角材と透明アクリル板で製作しましたが、ハーモニカを透明アクリル板でズレないように押さえることができませんでした。 そこで、この固定補助具の材料を見直し、強度を考えて亜鉛鉄板に変更しました。 また亜鉛鉄板をハーモニカに密着させてズレないように木型は若干小さく作り、そこへ曲げ加工を行いました。  完成した固定補助具は亜鉛鉄板でアルミ角パイプを挟んだ形になっており、重量は97.5gでした。  使い方は、曲げ加工した亜鉛鉄板上下の間にハーモニカを挟んで固定します。 なお、ハーモニカを傷つけないように亜鉛鉄板を荷造り用の透明テープで保護しました。 本人はハーモニカを吹けるようになり、音楽の授業に参加しています。 ハーモニカを挟んだ様子 使用の様子 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2020.11.10

感染症予防に役立つ自助具を作る

感染症予防に役立つ自助具を作る  なごや福祉用具プラザでは年度初めから新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、各種の講座や研修が中止・延期になっていました。 そして6月の緊急事態宣言解除後、8月開催の「自助具製作講座」で対応できるものがないかを検討した結果、『ドアオープナー』が良いと判断し、今回これを作る講座を企画しました。 ドアオープナーとは扉の引き戸などを手で触らずに開けることができる道具です。 2020年6月の時点ではドアオープナーが市販され始めた頃で、プラスチック材料や金属で作られたものが1,000円から3,000円の価格帯で販売されており、気軽に使えるとは言えない状況でした。 材料リスト 透明アクリル板(3mm厚) 130×70mm 21枚 専用接着剤 適量 材料費は500円程度 作り方  透明アクリル板2枚を専用の接着剤で貼り付けます。 そして接着した透明アクリル板へドアオープナーの型紙をマジックでなぞり、描きます。 なぞった線に沿って糸鋸などで切っていきます。 曲線ばかりなので慎重に切断します。 そして、その切った角をヤスリで削って平らに面取りします。 最後にひもを通す穴をドリルで開けます。 それぞれの作業では機器前の床に足形を貼付し、ソーシャルディスタンスを保つように注意喚起しました。 切断・穴あけ時の作業環境 左:加工途中の材料 右:完成品 使い方  ドアオープナーの端を握って、引き戸等をひっかけて扉を開けます。 またエレベータのボタンや照明のスイッチなどを押すためにも使えます。 使い終わったら水洗いやキッチン用洗剤で洗うと良いでしょう。 なおウエットティッシュで拭くことも良いですが、アルコール成分が入っているとアクリル板が白く変色してしまうことがありますので、注意してください。 引き戸の場合 エレベータボタンの場合 レバーハンドルの場合 照明スイッチの場合 水道蛇口の場合 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2020.7.8

ボッチャ競技で使用するランプ(勾配具)に脚をつける

ボッチャ競技で使用するランプ(勾配具)に脚をつける  障害者スポーツセンター職員から「ボッチャ競技で使用するランプ(勾配具)に脚をつけてもらえないだろうか。 」とプラザに相談がありました。 ランプとはボッチャボールをジャックボール(目標球)のある方向へ転がす走行路のことです。 通常はこのランプを競技アシスタント(支援者)が競技者の指示のもとに支えて持っているのですが、「揺れたりして安定しないため、固定できるように脚をつけてほしい。 」とのことでした。 そこでこのランプ用の脚を製作し、取り付けることにしました。 材料リスト フレームパイプ2m 1本 パイプスタンド 1台 マルチコネクタ・ノブボルト付き 1個 マルチコネクタ 1個 アルミ板2mm厚/3mm厚 適量 固定ネジ 22か所 脚・土台12mm厚 300×250mm 材料費は4,000円程度 作り方  フレームパイプをカットし、垂直に立てるパイプ2本(高・低)と、それらをつなぐ水平パイプ1本を用意します。 それら全てをマルチコネクタでつなぎます。 垂直に立てるパイプ2本の先端にはアルミ板で製作したジョイントをネジ止めし、さらにランプ裏面へコの字のアルミ板を貼付してネジ止めします。 また垂直に立てたパイプ(高)は床に設置するため、パイプスタンドを取り付け脚・土台と固定して安定させます。 工夫した点と使い方 脚なしの様々なランプ  使用するランプ自体は木材でできており、ボッチャボールがころがる板部分は4mm程度の厚さしかありません。 そこへアルミ板を貼付して脚を取り付けるので、固定ネジの長さに注意しました。 また車いすを利用されている競技者が、十分ランプに近づけるよう、脚・土台の大きさにも配慮しました。  使い方はランプ上部にボールを置き、手やスティックなどで転がします。 ランプに脚が付いたことで、競技アシスタントが手で持って支えることがなくなり、揺れることなく安定して使用できるようになりました。 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2020.3.11

