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プラザの取り組み

2021.2.9

介護ロボット地域フォーラム事業「介護ロボットあいち・なごやフォーラム2020」開催 第1回「見守り・介護業務支援」

介護ロボット地域フォーラム事業 介護ロボットあいち・なごやフォーラム2020開催 第1回「見守り・介護業務支援」  2020年11月22日、なごや福祉用具プラザにて「介護ロボットあいち・なごやフォーラム2020」の第1回を開催しました。  このイベントは、名古屋市総合リハビリテーション事業団が主催するもので、全国47都道府県で行われている厚生労働省「介護ロボット地域フォーラム事業」の愛知県版介護ロボット地域フォーラムとなります。 センター長挨拶  例年は大きな会場に大勢の方をお招きして開催しておりましたが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、必要な情報を安全にお届けするための工夫をしました。  介護ロボットメーカーのプレゼンテーション及び展示・体験は「テーマ」毎に開催日や展示期間を変え、スケジュールを事前に公開しました。 事前申込制とし、相談員が個別にご説明することで来場者が密にならないように対策をとりました。 また、介護ロボットシンポジウムはWeb開催とし、期間中は何度でも視聴できるようにしました。 セミナー開催  午前のセミナーは介護ロボットメーカーによるプレゼンテーションが行われ、4つの介護ロボットメーカーによる5つの製品の特徴や導入事例を紹介しました。 その後、展示スペースで実機の実演、質問を受けました。 受講者からは実際の利用者さんを想定した具体的な質問が多く出され、充実した時間となりました。 見守り・介護業務支援ロボット ★シルエット見守りセンサ キング通信工業㈱ 見守り支援  シルエット画像で判別することによって、利用者のプライバシーに配慮しながら、徘徊やベッドからの落下などの問題を未然に解決することが可能です。 不要な訪室を減らし、履歴から何が起こったのか確認できます。 ★見守りライフ トーテックアメニティ㈱ 見守り支援  ベッド脚に敷いた荷重センサから得られる情報により、利用者のベッド上の動きを検知し、パソコンやスマートフォンで表示・通知する見守りシステムです。 レンタル2,000円/月~ ★見守り支援システム「眠りSCAN」 パラマウントベッド㈱ 見守り支援  マットレスの下に設置したセンサにより、体動(寝返り、呼吸、心拍など)を測定し、睡眠状態を把握します。 活用することでケアプランの改善や職員の負担軽減、利用者の生活習慣の改善などにお役立ていただけます。 ★SCOP(スコップ) (福)善光会 介護業務支援  必要な情報を一覧化し、手書きでも音声でも入力ができ、基本的な記録内容は全てタップで入力できます。 リアルタイムで情報共有ができ、スピーディな申し送りにつながります。 ※SCOP homeはレンタル100円/月×定員数(別途初期費用) ●EGAO link ㈱アズパートナーズ 介護業務支援 ◎みまもりシステム ㈱エイビス 見守り支援 ◎ケアロボ1 ㈱テクノスジャパン コミュニケーション支援 ◎メンタルコミットロボパロ ㈱知能システム コミュニケーション支援 ◎スマイビS ㈱東郷製作所 コミュニケーション支援 ◎おはなししようね! 夢の子ユメル・ネルル ㈱タカラトミーアーツ コミュニケーション支援 ◎おしらせハリくん 群馬電機㈱ コミュニケーション支援 ◎なでなでネコちゃん トレンドマスター㈱ コミュニケーション支援 ◎なでなでワンちゃん秋田犬 トレンドマスター㈱ コミュニケーション支援 ◎こんにちは赤ちゃん トレンドマスター㈱ コミュニケーション支援 展示・体験・相談会  午後からは2組に分かれ、①プラザ職員による講座と②現在プラザで展示されている「見守り・介護業務支援」ロボットの紹介を交互に行いました。 ①講座はプラザが行った介護ロボット導入事例による具体的な効果をスライドで示しながら介護ロボット全般情報を共有。 ②での受講者からの質問は意欲的で時間が不足気味になる場面もあるほどの充実ぶりでした。 主催 社会福祉法人名古屋市総合リハビリテーション事業団 なごや福祉用具プラザ 厚生労働省 後援 愛知県 名古屋市 公益財団法人テクノエイド協会 名古屋市老人福祉施設協議会 公益社団法人愛知県理学療法士会 一般社団法人愛知県作業療法士会 なごや福祉用具普及協議会 社会福祉法人なごや福祉施設協会

