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制作・改造事例

2018.3.19

自助具(練習用リーチャー)の製作

自助具(練習用リーチャー)の製作  この方はリハビリセンターに入院中で、前にかがむことができないため、作業療法科にあった自助具(リーチャー)を使って靴を履く練習をしておられました。 作業療法科からこのリーチャーが購入できないかとプラザに問い合わせがあり、調べたところ廃番になっていて入手できないことがわかりました。 ご本人からは練習で使っているリーチャーと同じくらいの長さでもう少し太く軽いほうがよいとの希望があり、以下の材料でリーチャーを作ることにしました。 材料リスト 釣竿 1本 アルミ丸棒16mmφ×60mm 1本 先端用針金3mmφ×100mm 2本 ひも 1本 材料費は1,000円程度 作り方  釣竿を100cmの長さに切ります。 持ち手側にはぶら下げられるように穴を開けてひもを通します。 先にはアルミ丸棒に2個穴を開け、そこへ針金をさして曲げて形を整えます。 釣竿の先端へアルミ丸棒を挿入して接着剤で固定します。 工夫した点と使い方  当初、ご本人からは強度を考えてアルミパイプでリーチャーを作ってほしいと言われたので、19mmφ×90cmで試作しましたが、重量が190gもあり、練習で使っていたリーチャーの倍の重さでした。 これでは重すぎるとのことで、材料自体を見直し、長くて軽い素材として釣竿を見つけ、これを使用したところ、100cmでも75gと軽量に作ることができました。 練習用リーチャー(約100gで柄が細い) 製作したリーチャー。 手前が釣竿で製作したもの(75g)、奥がアルミパイプの試作品(190g) なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2017.11.6

エレベーターの押しボタン用の自助具の製作

エレベーターの押しボタン用の自助具の製作  この事業所の施工業者は車いすの方でもエレベータのボタンを押せるように、ある程度低い位置にボタンを設置されたのですが、事業所職員から『手が上がらず、自分でエレベータのボタンを押せない人がいるので、ひもを引く形で押せるようにできないだろうか。 』とプラザに相談がありました。 そこで、この押しボタン用の自助具を作ることにしました。 材料リスト アクリル板、合板及びアルミ板 適量 プーリー(工作用パーツ) 4個 ゴムローラー、ゴムボール、リング 各1個 引張バネスプリング8mmφ×20mm 1本 スライドレール(机引き出し用) 1本 その他ネジ、金属部品など   材料費は1台で3,000円程度 作り方  スライドレールの一端にゴムローラーを固定し、もう一端に引張バネスプリングを取り付けます。 アクリル板を曲げ加工して、全体にカバーとして取り付けます。 ひもが通るところにはプーリーを付け、その動きがスムーズになるようにし、ひもの一端にはゴムボールとリングを付けて引きやすくします。 工夫した点と使い方  机の引き出しに使われているスライドレールと引張バネスプリングを使って、ひもを引いてスライドレールが伸縮する方法を考えました。  ボタンを押す代わりにゴムローラーを用い、ひもを引くとそれが転がりながら上に動いてボタンを押さえるよう、スライドレールの位置・角度を決めるのに大変苦労しました。 また共用で使うため、ボタンを押す方もいるので、押しにくくならないように自助具の配置にも気を遣いました。 エレベータ概観(押しボタン下に自助具を設置した様子) ボタンを押すための伸縮機構 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2016.3.15

防水カバー付きクッションの製作

防水カバー付きクッションの製作  頸髄損傷の男性から入浴時のクッションについてご相談がありました。 これまでシャワーキャリーにウレタンクッションを載せてその上に座って身体をヘルパーに洗ってもらっていましたが、そのクッションがへたってきてしまい、完全に乾くことがなかったためカビも発生したとのことでした。 そこで防水カバー付きのクッションを作ることにしました。 以下の材料で作ることができます。 材料リスト 防水生地 適量 ファスナー 2本 均一ウレタン 400×400×75mm 1枚 材料費は1個6,000円程度 作り方  ウレタンの中央あたりに穴を開けます。 穴は円錐上で上側が小さく、下側を大きくします。 この形で防水カバーを掛けます。 このカバーは脱着できるように、外周と内周の穴部分にファスナーを取り付けます。 工夫した点と使い方  ウレタンの穴は上側と下側で大きさが違っています。 これは本人が入浴前に排泄を行うのにヘルパーから摘便をしてもらっているので、座面下からの視認性を高めるために下側の穴が大きくなっています。 今回、市販品もなかったことから防水カバー付きのクッションを製作しましたが、穴の開いたクッションにカバーをかけること及び、その脱着を容易にすることに大変苦労しました。 クッション外観(カバーをズラした様子) シャワーキャリーに載せた様子 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2015.11.15