パソコンで使用するトラックボールにクリックを保持する機能を追加する

パソコンで使用するトラックボールにクリックを保持する機能を追加する  左右の指に欠損のある方からトラックボールの操作がやりにくいので、改造して使いやすくしてもらえないだろうかとプラザに相談がありました。 その本人から理由を詳しく尋ねると、「左クリックボタンを押したままカーソルを移動させる、ドラッグ操作がうまくできないので、トラックボールに左クリックを保持する機能を付けてほしい。 」とのことでした。 それならばトラックボール製造メーカーのWebサイトに設定ソフトがあり、実現できることを本人へ伝えましたが、そのソフトと使用しているイラストレーターソフトのキー設定が競合していて、絵を描く機能で使えないものがあるので物理的にドラッグしたいということでした。 そこで別のスイッチを取り付けて、左クリックを保持する機能を持つようにトラックボールを改造することにしました。 材料リスト 鉄板(スイッチ固定用) 1枚 オルタネイト型スイッチ 1個 両面テープ 適量 結線用のリード線 適量 材料費は400円程度 作り方  まず鉄板を折り曲げて、スイッチを固定できるように台を作り、その上面に穴を開けてスイッチを挿入し、ネジ止めします。 スイッチ両端にはリード線をハンダづけします。 次にトラックボールの蓋を開け、左クリックボタン部分にこのリード線をハンダづけし、蓋を閉め、トラックボールと台を両面テープで固定します。 工夫した点と使い方  当初トラックボールの曲面に穴を開けてスイッチを取り付ける方法を検討しましたが、それだとスイッチが傾斜したままになり、本人にとって押しにくくなるので、台を製作して横に置き、スイッチを垂直に取り付けました。 このスイッチはON/OFFロック機能を持つオルタネイト型を採用しました。  使う場合は、左手中指でボールを回してカーソルをデスクトップ上のアイコンへ持っていき、右手小指でスイッチを押し込んでロックした後、左手でボールを回して移動させ、そこで右手小指でスイッチを押してロック解除し、ドラッグ操作を代替できます。 トラックボール右横のスイッチ トラックボール操作の様子 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2019.11.15

特別支援学校教員から、手で持たずに切れるはさみの製作を依頼され、児童・生徒が様々な作業の中で使用し、自立活動につながった事例

特別支援学校教員から、手で持たずに切れるはさみの製作を依頼され、児童・生徒が様々な作業の中で使用し、自立活動につながった事例  これまで児童・生徒の身体状況によって、はさみを持って作業できる場合とそうでない場合があって、必ずしも全員が作業に参加できていませんでした。 重度の脳性まひの児童・生徒が作業に参加できるように「はさみを持たなくても切ることができるような道具を作っていただけませんか。 」と相談がありました。  そこで手で持たずに押して切れる、はさみ自助具を製作することにしました。 材料リスト はさみ 1本 木材 適量 鉄板(はさみ固定用) 適量 バネ 2本 ネジ 6本 材料費は2,100円程度 作り方  はさみは柄の片方を2つの木材ブロックにはさんで垂直に固定します。 バネは、はさみのもう一方の柄と台座とをつないでネジで固定して取り付けます。 この柄には手を置いて押せるように水平板を固定し、木材の各部品を接着します。 工夫した点と使い方  市販品に、はさみ自助具はありますが台座がなく不安定なので、これを参考に台座を取り付けて安定感のあるはさみ自助具を製作しました。  はさみの刃は切れ味を良くするために噛み合わせを修正して紙の滑りを防止しました。 また、はさみの柄を持たず、手で押して切れるように柄部分に水平板を固定しました。 なお、はさみには台座と水平板の間に2本のバネを入れて、水平板を押した後、バネの力で元の位置に戻るようにしました。 バネがどのくらいの力で押せるか、その硬さを選択するのに苦労しました。  使う場合は、はさみの刃部分に紙の端を挿入させて置き、はさみの柄部分の水平板を手や腕で上から押すことによって切ることができます。 市販品のはさみ自助具 はさみ外観 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2019.7.12