2020.7.8

名古屋市総合リハビリテーション事業団が提案する新型コロナウイルス感染症対策

心身共に元気で今冬を乗り切るために 今から始める健康習慣 名古屋市総合リハビリテーション事業団が提案する新型コロナウイルス感染症対策  新型コロナウイルスの流行で、外出自粛要請や緊急事態宣言、3密の回避など、大きく日常の生活が変わってしまいました。 愛知県では感染の拡大は抑えられ徐々に自粛は解除されてきましたが、これでコロナウイルスは終息ということではありません。 マスクの着用や手洗いといった行動はもちろんですが、新しい生活様式の中で健康的な生活を送ることがとても重要です。 とくに重症化する恐れのある高齢者や基礎疾患を持つ方々は、日常の健康管理にこれまで以上に慎重になっていただきたいと思います。 自宅にいる時間が増え、運動不足になったり、偏食になったりしていませんか? これを機に、生活習慣を見直してみてはいかがでしょう。 名古屋市総合リハビリテーション事業団では、心と体の健康を保っていただくため、それぞれの専門家からの提言をまとめてみました。 コロナウイルスに負けずにこの状況を乗り越えていきましょう。 附属病院 副院長 循環器内科 医師 成田ひとみ リハビリテーションセンターができること 新型コロナウイルスについて 附属病院 副院長 循環器内科 医師 成田ひとみ 規則正しい生活を  国による緊急事態宣言が解除されましたが、皆さんは未だ不安に感じているのではないでしょうか。 新型コロナウイルスはまったく新しい感染症で、まだわかっていないことばかりというのが実情です。 コロナウイルスに限らず私たちが診療するときに基本になるのは、各領域の専門家で構成される学会からリリースされる提言やガイドラインなのですが、コロナウイルスに関しては日々新しい情報や発見があり、対応策がまだ定まっていないのが現状です。 こうした中、当センターでは厚生労働省、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議から発信される情報などが最新で正しいものとして対応策を講じています。 当院の対応 サーモグラフィによる検温  主な感染経路は飛沫感染、接触感染であるため、入り口を限定し、感染の可能性のある方と接触しないように切り分けができるようにしています。 原則として通常利用者は正面玄関のみの使用とし、手の消毒と体温を測り、熱のある場合はお引き取りいただくか、発熱のある方専用の別の入り口から入っていただくことにしています。 医薬品や必要な物資の納入についても地下に別の入り口を設け、出入りした人の履歴が明確になるようにしています。 当院はリハビリの施設であるため、入院患者さんは社会復帰する前には、外出、外泊がかなり多かったのですが、制限させていただいております。 面会も最小限度にしていただいています。 患者さんには我慢していただくことになっていますが、センター内は安全に保たれていると考えています。 個人ができる対策  公共交通機関を利用する限りウイルスを外部から持ち込んでしまう可能性があります。 個人的にも、帰宅後は、手洗いをして、すぐにシャワーを浴びることにしています。 生活様式も変わり、外食することもなくなり毎晩自宅で夕飯を作り、早寝早起きする規則正しい生活になりました。 コロナに限らず、健康のため基本的な生活習慣をできるだけ正しいものにすることが重要です。 たばこを吸われる方や肥満、糖尿病や心臓病など基礎疾患のある人は重症化しやすいことがわかってきています。 普段以上に体調のコントロールに注意を払っていただきたいと思います。 規則正しい生活を送ることは大事なことですが、一方で楽しみをなくすようなことになってしまってはいけません。 遠くへ出かけなくてもできる楽しめることや熱中できる趣味を持つことがとても大事なことのように思います。 没頭できることや張り合いになることを見つけて欲しいと思います。 