爪切り台の製作

爪切り台の製作  リウマチのある女性から爪切りについてのご相談がありました。 これまで爪を自分で切ることはなく、介助者に切ってもらっていたそうです。 しかし「気兼ねなく、自分でやりたい。 」と、ご本人が使える爪切りを探していたとのことです。 プラザにはボランティアさんの製作見本で台付き爪切りや片手爪切りがあります。 それらをご本人に試していただきましたが、台が高かったり、障害で指がなかなかまっすぐに伸びないため、すべての指の爪をうまく切ることができませんでした。 「指ごとに爪切りの位置を変えれば、うまく切れるかもしれない。 」とのご本人の発言から、まず台を低くし、爪切りの刃先が円弧状に回転して切る位置が変わる爪切りを作ることにしました。 材料リスト アクリル板 適量 木材 適量 爪切り 1本 ネジ 2本 調整用ツマミ 2本 材料費は1個700円程度 作り方  ネジ及び調整用ツマミ部分と縁を残して、台座の木材裏面を削り出します。 アクリル板を半円にカットし、調整ツマミが通る円弧状の穴を開けます。 爪切りは延長の柄を付けてネジで半円のアクリル板に固定し、台座に調整用ツマミを取り付けます。 工夫した点と使い方  当初、本人から重くて持てないと言われたため、裏面を削り出して爪切り全体を軽くしました。 また、ふちを残すことで、ご本人が持ちやすく指をかけやすくなるよう工夫をしました。 使い方は、左右のツマミをゆるめてから半円状のアクリル板をずらし、回転角度は左右30度ずつ振ることができるので、位置を決めて調整ツマミで固定し、爪を刃先へ持っていき、柄を押して切ります。 爪切り概観 裏面の様子 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2015.7.15

入浴カランへのレバーの取付

入浴カランへのレバーの取付  障害のある方が多数入所する施設の男性職員から、共同浴室改装による入浴カランについてのご相談がありました。 これまでカランは蛇口式でしたが、新しいものは筒状で、ひねって回す動作によって水やお湯が出るタイプだそうです。 入所している方には手の不自由な方もおられ、このタイプでは操作が難しいので、レバー式にして操作しやすくしてほしいとの要望がありました。 そこで、後付けして固定でき、カランを回しやすくするレバーを作ることにしました。 材料リスト アクリル板 適量 ステンレス製ネジ 4本 材料費は1個400円程度 作り方  カランの短いレバーをアクリル板で両側から挟み込みします。 そこへ4か所に穴を開けてネジを挿入し、ナット閉めして固定します。 工夫した点と使い方  男性職員から、まずは1個作ってほしいと依頼されましたが、使い勝手が良かったとのことで、「あと4個作ってほしい。 入所者にわかりやすくするため、すべて違う色で作ってほしい」と追加依頼があり、合計5個、5色で製作しました。 またレバーは手全体での操作だけではなく、指をかけて操作もできるように手前に直径20mmの穴を開けました。 なお、「プラザで作ってもらったレバーは入所者に好評で、カランが操作しやすくなった」との感想をいただきました。 入浴カランにレバーを取り付けた様子 5色のレバー なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2015.3.15

パソコンの操作スイッチ(オペレートナビ利用)

パソコンの操作スイッチ(オペレートナビ利用)  60代の脳性まひの男性からパソコンの操作スイッチ(オペレートナビ利用)についてご相談がありました。 このスイッチは10年以上、修理しながら使い続けているそうです。 ご本人から今後、完全に壊れてしまわないか不安なので、同じスイッチを作ってほしいと要望がありました。 そこで3Dプリンタを使ってスイッチを作ることにしました。 材料リスト プラスチック 適量 押しボタンスイッチ 1個 ケーブル線1m 1本 3.5mmφオスピンジャック 1本 材料費は900円程度 作り方  ご本人から操作スイッチをお借りして3Dスキャナで原型データを読み込みます。 そのデータを元に3Dプリンタで成形します。 そこへ押しボタンスイッチを埋め込み、ケーブル線とピンジャックを取り付けます。 工夫した点と使い方  握りが同じなので、使いやすくて安心しました。 今後は、プラザで作ってもらったスイッチを使い、既存スイッチは予備として保管しておきます。 ご本人の使っているスイッチ 3Dプリンタで新たに製作したスイッチ なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。

2014.11.15

パジャマのファスナーを強度のあるものに交換

パジャマのファスナーを強度のあるものに交換  プラザ利用者のご家族からの相談で、ご家族の生活が安定した例を紹介します。  ご家族の方から本人の着ているパジャマについてのご相談がありました。 洗い替えも含めた3着のパジャマのうちの1着がファスナーの強度が弱く、認知症のある本人が強引に両手で引っ張り外してしまう。 本人がファスナーを外せないように、強度のあるファスナーに交換してほしいと要望されました。 材料リスト ファスナー(ピンク色)100cm程度 2本 材料費は400円程度 作り方  既存の脚部と体幹部にあるファスナー(白色、灰色)を外して、生地と同じピンク色のファスナーを縫い付けました。 工夫した点と使い方  本人は自身でのパジャマの着脱意思が強くあるため、ファスナーを引っ張り外すのではないかと考えました。 そこで脚部と体幹部にあったファスナーを現在のものよりも強度を上げて外れないようにするだけではなく、見栄えがよくなるようにパジャマの生地と同色のファスナーに交換しました。  ご家族は、パジャマのファスナーが外れなくなったと喜んでおられました。 ファスナー交換前 ファスナー交換後 なごや福祉用具プラザでは福祉用具の製作・改造を通じて、ご本人やご家族等の生活を豊かにするお手伝いをします。 お気軽にご相談ください。