障害者スポーツセンターの利用者が競技練習に参加するために、カローリング用スティックを製作

障害者スポーツセンターの利用者が競技練習に参加するために、カローリング用スティックを製作しました  カローリングとは氷上スポーツのカーリングからヒントを得て誕生した、様々な世代で楽しめるインドアスポーツです。 障害者スポーツセンター職員から、障害のある方がカローリングを行うために必要なスティックを作ってもらえないかと相談がありました。 これまで職員がほうきやモップの柄を使って手作りしていましたが、短くて重いことで使える利用者に制限があり柄の長さを調整できて軽いカローリング用スティックを作ってほしいとのことでした。 そこで要望どおりのカローリング用スティックを製作することにしました。 材料リスト 掃除用の伸縮する柄 1本 塩ビパイプ及び木材、アクリル板 適量 ネジ 2本 蝶ネジ 1本 材料費は700円程度 作り方  柄の先端をカットし、そこへ持ち手を押さえる木製の台座と、縦半分に切った塩ビパイプを取り付けます。 塩ビパイプには滑り止めのゴムシートを貼り付けます。 台座は蝶ネジで角度調整ができるようにします。 工夫した点と使い方  全体の重量が重くならないように店頭で軽い柄を探すのに苦労しました。 また柄の先端が重いとモーメントにより手で持つところに負荷がかかり大きくなるので、これも重さに注意しました。 ジェットローラー(カーリングでのストーンと同様のもので裏面にキャスターが付いている。 )の持ち手をスティックで押さえるのに、利用者の扱いやすい長さや角度があるので、全長及び先端部の調整ができるようにしました。 これまで使っていたスティック カローリング用スティックを持つ様子 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2019.3.15

これまでと同じようにパソコンを操作したい

これまでと同じようにパソコンを操作したい  ベッド上の移動介助は、介助者に大きな負担となり、腰痛の原因となる場合が数多くあります。 また、人力のみの力任せな介助は利用する方にも体的な負担になり、床ずれ(褥瘡)や関節の可動域が制限されてしまう拘縮など、二次障害の原因にもなりかねません。 「持ち上げる、引きずる、抱え上げる」そうした人力のみの力任せな介助は、介助者、利用者の双方に大きな負担となります。 利用者の体の動きに合わせて適切な用具を選択することが基本です。  今回は「ベッド上での移動ができない利用者を介助する際に生じる体の圧迫などを軽減し、かつ介助者の負担も軽くできないか」というご相談を事例に、多くの方に利用いただけるスライディングシートを使った移動方法をご紹介します。 本人の可能な動作で操作できる、専用のマウスを製作 材料リスト プリント基板 30×70mm 1枚 REVIVE USB 1台 レバースイッチ 4個 押しボタンスイッチ 1個 結線 適量 材料費は5,700円程度 作り方  基板の表へ上下左右4方向にレバースイッチを並べ、すぐそばにマウス左クリック用の押しボタンスイッチを配置して裏からハンダ付けします。 各スイッチの結線をREVIVE USBの端子につなぎ、ハンダ付けします。 それらをお菓子のケースに収納します。 工夫した点と使い方  REVIVE USBは、オリジナルUSB入力デバイスを作るための小型モジュールで専用ソフトウェア(簡単設定ツール)によってマウスカーソルの方向や速度を割り付け可能なものです。 本人はマウススティックを動かせる範囲(可動域)が狭いので、縦横30mm以内にレバースイッチ4個と押しボタンスイッチ1個を配置し、それを押す力は軽いものを選択しました。 本人はベッドに横向きの姿勢(側臥位)で、口にマウススティックをくわえて専用マウスを操作します。 また文字入力はパソコンのスクリーンキーボードを使っての代替で可能となりました。 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2018.11.11

GE

片手でも編み物ができる一本針と編み針を固定する台

片手でも編み物ができる一本針と編み針を固定する台  脳梗塞で右麻痺のある女性から、昔のように編み物をしたいと相談がありました。 編み物は編み針を両手に持って毛糸を編んでいきますが、片手が使えないと編むことができません。 しかし、手の不自由な方のための商品があり、編み針を固定する台と組み合わせれば、うまくできそうであることがわかりました。  なお、この商品は、太さの種類はありますが、長さは1種類しかありません。 ご利用者から既存のものより長くして作ってほしいと要望がありました。 そこでご利用者が希望する太さ・長さの編み針と、編み針を固定するための台を製作することにしました。 改良を加えた柄を太くする自助具をプラザで作ることにしました 材料リスト 塩ビパイプ48mmφ 1本 塩ビパイプブロック 8個 ネジ3mmφ 8本 材料費は600円程度 編み棒の工夫 試作品の先端は、安全性を考慮し丸みを持たせました。 編み目への通しやすさを優先し、形状を整えました。 作り方  編み針は透明アクリル棒を平ヤスリ等で丁寧に削り出します。 固定台の製作はベニヤ板上、短辺側中央に木材ブロックを載せて裏からネジ止めし、そのブロックにローラーキャッチ2個を左右に並べて固定します。 工夫した点と使い方 麻痺側の右手で固定台を押さえ、左手でローラーキャッチに編み針をはさんだ後、毛糸を持って編んでいきます。  プラザとしては、編み針の先端は毛糸がひっかかり、尖らず安全にと思い、丸みを持った形状にしましたが、ご利用者からは編み目へ通しやすくするため先端を既製品と同じように細くしてほしいとご意見をいただきました。 そのため、透明アクリル棒を丁寧にヤスリで削り、編み針の先端を細く仕上げました。 また、編み針を長くしたことで編み目を送りやすくなり、編み針を固定台から外して編み目をずらす回数が減りました。 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。