電話で相談  厚生労働省から受診の目安が出されていますが、とくに高齢の方や基礎疾患をお持ちの方は不安に感じたり熱が出た場合、すぐに電話で相談していただければと思います。 電話診療に対応している診療所はたくさんありますし、かかりつけのお医者さんがいるなら、そちらへ電話で相談するようにしていただきたいと思います。 もしかかりつけ医がいないというなら、これを機にぜひ気軽に相談できるお医者さんを見つけておくことをおすすめします。 臨床心理科長 公認心理師 長野友里 心も不健康にしてしまうコロナウイルス 心を健康に保ちましょう 臨床心理科長 公認心理師 長野友里  みなさんは新型コロナウイルスへの対策として、マスクの着用、手洗い、3密の回避といったことを実行されていることと思います。 コロナウイルスのせいで体に不調をきたすことはよく知られていますが、心が不健康になってしまうことも隠れたコロナウイルスの症状といえます。 感染の不安、日常の生活が送れない焦りや怒り、人と会わないことで感じる孤立感や閉塞感など、心が不健康になってしまうことは誰にでも起こりうることで、思考がマイナスになり、自分の心や人との関係を壊すような言動にもつながってしまいます。 心も体と同じように、影響を最小限にするよう心がけましょう。 心を守ろう 心を健康に保つにはどうしたらいいのか、考えてみましょう。 1「楽しみ」貯金のすすめ  今できないことを嘆くより、「楽しみ」を貯金しましょう。 新型コロナウイルス騒動が収まったら、あれを食べに行こう、あれを見に行こう……と、ワクワクする気持ちを持つことは心の栄養になります。 2プラス思考のすすめ  ○○ができなくてつまらないではなく、○○はできないけど△△はできる、××は楽しかったと切り替えて考えるようにします。 家にいたから掃除ができた、時間があったから本が読めた、録ってあったドラマが観られたとプラス思考へ切り替えます。 マイナスがプラスになるよう考えを変える習慣をつけてみましょう。 3情報疲れを防ごう  テレビや新聞、ネットでもたくさんの情報があふれ、有益な情報なのか単なる噂やデマなのか区別がつきにくくなっています。 新しい情報を耳にした時には鵜呑みにせず、その情報の出所を調べたりその後の情報を待つなどして、真偽を確認するとよいでしょう。 間違った情報は不安を引き起こし、正しい情報は安心につながります。 4体は離れても心の距離は空けないで  隣の人とは2メートル離れて、直接顔を合わせないで等と言われていますが、体の距離を離すことで心の距離も離れてしまったら、孤立感や孤独を感じてしまうことでしょう。 電話、メール、SNS、手紙などで連絡をとったり言葉をかけて、気持ちが通じるように心がけましょう。  スーパー、物流、医療、福祉関係者等、感染の恐怖の中で仕事をしている人たちがいます。 そういった人たちがいるからこそ、私たちの生活がなりたっています。 ですから偏見や差別、クレームをつけて怒りや不安のはけ口にするなどということはあってはなりません。 感謝の気持ちを忘れずに、「ありがとう」「お疲れさま」「大変だね」「お互い気をつけよう」等のねぎらいの言葉をかけてみませんか。 心の距離がぐっと近くなり、お互いが社会の中の仲間だと思えることでしょう。 福祉スポーツセンター 体育指導員 東昌代 手軽なスポーツで体力維持 自宅で楽しむ『手作りボッチャ!』 福祉スポーツセンター 体育指導員 東昌代  パラリンピック種目にもある「ボッチャ」をアレンジした『お家で手作りボッチャ!』の紹介です。  ボッチャとは、重度脳性まひ者のために、ヨーロッパで考案されたスポーツで、近年では障害の有無に関わらず、子どもから高齢の方まで誰でも楽しめるスポーツとして注目されています。 ジャックボールと呼ばれる目標球に、自分たちのマイボールをいかに近づけるかを競います。 ボールを投げたり転がしたりして競う、シンプルながら頭を使う奥の深いスポーツです。 ジャックボールにただ寄せるだけでなく、ジャックボールを弾いて位置を変えたり、ボールで壁を作ったりすることで、ゲームの行方が最後までわからない面白さがあります。 ボールの作り方 新聞紙を丸めてテープで巻く(カラー面のボールとモノクロ面のボールを各6個) ジャックボール(目標球)は、新聞を丸めて作ったボールに、ビニールテープを巻いたり、アルミホイルを巻いて作る(1個) ゲームの進め方 先攻と後攻に分かれ、先攻がジャックボールを投げ、続けてマイボールを投げる。 後攻がマイボールを投げる。 ジャックボールから遠い位置にボールを投げた側が次の投球を行う。 それぞれ手持ちのボールがなくなるまで投げ、最後にジャックボールにより近いボールがある方が勝ち。 アレンジ ジャックボールからの距離に関係なく、先攻後攻は交互に投げる。 手で投げるだけでなく、足で蹴ってゲームを行う。 1対1の個人戦でなく、2対2のペア戦で行う。 理学療法科 理学療法士 鈴木美紗 体力の衰えを防ぎ、ストレスを解消 自宅でできる簡単ストレッチ 理学療法科 理学療法士 鈴木美紗  新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、外出の自粛やイベントの中止、公共施設の利用中止などにより、日々の生活の中で体を動かす機会が少なくなっている方も多いかと思います。 身体活動量が減少すると、筋肉が衰え、関節が硬くなりやすくなったり、生活習慣病の悪化など、健康を損なう心配もあります。 また、運動不足によるストレスを感じている方もいるかもしれません。 気分が沈みがちな状況ですが、3密を避けながら活動量を増やし、凝り固まった筋肉をほぐすストレッチをしましょう。 ストレッチをすると、血液循環がよくなることで、疲労回復にもつながります。 またリラックス効果もあり、ストレス解消にもなります。  そこで、自宅でできる簡単なストレッチをご紹介します。 伸ばす部位を意識しながら、20〜30秒伸ばします。 自分の体調に合わせて、無理のない範囲で行ってください。 首を横へ傾けながら、倒した方向に腕を引く。 手を持ち替えて、首を反対に傾ける。 足を組んで座る。 組んだ足と逆方向に体をひねる。 足を組み替え、反対側に体をひねる。 両手を組んで、腕を前に伸ばす。 肩甲骨を開くように意識する。 片足を前に出す。 膝が曲がらないように手で押さえながら、体を前に倒し、膝裏を伸ばす。 両手を組んで、手のひらを上にして腕を上に伸ばす。 壁に両手をつき、足を前後に開く。 後ろの踵を床につけたまま、ゆっくりと壁を押す。 いずれの運動も、痛みのない範囲で、息を止めず、ゆっくりと伸ばしてください。 管理栄養士 大島かおる 免疫力がアップする食材・簡単レシピ 作って、食べて、免疫力アップ【豆カレー他】 管理栄養士 大島かおる  免疫力といっても食材ひとつだけで効果があるわけではありません。 蛋白質・ビタミン・食物繊維…、さまざまな栄養素をバランス良く摂ることが大切です。  そこで、お薦めは「豆カレー」です。 材料に、白インゲンや大豆水煮などの豆類を使います。 豆は“畑のお肉”と呼ばれる栄養豊富な食材。 豆は苦手という方や体に良いとは思いつつどう食べたらと思う方も、カレーの食材として使うことで、美味しくいただけます。 作り置きや冷凍保存、アレンジも可能なカレーは自粛生活にもマッチしたメニューです。  今回のレシピでは、豚ひき肉を加えてうま味とコクをプラス。 また、カレーを調理するときに加える生姜やニンニクにも、ビタミン類やカリウム(減塩効果)といった免疫力アップの成分が含まれています。 さらに、トマト水煮缶を使用することで、リコピン(こちらも免疫力アップの効果があります)とカリウムの摂取ができます。  免疫力をアップする食品にはヨーグルトなどの発酵食品もあります。 カレーのあとには、ヨーグルトを使ったデザートもおすすめです。 その他のおすすめのレシピもあわせてご紹介します。 豆カレーライス 材料(1人分) 乾燥白インゲン 12g 大豆水煮 20g 豚ひき肉 20g 玉葱 65g 人参 15g おろし生姜 0.5g おろしニンニク 0.5g ホールトマト缶 32g サラダ油 1g 水 12g コーン缶 12g チキンコンソメ 1g 砂糖 0.5g しょうゆ 2g ソース 2.5g 市販カレールゥ 20g カレー粉 8g 作り方 乾燥白インゲンは、豆の3倍量の水に浸し8時間以上おき、下茹でしておく。 ホールトマト缶は、みじん切りにしておく 鍋にサラダ油をひき、おろし生姜、おろしニンニクを入れ香りが出てきたら玉葱、人参、豚ひき肉の順に入れ、野菜の甘味が出るまで十分に炒める コーン缶と大豆水煮、下茹でした白インゲン、トマトを加え、中弱火で煮詰める カレー粉をフライパンで炒って香りを出し、3の鍋に砂糖とチキンコンソメを加えさらに煮込む カレールゥを加え、とろみと味を確認。 お好みでしょうゆ、ソースを加える ほうれん草ソテー 材料(1人分) ほうれん草 75g ベーコン 12g 塩 0.3g こしょう 0.3g 薄口しょうゆ 3g サラダ油 適量 作り方 ベーコンを短冊に切り、サラダ油で炒める 脂と香りを引き出したところにほうれん草を加える 中強火でさっと炒め、調味料で味付けする キャベツマリネ 材料(1人分) キャベツ 50g リンゴ 1/20個 レーズン 2g コーン缶(粒) 8g さとう 3.5g リンゴ酢 5g レモン果汁 1g サラダ油 1g パセリ 0.2g 作り方 生のキャベツが苦手なら、レンジですこし加熱する。 キャベツは千切り、リンゴは皮をむきイチョウ切りにしておく レーズンを熱湯でふやかし、水切りする すべての材料を混ぜ合わせる ヨーグルトムース 材料(1人分) ヨーグルト 30g 生クリーム 6g 牛乳 20g さとう 5.5g ゼラチン 1.5g ミント(飾り用) 1枚 (冷凍スポンジケーキ) 適量 作り方 生クリームにさとうを入れ、6分立て程度に泡立てる 牛乳にゼラチンを加え、50℃〜60℃でゼラチンを煮溶かす 牛乳に生クリームを加え、泡をつぶさないように混ぜる。 さらにヨーグルトを加える 型に流し込んで冷蔵庫で冷やし、固める。 型に流し込んだとき、スポンジケーキを蓋をするように重ねれば、ヨーグルトムースケーキにアレンジすることができます なごや福祉用具プラザ 看護師 日髙明子 健康維持のための外出は「不要不急」ではありません 散歩等を安全に行うための福祉用具 なごや福祉用具プラザ 看護師 日髙明子  「“新しい生活様式”の実践を」と、厚生労働省がうたい、TVや新聞でも連日取り上げられています。 家に帰ったらまず手を洗うという習慣はもとより、花粉症対策でマスクの着用には抵抗はない人も多いかと思いますが「身体的距離の確保」って、なかなか受け入れがたいですね。  3密(密集・密接・密閉)を避け、会話は控えめに。 狭い部屋での長居は無用。 遊びに行くなら屋内より屋外を! とのことですが、不要不急の外出は控えなければ…と、閉じこもっていては筋力が衰えてしまいます。 閉じこもりの結果に起こるフレイル(虚弱:健常から要介護へ移行する中間の段階)が心配です。 健康維持のための外出は不要不急ではありませんので、今こそ十分に注意して外出し、フレイルの予防と健康な体を維持して感染症に負けない丈夫な体を作りましょう!  まず『靴』選び。 自分の足にあった、歩きやすい靴を履いていますか? 脱ぎ履きしやすく、つまずきにくい。 膝への負担も考える必要があります。  『杖』も歩く時の大事なパートナー。 色、柄だけでなく持ち手や重さもいろいろ選べます。 最近ではおしゃれな2本杖でウォーキングも流行っていますよね。 これは少ない負担で運動効果抜群なんだそうです。  でも、やっぱり、転ぶことが怖くて外出できない、という方は転倒時の衝撃を吸収し、大腿骨骨折のリスクを軽減する下着や、頭を保護するおしゃれな帽子も試してみませんか?  なごや福祉用具プラザでは、介護予防にも力を入れています。 どんなものがあるかな? と一度覗いてみてください。 脇が大きく伸びる着やすい服とお洒落な帽子 おしゃれな2本杖でウォーキング 履き口が大きく開く履きやすい靴

2020.3.11

排せつケア対応力向上研修を実施

排せつケア対応力向上研修を実施  なごや福祉用具プラザでは、いきいき支援センター(地域包括支援センター)、高齢者いきいき相談室の職員を対象に「排せつケア対応力向上研修」を実施しています。 人にはなかなか相談しにくい排せつの悩みですが、多くの高齢者が悩みを抱えているという実情があります。 排せつ介護は介護者にとっても負担感が高く、名古屋市では「排せつケアコールセンター」を開設しています。 コールセンターで受けた相談は、地域のいきいき支援センターや高齢者いきいき相談室と連携し対応にあたります。 排せつケア対応力向上研修では、直接排せつの相談を受ける、いきいき支援センター、高齢者いきいき相談室の職員の方々が、適切に相談・対応ができるよう基本的な知識や対応方法などについて習得することを目的としています。  研修は、10:00〜17:00と1日かけての盛りだくさんの内容です。 はじめに、名古屋市健康福祉局高齢福祉課、名古屋市療養サービス事業団から、排せつケアコールセンターの設立についてとその紹介がありました。 コールセンターの認知度がまだまだ高くないものの、これまで寄せられた相談について、全体の相談数、年齢別とした場合、排尿・排便・その他など具体的な相談内容のについての統計データの説明をしていただきました。 コールセンターの告知をするたび相談数が増える事実があり、今後、広くコールセンターの存在を知ってもらうことと、それに伴いより適切で充実したサービスが受けられるように関係各機関やなごや福祉用具プラザとの協力が求められました。 排せつケアコールセンター  研修は、ロールプレイングから始まりました。 出席者はあらかじめ、5〜6名で1組のグループに分けられており、『尿失禁がありおむつで対応している80歳の男性からの相談』という事例で、男性、その妻、いきいき支援センター相談員と役割を決め、それぞれの立場でロールプレイングを行いました。 役割の本人だけに設定のシートが配られ、それに基づき発言し、当事者の心情を疑似体験しました。 体験してみて、その感想を記録し、さらに役割のシートを開示して不足していた情報を確認、対応が適切でなかった部分を話し合いました。 排せつという説明しづらい内容に、男性の悩みを近親者である妻も誤解していることや、自尊心や人となりを尊重しつつも相談しにくい雰囲気を作ってしまわないようにする難しさを感じました。 薬や症状についての聞き込みは、病気に対する予備知識も必要であり、失禁の原因について考えることの必要性も感じました。  午後からは、紙おむつの正しい付け方・選び方ということで、毎日の排尿の状態を知るため、時間と量などを記録する「排尿日誌」の活用についてお伝えしました。 それを踏まえて、おむつの種類を知り選択すること、さらに正しい使い方について解説しました。 実際に紙パンツを手に取り、正しいはき方や処理の仕方などを体験しました。  続いて、なごや福祉用具プラザの展示スペースにて排せつ用具を中心とした展示品の見学を行いました。 排せつ場所までの距離を短くすることのできるポータブルトイレや比較的簡単にできる増設トイレの紹介、排せつ姿勢を支えたり立ち上がりを補助する道具、衣類やおむつ、介護ロボットなどを見学しました。 実際の用具に腰を下ろしてみたり手に取ってみたり、参加者は機能と使い方を確認しました。  プログラムの最後は、小牧市民病院 排尿ケアセンター部長 吉川羊子先生にお越しいただき、排せつ機能の基礎知識 〜誰にでも知ってほしい排尿症状の評価とケア〜、という題目で講義を行っていただきました。 QOL(クオリティ・オブ・ライフ)や尊厳はもちろん、それ以前の医学的な見地から排尿をとらえ、頻尿を例にどんなことがことが起きているか、危険な症状はどんなものか、わかりやすく解説していただきました。 起きていることを正しく判断するため「排尿日記」で記録し、記録に基づくことで質の良いケアができることが示されました。

2019.11.15

介護ロボット普及実現に向けた取り組み 介護ロボット導入・活用セミナー

介護ロボット普及実現に向けた取り組み 介護ロボット導入・活用セミナー  名古屋市介護ロボット等活用推進事業として、なごや福祉用具プラザでは2019年 10月29日(火)に、「介護ロボット導入・活用セミナー」を開催しました。 なごや福祉用具プラザそばの社会福祉法人なごや福祉施設協会 第一会議室にて、鈴鹿ロボケアセンター株式会社センター長の竹腰仁志氏をお招きし、装着型介護支援ロボットとしてプラザでも一昨年から普及につとめてきたCYBERDYNE社のHAL®腰タイプ介護支援用の導入事例紹介と装着体験会を行いました。  実際の体験会を前に、なごや福祉用具プラザの長束より、名古屋市総合リハビリテーション事業団の介護ロボット事業について、コンサルティング・マッチング、普及・啓発、導入効果検証の三つを柱として推進していくことを簡単に説明しました。  説明の後はHAL®腰タイプ介護支援用の導入・活用についてのセミナーです。 鈴鹿ロボケアセンター株式会社と、講師の竹腰氏の紹介がありました。 鈴鹿ロボケアセンター株式会社は、鈴鹿医療科学大学白子キャンパスコミュニティハウス内に開所され、最先端テクノロジーを実社会で生かす場を創出することを目的として設立されていること、また、CYBERDYNE社とも深い関わりがありHAL®開発の背景など、ビデオを交えながら紹介していただきました。 身体を動かすときに発せられる生体電位信号を皮膚表面で読み取り身体の動きをサポートする仕組みで、医療用として開発が始まり、ドイツ、フィリピンなどの医療用HAL®の導入事例なども紹介されました。 同じ仕組みを利用し、介護動作時の腰部負荷や腰痛発生リスクを低減するためにHAL®腰タイプ介護支援用が開発され、全国で数多く導入が進んできていることが示されました。  セミナーの後は、装着体験会を開催しました。 約30名の参加者は順番にHAL®腰タイプ介護支援用を装着し、動作を確認しました。 最新のモデルでは、生体電位信号を読み取らずとも足部の加速度センサー、腰部の角度センサーから、装着者の身体の状況を判断しアシスト動作するよう切り替えて使うことができるようになっており、機器を装着するだけで効果が体感できるものとなっていました。 生体信号を読み取るためのシールを身体に貼る必要もなく、簡単に機器を装着できるようになっています。 試用した人からは「ああ、軽い!」など感嘆の声があがり、効果を実感していることがよくわかりました。 人形を使って、移乗の動作を試してみたり、屈伸やカバンを持ち上げる動作を行い、HAL®腰タイプ介護支援用の使い心地と効果を体験しました。  1時間ほどの体験会でしたが、大盛況のうちに終了となりました。 今回、会場協力いただいた社会福祉法人なごや福祉施設協会の玉井元仁主幹からは「今回のセミナーは、介護の新しい未来の姿が見えた非常に良い機会でした。 ご利用者・介護職員共に、WIN・WINになる介護ロボット、HAL®腰タイプ介護支援用を装着体験してそんな気持ちになりました。 またより多くの人に知る機会を、もっと多く設けて欲しいと思いました。 」との感想をいただきました。  今後なごや福祉用具プラザでは、このようなセミナーや体験会、イベントなどを開催し介護ロボット普及を推進し、活用できるよう支援します。 ご期待ください。 鈴鹿ロボケアセンター株式会社センター長の竹腰氏より、HALⓇ開発の背景などが説明されました 装着体験会では、さまざまな動作を行い、HAL®腰タイプ介護支援用の効果を体感しました

2019.11.15

介護ロボット普及実現に向けた取り組み

介護ロボット普及実現に向けた取り組み  人材不足と労働の負担……、介護現場には課題が山積しています。 そこで、利用者に快適で安全な介護サービスが受けられるよう期待されているのが、外国からの労働力の活用と、介護ロボットです。 なごや福祉用具プラザでは、2013年から、公益財団法人テクノエイド協会より「介護ロボット普及モデル事業」を受託し、介護ロボットを普及させる上での課題・問題点の洗い出しをメーカーと共に行ってきました。 今年度は、そのノウハウを基に、実際に介護ロボットの普及事業を推進し、介護現場の環境改善・介護サービスの質の向上を目指します。 介護現場の課題 ※経済産業省「将来の介護需要に即した介護サービス提供に関する研究会報告書」より 介護ロボット 移乗支援 移動支援 見守り・コミュニケーション 排せつ支援 入浴支援 介護業務支援 外国からの労働力 介護ロボット導入に向けた課題 効果がわからない 導入、活用が難しい なごや福祉用具プラザが、介護ロボットを活用できるよう支援します 令和元年度 事業計画 重点実施事項 テクノエイド機能 ●福祉用具に関する訪問相談(アウトリーチ事業)の実施 ●ネットワークづくりと人材育成で、地域の支援力強化 介護実習・普及センター ●排せつケア対応力向上研修の実施 介護ロボット関連事業 介護ロボット等活用推進事業の実施  令和元年10月より、名古屋市から新規事業として「介護ロボット等活用推進事業」を受託、事業所での介護ロボットの導入・活用を推進するため「コンサルティング・マッチング」、「普及啓発」、「介護ロボット導入効果検証」の3つを中心とした事業を実施します。 事業の実施に伴い、なごや福祉用具プラザでは専門職を増員し対応します 作業療法士 日常生活動作の確認、予後予測に基づく福祉用具・介護ロボットの選定、適合 看護師 疾患の予後予測、保健所や病院との調整、医療的ケアの相談対応 ソーシャルワーカー 支援計画の作成、地域資源との調整 施設利用者の日常生活動作の確認、 施設職員の介護業務の把握 リハビリテーション工学技師 シーズの理解、開発相談、福祉用具等の流通、制度の説明、介護ロボットの選定、適合 介護ロボット等活用推進事業 コンサルティング・マッチング 相談対応・専門家による介護現場でのアセスメントやマッチングを実施。 機器の情報提供や使用のアドバイスを行い、機器の選定・導入・活用を支援します。 普及啓発 介護ロボットの導入効果や機器の情報を広く普及させるために、セミナーや研修会を開催。 介護施設等に定期的に情報発信を行います。 介護ロボット導入効果検証 介護ロボットの活用方法や効果を検証、その結果をセミナー等で発表し普及促進を図ります。 介護職員の負担軽減・業務の効率化をはかり、人材の定着・介護の質の向上を目指します。 訪問相談もパワーアップ  リハビリテーション工学技師、作業療法士、看護師、ソーシャルワーカー等がチームとなり、地域で暮らす障害者・高齢者宅へ訪問。 住環境や介護状況等を踏まえた福祉用具の提案を行います。

2017.7.11

福祉用具よもやま話 1 知ればわかる、試してわかる 福祉用具ってなに?

「まだ必要ない」「こんなもの使わない」「そんな大げさなもの要らない」 そんなこと ありませんよ 知ればわかる、試してわかる 福祉用具ってなに? たろう君:福祉用具ってどんなもの? お父さん:お年寄りや、体に障害のある人が楽に暮せるように工夫された道具の事だよ。 たろう君:ふ〜ん、じゃあ普通の人は使っちゃいけないの? お父さん:そんな事はないよ。 最初は福祉用具として作られたものでも、便利だから普通に使われるようになったものもあるよ。 例えばこのメガネ!めがねを掛ければ小さい字がよく見えるようになるだろ。 ほかにはライターとかも…… たろう君:えっ、ライターが? お父さん:マッチは、知ってる? たろう君:知ってる! マッチ売りの少女が火を点けるやつ。 理科の時間に使ったよ。 お父さん:そう!それ、片手で火着けられるか? たろう君:う〜ん、片手じゃ無理かな……失敗してやけどするかも。 お父さん:ライターは、片手でも火を着けられるよな? たろう君:わかった! 片手が使えない人のためだったんだ。 お父さん:そうだよ、便利な道具を使えば、どんどん豊かになる。 他に便利な物って何がある? たろう君:孫の手!それから〜スマホ! お父さん:へ〜おもしろいね。 たろう君:お父さん、数字の『6』は福祉用具じゃないんだね。 お父さん:どうして? たろう君:だって片手じゃできないもん! 福祉用具が必要なほどではない?  お元気な方に「福祉用具」をご案内すると、「まだ必要ない」「こんなもの使わない」「大げさ」といわれてしまうことがしばしばあります。 これまで自力で生活してきた方にとって福祉用具を利用することはどこか屈辱的に感じ、道具に頼るということにマイナスイメージを持たれる方が多くいます。  でも、昔から「備えあれば憂いなし」という言葉があるように、事前に知識だけでも得ておくことは大切なことなのです。 誰でも年齢とともに身体の機能は低下します。 実際に、不都合が起きてしまってからでは遅いのです。 福祉用具って特別な道具では?  福祉用具とは、「生活を便利にする生活用具、機能訓練用具、機能を補いできないことを少なくするための用具」という3つの定義があります。 難しく感じるかもしれませんが、決して特別なものではありません。 例えば、メガネやライター。 使っている人にとっては、それなしでは生活できなくなる道具です。 これらも広い意味では福祉用具の仲間です。 私たちは生活の中でさまざまな道具を使って便利に過ごしています。 福祉用具もそれらの道具と同じ「生活を便利に豊かにするための道具」なのです。 どんな福祉用具があるの? どうすればいいの?  インターネットの普及で家に居ながらにしていろいろな情報が得られるようになりました。 でも、本当に必要なものなのか? それを使うことによって本当に生活が豊かになるのか? 見極めることは、案外難しいものです。 マンガでは、未来の世界の猫型ロボットがやってきてタッタラタッタッター♪と便利な道具を出してくれますが、いつも失敗していますよね。 福祉用具も、ちょっとそれに似たところがあるのです。 ただ単に、便利だから、欲しいからというのではなく、本当にその人らしく生活するための道具を一緒に考えることが必要なのです。 実際の道具を手にとって、使う方と一緒になって考える。 なごや福祉用具プラザはそんなところです。 どんなものを使えばいきいきとした生活が送れるのか、楽しい時間を過ごすにはどうしたらいいのか…… なごや福祉用具プラザで一緒に考えましょう